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*****令和3年9月21日(火)第588号*****

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3回目ワクチン接種・厚労省「2回目接種完了から、概ね8ヶ月以上後に実施の必要あり」
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 新型コロナワクチンの3回目の接種の必要性について、厚生労働省は「2回目接種完了から、おおむね8ヶ月以上後に実施の必要がある」と決定した。また3回目は「1・2回目に用いたワクチンと、同一のワクチンを用いることを基本とする」との方針を示した。

ワクチン3回目接種 9月17日に厚生労働省が開催した、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の第24回会合で、事務局(厚労省)が示した「追加接種(=3回目の接種)」の実施案=表・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工=を、会議に出席した有識者が了承した。

 3回目の接種に使用するワクチンは「1・2回目に用いたワクチンと、同一のワクチンを用いることを基本としつつ、更なる科学的知見等を踏まえ、早急に結論を得ることとする」等と述べ、今後も同分科会で引き続き検討されることになった。

 厚労省が「3回目のワクチン接種の必要がある」とした、主な論拠は次の2点。

 ■1.諸外国において、新型コロナワクチンを2回接種した場合であっても、接種後の時間の経過とともに、ワクチンの有効性や免疫原性が低下することが報告されている。

 ■2.一部の国においては、2回のワクチンを接種後、一定の間隔をおいて、追加接種を実施する方針が打ち出されている。

 このうち「2」について、厚労省では次の5ヶ国の事例を挙げているが、いずれの国々も「高齢者」や「高齢者施設の入所者」を、3回目の接種で「優先対象」として実施している。また多くの国で「介護従事者」も対象に含まれている。

 ◆イスラエル=7月12日から「免疫不全者(体内の免疫が正常に機能しなくなった結果、身体の防御力が低下した状態になった者)」を対象として3回目の接種を開始し、8月1日から「60歳以上」、8月19日から「介護従事者」にも対象を拡大して実施。

 ◆米国=8月13日から「中等度~重度の免疫不全者」を対象として開始し、9月20日からは「2回接種完了後8ヶ月以上経過した者」を条件に「医療従事者・高齢者施設入所者・高齢者」等に対象を拡大して実施。

 ◆英国=9月1日から「免疫不全者」、9月20日から「高齢者施設入所者・50歳以上の者・現場で働く医療・介護従事者」等を対象に実施。

 ◆フランス=4月11日から「免疫不全者」、9月1日から「高齢者施設や長期療養施設の入所者・65歳以上の者」等を対象に実施。

 ◆ドイツ=9月1日から「高齢者施設等の入所者・在宅で介護の必要な者・80歳以上の者」等を対象に実施し、9月6日からは「(9月1日から)接種対象となった施設の介護従事者や他の従業員・60歳以上の者」にも対象を拡大。

◇─[後記]───────────

 これで、わが国でも3回目のワクチン接種の実施はほぼ確定しました。また諸外国の事例を見ても、優先接種の対象に「高齢者」と「高齢者施設の従事者」が含まれることもほぼ確実と思われます。

 ただ3回目も1・2回目と同様、市区町村がワクチン接種の実施主体となるでしょうから、1・2回目の時に生じた「混乱」を繰り返さないよう、今から入念な準備をしてもらいたいと思います。

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