*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和3年3月12日(金)第464号*****

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「特定介護」の在留資格試験合格者・昨年末で「約1万人」、在留者は939人
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 外国人材の介護職の受け入れ策として、技能実習制度と並んで政府が力を入れている、特定技能の介護職(以下「特定介護」)で、在留資格を得るための試験に合格している外国人材が、昨年末(令和2年12月末)時点で「約1万人」いることがわかった。

特定介護・試験合格者・約1万人 厚生労働省が3月9日に開催した「令和2年度 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議」で示した資料で、明らかになった=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。「特定介護」の在留資格を得るためには、次の3つの条件を満たす必要がある。

 ■1.国内外で実施される技能試験(=介護技能評価試験)に合格すること。
 ■2.同時に実施される日本語試験(=介護日本語評価試験)に合格すること。
 ■3.同時に実施される国際交流基金日本語基礎テストに合格すること。または日本語能力試験N4以上であること。

 昨年末時点で「1」の介護技能評価試験の受験者数は1万6,078名、合格者数は1万0,365名で、合格率は64・5%。「2」の介護日本語評価試験の受験者数は1万4,913名、合格者数は1万1,018名で、合格率は73・9%となっている。

 「3」の合格者数等は不明だが、ほとんどの受験生は「1」「2」の際に、同日に実施される「3」の試験も受験するか、N4以上をすでに取得しているものとみられ、これにより「特定介護」の在留資格を得ている外国人材は、昨年末で「約1万人」と推測される。

 出入国在留管理庁の2月12日の発表によれば、昨年末時点の「特定介護」の在留者は939人(弊紙2月16日付け第446号で既報)。これらのほとんどは国内試験の合格者とみられ、海外試験の合格者のほとんどは新型コロナの影響等で、来日できない状態とみられる。

 【海外試験は現在7ヶ国で実施、ベトナムが試験の開催を「検討中」】

 「特定介護」の海外試験は、制度がスタートした2年前(平成31年)4月にフィリピンで開始されたのを皮切りに、現在まで7ヶ国で実施されている。昨年12月までの、各国の試験実施回数は、次の通り。なおカッコ内は、最初の試験を実施した年月。

 ▼フィリピン(平成31年4月)=19回
 ▽カンボジア(令和元年9月)=15回
 ▽ネパール(令和元年10月)=12回
 ▼インドネシア(令和元年10月)=14回
 ▽モンゴル(令和元年11月)=5回
 ▽ミャンマー(令和2年2月)=2回
 ▽タイ(令和2年11月)=2回

 今回公表された資料では、試験合格者の国内外の別や、国別の内訳は示されていないが、各国の試験の実施状況からみて、海外試験の合格者の大半はフィリピンとインドネシアとみられる。

 また厚労省は、今回の会議で示した資料の中で「今後海外では上記の国に加え、ベトナムなど(「3」の)国際交流基金の日本語基礎テストの、実施環境等が整った国での試験実施を検討している」等と述べている。

 【厚労省の令和3年度の介護人材確保策にも「特定介護」の促進が盛り込まれる】

 さらに厚労省は、同じ資料の中で「福祉介護人材の確保対策等・令和3年度の取り組み」として「令和3年度予算案においては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、在留資格『特定技能』に関する試験の着実な実施」

 「また、外国人材と介護施設等との、マッチング支援事業の実施などによる、外国人材の活用促進に取り組む」等と指摘している。

◇─[後記]───────────

 単純に計算すれば「特定介護」は、在留資格を得ている試験合格者が「約1万人」に対し、実際に日本に在留しているのが939人ですから、差し引き「約9千人」が介護分野で、潜在的な外国人材として「待機」していることになります。

 現在は、新型コロナの影響で日本への入国や、外国人材が母国から出国する際の制限等がありますが、技能実習制度の介護職で「待機」している人を加え、これらの制限が緩和された際は、多くの外国人材が日本に入国することが期待されます。

 外国人材を受け入れることを考えている日本の介護事業者も、今から「準備」が必要ではないかと思われます。

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