*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年10月8日(木)第359号*****

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今年の「老人福祉・介護事業」の倒産・休廃業・解散件数が過去最多ペース
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 東京商工リサーチは10月8日、今年(2020年)1月から9月までの「老人福祉・介護事業」の倒産件数が94件であることに加え、これまで年間の倒産件数が最多だった2017年・2019年の111件を上回る「過去最多のペースで推移している」等と発表した。

 また「老人福祉・介護事業」の休廃業・解散件数も、年間最多件数が2018年の445件だったが、こちらも今年1月から8月までで313件と「過去最多を更新するペース」等と指摘している。

倒産・休廃業・解散の3種合計の棒グラフ これにより「老人福祉・介護事業」の倒産と休廃業・解散を合わせた合計件数でも、2018年の551件を最終的に上回り「年間600件に到達するかもしれない」等と分析している=グラフ・東京商工リサーチ発表資料より。また、「老人福祉・介護事業」の新型コロナ関連破たんは「3件にとどまった」という。

 【倒産の要因は、新型コロナ以前の深刻な経営不振+コロナ渦】

 倒産の要因では、無計画や未熟な経営を主因とする「放漫経営」が17件と、対前年同期比で倍増した。結果的に「新型コロナ感染拡大以前から深刻な経営不振に陥っていた事業者に、コロナ禍が重くのしかかる格好となった」と分析している。

 倒産件数・94件をサービス種別でみると「三密」になりやすいデイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」30件(2019年は年間で32件)、「訪問介護事業」46件(2019年は年間で58件)が、対前年同期比(1月から9月まで)で増加した。

 この結果について東京商工リサーチは「いずれも小・零細事業者が大半を占め、人手不足による人件費上昇が負担となった、構造的な問題を抱えた事業者の淘汰も目立つ」と述べている。

 今後の「老人福祉・介護事業」について同社では「国や金融機関などの新型コロナ支援で何とか踏みとどまり、介護事業を続ける小・零細事業者は多い。その一方で、先行きを見通せず休廃業・解散に踏み切る事業者も増えている」

 「今後、本格的な高齢化社会を迎える前に、コロナ禍の支援効果の息切れから『老人福祉・介護事業』の倒産が加速することが危惧される」と警鐘を鳴らしている。

◇─[後記]───────────

 倒産件数を2016年から見てみると、今年(2020年1月から9月)に至るまで、倒産件数の約半数が「訪問介護事業」です。その要因として東京商工リサーチでは「ヘルパー不足」を挙げています。

 介護業界では「人材不足の有効な打開策」が見いだせないのが現状ですが、この「しわ寄せ」は必ずサービス利用者に及びます。厚労省はこの「倒産件数」の現状も念頭に置いた上で、早急に抜本的な「ヘルパー不足」対策に取り組んでもらいたいと思います。

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