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*****令和2年7月14日(火)第303号*****

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介護事業者・倒産件数、今年上半期は58件で「年間過去最多111件」を上回るペース
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 2020年上半期(1~6月)の、介護事業者の倒産は58件だった。介護保険法が施行された2000年以降で、年上半期で最多を記録した昨年(2019年)の55件を上回り、最多記録を更新した。7月7日に、東京商工リサーチが調査結果=グラフ=を発表した。

2020 介護事業者の年間の倒産件数で、過去最多は3年前(2017年)と昨年(2019年)の111件で、東京商工リサーチでは「これを上回る可能性が強まっている」と分析している。今年上半期の58件の中で、新型コロナウイルスの影響による関連破たんは1件だった。

 【業種別では「訪問介護事業」が31件で最多】

 業種別では、最多が「訪問介護事業」の31件。第2位はデイサービスやショートステイなどの「通所・短期入所介護事業」で18件。第3位が「有料老人ホーム」で4件。特別養護老人ホームなどを含む「その他」が5件だった。

 【原因別では「事業上の失敗=放漫経営」が急増】

 原因別では、最多が販売不振(売上不振)で35件。第2位は「事業上の失敗」で12件。第3位は「運転資金の欠乏」で5件となった。第2位の「事業上の失敗」は、無計画や未熟な運営を要因とした「放漫経営」で、今年上半期はこの要因による倒産が目立った。

 【設立年数別では「5年以内」が3割強で、業歴の浅い事業者の倒産が目立つ】

 設立年数別では、2015年以降に設立した業歴5年未満が18件と3割を超え、業歴が浅い事業者の倒産が目立った。従業員数別では5人未満が35件と全体の6割を占め、小・零細企業が大半を占めている。

 【「新型コロナが追い打ちをかけ、体力を消耗した事業者も多い」】

 今回の調査結果について、東京商工リサーチでは次のように分析している。

 「新型コロナ感染拡大で、厚生労働省は通所介護や短期入所の事業者向けに、特例で介護報酬の加算や、人員基準等を満たせない場合でも報酬を減額しないなどの支援策を発表したが、それでも倒産は増えている」

 「このことは、深刻な経営不振の事業者が多いことを改めて浮き彫りにしている。国などの支援で『ひと息』ついた事業者もある一方、新型コロナで利用を控える動きもあり、サービス提供力が乏しい小・零細事業者は、さらに厳しい経営を強いられそうだ」

 「新型コロナが追い打ちをかける格好で、体力を消耗した事業者も多く、倒産は下半期に向けて増勢を強めることが懸念される」

◇─[後記]───────────

 今回の調査結果を見て、弊紙が最も注目したのが、業種別最多が「訪問介護事業」であることです。2015年から2018年の調査結果(上半期)では、14件から19件の間で推移していたものが2019年に32件、2020年が31件と、それまでの約2倍に増加しています。

 東京商工リサーチの分析にもあるように「サービス提供力が乏しい小・零細事業者は、さらに厳しい経営を強いられそう」です。訪問介護事業が「存亡の危機」を迎えている今こそ、政府には「抜本的な支援策」を打ち出すことが求められます。

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