*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年9月18日(金)第347号*****

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要介護度が低下した場合に「移行期間を設ける」ことを提案
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 9月14日に開催された介護給付費分科会の第185回会合の議論で、参加者から「要介護度が低下した場合に、移行期間を設ける」ことが提案された。全国知事会の代表参加者(=黒岩祐治・神奈川県知事、当日は神奈川県幹部が「参考人」として代理出席)が発言した。

要介護度の改善提案 今回の議題は「自立支援・重度化防止の推進」で、これを各種のリハビリテーションや機能訓練等で取り組む際に「要介護者のADL等の維持改善を進める観点から、どのような方策が考えられるか」との論点が提示され=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは弊紙による加工=これに「要介護度の低下」の観点から提案された。

 各都道府県では、要介護認定の結果に対して「不服の申し立て」ができるが、参考人によれば「更新認定の不服の大半が『介護度が軽くなった』ことに対するものだ」という。この主な理由を「これまで受けてきたサービスの、利用継続ができなくなるため」と分析した。

 その対策として「移行期間を設けて、徐々に移行していく」ことを提案した。この件に関する、参考人の発言内容は次の通り。

 ▼本来、状態が改善することは利用者にとって良いことであるはずだが、利用者やその家族からは、必ずしも歓迎されていないという現状がある。容体が改善することは、本人にとっても社会にとっても「良いこと・価値のあること」と意識を変えていくことが必要だ。

 ▼利用者や家族が、要介護度が下がることを歓迎しない理由の一つとして「これまで受けていたサービスが、急に受けられなくなること」への不安があると思う。そこで更新から一定期間は「これまで通りのサービス利用を可能」とする。

 ▼これと併行して徐々に「下がった要介護度に見合ったサービス」に移行を目指す。例えば「移行期間」のようなものを設けて、徐々に移行していけるしくみを設けてはどうか。その際は介護保険サービスのみならず、一般介護予防事業を含めたケアプランを検討する。

 ▼また移行期間終了後も、さらに一定期間、状態を維持した場合は、利用者に一定のインセンティブを与えるとともに、ケアマネジャーや事業所に対しても、円滑な移行を支援したことを、報酬上で評価していくことも一つの方策ではないか。

◇─[後記]───────────

 以前から、この介護給付費分科会で医療分野の委員から「医療では病気が治ると患者は喜ぶが、介護サービス利用者は要介護度が下がると悲しむ。これは改善していくべきだ」と指摘されてきました。

 今回の議論では参考人の提案に対して、他の委員や事務局から言及や意見はありませんでしたが、傾聴に値する意見だと弊紙では感じました。この提案を土台に、今回の報酬改定の議論で「改善点」を洗い出し、新たな施策を打ち出してもらいたいと思います。

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