*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和3年7月13日(火)第543号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ファイザーワクチン「6週間」問題・田村大臣「3週間を超えても、効果は失われない」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナのワクチンで、自治体から「予定通りに入荷して来ない」等、ワクチンの供給不足の声が上がっている中、ファイザー社製ワクチンの接種間隔について、これまで「3週間」とされてきた期間を、田村憲久厚生労働大臣が国会で「6週間」と発言した。

田村大臣7月9日会見 この問題について、一部では「ワクチンの供給不足を補うために、接種間隔を延ばそうとしているのではないか?」との疑念が生じている。この「6週間」問題に対し、田村大臣は7月9日の記者会見=写真・厚労省HPより=で「6週間以内に(打てば良い)とは言っていない」と釈明した。

 その上で「6週間ぐらいは一定の有効性は認められるので、なるべく(3週間という)期間が過ぎても、早く打っていただきたいという意味だ」と説明した。この点に関する、当日の記者会見での質疑応答の内容は、次の通り。

 【田村大臣「仮に3週間をオーバーしても、それで効果が全く失われるわけではない」】

 ▽記者=自治体に供給する、ファイザー製ワクチンの接種間隔についてお伺いしたい。これまで厚労省は(第1回目と第2回目の接種の間隔を)「標準3週間」と言ってきたが、外国では「6週間」とする国もある。

 先週大臣は、衆議院の厚生労働委員会で「6週間以内なら、効果を維持できる」と発言されているが、接種間隔を6週間に延ばしても十分な効果を期待できるのか? また、自治体側はその供給に合わせて、2回目の接種を6週間に延ばすことを検討すべきか?

 ▼田村大臣=これは以前の国会でも、この「6週間の問題」は野党からのご質問が出ているので、そこでもお答えしているが、ファイザーそれからWHO等、いろいろなところが「6週間ぐらいは一定の有効性は認められる」ということを、言われておられる。

 私が申し上げたのは「6週間」というもので「6週間以内に」とは言っていない。「6週間は一定の有効性が認められるので、なるべく期間が過ぎても早く打っていただきたい」という意味だ。

 これはもう以前から、3月か4月の国会、その頃から申し上げている話なので、仮に(標準とされている)3週間をオーバーしたとしても、それで効果が全く失われるから「2回目を打つのを止める」というものではない。

 なるべく早く打てる体制を、自治体にお願いしたいし、打たれる方に関しても、仮に3週間超えても早く打っていただいて、一定の有効性はあるということをファイザーの方も言われておられるので、そういう意味ではそういう対応をしていただきたいと思う。

◇─[後記]───────────

 田村大臣の発言を、仮に全面的に信用するとしても、最近の政府の「ワクチン供給不足問題」を巡る対応を見ていると、どうしても「田村大臣は『6週間』を持ち出して、国民の、供給不足に対する不安を打ち消そうとしているのでは?」と勘ぐってしまいます。

 政府(首相官邸)の発表によれば7月12日時点で、全国の高齢者向けのワクチン接種は、1回目の接種が終了した人は全体の76・1%で、このうち2回目まで接種を終了した人は46・6%です。

 コロナウイルスの変異株「インド型」の感染が全国で拡大している中、まずはワクチン接種を希望する全ての高齢者に、例え「3週間」が「6週間」に延びても、着実に2回目の接種を、政府が公言している「7月末まで」に終了してもらいたいと思います。

────────────────◇

 ◆日本介護新聞「ビジネス版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2021 日本介護新聞