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*****令和2年11月19日(木)第387号*****

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特定処遇改善加算、現場の4割から5割が「給与へ反映されている実感がない」
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 介護業界の労働組合組織である日本介護クラフトユニオン(=NCCU)は11月19日、毎年度実施している「就業意識実態調査」の2020年度の速報版を公開した。この中の「特定処遇改善加算」で、組合員の4~5割が「給与へ反映されている実感がない」と回答した。

 同調査は、NCCUが組合員の就業意識・就業実態を把握し、今後の組合活動に役立てるために実施しているもので、今回は7月1日から8月7日まで、分会組合員4千名、個人組合員420名を対象に調査票(月給制と時給制で同一のものを使用)を配布した。

NCCUアンケート特定処遇改善加算 回答は無記名自記式で、全体の回収率は71・7%。この中の「介護職員等特定処遇改善加算」で、その対象者に対して「あなたの給与へ反映されている実感はありますか?」との設問に対して、次のような回答結果(全体平均)となった=グラフ・NCCU発表資料より

 ◇月給制組合員「実感している」=33・7%
 ◆月給制組合員「実感していない」=44・1%
 ◇時給制組合員「実感している」=21・3%
 ◆時給制組合員「実感していない」=47・4%

 同調査ではさらに、職種別でも回答を集計しているが月給制・時給制を問わず、ごく一部を除いて、ほとんどの職種で「実感していない」が「実感している」を上回り、その割合もほとんどが4割から5割の間を示している。

 【厚労省の調査では、加算を「取得(届け出)していない」事業所が全体の34・7%】

 「介護職員等特定処遇改善加算」は、経験・技能のある職員に重点化を図りながら、介護職員の更なる処遇改善を進める目的で実施され、他の介護職員などの処遇改善にも、この処遇改善の収入を充てることができるよう、柔軟な運用も認めた。

 この条件を前提に、介護サービス事業所で「勤続年数10年以上の介護福祉士について、月額平均8万円相当の処遇改善を行う」ことを算定根拠に、公費が投じられた。厚労省は10月30日に、この「特定処遇改善加算」の取得(届け出)状況を発表した。

 これによると「特定処遇改善加算」を「取得(届け出)していない」と回答した事業所が全体の34・7%。さらに「特定」ではない、通常の「処遇改善加算」の1・2・3を取得している事業者に限っても「取得(届け出)していない」との回答が36・7%あった。

◇─[後記]───────────

 厚労省の調査では、介護サービス事業所の経営者側からは「取得(届け出)していない」理由として「職種間の賃金バランスが取れなくなる」「賃金改善の仕組みを設けるための、事務作業が煩雑」との(複数)回答が、いずれも4割近くを占めています。

 それはそれで「改善」する必要がありますが介護現場で、4割から5割が「給与へ反映されている実感がない」と回答している実情は、労働者側の立場からその原因を、さらに分析する必要があります。

 少なくとも全体の6割から7割、できれば全体の8割が「実感している」との回答が得られるような「処遇改善」となるよう、厚労省も含めて介護業界全体で「制度の在り方」を改善してもらいたいと思います。

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