*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/_/
*****令和元年12月19日(木)第165号*****

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医療介護現場の食事介助、24%が「10人以上」担当
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 医療機関や介護施設に勤務している看護師や介護士の7割以上が「慢性的な人手不足」を実感し、特に「食事介助」では調査先の8割が濃厚流動食を提供しており、1人で利用者10人以上を担当する職員が全体の24%で、この階層の平均は26・6人だった──。

ネスレ日本調査 このような調査結果を、12月10日にネスレ日本株式会社が発表した。同調査は、医療・介護現場に勤務する職員3千人を対象に「看護・介護現場での労働環境に関する実態調査」を実施したもの。これによると回答者の74%が「慢性的な人手不足」を実感している。

 この「人手不足」により負担が大きい業務として、上位は「入浴介助」「食事介助」「排泄介助」の順となり、同社では「体力や精神的なタフさが必要とされる業務が挙げられている」と述べている。

 この中で「食事介助」では、調査先の8割が濃厚流動食(経管栄養利用者向けの食事)を提供しており、看護師・介護士1人あたりの担当人数は平均で9・1人だったが、最も多かったのは、1人で10人以上を担当する階層で全体の24%もあった=グラフ

 さらに、この階層の平均担当人数は26・6人だった。この結果について同社では「1人当たりの受け持ちの利用者数が多いほど、『濃厚流動食の提供業務』が看護師・介護士の負担となっていることが推察される」等と分析している。

◇─[後記]───────────

 弊紙の読者の方で、現在は介護現場を離れられていますが、一時的に特養で派遣社員として短期間勤務された方がおられます。この方は「入浴介助」を割り当てられ、その担当人数が「毎日40人で、体力的にかなりきつい」と言われていたのを思い出しました。

 また「本当はもっとゆっくり入浴させてあげたいのだが、結果的に複数の職員による『流れ作業』のようになってしまい、いつも申し訳なく思っていた。それでも『暖かなお湯につかれて楽になった。ありがとう』と言われると、泣きそうになった」そうです。

 同調査では、これらのハードワーク対策として「25%が業務改善に取り組んでいる」そうですが、今後も介護サービスを受ける方は年々増加します。この現場の過酷な状況が少しでも和らぐよう、官民あげて早急に対策を講じる必要があります。

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