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*****令和2年1月30日(木)第190号*****

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国立がん研究センター「発酵性大豆食品の摂取量が多いと、死亡のリスクが下がる」
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 国立がん研究センターは1月30日、「(納豆や味噌などの)発酵性大豆食品の摂取量が多いと、死亡のリスクが下がるという関連が明らかになった。また、納豆の摂取量が多いほど、循環器疾患死亡リスクが低いという関連を認めた」と発表した。

 同センターは、平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、岩手県二戸・秋田県横手・長野県佐久・沖縄県中部・東京都葛飾区・茨城県水戸・新潟県長岡・高知県中央東・長崎県上五島・沖縄県宮古・大阪府吹田の11地区の40~69歳の居住者を対象に調査した。

 このうち、研究開始から5年後に行った食事調査票に回答し、がん・循環器疾患になっていなかった約9万人を平成24年(2012年)まで追跡調査し、この結果にもとづいて、大豆食品・発酵性大豆食品の摂取量と、その後の死亡リスクとの関連を調べた。

国立がん研究センター 今回の研究で、総大豆食品摂取量は死亡リスクとの関連がみられなかったものの、発酵性大豆食品の摂取量が多いと死亡のリスクが下がるという関連が明らかになった=グラフ・同センター発表資料より。同センターでは「大豆にはたんぱく質や食物繊維、ミネラル、イソフラボンといった成分が含まれる」

 「これが、血圧・体重・血中脂質などに良い効果を及ぼすことが先行研究から報告されている。特に発酵性大豆食品は、加工の過程で成分の消失が少ないことなどが、明らかな関連を認めた理由の一つとして考えられる」と指摘している。

 また「以前の研究では、植物性たんぱく質の割合が多いほど、総死亡・循環器疾患死亡リスクが低いことを報告している 。今回の研究では、植物性たんぱく質の主な摂取源でもある大豆製品の中でも、発酵性大豆食品が関わっている可能性が示された」

 「これらは日本特有の食品でもあり、日本人の長寿の要因の一つかもしれない」とも述べている。ただし、この結果を日常生活に適用する際には「今回の研究では、循環器疾患になった人をのぞいて検討している」

 「循環器疾患にかかった方で、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる方については、納豆はその作用を弱めてしまうので、今回の結果はあてはまらない」と、注意を促している。同センターは今回の研究結果を、海外の専門誌に論文として発表した。

 発表内容を詳細にみると、男女別でもその効用に差がみられた。個々の大豆食品のうち、納豆・味噌・豆腐について死亡リスクとの関連を検討したところ、女性では納豆や味噌の摂取量が多いほど死亡リスクが低下したが、男性ではその傾向はみられなかった。

 また、豆腐については男女ともに低下の傾向はみられなかった。さらに死因別にみると、総大豆食品、発酵性・非発酵性大豆食品、各大豆食品の摂取量は、いずれもがん死亡との関連は認められなかった。

 その一方で循環器疾患死亡については、男女ともに納豆の摂取量が多いほど、リスクが低下する傾向が認められた。

◇─[後記]───────────

 今回の内容は、国の公的な研究機関が公表し、海外の専門誌にも発表されていることがポイントだと思います。また、がんの専門機関の発表であるにも関わらず「がん死亡との関連は認められなかった」ことを明らかにしている点も、研究に対する真摯さを感じます。

 できれば今後、同センターにはどの程度、個々の発酵性大豆食品を摂取すれば「死亡リスクが下がる」のか、その指標となるものを公表してもらえれば……と思います。

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