*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年7月20日(月)第307号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「フレイル予防にeスポーツを活用」実証事業に神戸市が参画
─────────────◆◇◇◆◆

 近年、若年層を中心に活動が盛んになっているeスポーツが、高齢者のフレイル予防や健康増進、地域活性化等の課題解決の手法になり得るのか──その可能性を検証する実証事業に、神戸市が参画する。

神戸市記者会見3者フォトセッション 神戸市は7月17日、市内にあるイベント施設「e SPORTSアリーナ三宮」で、NTT西日本、株式会社PACkageとともに記者会見を行い「eスポーツによる地域課題解決に向けた連携協定」を3者で締結した=写真。その大きな柱の一つに、実証事業が挙げられている。

 実証事業では、新型コロナの感染拡大で現在、高齢者が介護施設等で家族との面会機会が減少していることや、同様に地域でのコミュニティー活動が制限されている等の課題が生じていることに対し、その解決策としてのeスポーツの効果を検証する。

 eスポーツは、コンピューターゲームやテレビゲームで行われる対戦型ゲーム競技で、実証事業では現時点で囲碁や将棋、さらに高齢者でも楽しめる「ぷよぷよ」等の実施を予定している。

 これらのゲームを実施するためのネットワークを、介護施設入所者・その家族宅・職員やケアマネ等の3者間に構築し、ゲームのプレイを介して入所者間や、入所者・家族間のコミュニケーションづくり、入所者のバイタルデータの取得と蓄積を試みる。

 記者会見では「高齢者は、電話を通じてコミュニケーションを取ることでも認知症予防に寄与する。eスポーツも十分に効果が期待できる」等と述べた。実証事業には現在、3つの介護施設を有する事業者と調整を進めているが今後、公募も含めて協力事業者を募る予定。

 当初はこれら数施設でスタートし、2020年度は「ゲームに慣れる・楽しむ」ことを主眼にしたバイタルデータの収集に当たる。これを踏まえて2021年度は事業化に向けて、取得したバイタルデータを活用して、ケアマネ等が入所者の健康相談を実施する。

 日本介護新聞は、記者会見事務局を通じて神戸市に対し「実証事業で『高齢者のフレイル予防や健康増進に寄与する』との結果が出た場合、神戸市の事業としての『フレイル予防』のメニューに『eスポーツ』を正式に加えるのか?」と質問した。

 これに対し神戸市は「民間ベースで広がっていくものと考えるため、正式に加える予定は現在のところないが『eスポーツへの参加も含む社会参加活動は、フレイル予防にもつながる』という啓発は可能だ」と回答している。

◇─[後記]───────────

 今回のeスポーツ以外にも神戸市は、「高齢者の生活上の課題解決」や「介護予防」等のキーワードで、他の市区町村とは異なるような「独自の取り組み」を過去にもいくつか実施しており、弊紙発行人も過去に何度か、神戸市の担当者に取材した経験があります。

 会見では、海外のeスポーツの動きとして「現実にシルバートーナメントも開催され、高齢者だけで構成するスウェーデンのプロチームも存在する」ことが紹介されました。多くの人が抱く「eスポーツは若者のもの」との固定観念は、いずれ崩れるのかもしれません。

 プロを目指すようなレベルに到達することを目的としなくても、高齢者にとって「新たなフレイル予防メニュー」を創るべく、実証事業に参画した神戸市の試みは、今後も弊紙では注目していきたいと思います。

────────────────◇

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞