*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年2月11日(火・祝)第198号*****

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新型コロナウイルス、現場の医師「欲しい情報が得られていない」
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 新型コロナウイルスに対し、現場の医師は「罹患者数、死亡者数など、感染が拡大していることはわかるものの、死亡例の患者背景や正確な致死率など、医療現場がほしい情報がまだ得られていない」と、多くの不安を抱えている実態が浮かび上がった。

 医師向けの転職求人アルバイトサイト「Dr.なび」を運営する株式会社エムステージが、2月6日から9日まで、同サイトの会員医師を対象に実施した「新型コロナウイルスによるマスク不足など、医療機関での影響について」と題したアンケートの調査結果でわかった。

 調査はインターネットで、会員医師へ送付しているメールマガジンで、回答フォームを送信して返信を得た。有効回答数は206人で、男性167人・女性39人だった。同調査で「新型コロナウイルスに関してコメントがあれば」との問いで、79人が回答した。

 主な回答は、次の通り。

 ■死亡例の患者背景が知りたい【放射線科】

 □特定の対象者だけでなく、広く気軽に検査を行えるようにしてほしい【一般内科】

 ■情報が錯綜し、対応が後手に回ったことは遺憾である。先日、抗HIV薬の使用による改善例が報告されていたが、理屈としては理にかなっており、日本でも緊急事態に対して合理的な治療が可能な、非常時体制が整備されることを期待する【内分泌科】

 ■common disease(=コモンディジーズ。日常的に高頻度で遭遇する疾患で、具体的には風邪症状・腹痛・発熱・下痢・アレルギー症状など)となると予想【呼吸器内科】

 □未知の部分が多く不安。中国人がいると過度に身構えてしまう【外科】

 ■致死率を、正確な値で知りたい【眼科】

 □騒ぎすぎ感があるが、この対策でインフルエンザの罹患率が下がっているようなので助かっている。コロナウイルスの流行がなくても、毎冬このくらい警戒して感染対策をすればいいのに、と思う【内科】

 ■「無症状なのに保菌している」という方は、見分けがつかないので心配【感染症科】

◇─[後記]───────────

 このアンケート調査の主題は「新型コロナウイルスの発症により生じた、医療用マスクや消毒液の不足が、医療現場にどのような影響を与えているか?」でしたが、弊紙が注目したのは「現場の医師の声」でした。

 総じて、情報の不足や錯綜を指摘する声が多かったようですが、この項目以外で寄せられた声で「新型コロナウイルスに対する根本的な知識不足があり、病院内で予防法や対処法がきっちり決めきれていない」との困惑もみられました。

 昨日弊紙が配信した記事で、国の公的な機関が「軽症例は全ての医療機関で診療を行うことが望ましい」と提言していますが、現状ではまだ、準備ができていない医療機関が多いようです。

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