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*****令和3年1月11日(月・祝)第419号*****

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コロナのクラスター感染「医療・福祉施設」が件数の45%、感染者数の62%を占める
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 新型コロナの感染で、昨年(令和2年)12月以降に報告があったクラスター(感染人数が5人以上)の情報を解析したところ、全体の中で「医療・福祉施設」がクラスター発生件数の45%、感染者数の62%を占めた。

クラスター発生件数表・グラフ 1月8日に、政府・内閣官房が開催した「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の第21回会合で、構成員の押谷仁・東北大学大学院教授が発表した=グラフ・内閣官房HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。集計したクラスター発生件数は807件、感染者数は1万3,252人だった。分野別の数は、次の通り。

 ◆分野別のクラスター件数<感染者数>、カッコ内は全体の割合
 ▼医療・福祉施設=361件(45%)<8,191人(62%)>
 ▽飲食関連=156件(19%)<1,664人(13%)>
 ▽教育施設=123件(15%)<1,754人(13%)>
 ▽職場関連=95件(12%)<1,103人(8%)>
 ▽その他=72件(9%)<540人(4%)>
 ■総計=807件<1万3,252人>

 政府は1月7日、1都3県に「緊急事態宣言」を行った。期間は1月8日から2月7日まで。主に、飲食店へ午後8時以降の営業自粛等を求めている。「分科会」の情報解析では、クラスターの発生件数・感染者数とも「医療・福祉施設」が「飲食関係」を上回っている。

 この点について政府は、クラスターの発生から「地域への流行」へつながっているのは「飲食関係が主だ」と見ており、このため「緊急事態宣言」による対策も「飲食関係」に重点が置かれている。

 【「クラスター対策の強化」で、高齢者施設等にも様々な「制限の検討」を要請】

 また政府は「緊急事態宣言」を行ったことに伴い、昨年3月28日に定めた、新型コロナ感染症対策の「基本的対処方針」を今年1月7日に変更した。この中の「クラスター対策の強化」で「高齢者施設等」には、主に次の4点を要請した。

 ■1.高齢者施設等において、面会者からの感染を防ぐため、面会は地域における発生状況等も踏まえ、家族のQOLを考慮しつつ、緊急の場合を除き制限するなどの対応を検討すること。

 ■2.高齢者施設等において、利用者からの感染を防ぐため、感染が流行している地域では家族のQOLを考慮しつつ、施設での通所サービス等の一時利用を中止または制限することや、利用者の外出・外泊を制限するなどの対応を検討すること。

 ■3.高齢者施設等の利用者等について、新型コロナウイルス感染症を疑った場合は早急に個室隔離し、保健所の指導の下で感染対策を実施し、標準予防策・接触予防策・飛沫感染予防策を実施すること。

 ■4.高齢者施設等の発熱等の症状を呈する入所者・従事者に対する検査や陽性者が発生した場合の、施設入所者等への検査が速やかに行われるようにする。また、感染者が多数発生している地域における高齢者施設等への、積極的な検査が行われるようにする。

◇─[後記]───────────

 専門家からは、高齢者施設等で発生したクラスターは「地域への流行には、つながっていない」と判断されているようです。しかし施設内でクラスターが発生すれば、施設内の全ての入所者・職員に「感染の可能性」が生じてしまいます。

 高齢者施設で発生したクラスターに、実際に対応した医師のコメントを聞く機会がありましたが、その経験を踏まえた対処法を質問すると「基本的な対策を徹底して実施するしか、現在のところ効果的な対応策はない」と指摘しました。

 菅首相の年頭会見によれば、高齢者等へのワクチン接種は「2月下旬の開始」を目指して動いているそうです。それまで、高齢者施設等では「基本的な対策の徹底」を実施することで、何とかこの「第3波」を乗り切ってもらいたいと切に願います。

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