*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年11月25日(月)第147号*****

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ウチヤマH、年平均5・5有老開設で「事業拡大図る」
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 「さわやか」ブランドで介護付き有料老人ホーム(有老)を展開するウチヤマホールディングス(福岡県北九州市、内山文治社長)は2015年度以降、新規で有老を年平均5・5施設オープンし、現在55施設あるが、今後もこのペースの維持を基本に事業拡大を図る。

山本専務 11月25日に、東京・丸の内で開催した2020年3月期中間決算説明会で、同社の山本武博専務取締役経営企画室長=写真=が述べた。同社の主力である介護事業の業績は、売上高94億3400万円(前年同期比7・1%増)、営業利益6億8千万円(同1・9%減)で増収減益。

 この減益要因について山本専務は「介護施設の人件費の増加、特に派遣社員が増えている」と説明した。この理由について日本介護新聞が尋ねると「新規開設で人員が足りない場合等、派遣社員に頼る部分があった。離職者の増加による対応ではない」等と説明した。

 また、今後の重点戦略として「特定施設の積極展開」「グループホームの展開」「放課後等デイサービスの展開」「M&Aの推進」の4点を挙げた。このうち「M&A」はこれまでの実績が小規模施設中心であったものを、それにとらわれないで進めていく方針を示した。

 本紙と山本専務との質疑応答の内容は、次の通り。

 ▽本紙=減益要因として指摘された「派遣社員の増加」について、具体的な説明を。

 ▼山本=新規開設に伴い職員が増加した部分や求人関係で費用がかさんだ。

 ▽本紙=そうすると派遣社員の増加は、既存の施設職員の離職増加が理由ではないのか?

 ▼山本=そうではない。むしろ離職率は若干減少する傾向にある。これは、離職防止として社内資格の取得を推奨するなどの施策の効果が出ている面もあると考えている。

 ▽本紙=重点戦略として「グループホーム」を挙げているが、これは御社の有老の近隣に開設するのか? それとも有老とは別の路線として事業を展開していくのか?

 ▼山本=その地域に貢献していくという意味からも、各自治体で「枠」があれば前向きに検討するという趣旨で、必ずしも有老の隣接にこだわってはいない。

 ▽本紙=同じく重点戦略の「M&Aの推進」について、具体的にどの分野を想定しているのか?

 ▼山本=現実にこれまで5~6件程度、M&Aで取得した。グループホーム2件、小規模の特定施設1件等、比較的規模の小さな案件が多かったが、今後はその対象規模等も広く捉えていきたいと考えている。

 ▽本紙=在宅系事業所のM&Aも視野にあるのか?

 ▼山本=選択肢としてはあるかもしれないが、現時点では施設系で考えている。

◇─[後記]───────────

 「年平均で5・5施設の有老開設」というのは、ほぼ2ヶ月で1施設のペースになります。実際に決算説明会では、再来年(2021年)3月までに開設予定の有老6施設、また時期は未定ながら開設が決定している有老2施設を公表しました。

 言うまでもなく、有老を開設するにはまず、その自治体の「特定枠」に応募し、他の事業者との競争に勝って「当選」しなければなりません。同社の発表資料によれば、同社が2007年に初めて公募案件に応募してからの12年間の累計当選率が76・9%だそうです。

 また、既存施設の入居率は今年3月末までの1年間の平均が95・7%となっています。これらの実績が原動力となって同社は「特定施設の積極展開」を重点戦略の核に据えていますが、他の業界大手は逆に、各社の事情から新規開設を近年「抑える」傾向にあります。

 同社がこの戦略を維持できるかどうかは、今回の中間決算で減益要因となった「派遣社員と人件費の増加」を克服できるか否かにかかってくると考えられます。この点に注目して、年度末の決算発表を待ちたいと思います。

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