*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年7月27日(月)第310号*****

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厚労省・介護保険部会「基本指針」を概ね了承、人材確保で意見相次ぐ
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 介護保険の保険者である市町村が、来年4月から開始される第8期介護保険事業計画を策定する際の、ガイドラインとなる「基本指針」が固まった。厚労省は7月27日、都内で介護保険部会の第91回会合を開催し「基本指針(案)」をおおむね了承した。

介護保険制度改革スケジュール 介護保険部会で「基本指針」が議論されるのは、前回の2月21日に開催された第90回会合に引き続き2回目で、前回は第8期の計画で「記載を充実する事項」として、事務局(厚労省)は次の6項目を挙げ、今回はこれに7項目目を追加した。

 1、2025・2040年を見据えたサービス基盤、人的基盤の整備
 2、地域共生社会の実現
 3、介護予防・健康づくり施策の充実・推進(地域支援事業等の効果的な実施)
 4、有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅に係る都道府県・市町村間の情報連携の強化
 5、認知症施策推進大綱等を踏まえた認知症施策の推進
 6、地域包括ケアシステムを支える介護人材確保及び業務効率化の取組の強化
 7、災害や感染症対策に係る体制整備

 この中で「7」は、近年の災害発生状況や新型コロナウィルス感染症の流行を踏まえ、これらへの備えの重要性について、記載することを求めたもの。今回の議論では「1」と「6」について、介護人材の確保の観点から次のような意見が出された。

 ▼介護サービスの人的基盤を整備するためには、当然ながら介護人材を確保する必要があり、その基本は「職員の処遇改善」だ。国には(市区町村の介護保険事業を後押しする意味でも)さらなる施策を打ち出して欲しい。

 ▼人材確保で、技能実習生など外国人材を活用する予定が、新型コロナの影響で来日できずに当初の計画通りに人員が確保できない事例が多々ある。国は「新たな人材確保策」を、早急に打ち出す必要がある。

 ▼介護分野では近年、ICTの活用が叫ばれており、様々な機器の導入により従来よりも介護職員の業務量が軽減される等のメリットが指摘されているが、介護人材の確保とICTの活用は別の問題で、イコールではない。

 今回の議論では、これらを含め委員から出された様々な意見を座長と事務局で整理し、近日中に「基本指針」として公表することが了承された。この「基本方針」に先立ち、介護保険部会では昨年12月27日に「介護保険制度の見直しに関する意見」を発表している。

 現在はこれに基づいて、介護給付費分科会でサービス種別ごとに「点数付け」のための具体的な議論が進められており、基本的な考え方を整理した上で年末に「とりまとめ」を公表する予定=図・第91回介護保険部会資料より

◇─[後記]───────────

 この介護保険部会も含め、厚労省の有識者会議を傍聴すると、介護に関係する会議ではほとんど「介護人材の確保」が何らかの形で取り上げられます。特に今回、新型コロナの影響もあって「人材確保」はさらに困難を極めています。

 そもそも人材確保は、各サービス事業者が自ら取り組むことが求められますが、その活動を支援する「最前線」に立つのは都道府県です。今回の「基本指針」に基づいて、市町村は介護保険事業計画を策定しますが、都道府県も介護保険事業「支援計画」を策定します。

 簡単に「解決策」が見つかるような問題ではありませんが、今後は介護保険サービスの利用者増加に伴い「人材難」はさらに加速します。都道府県の介護人材確保策の担当者には、難しい課題であることを承知の上で「発想の転換」を求めたいと思います。

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