*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年10月15日(木)第364号*****

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通所介護等・生活機能向上連携加算、多数の有識者が「問題点」を指摘
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生活機能向上連携加算 通所介護等の「生活機能向上連携加算」で、事業所の算定率が低い現状に対し、自立支援・重度化防止に資する介護を推進・達成する観点から、事務局(厚労省)は「ICT活用を認めることを検討してはどうか」等と提案=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは弊紙による加工=したが、有識者の多くが「問題点」を指摘した。

 10月15日に開催された介護給付費分科会の第188回会合で、次期介護報酬改定に向けた「第2ラウンド」の議論で、通所介護・認知症対応型通所介護が取り上げられ、事務局が論点に取り上げた「生活機能向上連携加算」の在り方に対し、多くの委員が意見を述べた。

 「生活機能向上連携加算」は、訪問リハ・通所リハを実施している事業所、またはリハビリテーションを実施している医療提供施設(病院の場合は許可病床数200床未満のもの等)の医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、通所介護事業所を訪問してリハを行う。

 この際に、通所介護事業所の職員と共同でアセスメントを行い、個別機能訓練計画を作成する。これらリハ専門職と連携して、個別機能訓練計画の進捗状況を3月ごとに1回以上評価し、必要に応じて計画・訓練内容等の見直しを行うことが要件となっている。

 単位数は月200単位で、事業所が個別機能訓練加算を算定している場合は100単位。現状では、通所介護事業所の算定率(=各加算算定事業所数÷各サービス算定事業所数)は、200単位を取得している事業所で1・2%と低調で、他の通所系サービス事業所も同様。

 【有識者からは「報酬が低すぎる」等、問題点を指摘する声が多数上がる】

 このような現状に対し、有識者(分科会の委員)からは、概ね次のような指摘があった。

 1、「報酬(月200単位)が低すぎる」
 2、「連携先が、リハ職を派遣したくても人材不足で不可能」
 3、「リハ職を派遣する側に、メリットが少ない」

 これらの指摘を裏付けるように、例えば「1」では、通所系サービス事業者に「生活機能向上連携加算」を算定していない理由を尋ねた調査で「かかるコスト・手間に比べて単位数が割にあわない」が38・5%と最も多かった。

 また「2」では、医療系の委員から「そもそも病床数が200床未満の施設では、ギリギリの人材で日常の医療活動に当たっている。加算の目的自体には賛同するが、連携先の対象を再考した方が良い」。

 これらの問題点の指摘に対して事務局は「外部のリハ専門職との連携を促進するため、訪問介護等における算定要件と同様、ICT活用を認めることを検討してはどうか」等と、今後の検討の方向性を示した。

 これに対し、全国町村会の代表委員などからは「連携先が限られる全国の町村にとっては、ICTの利用は歓迎だ」との声が上がった。

◇─[後記]───────────

 今回の分科会では、この「生活機能向上連携加算」に対する意見が多く出されました。加算の目的や意義は皆が認めるものの、算定率が「わずか数%」という実態は、当然のことながら「改善」が必要です。

 事務局は「ICT活用」を提案していますが、それで「問題点」が解決するとは思えません。やはり最善の策は「報酬単価のアップ」になると思われます。

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