*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年8月3日(月)第314号*****

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訪問介護・業界団体「サ責が業務を全うできる加算創設を」
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 訪問介護業務で、事業の中核的な役割を担うサービス提供責任者(サ責)が「運営基準で定められた本来業務を、行う時間が取れていない。この課題を克服するため、サ責の業務に加算を創設して欲しい」等と要望した。

 来年4月から実施される「令和3年度介護報酬改定」に向け、厚生労働省は8月3日、都内で介護給付費分科会(WEB会議)を開催し、介護業界の関係団体を呼んでヒアリング調査を行った。訪問介護の関係では、2団体が意見を述べた。

 このうち、日本ホームヘルパー協会の青木文江会長が、介護報酬改定に伴う意見を述べた中で「サ責の業務への加算創設」を要望した。サ責の業務は運営基準(省令)で「訪問介護計画の作成や変更、訪問介護の利用申し込みの調整」

 「利用者の状態の変化や意向の定期的な把握、サービス担当者会議への出席、介護支援専門員との連携、訪問介護員への指導や業務管理」等が定められているが「現状では、これらの本来業務を行う時間が取れない」と述べた。

 その理由として、同協会が2010年に実施した調査結果を挙げた。この調査では、サ責業務の全体の時間のうち、訪問業務に占める割合が41・1%あり「運営基準で定められた本来業務を行う時間がとれない現状が明らかになった」等と指摘している。

 さらに「この問題の背景には人材不足のほかに、サ責の本来業務に報酬単価が設定されていないことが要因だ。訪問介護事業所の経営の視点から、自らも担当を持って訪問し、収入を得ることで経営が成り立っているからだ」等と分析をしている。

日本ホームヘルパー協会資料 これを踏まえ青木会長は、サ責の業務に対して次の3点の加算創設を要望した=画像・日本ホームヘルパー協会が介護給付費分科会に提出した資料より

 ▼退院・退所時のカンファレンスへ参加した場合。
 ▼緊急時等のカンファレンスへ参加した場合。
 ▼ターミナルケアにおいて利用者宅を訪問し、心身状況の確認やサービスの調整を行った場合。

 また、今回のヒアリング調査には出席しなかったものの、同様に訪問介護事業の関連団体である全国ホームヘルパー協議会も、介護給付費分科会へ書面を提出し、要望項目の中に「サ責の業務を評価する加算」を挙げた。

 同協議会は、加算を要望する具体的な項目は述べていないが、要望を出した理由として「担う役割や機能が増大している一方、業務量の多さやそれに見合わない処遇によりバーンアウト(=燃え尽き症候群)になってしまうサ責もいる」等と訴えている。

◇─[後記]───────────

 今回のヒアリング調査は、単独で行った団体と、連名により要望を述べた団体を合わせて、合計18団体を対象として実施されました。各団体の持ち時間は単独の場合が5分で、連名の際は15分でした。質疑応答を交えて計3時間、全ての登壇者が熱弁を振るいました。

 この中で日本ホームヘルパー協会の青木会長はトップバッターで登場し、訪問介護の窮状を訴えました。わずか5分間のスピーチでしたが、弊紙では全てを傍聴して、青木会長の訴えが強く印象に残りました。

 その中でも「サ責」に関する指摘が、最も重要ではないかと感じ今回、記事として取り上げました。ヒアリング調査はあと1回、10団体を対象に実施される予定です。弊紙では可能な限り、ここで語られる「現場の窮状を訴える声」を紹介したいと思います。

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