*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和3年3月17日(水)第467号*****

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夜勤職員の配置基準緩和「3ヶ月以上試行し『委員会』で安全性等を確認し届け出ること」
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 来月(4月)1日から新たな介護保険制度が実施されるが、これに伴う省令改正で、グループホームの夜勤職員体制が見直される等、一部の人員配置基準が緩和される。この点について厚労省は3月16日、都道府県に対して留意事項を通知した。

夜勤人員配置基準の緩和 これによると、見守り機器等を活用して、夜間の人員配置基準の見直しを行う場合には、事業所内に 「見守り機器等を安全かつ有効に活用するための委員会」(以下「委員会」)を設置して、主に次のような事項の実施を求めている=画像・厚労省の通知文書より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 ◆「委員会」は管理者だけでなく、実際に夜勤を行う職員を含む、幅広い職種やユニットリーダー等の役割の者が参画するものとし「委員会」で「利用者の安全およびケアの質の確保」等の事項を確認する。

 ◆それらの確認を行いつつ、実際に夜勤を行う職員の意見を尊重し、必要に応じて取組方法の改善を図り、少なくとも3ヶ月以上試行すること。なお、試行期間中は通常の夜勤職員基準を遵守すること。

 ◆夜勤勤務時間帯における、緊急時の体制整備のため「緊急参集要員(当該事業所等からおおむね30分以内に駆けつけることを想定)」をあらかじめ設定する等、緊急時の連絡体制を整備していること。

 ◆これの取組を、少なくとも3ヶ月以上試行した後「委員会」で、安全体制やケアの質の確保、職員の負担軽減が図られていることを確認した上で、都道府県等に「テクノロジーを導入する場合の夜間の人員配置基準(従来型)に係る届出書」を届け出ること。

 【「基準緩和は、現場の介護職員や利用者・家族の思いに逆行するものではないか?」】

 この夜間の人員配置基準の緩和は、有識者会議(=介護給付費分科会)で、サービス利用者や労働組合の代表者から「現場の介護職員や利用者・家族の思いに逆行するものではないか?」と、強く「反対」の意思が示された。

 これに対し厚労省は「見直しには、利用者の安全やケアの質の確保、職員の負担軽減を担保するための具体的な要件を盛り込んでいる」「実際の運用では、ケアの質や職員の負担にどのような影響があったか等も含めて、状況の把握・検証を行う」等と回答した。

 その後に厚労省は、これら省令改正案に対するパブリックコメントを求め、ここでも「反対」意見が出されたが、結果的に改正案に対する修正は行われず、今年1月25日に改正した省令を公布し、その内容を都道府県等に通知した。

 今回の都道府県への通知は、省令改正の内容を実施する際の、留意事項を指摘した通知の「最終版」となる。

◇─[後記]───────────

 弊紙は、今回の介護報酬改定の議論を傍聴していて、この夜間の人員配置基準の緩和に関する事項が、最も強く「反対」が指摘された項目であったと感じています。実際に厚労省は、当初に提示した改正案を「反対」の声を受けた後に、一部を修正しています。

 それにも関わらず厚労省が、これらの人員配置基準の緩和を推し進める背景には、見守り機器等のITCの活用を促したい思惑があるものと推測されます。最終的に厚労省は「実際の運用に当たっては、施行後の状況の把握・検証を行う」

 「その際には、ケアの質や職員の負担にどのような影響があったか等も含めて、実証データの収集に努める」こと等を「反対」派の委員に「約束」しています。まずは、この「約束」を着実に実行してもらいたいと思います。

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