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*****令和3年4月14日(水)第484号*****

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感染力が約1・3倍の変異株、田村大臣「検査割合を4割に高め、抑え込んでいきたい」
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 昨日(4月13日)大阪府で、新型コロナの新規感染者数が千人を突破するなど、感染が拡大しているが、その内訳では変異株の割合が高まっている。従来株に対して「感染しやすく、重症化しやすい」と言われ、東京でも変異株の割合が高まる傾向にある。

 この状況に対して田村憲久厚生労働大臣は、4月13日の記者会見で「変異株のスクリーニング検査を、4割にまで高めることで(変異株による)感染を『ゆっくり』にして、拡大を抑え込んでいきたい」との考えを示した。

2種類の変異株の特徴 現在、厚労省が分析して、その評価結果を公表している変異株には「N501Y」と「E484K」の2種類がある。厚労省の説明=画像・厚労省の発表資料より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工=によると、2種類の変異株には次のような特徴がある。

 ◆「N501Y」=従来株よりも「感染しやすい可能性」がある。英国・南アフリカ・ブラジル・フィリピンで確認された変異株が、この変異を有している。英国や南アフリカで確認された変異株については「重症化しやすい可能性」も指摘されている

 ◆「E484K」=従来株よりも「免疫やワクチンの効果を、低下させる可能性」が指摘されている。南アフリカ・ブラジル・フィリピンで確認された変異株が、この変異を有している。

 田村大臣は会見で、記者からの質問に応える形で、この2種類の変異株のうち「感染力が、従来株と比べて大体1・3倍以上であろうと言われている、N501Yのスクリーニング検査に注力していきたい」と述べた。

 なお、厚労省の発表によれば「この変異株のみでワクチンが無効化されるものではなく、ファイザー社のワクチンの場合は、承認審査において、モデルウイルスを用いた非臨床試験を通じ、種々の変異株にも一定の有効性が期待できる」という。

 この「変異株」に関する、当日の記者会見の概要は次の通り。

 □記者=変異株のスクリーニング検査についてお伺いしたい。大臣は(記者会見で)現在「N501Y」が拡大していると言われたが「E484K」も拡大しているというような報告が、都内などで聞かれる。

 しかしこちらは、変異株のスクリーニング検査で対象外となっている。自民党の部会でも「これを対象に含めて、地域ごとにきちんとE484Kにも対応すべきだ」というような声もある。

 この変異株による重症化者もいるという現実を踏まえて、この検査方法の見直しなどの検討はあるのか?

 【「変異株の感染拡大を『ゆっくり』にするため4割のスクリーニング検査を目指す」】

 ■田村大臣=「N501Y」に関しては、専門家の方々の評価で「感染力が大体1・3倍以上であろう」と言われている。そういう意味では、やはり関西の状況を見ても、急激に感染者が増えているから、スクリーニングをしっかりやっていくことが重要だ。

 東京においても(新規感染者に占める変異株の割合は)今は16%から20%弱ぐらいになっている。これがどんな拡がりになっているかは、感染研の評価では(スクリーニングを)「5%から10%やればわかる」という。

 では、今なぜ(スクリーニングを、厚労省として)「4割まで引き上げる」としているかというと、感染を「ある程度」は抑え込みたいからだ。抑え込みは「完全」にはできないと思う。これは専門家の方々も「やがては移り変わるであろう」とおっしゃっている。

 ただ、それを「なるべく抑える」というか「ゆっくり」にしていくことによって、様々な効果がある。(変異株は)感染力のスピードが早いから、医療の供給体制とか、いろいろなものを整備していくのに、なるべくこれを「ゆっくり」に変わっていくようにしたい。

 そのために、なるべく(スクリーニングの割合を)4割を目指して(変異株を)見つけて、そこは深堀の積極的疫学調査で抑え込んでいく、というやり方をやっている。そのための(4割を目指した)スクリーニングだ。

 【「感染が拡大する前に、感染力が強いN501Yの検査に注力し、拡大を抑え込みたい」】

 それで「E484K」は、感染力は「N501Y」ほどは、まだ認められていないということで、専門家の方々も「やはりN501Yの方が、感染力があるであろう」ということだ。一部、その免疫やそれから抗体等に影響があるのでないかという話もある。

 しかし(専門家から)「ワクチンに対して、無効化することはないだろう」という評価もいただいている。どれぐらい影響があるのかというのは、まだ世界的に分かっていないところもあるが、ただ「感染力はやはりN501Yの方が強い」という話しだ。

 検体からいろいろなスクリーニングをやろうと思えば、検体の量が必要になってくるので、そうすると、この二つ(の変異株)。両方ともまずは1回陽性やって、その後もう1回やるわけで、その時に両方ともやろうと思っても、検体の量が結構必要になるらしい。

 そういう意味では、早急にやるのは「N501Y」であると思う。そもそも「E484K」の試薬はまだ、そんなにないようだ。そういう意味では「N501Y」の方に、まずは注力をしていくということが、厚生労働省としては重要であろうと思う。

 これを(スクリーニングは)まだ3割ぐらいだと思うが、4割に上げていくということが、まずは一番重要で、早急にやらなければいけないと思う。広がってしまったら、もうあまり意味がない。

 関西では(新規感染者に占める変異株が)7割から8割と言われているが、こうなると「陽性であれば、ほぼそうだ(=変異株だ)」という話だから、スクリーニングする意味もだんだんなくなってくる。

 だから、まだ拡がっていないものをなるべく見つけて、積極的に抑え込んで、変わっていくスピードをある程度鈍化させようということであるから、拡がっていない「N501Y」というものを重点的に(スクリーニングで)やらせていただいているわけだ。

◇─[後記]───────────

 現在、大阪府で新規感染者が急速に拡大している要因が、この「変異株」の割合が高まっているため、と言われています。しかしその感染予防策は、従来株の時と同様に指手消毒などの「基本の徹底」しか、手段はないようです。

 高齢者のワクチン接種が、全国的に本格化するまであと約1ヶ月。全国の介護事業者にはそれまで、これまで以上の「基本の再徹底」が求められることになりそうです。

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