*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年5月13日(水)第261号*****

◆◇◆◆◆─────────────
加藤大臣・唾液によるPCR検査導入「状況が変わると期待している」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染対策で、現状では「PCR検査が簡単に受検できない」ことが問題点として指摘されているが、これを克服するために唾液(だえき)による検査が検討されていることについて、加藤勝信厚生労働大臣は「検査の状況が変わる」等と期待を寄せた。

加藤大臣5月8日定例会見 5月12日に厚労省内で開催された定例記者会見=画像は5月8日の定例記者会見・厚労省HPより=で、記者からの質問に答える形で述べた。また同会見で、新型コロナの相談受診の「目安」が変更になった点で、「誤解があった」との発言が批判されていることについては「真摯(しんし)に受け止める」等と釈明した。

 この2点の内容に関する、記者との質疑応答の内容は、次の通り。

 【1、唾液によるPCR検査の導入について】

 ▽記者=PCRの唾液による検査の導入について、現在どのような検討状況にあるのか?

 ▼大臣=唾液による検査が可能になれば、PCR検査の状況が大きく変わってくるのではないかと期待をしている。患者さんの負担も減るし、医療現場でも、特に「ぬぐい」自体が不要になってくるから、検査の省力化にもつながっていくと思う。

 ▼したがってPCR検査が「唾液でとった場合」と「鼻頭ぬぐいでとった場合」で、実際の精度がどうであるのかということを、感染研(国立感染症研究所)で検体を集めて、確認作業を行っているところだ。

 ▼これは一定の検体、一定のサンプルを集めなければ確定的な答えは出ないと思うが、できるだけ速やかに検体が集まり答えが出るように、我々もできる限り支援をして、早く答えを出すよう努力をしたい。

 ▽記者=唾液を使ったPCR検査について、もし精度が確認されれば、今後唾液を使った検体の採取が主流になっていくというお考えか? 現実にどういう運用になるか、お考えをお聞かせ頂きたい。

 ▼大臣=仮定の質問ではあるが、「唾液」と今の「鼻頭ぬぐい」の精度が同じであれば、明らかに「唾液」の方が、より検体を採取しやすいということになる。ただ、別に「鼻頭ぬぐい」も手段として否定はされない。

 ▼現場としては当然「唾液」を選択して、検体をとっていくという方向にいくのではないかと思う。やはり「鼻頭ぬぐい」に比べれば、検体を採取するときの感染リスクも随分低くなるのではないかと思うので、それも含めて期待をしているところだ。

 【2、新型コロナの相談受診で、保健所への相談の「目安」変更について】

 ▽記者=先だって、相談受診の「目安」の見直しの際に、「それまでの『目安』が『基準』であるとの誤解があった」等の発言があったが、この「誤解」を生じさせた原因、責任の所在は、どこにあるとお考えか?

 ▼大臣=「誤解」という言葉は、その後に色々とご指摘も頂いたが「適切だったのか」というご指摘は、真摯に受け止めなければいけないと思っている。しかし、これはずっと国会で議論をさせてきて頂いた内容でもあった。

 ▼皆さんもご承知のように、保健所に相談してもなかなか次につないでもらえなかった。また、今は保険適用になっているので全てがそうではないが、医師が保健所に「PCR検査を」と言っても、なかなか受け付けてもらえなかったというケースがあった。

 ▼その理由の中に「こうした受診の『目安』があるからではないか」等というご指摘を頂いて、私どもはご指摘を頂くごとに通知を直したり、通知で改めて周知をしたり、こういう努力を図ってきたつもりだ。

 ▼しかし他方で、理由は色々あるが、結果的にPCR検査が必要な方に十分行き渡らなかったという点は、私は国会(の答弁)でも「目詰まりがある」ということを申し上げさせて頂いた。

 ▼保健所における業務量が非常に過大であること、あるいはPCRの現場において「ぬぐい」等には感染の恐れもあるから、そうした中でなかなか対応がとれていないということ、また陽性者が判明した場合の入院等の手配がなかなか難しいという指摘もあった。

 ▼これは先般の提言の中にも書かれている。これについても一つひとつ、これまでも努力させて頂き、保健所については臨時の職員を雇う等、これについては我々は予算を確保し、実際そうした対応をさせて頂いているところもある。

 ▼それから先日「こういう業務であれば、今すぐやらなくてもいいのではないか」あるいは「外注できるのではないか」というようなリストも、お示しをさせて頂いた。それから提供体制については、ご承知のようにホテル等の宿泊療養を展開すべく取り組んでいる。

 ▼今回の交付金を活用して、そうした整備を進めるとともに、どういうホテルが受け入れてくれるのか、こういう情報も都道府県の方に提供させて頂いている。またPCRの現場では、すでに40を超えるPCRセンターが設置された。

 ▼都内はもっと(PCRセンター等が)拡がっていくだろうし、今検討中のものを含めるとさらに数が増えていくと思っているので、こうした施策を大いに支援をしていきたいと思う。また「ぬぐう」という検査行為について、歯科医の皆さんのご協力もお願いをする。

 ▼こうした一つひとつの施策をこれまでも重ねてきている。それでも現状、感染者数が少なくなってきているという状況の中でも「まだ(医療機関に)診てもらえない」「(PCR検査が)受けられない」という声もある。

 ▼それから、今後「ない」ことを期待しているが将来、感染者数が増加するということも当然考えておかなければならない。そういった事態にも対応した体制というもの、これはPCR検査体制はもとよりであるが、医療提供体制を含めての話しだ。

 ▼それについては更に、これは努力をしていかなければならないと思っている。

 ▽記者=そうすると結局、その保健所なりが当時、2月・3月の状況から「37・5℃以上、4日間という基準」であると、解釈をせざるを得ない状況があったということか?

 ▼大臣=そのような解釈かどうかは別として、はっきりしているのは、医師が必要としたPCR検査が十分に行い得なかった、ということだ。こういう実態があるということを、我々も正面に据えながら、先ほど申し上げた様々な措置も講じてきたところだ。

 ▼引き続き、必要な方々がしっかりと検査が受けられる、これはPCR検査だけではなくて「幅広い体制」を作っていきたいと思っている。ぜひ誤解のないように申し上げておきたいのは「保健所の方々がそうだった(=「基準」として解釈した」)ということではない。

 ▼「全体の状況がそうだった」ということであって、保健所の方々はできる限り、寝る間を惜しんで働いて頂いている訳だから、その方々にそうした意味での「責任がある」と申し上げている訳では、全くない。

◇─[後記]───────────

 昨日の弊紙でも取り上げましたが、在宅介護の現場では「サービス利用者や介護職員へのPCR検査体制の拡充」を求めています。過去の経緯はどうであれ、PCR検査の「目安」には「軽い風邪症状が続く」場合も対象とされ、「唾液」による検査方法も実現しそうです。

 昨日のこの欄で述べたことの繰り返しになりますが、新型コロナウイルスの感染から在宅介護サービスを守るためにも「サービス利用者や介護職員へのPCR検査体制の拡充」の、一刻も早い実現が必要です。

────────────────◇

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞