日本介護新聞ビジネス版バックナンバー

 「日本介護新聞」は、平成28年12月1日に「まぐまぐ」より配信を開始し、専門的なニュースも一般の方向けに可能な限りわかりやすく解説して参りました。一方で読者の中には介護事業者も多数おられるため、平成31年4月8日より「ビジネス版」を創刊することにいたしました。ここではバックナンバーを掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。もしよろしければ、下記のサイト(=「まぐまぐ」日本介護新聞ビジネス版)から、購読のご登録を頂ければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。https://www.mag2.com/m/0001687235.html

2021年05月

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和3年5月31日(月)第514号*****

◆◇◆◆◆─────────────
インド株に置き換わる時期、尾身会長「1ヶ月から1・5ヶ月後」加藤長官は暗に否定
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 新型コロナの感染拡大で、政府の専門家会議等では現在「全国的にほぼ、一部の地域を除いて従来株から変異株(英国株)に置き換わった」と公表しているが、今後は英国株が、より感染力が強いとされているインド株へ置き換わることが懸念されている。

 このインド株への置き換わり時期に関して、政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長は「今から1ヶ月から1・5ヶ月後」と発言したが、これに対し加藤勝信官房長官は、他の専門家が「起こるかどうか、時間はわからない」と述べたことを指摘した。

加藤官房長官 結果的に尾身会長の発言を、暗に否定した形となった。5月31日の午前に、首相官邸で開催された記者会見=写真・首相官邸HPより=で述べた。尾身会長が指摘した「今から1ヶ月から1・5ヶ月後」が、東京五輪の開催時期と重なることが、暗に否定した理由ではないか、との憶測がある。

 この点に関する、記者会見でのやり取りは次の通り。

 □記者=政府の尾身分科会会長が、5月28日の菅総理の会見後、西村大臣との会見で、インド株に置き換わる時期について「今から1ヶ月から1・5ヶ月後」と発言されたが、これはなぜか(一般マスコミに)報道されていない。

 この尾身会長の発言は、政府内で共有されているのかという点と(インド株に)置き換わる時期が、ちょうど東京五輪の開催時期と重なるが、これについてのご所見をお伺いしたい。

 ■加藤長官=尾身会長が、記者会見でインド株に置き換わる可能性について発言されたことは承知している。その前のアドバイザリーボード(厚労省の専門家会議)後に、脇田座長は「起こるかどうか、時間はわからない」と述べておられる、とも聞いている。

 インドで最初に検出された変異株は、5月26日のアドバイザリーボードで「国内では、海外渡航歴のない者から感染が確認される事例が生じている」「海外で置き換わりが進んでいる」との報告があった。

 英国で最初に検出された変異株よりもさらに、感染伝播性が強い可能性が指摘されており、引き続き分析を進めていくことが必要だと評価されている。政府としては、このような評価・分析を共有しつつ、水際措置・国内の監視体制の強化等の対策を講じていく。

◇─[後記]───────────

 このやり取りで、加藤長官に質問した記者には「尾身会長の発言内容は、東京五輪の開催に影響を及ぼしかねないので、政府として積極的に公表することを控えているのではないか」との疑念が、念頭にあったものと推測されます。

 いずれにせよ政府には、東京五輪の開催の有無に関係なく、インド株に関する「正しい情報を正確に、国民に伝える義務」があります。仮にこのインド株の感染が拡大すれば、言うまでもなく最も強く影響を受けるのは高齢者と、介護事業者です。

 政府には、このインド株の感染拡大対策について、従来株や英国株の時以上に、迅速な対応が求められます。

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(C)2021 日本介護新聞

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*****令和3年5月28日(金)第513号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省コロナ専門家会議・インド株の感染拡大に警鐘「海外渡航歴のない感染例が発生」
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 厚生労働省の新型コロナ感染症対策アドバイザリーボード(=専門家会議)は5月26日、第36回会合を開催し「インドで最初に検出された変異株(=インド株)は、国内では海外渡航歴のない者から感染が確認される事例も生じている」と、感染拡大に警鐘を鳴らした。

 また「インド株は、海外で置き換わりが進んでいるという報告もあり、また英国株よりもさらに感染・伝播性が強い可能性も示唆されており、引き続き分析を進めていくことが必要」と指摘した。

 さらに「英国株の割合が、スクリーニング検査では全国計で約8割となり、従来株からほぼ置き換わったと推定される」「英国株による重症化リスクが高まっている可能性も想定して、医療体制の整備や治療を行う必要がある」と、英国株への対策の備えも強調した。

 【「インド株は、ワクチンと抗体医薬の効果を弱める可能性がある」】

厚労省専門家会議・インド株 専門家会議では、厚労省が「変異株への対応」として、現在の調査・研究で知見を得ている変異株に関する情報を示した=表・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。これによるとインド株は、従来株と比較して次のような特徴があり「今後、最も警戒すべき変異株」等と位置付け、感染拡大に注意を促した。

 ■感染力=従来株と比べて、高い可能性が指摘されている。
 ■重篤度=従来株と比べて「影響がある」と言われているが、確固たる証拠はなし。
 ■ワクチン効果=従来株と比べて、ワクチンと抗体医薬の効果を弱める可能性がある。

 【コロナ陽性者に対する英国株の割合は全国平均で84%、鳥取県は検査では「100%」】

 また専門家会議は、現在は全国で、変異株の主流として感染が拡大している、英国株のスクリーニング検査の実施状況(5月10日から16日までの1週間)の 速報値も公表した。これによると、全国平均は84%で、最高は鳥取県の100%だった。

 ただしこのスクリーニング検査は、各都道府県が独自に実施したものと、民間の検査機関が実施したものを合計した数値で、これにより検査実施数と実施率が、都道府県により大きくバラついており、実施率の変化によって陽性率(=変異株の割合)も上下する。

 政府は以前から、各都道府県に対して「検査の実施率40%」を求めていたが、今回公表された5月25日時点の速報値では、全国平均で「実施率39%、陽性率84%」だった。都道府県別の陽性率で、全国の上位(▼印)と下位(△印)の5県は、次の通り。

 ▼1.100%=鳥取
 ▼2.97%=島根・山口・大分
 ▼5.96%=宮崎

 △1.18%=青森・岩手・秋田
 △4.57%=栃木
 △5.60%=茨城

◇─[後記]───────────

 変異株の陽性率では全国的に、現在は明らかに「西高東低」となっています。しかし現在は陽性率が低い県でも、今後は変異株への置き換わりは徐々に進むことと、新規感染者数の「変異株による再拡大」が懸念されます。

 その英国株の「発見元」である英国では、ある研究機関が「新規感染者の半数から75%が、インド株に置き換わっている」と発表したそうです。介護業界も今後は、このインド株への備えが最重要課題となりそうです。

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*****令和3年5月27日(木)第512号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「特定介護」在留者・今年3月末で1,705人、昨年6月以降は3ヶ月毎にほぼ「倍増」
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 特定技能の介護職(以下「特定介護」)で、日本に在留している外国人が、今年3月末時点で1,705人となった。出入国在留管理庁が、5月25日に公表した。入管庁では「特定介護」の在留者数を3ヶ月毎に発表しているが、昨年6月以降は、次のように推移している。

 ▽令和2年6月末時点=170人
 ▼令和2年9月末時点=343人
 ▼令和2年12月末時点=939人
 ▼令和3年3月末時点=1,705人

 「特定介護」は、昨年6月以降に徐々に増加して、以後は3ヶ月ごとにほぼ倍増している。「特定介護」の資格対象者はかつてEPAで来日して介護福祉士の国家試験に合格できずに帰国した人か、日本国内か海外で実施される「特定介護」の試験合格者になる。

 現在は新型コロナの影響で、実質的に海外から「特定介護」で来日することがほぼ不可能なので、昨年6月以降に「特定介護」で働いている外国人材は、それ以前に留学等で日本に在留し、その後に日本国内で実施された「特定介護」の試験合格者と思われる。

特定介護3月末時点在留数 「1,705人」の国別の内訳をみると、ベトナムが870人と突出して多く、全体の約半数(51%)を占めている。またベトナムでは、現地での「特定介護」の試験は実施されていないため、870人のうちEPAルートの4人を除く866人は全て、日本国内の試験ルートと思われる=表・法務省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 【「特定介護」の国内試験の合格者は、今年2月以降は毎月「約千人」】

 日本国内と海外で実施される「特定介護」の試験は2科目(介護技能評価試験・介護日本語評価試験)あり、これとは別に日本語能力要件として、国際交流基金の日本語基礎テストに合格するか、日本語能力試験N4以上が求められる。

 国際交流基金の日本語基礎テストは「特定介護」の2科目と同日に実施されるため、2科目の試験合格者はほぼ、この日本語能力の要件も同時か、遅くても数ヶ月以内にはクリアして「特定介護」の在留資格を得ているものと思われる。

 今年2月以降の「特定介護」の国内試験(2科目)の合格者数は、次のようになっている。

 ◆令和3年2月試験合格者=介護技能1,304人、介護日本語1,438人
 ◆令和3年3月試験合格者=介護技能1,381人、介護日本語1,588人
 ◆令和3年4月試験合格者=介護技能1,217人、介護日本語1,284人

 ある試験関係者は「特定介護」の日本国内の試験受験者の多くは留学生で、それぞれが通う学校の卒業(3月)に合わせ、次の在留資格を得るために「特定介護」の試験を受験していると推測している。

 このため「3月の卒業シーズンで国内試験の受験者数は一服し、2月以降の試験では合格者数も減少に転じるのでは…」と憶測していたが、コロナ渦で母国に帰国できない留学生を中心に、当面は「特定介護」は毎月「約千人」の資格取得者が続くものと思われる。

◇─[後記]───────────

 コロナ渦で、日本国内の介護人材が不足する中でおそらく唯一、介護業界への就業者数を伸ばしているのが「特定介護」だと思われます。また、2年前(平成31年)の4月以降に実施された海外試験の合格者で、まだ来日していない有資格者も数千人は見込まれます。

 法務省は、特定技能の全職種の試験合格者が就労するためのマッチングイベントを開催しています。現在は全国の介護事業者も、目の前のコロナ渦を乗り切ることで精一杯でしょうが「コロナ後」も見据えた「特定介護」の活用は、一考に値すると思われます。

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*****令和3年5月26日(水)第511号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者施設従事者のPCR検査・田村大臣が異例の再度の要請「やって頂かないと、困る」
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 新型コロナの感染拡大の防止対策として、厚生労働省は高齢者施設職員への集中的な検査の実施を都道府県等に求めているが、検査を受けない施設の中に「受検控え」の傾向がみられる(=弊紙5月18日号で既報)。

田村大臣5月18日記者会見 これに対し、田村憲久厚生労働大臣が5月25日の記者会見で、記者からの質問に答える形で、PCR検査の未受検の施設に対し「施設でクラスターを発生させないためにも重要だ。やって頂かないと困る」と、異例とも言える「再度の要請」を行った=写真は、5月18日の記者会見の様子。厚労省HPより

 この問題に関する、当日の記者会見の概要は次の通り。

 □記者=高齢者施設のPCRの集中的な検査を実施しておられるが、一部で実施率が低い地域が見られる。その理由をどのように見ていらっしゃるかということと、改めて集中的検査の意義について伺いしたい。

 ■田村大臣=集中的検査の意義については、これはもう皆さんご理解の通り、高齢者施設でクラスターが起こることが多いわけで、しかも高齢者の方々が多いから、感染されるとやはり重症化のリスクが高い。

 そこをなるべく早いうちから端緒を見つけて、その後感染拡大を止めていくことが重要であるということで「PCR検査を、無症状でもやっていく」ということが必要であろうと思う。

 【高齢者施設のPCR検査は、4月末時点で申し込みが1・7万施設、実施済が1万施設】

 それで、4月末時点の実施状況だが、申込済みの施設が1・7万施設ということで、この中で、検査実施済の施設が1万施設となっている。この理由は、一つは3月末まで、これに関しては(4月以降も)もう少し実施をいただいてきた。

 その後、集中検査の開始自体が4月中旬以降といった自治体、これが一定程度あったということ。それからもう一つは検査機関との契約に時間を要して、開始時期が遅れているというご意見もあった。

 【田村大臣「前回の集中的検査では未実施の施設が約半数。やって頂かないと、困る」】

 ただ、一方で、前回でもやはり半数の施設が実施、残りの半数の施設がやっていただいていないということで、今回、特措法第24条(第9項)のお願い(要請)、これに関するお願いということで、各自治体で対応いただいている。

 行政検査(=無償)でやっているが、行政検査というのは基本的にはやっていただくということで、やっていただかなければ困る。そこが(施設側に)まず伝わっていないということで、施設側自体がなかなかご了解いただけない様々な理由があると思う。

 そういう意味では、感染者が出た場合のいろいろな従事者の方々のフォロー・応援を都道府県単位でやっていただいているので、我々も周知をさせていただきながら、まずは施設側に検査をやっていただく意向を持っていただくということが大事だと思う。

 もしクラスターが起こったら、その時には本当に施設としても大変な状況になるわけで、なるべくそういうようなことを避けるためにもPCR検査、これは行政検査であり、費用はかからないので、是非ともご参加をいただきたいと改めてお願いをいたしたい。

◇─[後記]───────────

 会見で、田村大臣が「前回」と言っているのは、前回の緊急事態宣言が発令された時だと思いますが、いずれにせよ「半数の施設がやっていただいていない」というのは、例え理由があったにせよ、介護業界として重く受け止めなければならないと思います。

 厚労省は5月17日に発出した通達で、施設側の「受検控え」に再考を促していますが、従来株と比べて感染力が強いと言われる変異株、特に今後は「インド株」の感染拡大が懸念される状況で、施設側はどのような理由があるにせよ「受検控え」は再考すべきです。

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*****令和3年5月25日(火)第510号*****

◆◇◆◆◆─────────────
福岡市の独自策「訪問・通所系従事者のワクチン優先接種を5月28日から開始」
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 新型コロナのワクチン接種で、当初は優先接種の「対象外」とされていた訪問・通所系介護時従事者は「市区町村の判断による」等の条件付きながら、3月3日付けの厚労省の通達で「優先接種の対象」とされたが、施設系従事者と比べれば広がりを見せていない。

福岡市・独自のワクチン優先接種 そのような中で福岡市は、訪問・通所系介護従事者を「市独自の優先接種の対象」と位置づけ=画像・福岡市HPより。赤色の下線は、弊紙による加工=5月28日から6月6日までマリンメッセ福岡で、65歳以上の高齢者への接種の実施時間とは別に「市独自の優先接種」を実施する。

 【優先接種の対象を決める会議で「訪問・通所系従事者も含めるべき」との声が挙がる】

 新型コロナのワクチン接種が開始されるに当たり、福岡市では国が決めた優先接種対象(医療従事者や高齢者等)の他に「優先接種をすべき対象がないか」の会議を、医療関係者や福祉関係者等を交えて開催した。

 この結果「介護サービスを提供する場や、学校等でのクラスター発生防止のため、福岡市内で勤務している訪問・通所介護従事者、保育園・幼稚園の職員、留守家庭子ども会の職員、学校の教職員に対して、優先接種を実施する」と決定した。

 関係者によれば、これを検討した会議の席に「介護事業の関係者はいなかった」という。それでも、会議の出席者からは「介護分野では施設系従事者だけでなく、訪問・通所系従事者も優先接種の対象とすべきだ、との意見が多数あった」という。

 【日本介護福祉士会は及川会長名で、福岡市長に「感謝の意」を表明】

 訪問・通所系介護従事者を優先接種の対象に含めることに対しては、介護業界からも日本介護福祉士会が今年1月7日に、田村憲久厚生労働大臣に「要望書」を提出していた。その後、厚労省は3月3日付けで「条件付きながら、対象とする」と通達した。

 その後、日本介護福祉士会は5月20日に及川ゆりこ会長名で声明を出し「(訪問・通所系介護従事者が優先接種の対象にはなったが)しかしながら、在宅系介護従事者への優先接種は充分には広がっていない現状があり、不安の声が聞こえています」

 「そのようななか、高島福岡市長が、在宅系介護従事者にもワクチンの優先接種を行う方針を打ち出されました。介護現場の実情をお汲み取りいただいたご判断であると、高く評価しております」等と、謝意を示した。

 さらに「各自治体におかれましては、様々な事情があるとは理解しておりますが、国民の生活を守るため、是非とも在宅系介護従事者への優先接種につきまして、その必要性をご理解いただき、早期に実現いただきたいと切に願っております」と要望した。

◇─[後記]───────────

 福岡市の「独自のワクチン優先接種」で特筆されるのは、これが決定されたのが、厚労省が3月3日に通達を出す前であったことと、それを決める会議の席で「介護事業の関係者は参加していなかった」にも関わらず、訪問・通所系従事者を対象に含めたことです。

 結果的に福岡市では、介護事業の関係者以外の方々が「コロナ渦での、訪問・通所系介護事業の重要性」を認識していたことが、今回の決定につながったと思われます。及川会長の要望通り、この動きができるだけ迅速に、全国に広がることを願いたいと思います。

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田村大臣・変異株の脅威「従来株より英国株が1・5倍、インド株はさらに1・5倍」
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 新型コロナの感染拡大で、感染症の専門家が「全国で従来株から、より感染力の強い変異株に置き換わっている」と分析しているが、厚生労働省の田村憲久厚生労働大臣は「従来株より英国株が1・5倍、インド株は更に1・5倍」と、変異株の脅威を指摘した。

田村大臣記者会見 5月21日の記者会見=写真・厚労省HPより=で述べた。また会見では、ワクチン接種で「打ち手」が不足している課題の対策として、看護師資格を有していながら現場を離れている「潜在看護師」が、研修を受けてワクチン接種に協力した場合は「3万円を支給する」と述べた。

 これらの内容に関する、記者会見の概要は次の通り。

 □記者=先日のアドバイザリーボード(=厚労省の専門家会議)で「インド株」が他の変異株よりも感染力が高いと指摘されたが、併せて水際対策も含めて、大臣の警戒感・認識を教えて頂きたい。

 ■田村大臣=従来株が(基本)再生産数が2・5と言われていたが、それよりも「英国株」が1・5倍、さらに「インド株」がその1・5倍、合わせると(基本再生産数が)5・625くらいになるというような専門家のお声もある。

 ※弊紙注=基本再生産数=集団の中でまだ誰も、そのウイルスの免疫を持っていない状況で、1人の感染者が平均で何人にうつすのかを表した指標。インフルエンザの基本再生産数は、おおよそ1~3とされている。似た指標に、実効再生産数がある。

 ※実効再生産数=すでに、そのウイルスによる感染が広がっている状況で、1人の感染者が次に、平均で何人にうつすかを示す指標。感染拡大を防ぐ努力が行われている集団の中で、平均で何人にうつるのかを導き出す指標なので、時間と共に数値も変化する。

 【田村大臣「インド株は、非常に脅威」】

 そうすると、まだわからないが(変異株は)従来株の倍以上の感染力を持っている、そういうことをおっしゃる専門家の方々もおられるくらいなので、我々はやはり危機感を持っている。

 このため今、水際の(対策の)方を徹底していこうということで、インド方面からお帰りになられる方、これは在留資格持っている方々も基本的には入国をして頂けないと、本当に一部の特例の方々だけを対象にという形で(それ以外は)入国を認めていない。

 併せて、それでも(日本に)帰ってこられる方もおられるから、6日間の宿泊療養等、それから向こうを離れてから、日本に向けて離れるときも含めて4回の検査という形で対応しているが、更にどういう強化策があるのかということも含めて検討している。

 やはりこの「インド株」というものに非常に脅威を感じているので、なるべく国内に入ってこないような対応を、我々としてはしていかなければならないという思いの中で、更なる強化策を検討したいと思っている。

 【田村大臣「ワクチン接種に協力してくれた潜在看護師に、3万円を支給する」】

 ■田村大臣=新型コロナのワクチン接種については、ご承知の通り7月いっぱいで高齢者の方々はなんとか2回接種をということで、地方公共団体に体制整備をお願いしてスタートしているが、やはり体制の確保のためには「打ち手」の確保が非常に重要だ。

 その中で大きく活躍して頂いているのは、看護師の皆様方だ。「潜在看護師」の方々は、推計値で70万人以上おられると言われているが今、新型コロナ全体でいろいろな形で看護協会の皆様にご協力を頂いて、1万人くらいの方々が登録して頂いている。

 さらにワクチン接種でも、多くの方々にお力添えを頂きたく、都道府県の看護協会に運営して頂いているナースセンターに求職登録をして、その後ワクチン接種の研修を受けて頂いた後に、就職準備金として3万円支給をさせて頂くことを決定した。

 看護協会と協力して周知をさせて頂いて、資格はお持ちだが今、看護職に就いておられない、いろいろな事情がおありだろうから、その中で協力をしようと思って頂ける方々に、是非ともワクチン接種の方でも、お力添えを頂ければ有り難い。

◇─[後記]───────────

 今、感染症の専門家が「全国で従来株から、より感染力の強い変異株に置き換わっている」と分析しているのは、主に「英国株」を指していますが、これが今後はさらに「インド株」に置き換わっていくことが、全国的に最も懸念されています。

 このところ新規感染者数では、東京都は拡大傾向に歯止めがかかっているように見えますが、一方で北海道では東京を超える新規感染者数が報告される日が続いています。いずれにせよ今は「インド株」の感染拡大に、介護業界は細心の注意を払う必要があります。

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東京の変異株「8割」、都専門家会議「主体が感染力の強い変異株に、高齢者への警戒を」
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 東京都内の新型コロナ新規感染者数で、感染力が強いとして懸念されている変異株「N501Y」の割合が「8割」を超えた。都の発表によれば、5月20日19時30分時点の変異株PCR検査の実施結果が、検査実施数546に対し陽性例451で、割合は82・6%だった。

 5月10日から5月16日までの1週間の集計でも、検査実施数1764に対し陽性例1417で割合は80・3%だった。都ではこれらの数値を1日単位と1週間単位で速報値として公表しているが、前日(5月19日)19時時点の速報値では、日計も週計も「79%」だった。

 【弊紙注=「N501Y」=主に英国由来で流行したことから「英国株」と称されることが多いが、南アフリカやブラジル由来の「N501Y」もある。また「N501Y」とは別に、南アフリカやブラジル由来の変異株には「E484K」もある

 【都専門家会議「新規感染者数は減少しているが、短期間で増加に転じる危険が…」】

 都は、5月20日13時から「新型コロナ感染症モニタリング会議」(以下「都専門家会議」)を開催したが、この会議では変異株の拡大状況について、5月3日から5月9日までの割合である「74・9%」が、議論の資料として使われた。

東京都モニタリング会議5月20日 また都専門家会議では、従来株も含めた新型コロナの新規感染者数が「7日間平均で、前回(5月12日時点)の約840人から、今回は5月19日時点で約704人と、減少はしたものの依然として高い値で推移している」と分析した=画像・東京都HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 これらの状況を踏まえて「連休後の、都内の主要繁華街における夜間・昼間の滞留人口は増加している。新規陽性者数が約704人と高い値が継続しており、新規陽性者数が短期間で、再び増加に転ずることへの警戒が必要である」と警鐘を鳴らした。

 また、65歳以上の高齢者の感染状況について「20代や30代から感染する事例が多い。高齢者は、従来株でも感染した際に重症化する可能性が高かったが、変異株ではさらにその危険性が高まると思われる」

 「同居していたり、日常の仕事などで高齢者に接する機会の多い若者は、高齢者に感染させないためにも、まずは自らが繁華街を訪れない等の、行動の自粛を実践することが重要である」等と提言している。

◇─[後記]───────────

 昨日付けの弊紙でも報じましたが、厚労省の専門家会議も「全国的に、新規感染者数はピークアウトには至っていない」「感染者数は、今後は増加にも減少にも転じる可能性がある」等と指摘しています。

 特に都では、若年層が繁華街へ繰り出して感染し、これが家族や同僚、高齢者層へ感染させてしまうことに対し、強く警鐘を鳴らしています。身近な高齢者を新型コロナの感染から守るためにも若年層も含め、まずは全国民の「感染対策」への自覚が求められます。

────────────────◇

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*****令和3年5月20日(木)第507号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省専門家会議「施設従事者のワクチン接種促進で、クラスターの抑制が期待できる」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染拡大防止策で、従来株から変異株への置き換わりが全国的に進んでいる現状で、厚労省の「新型コロナ感染症対策アドバイザリーボード」(以下「専門家会議」)は「施設従事者のワクチン接種促進で、クラスターの抑制が期待できる」等と提言した。

厚労省専門家会議5月19日 5月19日に開催された専門家会議で、今後の「必要な対策」として指摘した=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。専門家会議では、現在の感染拡大状況について、例えば首都圏(1都3県)では「直近でおおむね低下傾向」にあると評価した。

 しかし「新規感染者数のピークアウト(頂点に達すること)には至っていない」「感染者数は増加にも減少にも転じる可能性があり、滞留人口および新規感染者数の動向に注視する必要がある」等と分析した。

 【従来株から変異株へは「全国計で、約8割。ほぼ置き換わった」】

 また、英国で最初に検出された変異株の割合が、全国のスクリーニング検査では合計で約8割となり「一部の地域を除き、従来株からほぼ置き換わったと推定される」等と評価した。

 これらを踏まえた「必要な対策」として、専門家会議は「流行の早い段階から対策を進めることが重要。各自治体において、公衆衛生及び感染症の専門家の助言を、対策に役立てる会議体などの仕組みを設け、機動的に行うことが求められる」等と述べている。

 【「高齢者施設の従事者の接種を進めることにより、クラスターの抑制が期待される」】

 一方、すでに開始されている高齢者向けのワクチン接種については「発症予防効果に加え、重症化予防効果、感染予防効果を示唆する報告がなされている。ワクチン接種が広く進めば、重症者数、さらには感染自体が抑制されることも期待される」

 「高齢者施設等では入所者とともに従事者の接種を進めることにより、クラスターの抑制が期待される。国と自治体が連携して、地域の医師会の協力も得て、可能な限り迅速・効率的に多くの人に接種を進めることが必要」等と指摘している。

◇─[後記]───────────

 大阪や東京では、新規感染者が「1日千人超え」の日が続きましたが、直近では減少傾向が見られます。しかし専門家会議は「ピークアウトには至っていない」「感染者数は(今後)増加にも減少にも転じる可能性がある」と、強く警鐘を鳴らしています。

 まずは高齢者施設で、変異株によるクラスターを発生させないよう、全国の介護事業所は地元の自治体と協力して、可能な限り迅速に、利用者と従事者のワクチン接種を進めることが、最も効果のある感染防止対策と言えそうです。

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*****令和3年5月19日(水)第506号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ワクチンの接種会場・河野大臣「30の自治体が、独自に会場設置を希望している」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナのワクチン接種で、現在実施されている高齢者向けと、その後の対象者の接種を加速するため、30の都道府県と政令市が、独自に大規模接種会場の設置を希望していることがわかった。

河野大臣5月18日会見 5月18日に、ワクチン全般を担当する河野太郎大臣が記者会見=写真・内閣府HPより=で明らかにした。ただ「現段階では、単に希望の意向があるところから、具体的な日時まですでに決定しているところまで幅がある」として、30の具体的な都道府県・政令市の名称には言及しなかった。

 【弊紙注:政令市=地方自治法に基づき、政令で指定される人口50万人以上の市。現在は20市ある。大阪・名古屋・京都・横浜・神戸・北九州・札幌・川崎・福岡・広島・仙台・千葉・さいたま・静岡・堺・新潟・浜松・岡山・相模原・熊本

 また一方で、接種会場が増えることで、ワクチンを接種する「打ち手不足」が懸念されている。現在は医師と看護師に加えて、歯科医師が対象になっているが今後、河野大臣は次の「打ち手」を考える際に「薬剤師さんも、検討の対象となる」との認識を示した。

 これらの点に関する、当日の記者会見の概要は次の通り。

 【30の自治体名の公表は「実施内容が固まった段階で、皆さんにお知らせする」】

 ■河野大臣=高齢者向けのワクチンは、6月末までに全ての自治体に対して、2回接種できる量が供給できる。また、5月10日から(23日まで)の2週間と、5月24日から(6月6まで)の2週間で、全ての高齢者が1回接種するのに必要な分量を配布する。

 それ以降、6月7日からの配分については昨日(5月17日)、都道府県に配送する分量をお知らせした。また(47の)都道府県や(20の)政令市が、独自に大規模接種会場を設置するかの意向調査を行ったが、30の自治体から「実施したい」との回答があった。

 □記者=今、大臣が言われた30自治体は、具体的にどこなのか? またこれらの自治体が(大規模接種会場の設置を)希望しているということだが、これは今後、増えていく可能性はあるのか? またこれに対し、国としてサポートしていく予定はあるのか?

 ■河野大臣=まず、30自治体については(実施内容が)確固たる状況になった段階で、順次(自治体名を)お知らせしていきたい。いくつかの自治体は、すでに「5月中にも接種を開始したい」と言っている。今は、これらの自治体をサポートしている。

 □記者=大臣が言われた30自治体とは、47の都道府県と20の政令市が対象と捉えて良いのか? また、これら自治体の大規模接種会場では、現在承認が審査されているモデルナ社のワクチンが使用されるのか?

 ■河野大臣=その通りだ。

 【接種会場のネット予約等で混乱が起きている点は「率直に、お詫び申し上げる」】

 □記者=菅総理は、高齢者のワクチン接種については「7月末終了」、さらに今後の接種回数については「1日100万回」という目標を掲げているが、この自治体の大規模接種会場の設置は、この目標に対してどのように資するとお考えか?

 ■河野大臣=まず、現在は市区町村が頑張っておられるが、これに(都道府県・政令市が設置する大規模接種会場が)加われば、全体的なスピードアップにつながる。また、東京・大阪では自衛隊が大規模接種会場を運営する。

 これらの会場までわざわざ来て頂かなくても、地元で接種ができるようになる。さらに、東京・大阪の会場まで来場が可能な方々と、地元で接種する方々と、それぞれが補完できるので、ワクチン接種全体のスピードは上がっていくと考えている。

 □記者=ワクチン接種の予約で、多くの自治体(=市区町村)はインターネットによる予約を受け付けているが、高齢者の中にはネットに不慣れな方もおられ、予約がうまくいっていない面もある。この状況をどのようにご覧になっているか?

 ■河野大臣=当初、私の想定よりも(高齢者がネットで予約する)割合が高くなっている。これは、高齢者ご自身がご自分で予約を取られている部分と、家族が協力されている部分があると思う。

 現実に(ネット予約で)混乱が起きていることは承知しているし、お詫びを申し上げなければならない。ただ少しずつ混乱も解消されてきていて、予約も取りやすくなってきている。全ての高齢者に接種できる分量は確保できているので、慌てずにご予約頂きたい。

 【「打ち手不足では、次の対象者として、薬剤師にお願いすることも検討している」】

 □記者=ワクチン接種では「打ち手不足」が指摘されている。一部で「薬剤師も含めたらどうか?」との声があるが、この点をどう考えるのか?

 ■河野大臣=接種する方の予診に当たる方や、打ち手をどう確保するのかが、現在の重要な注視点だ。まずはお医者さんに出てきてもらう、次に潜在看護師を含め、看護師さんに出てきてもらう、われわれは今、これらに一生懸命に取り組んでいる。

 これに、歯科医師も打ち手に加わって頂くことになった。現実に歯科医師が接種している自治体もある。ではその先をどうするのか、これを今考えている。当然、薬剤師さんもこの検討の対象になると思っている。なるべく早く、決めていきたい。

◇─[後記]───────────

 高齢者のワクチン接種で、接種会場が増えることは「選択肢が広がる」という意味で歓迎したいと思いますが、テレビの情報番組を見ていると、それよりも今、最も課題となっているのは「電話やネットで一生懸命に予約しているが、取れない」ことだと思います。

 中には「おそらく、受け付けてもらえないだろう」とわかっていても直接、役所の窓口にまで駆け付ける高齢者の様子が、連日報じられています。「選択肢が広がる」ことも重要ですが、同時に「予約が取れない」高齢者も、早急にサポートする必要があります。

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*****令和3年5月18日(火)第505号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者施設職員PCR検査「陽性者が出た場合の事業への影響を危惧」で「受検控え」が…
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染拡大の防止対策として、厚生労働省は高齢者施設職員への集中的な検査の実施を都道府県等に求めているが、検査を受けない施設があり、これに対して聞き取り調査を行った結果、いくつかの理由で「受検控え」の傾向がみられることがわかった。

高齢者施設・積極的な受検のお願い これに対し厚労省は5月17日に、都道府県等へ「高齢者施設の従事者等への定期的な検査の積極的な受検について」と題した通達を発出=画像・厚労省の通達文書より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工=し、高齢者施設職員のPCR検査の積極的な受験を促した。

 厚労省によると「受検控え」の理由として、施設側は次のような理由を挙げている。

 ■1.検査の意義がわからないため。
 ■2.(発熱等の)症状がある場合に受検しているため。
 ■3.陽性者が出た場合の、事業への影響を危惧するため。
 ■4.陽性者が発生した場合の、代替スタッフの確保が難しいため。

 これらの理由に対し厚労省は、次のように説明している。

 ▼1・2=新型コロナウイルス感染症は、発症前の無症状の状態でも感染力がある。また実際に、若い世代や無症状の感染者も多い。
 ▽一方、高齢者施設等の入所者は、重症化リスクが高い特性があり、高齢者施設等で集団感染が生じた場合に、入所者や施設経営への影響が大きく、また医療提供体制への負荷の増大につながる。
 ▽また、高齢者施設、特に長期入所型施設におけるクラスターは、感染した職員から生じる傾向が多い。
 ▽これまでに集中的検査を実施した都道府県等から「新型コロナウイルスへの感染を早期に発見でき、集団感染の防止等、迅速な対応に繋げられた」といった評価がある。

 ▼3=検査後、感染が判明した場合の対応として、都道府県等が次のような支援を行う。
 ▽感染が一例でも確認された場合には、感染制御・業務継続支援チームがゾーニング等の感染管理に関する相談・支援を実施し、必要に応じて医療従事者や感染管理専門家等を派遣する。
 ▽通常のサービス提供で想定されない費用がかかった場合には、職員確保に関する費用、帰宅困難職員の宿泊費、消毒費用等のかかり増し経費を助成する。

 ▼4=各施設・法人内の調整でも職員の不足が見込まれる場合には、自治体や関係団体へ連絡すれば、応援職員の依頼ができる。この点については、全都道府県で応援体制を構築済み。

◇─[後記]───────────

 実際に高齢者施設で、どの程度の「受検控え」があったのかは不明ですが、厚労省が通達を出す限りは「それなりの数」の事例が報告されたものと思われます。感染力が強いと言われる変異株が猛威を振るう状況で、施設側の「受検控え」は再考すべきです。

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*****令和3年5月17日(月)第504号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者と医療従事者のワクチン接種期間の「重複」田村大臣「双方が融通して早く終了を」
─────────────◆◇◇◆◆

 政府は高齢者のワクチン接種について「7月末までに終了」との目標を掲げているが、現実的には医療従事者への接種が遅れている市区町村があり、高齢者への接種期間と「重複」している自治体がある。

 この状況に対し、田村憲久厚生労働大臣は「医療従事者向けのワクチン供給が遅れて、高齢者向けのワクチンが先に現場に到着した場合等は、お互いに融通して、双方が一刻も早く接種を終えられるようにして頂きたい」等と要望した。

5月14日田村大臣会見 5月14日に行われた記者会見=写真・厚労省HPより=で、記者から「厚労省から自治体への通達で、医療従事者よりも高齢者を優先するような意味に取れる文章があるが、その通りの意図か?」との質問に答える形で述べた。

 また一部の自治体で、首長(市区町村長)が、自らを「医療従事者」と解釈する等して、優先的にワクチンを接種した事例が報道されている点について、田村大臣は「住民に、十分説明がつく対応をして頂きたい」と要望した。

 さらに高齢者向けのワクチン接種を、政府が「7月末までに終了」との目標を掲げた点に対して、市区町村から「不満の声」が挙がっていることに対して、田村大臣は「説明が足りなかった」と陳謝した上で「自治体に、ご協力させて頂きたい」等と述べた。

 これらの点に対する、当日の記者会見の概要は次の通り。

 【高齢者と医療従事者のワクチン接種期間の「重複」は「双方が融通して早く終了を」】

 □記者=高齢者のワクチン接種についてお伺いする。少し前の話で恐縮だが(厚労省が自治体に発出した)事務連絡で、医療従事者向けに配送されたワクチンを「一時的な融通など、検討・調整を頂く」との記載があった。

 これは、医療従事者よりも高齢者を(優先的に)接種するような文章にも読み取れるが、この通知はそのような意図ということで良いか?

 ■田村大臣=高齢者と医療従事者(の接種)が重なってきているので「お互いに、ワクチンを融通して下さい」というお願いをさせて頂いている。例えば、医療従事者用のワクチンがどうしても(予定通り)接種会場に来ていない、というケースもある。

 この場合、ワクチンを接種する医療従事者の方が、まだ(高齢者にワクチンを接種しなければならないのに、医師自身が)接種してないということも起こり得る。その場合には、高齢者のワクチンを先行的に使って頂いても結構だ、という意味だ。

 ■これは(医療従事者分と高齢者分のワクチンを)お互いに融通して頂きながら、早く医療従事者と高齢者のワクチン接種が済むようにということで「融通」という意味で(通達を)出させて頂いたものだ。

 従って「医療従事者を置いておいて、高齢者を先に」という話しではなくて、それは医療従事者も打って頂かないと「ワクチンを打つ方が、ワクチンを打っていない」という話では難しいところもある。そこはそれぞれの自治体で、柔軟に対応して頂きたい。

 【市区町村長が、優先的にワクチン接種をした事例では「住民に説明がつくように」】

 □記者=ワクチン接種に関連して、優先接種の対象でない自治体の首長(=市区町村長)が(高齢者や医療従事者よりも先に)打ってしまうというケースがいくつか出ているが、それに対して大臣はどのようにお考えか?

 ■田村大臣=ワクチンはどうしても過不足というか、ひとつのロットから取れる分というのがあるし、どうしても「残ったワクチンをどうするか」という問題があり、余らせたものを廃棄するという、もったいないことはなるべく避けて頂きたいという思いがある。

 そういう時には、いろいろな「残ったものを打つような体制も作ってください」というお願いを(自治体に対して)している。それをどなたが打つかというのは、やはりそれぞれの自治体で、住民の方々に十分説明がつく対応をして頂きたいと思う。

 【「7月末までに終了」は「自治体が気分を害されていれば、それは我々の責任だ」】

 □記者=高齢者のワクチン接種で、全国の85%の自治体が「7月末までに完了可能だ」と答えたが、そういう自治体も含めて、医療従事者が実際に確保できるのか? 「7月末」という目標が、国から唐突に降りてきたことに対して不満も聞かれるが……。

 ■田村大臣=ご不満があるとすれば、我々の説明の仕方が十分ではないので、そこは丁寧にご説明をさせて頂かなければならないと思う。一方で、6月末には高齢者2回分のワクチンが、各自治体に届く。

 各自治体にワクチンが来れば当然、その地域の高齢者の方は「早く、打ってもらいたい」という思いが出て来る。そういう中で、なるべく早くワクチンを打って頂くというのが国の方向性だが、自治体もそれぞれの自治体で事情が違う。

 そこで今回、いろいろなアンケートを出させて頂いて、その調査票が返ってくる中で「医師が確保できるか(わからない)」ということもあると思う。そういうものを細かく、こちらの方では聞かせて頂く。

 そして「ここが問題なんだ」ということがあれば、それを解決するために国も協力させて頂く、というためのプロセスだ。「早く、住民の方々にワクチンを打たなければいけない」という思いは、それはもう各自治体も共有して頂いている。

 自治体の皆様方が、ちょっと気分を害されるということがあれば、これは我々の責任であるから、丁寧にご説明させて頂いて、共に「早く住民の方にワクチンを打って頂く」ことを進めていきたい、ということで(政府として)協力をさせて頂きたいと思う。

◇─[後記]───────────

 高齢者向けのワクチン接種で、東京と大阪に設置された「大規模接種会場」の予約受付が今日から始まりましたが、一般マスコミの報道によれば「東京は45分で、枠の半分が埋まった」「大阪は予約開始26分で、全ての枠が埋まった」そうです。

 今回の予約は、ネットで専用WEBサイトにアクセスするか、LINEアプリからアクセスするか2種類のみで、電話受付等はありませんでした。このような状況に、ふだんネットを利用しない高齢者の方々からは「不満の声」が挙がっています。

 このような高齢者からの「不満の声」に加え、自治体からの「不満の声」に対し、政府はできるだけ早く課題の解決に取り組み、円滑なワクチン接種を実現してもらいたいと思います。

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◆◇◆◆◆─────────────
コロナ変異株、東京都「75%」に到達、厚労省専門家「高齢者のワクチン接種を迅速に」
─────────────◆◇◇◆◆

東京都変異株75% 東京都の新型コロナの新規感染者で、従来株と比べて感染力が強いと言われる変異株の割合が「75%」に到達した。東京都が、5月13日午後7時15分時点の速報値を発表した=表・東京都発表資料より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。これによると変異株のPCR検査数809に対し陽性数が613で、割合は75・8%だった。

 都は、1週間ごとの変異株のPCR検査の実施状況(速報値)も公表しているが、5月3日から5月9日までの1週間の集計でも、検査実施数1427に対し、陽性数が1067で、割合は74・8%だった。

 これまでの都の発表では、変異株の割合(発表当日の速報値)は、5月3日で59・7%とほぼ6割に達し、その3日後の5月6日に73・4%に急上昇したが、その後は70%前後を推移していた。

 【厚労省の専門家会議「高齢者のワクチン接種を、可能な限り迅速に進めるべき」】

 一方で、厚生労働省は5月12日に「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(=専門家会議)」の第34回会合を開催し、ここで「英国で最初に検出された変異株の割合が、スクリーニング検査では、西日本では概ね7割を超える水準となっている」

 「東京でも(専門家会議の開催当時は)6割程度、北海道でも8割程度など、他の地域でも置き換わりが進んでいる。また、感染研による民間検査機関でのスクリーニングの分析では、多くの地域で既に変異株へ置き換わっている」等と分析している。

 これに対する必要な対策として、専門家会議は「高齢者へのワクチン接種が始まっているが、国と自治体が連携して、可能な限り迅速・効率的に多くの人に接種を進めることが必要だ」と指摘している。

◇─[後記]───────────

 政府は本日、北海道・岡山県・広島県に、緊急事態宣言を出す方針を決定しました。昨日は、これらの道県に宣言を出すことは「見送られる」と報じられていましたが、本日開催された専門家の会議で指摘を受け、方針が一転しました。

 その経緯には、政治的な事情が絡んでいるものと思われますが、東京都の事例のように、変異株への置き換わりが全国で急速に進展していることが、最大の要因になったと考えられます。

 厚労省の専門家会議が指摘している通り、本来は高齢者へのワクチン接種が迅速に進むことが望まれますが、こちらはまだ時間がかかりそうです。まずは介護事業所等でPCR検査を徹底することで、「コロナ感染者の早期発見」に努めることが重要です。

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高齢者のワクチン接種・7月末までに「100%」終了する予定が17府県、東京都は「67%」
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 高齢者のワクチン接種で、政府は「7月末までに終了」との目標を掲げているが、総務省と厚生労働省が各市区町村に「終了予定」を調査したところ、区域内の市区町村の全てが「7月末までに終了する予定」と回答した都道府県が、全体の約3割の17府県あった。

高齢者ワクチン接種・7月末85% 5月12日に、総務省と厚労省が共同で発表した=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。この結果を市区町村別にみると、全国1741自治体のうち「7月末までに終了する」と答えたのが全体の85・6%(1490自治体)で、この1490自治体が全国の高齢者人口に占める割合は84・5%になる。

 また「8月中に終了予定」と回答した自治体が、全体の10・6%(185自治体)。「9月以降に終了する」と答えたのが3・8%(66自治体)だった。ただし「7月末までに終了する」と答えた自治体の中には「医療従事者の確保」等を前提とした回答も含まれる。

 【都道府県別で「60%台」が5都県、最も低いのは秋田県の「56%」】

 今回は各自治体の高齢者のワクチン接種の終了時期を「7月末まで」「8月中」「9月以降」の3つの時期で分類し、これを各自治体が属する都道府県別に集計した。さらに、都道府県下の全ての自治体が「7月末まで」と回答した割合も公表した。

 これによると、各都道府県の区域内にある自治体が「7月末までに終了する」と回答したのが「100%」だったのが17府県あった。一方で最も割合が低かったのが秋田県の「56・0%」で、東京都は下から5番目の「67・7%」だった。

 「100%」だった17府県と、割合が低かった6都県(=50%~60%台)は、次の通り。

 【「7月末までに終了する」と回答した市区町村の割合が「100%」だった17府県】

 ■岩手・新潟・富山・石川・福井・岐阜・京都・兵庫・奈良・和歌山・鳥取・島根・山口・徳島・愛媛・佐賀・大分

 【「7月末までに終了する」と回答した市区町村の割合が、低かった6都県】

 ▼秋田=56・0%
 ▼静岡=62・9%
 ▼岡山=63・0%
 ▼千葉=66・7%
 ▼東京=67・7%
 ▼茨城=68・2%

◇─[後記]───────────

 菅首相が記者会見で「全国の1,700を超える市区町村の中で、約1千については7月末までに終えられると報告を受けている」と述べたのが5月7日です。これを弊紙は「逆に見れば約4割は、7月中に終えられる見通しが立っていないことになる」と報じました。

 7月末に終了する予定が全体の「約6割」と発表した5日後、「約85%」にまで割合が上昇しました。特に「7月末まで」と回答した自治体の中には、「医療従事者の確保」等を前提とした内容が含まれる点も気にかかります。

 全国の多くの高齢者が「ワクチンを、できるだけ早く接種したい」と希望する中で、その意向に沿うことは極めて重要ですが、それが「強引」に実施されることで、さらなる「混乱」が現場で生じることがないよう、政府には最大限の「配慮」が必要です。

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*****令和3年5月12日(水)第501号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ベネッセ期末決算・増収減益、施設入居率の低下が課題・コロナ渦で見学者数が「3割減」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界大手のベネッセは5月11日、2021年3月期決算を発表し、介護・保育事業(=ベネッセスタイルケア等)は、売上高1,238億5千1百万円で前期比0・8%増収、本業の儲けを示す営業利益は103億9千3百万円で前期比8・6%減益の「増収減益」だった。

 「増収」の主な要因は、高齢者向けホームを前期比で9施設拡大(330→339)したことと、保育事業で保育園・学童クラブを前期比で4拠点拡大したことにより、顧客数が増えたため。

 一方「減益」の主な要因は、売り上げ高の「増収」による増益があったものの、介護スタッフの処遇改善やホーム拡大に伴う、要員増による労務費の増加等によるもの。

 【施設入居率の低下が課題、直近の施設見学者もコロナ渦以前と比べて「3割減」】

ベネッセ・入居率低下 同社では、この1年間で9施設増えたものの、入居率が95・3%から92・6%と、1年前と比較して2・7ポイント減少したことを「課題」ととらえている=画像・ベネッセ発表資料より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。特に、最初の緊急事態宣言が出された昨年4月以降、同社では施設入居の営業を「自粛」した。

 これにより同社の施設の入居率は少しずつ低下した。さらに営業再開後も、全国の感染者の拡大に連動し「入居控え」の傾向が出たこと等により入居率は下がり続け、今年2月以降にやや回復傾向を示したものの、結果的に1年間で入居率は2・7ポイント減少した。

 さらに、今年1月に出された2度目の緊急事態宣言で、同社によれば「足元の(施設)見学数も、コロナ禍以前と比べ7割程度になった」と「約3割減」という状況に陥っている。

◇─[後記]───────────

 これまで、介護業界大手各社はコロナ渦でも、堅調な業績を残してきましたが、やはり2度にわたる緊急事態宣言の影響は、確実に収益にも影響を及ぼしているようです。これまで、通所系介護サービスの「利用控え」は、一般マスコミが何度も報じてきました。

 これが施設系サービスでも、特に介護業界の大手各社が最も力を入れている有料老人ホームで「入居控え」の傾向が続くとしたら、介護業界全体にも何らかの形で「大きな影響」が出るものと思われます。

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*****令和3年5月11日(火)第500号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ワクチン接種「7月末終了」、加藤長官「自治体の支援のため総務省に本部を立ち上げた」
─────────────◆◇◇◆◆

 高齢者のワクチン接種について、政府は「7月末までに終わらせる」との目標を掲げているが、全国の自治体からは「疑問の声」が挙がっている。これに対し、加藤勝信官房長官は「総務省に、自治体を支援するための『本部』を立ち上げた」ことを明らかにした。

加藤官房長官 5月10日の午前に首相官邸で行われた記者会見=写真・首相官邸HPより=で、加藤勝信官房長官が、記者からの質問に答える形で述べた。これまで、ワクチン接種の実務については厚労省が中心となって実施してきたが、今後は総務省と合わせ、政府を挙げて取り組んでいく方針を示した。

 【「打ち手の確保」では、歯科医師以外にも「あらゆる可能性を排除しない」】

 また同様に、全国の自治体からは「ワクチンを注射する、打ち手が足りない」との課題も指摘されている。これに対し加藤長官は、すでに歯科医師等にも接種を認めたことを述べた上で「あらゆる選択肢を排除しない」との方針を示した。

 具体的な職種は示さなかったものの、医師・看護師・歯科医師以外の医療系従事者も「打ち手」の対象として考慮していることを明らかにした。これらの点に関する、当日の記者会見の概要は次の通り。

 □記者=菅総理は先日「1日100万回の接種を目指す」と発言したが、注射の「打ち手」の確保など、政府はどのように取り組んでいくのか? 例えば政府は、医師や看護師に加えて歯科医師の接種も認めているが、他の医療系従事者も対象に考えているのか?

 ■加藤長官=自治体への支援については、これまでは厚労省の「自治体サポートチーム」が各自治体と連携して(ワクチン接種の推進に)取り組んできたが、さらに万全を期すという意味で、総務省に「新型コロナワクチン接種・地方支援本部」を立ち上げた。

 これにより、早期のワクチン接種に向けて、例えば自治体の副知事・副市長などのトップの方々にも働きかけを行って、各自治体の個別の取り組み状況と課題の把握に努めていく。

 実際に課題を把握した場合には、それに伴い自治体とも連携して、政府を挙げて対処していく。具体的に、接種を円滑に実施していくための重要なポイントは(質問した記者の指摘通り)接種を行う医療関係者の確保だ。

 先日、菅総理から日本医師会の中川会長と、日本看護協会の福井会長に対しても、すでに一度「お願い」はしていたが、さらなる「お願い」をさせて頂いた。歯科医師以外の職種についても「あらゆる選択肢を排除しない」方針だ。

 法的・制度的な整理を含めて、検討は逐次行っているが、まずは現在の(医師・看護師や歯科医師への「お願い」の)取り組みにより、迅速な人材の確保を確実に行っていく。さらに自治体への支援を確実に行っていくことに、政府として全力で取り組んでいる。

◇─[後記]───────────

 政府はこれまで、高齢者のワクチン接種の終了目標を問われ「各自治体の計画による」と回答してきましたが先日、これを一転させて菅首相が「7月末終了を目標とする」と公言しました。これに、各自治体の「戸惑い」の声が連日、マスコミで報じられています。

 特に「打ち手」と「会場の確保」で、まだ目途が立っていない自治体が多くあるようです。そんな中で昨日から、多くの市区町村でワクチン接種の予約が始まり「電話やネットがつながらない」「ネットの予約方法がわからない」等の「苦情」が続発しています。

 これらの電話やネットの通信業務は、総務省の管轄です。その総務省内に「本部」を立ち上げたのであれば、まずは早急にこの「通信の不具合」の解決に、全力で取り組んでもらいたいと思います。

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*****令和3年5月10日(月)第499号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者へのワクチン接種、菅首相「1700超の市区町村のうち、約千は7月末までに終了」
─────────────◆◇◇◆◆

 高齢者への新型コロナワクチン接種について、政府は「全国で、7月末までに終了する」ことを目標に掲げているが、菅義偉首相は現状について「全国の1,700を超える市区町村の中で、約1千については7月末までに終えられると報告を受けている」と述べた。

菅首相 5月7日に、首相官邸で行われた記者会見=写真・首相官邸HPより=で明らかにした。さらに、高齢者への接種は「7月末を念頭に、希望する全ての高齢者に2回の接種を終わらせるよう、政府としてはあらゆる手段を尽くし、自治体をサポートしていく」との決意を示した。

 当日の会見で、高齢者のワクチン接種に関する菅首相の発言と、記者との質疑応答の内容は次の通り。

 【「1,700を超える市区町村の中で、約1,000については7月末までに終えられる」】

 ■菅首相=(今月の)24日からは、東京・大阪の大規模接種センターでも(高齢者のワクチン接種が)始まる。その後、1日100万回の接種を目標とし、7月末を念頭に、希望する全ての高齢者に2回の接種を終わらせるように取り組む。

 ■そのために、政府としてはあらゆる手段を尽くし、自治体をサポートしていく。

 □記者=高齢者向けのワクチン接種についてお伺いしたい。総理が表明された7月末までの終了について、現状、自治体とのやり取りの中では、どの程度の自治体が「7月末までに完了が可能」という認識を持っているのか?

 ■菅首相=まず、1,700を超える市区町村の中で、約1,000については7月末までに終えられる、そういう状況だというふうに報告を受けている。ただ、ここは(政府が)7月末という目標を掲げてから、まだ(期間が)少ない。

 ■しかし今、1,700を超える自治体から聞き取り調査をやっている。そういう中で、6月末には1億回分のワクチン(の供給)ができるわけだから、そこは(自治体が)接種をできるような体制さえ組めば、そこは全て7月末までには終えられることができると思う。

 ■ただその際に、やはり自治体として、いろいろなお話を伺う中で、やはり人手が少ない、医師が少ない、看護師さんが少ない、そういういろいろな問題があって遅れる所については、国としてしっかりと支援していく。

 ■まずは高齢者の皆さんにはいち早く終わるような、そういう対策を丁寧に、支援策を行って終えていきたいと、このように思っている。

 【「7月末に終えるため、政府としてあらゆる手段で自治体をサポートしていく」】

 □記者=今、ワクチン接種に関して、政府と各自治体の情報を共有するための、例えば工程表などの作成をお考えか?

 ■菅首相=まず、7月末を念頭に、希望する全ての高齢者の皆さんに2回接種を終わらせるためには、自治体を含めて計画的にワクチンの接種を進めていく、このことが極めて重要なことだと考えている。

 ■このため国としては、自治体に状況を確認し、そして自治体が支援が必要な場合、医師、看護師がなかなかつかまらないという所もあるし、また、いわゆるワクチンが「いつ到着するか」という声もあった。

 ■こうしたものについては「いつまでに行く」ということを、各自治体に連絡をしている。こうしたことをしっかり連携しながら、自治体では計画を立てて取り組んでいただいている。

 ■また、こうした自治体の状況を個別に、また丁寧にお聞きしながら高齢者接種を終わらせたい、このように思っている。接種に対してのいろいろな課題があった場合は、政府としてしっかり対応していきたい。

 ■こうしたことを自治体の1,700を超える市町村ともしっかり打合せをして進めていきたい、こういうふうに思っている。

◇─[後記]───────────

 首相の発言通り単純に計算すれば、1,700の市区町村のうち約1千は、およそ58・8%になります。つまり首相の発言を換言すれば「全国の自治体のうち約6割は、高齢者へのワクチン接種が7月中に終えられる、との報告を受けている」になります。

 また、逆の見方をすれば「全国の自治体のうち約4割は、まだ7月中に終えられる見通しが立っていない」ことになると思います。テレビの報道番組では連日、各地の高齢者のワクチン接種の現状を伝えています。

 特に離島のワクチン接種では、限られた時間・人員の中で、地元の医療関係者や職員が懸命に努力する姿が報じられています。「7月末」まで、およそあと2ヶ月半。政府には早急に、菅首相が指摘した自治体に対する「支援策」を示してもらいたいと思います。

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*****令和3年5月7日(金)第498号*****

◆◇◆◆◆─────────────
東京都・変異株がついに「7割」超え、関西圏の「8割」に近づき、急速な拡大傾向示す
─────────────◆◇◇◆◆

 東京都の新型コロナの新規感染者で、変異株の割合がついに「7割」を超えた。連日、医療体制のひっ迫が報じられている、大阪を中心とした関西圏では「8割を超える高い水準」で、これに近づくとともに、その割合が急速に高まっている。

東京都・変異株7割超え 東京都が発表した、5月6日19時時点の速報値によると、変異株のPCR検査実施数354に対して陽性数は260で、変異株の割合は73・4%と「7割」を超えた=表・東京都HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。4月26日から5月2日までの1週間の集計では、変異株の割合は66・9%だった。

 厚生労働省が5月6日に開催した専門家会議(=アドバイザリーボード)では「関西(大阪・京都・兵庫)では、8割を超える高い水準が継続しており、従来株から置き換わったと推定される」と指摘している。

 また同会議では、東京・愛知でも変異株の割合が高まっていることを述べた上で「変異株による重症化リスクが高まっている可能性を想定して、医療体制の整備や治療を行う必要がある」等と提言している。

 【変異株に感染した年代は20・30・40代が中心だが、50代以上も着実に波及】

 変異株の感染者を年代別にみると、5月6日19時時点の260人の内訳では、これまでも感染者数が多かった20・30・40代に50代が加わり、直近では発表のたびに、50代が全体の1割以上を占めている。また徐々に、60代以上にも変異株は着実に波及している。

 ▽10歳未満=25
 ▽10代=15
 ▼20代=77
 ▼30代=50
 ▼40代=40
 ▼50代=33
 ▽60代=9
 ▽70代=4
 ▽80代=2
 ▽90代=2
 ▽100歳以上=0
 ▽年代不明=3

 ※弊紙・注=弊紙は、東京都が速報値のデータを発表した時点の、変異株の割合を報じていますが、東京都は速報値を公表した後に補正した数字を発表するため、本日の記事と過去の記事の「変異株の割合」は、同じ期間でも異なっていますのでご了承下さい。

◇─[後記]───────────

 弊紙では5月4日号で「東京都は4月に入り毎週、変異株の割合が1割ずつ増加している」と報じましたが、「6割」を超えた5月3日分の発表から、「7割」を超えた5月6日の発表まで、わずか「3日」です。

 これらはあくまで速報値ですが、それを差し引いて考えても「東京都ではすでに、従来株から変異株に置き換わっている」と判断しなければならない状況に至ったと思われます。本日夕方、政府は東京都等への緊急事態宣言の「5月末までの延長」を発表する予定です。

 テレビの情報番組の、街頭インタビューでは「実感がない」等のコメントが聞かれますが介護事業所では今後、大規模なクラスターの発生が懸念されます。介護業界では今以上に、警戒感を高めた感染防止対策が求められることになると思われます。

────────────────◇

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*****令和3年5月6日(木)第497号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者のワクチン接種、厚労省・自治体へ「7月末終了」と「計画前倒し」を要請
─────────────◆◇◇◆◆

 高齢者のワクチン接種は、全国の多くの自治体で来週(5月10日の週)から本格的に始まる予定だが、これを目前に控えて厚生労働省は「7月末までに2回目の接種終了」と、8月以降に接種終了を予定している自治体に対して「7月末への計画前倒し」を求めた。

高齢者ワクチン接種・前倒し要請 4月30日に、厚労省が都道府県に対して送付した事務連絡文書で要請した=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。ワクチン接種は、全国の市区町村で「予防接種実施計画」を作成する。政府はこれまで、マスコミから「ワクチン接種の終了時期は、いつを想定しているのか?」と度々質問を受けていた。

 これに対し、ワクチンの接種体制全般を管轄する河野太郎大臣は「各自治体の計画にもよる」等と、明確な時期を示してこなかった。同時に市区町村からは「具体的な配分量と配送時期を示してもらえないと、計画が立たない」等との批判の声が挙がっていた。

 【菅首相が4月23日に「7月末で2回接種終了」の目標を表明する】

 また、高齢者のワクチン接種は4月12日からスタートしたものの、供給される量がわずかであったため、全国の一部の自治体で「先行的」に開始されたに止まり、さらに4月以降の接種の、電話やネットでの予約でも「つながらない」等の混乱が生じていた。

 これらの状況を受けて菅首相は4月23日に「接種のスケジュールは、希望する高齢者に、7月末を念頭に各自治体が2回の接種が終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでいく」と表明した。

 これを受けて今回の厚労省の通達(4月30日付け)では、各都道府県や市区町村へのワクチンの割当ての見通し(各都道府県・市区町村へ最低限分配できるワクチン量と時期)を具体的に記した「基本配分計画」を明示した。

 さらに「新型コロナ感染症の発症を予防し、死亡者や重症者の発生をできる限り減らすという予防接種の目的に照らせば、できる限り早期に、重症化リスクが高い高齢者への接種を完了することが必要」

 「このため現時点で、高齢者向け接種2回目の終了時期が、8月以降または検討中の市区町村は『基本配分計画』を踏まえ、7月末へ前倒しすべく、計画の作成をお願いいたします」等と求めた。

 また、市区町村の検討結果は「今後の予防接種実施計画の作成等の状況調査等で確認する」と述べている。

◇─[後記]───────────

 高齢者のワクチン接種を、できるだけ早く終了することは誰しもが望むことですが、どうも政府の発表には「ドタバタ感」が否めません。おそらく多くの市区町村の現場では、今日から大至急で「計画の再考」にとりかかっているものと思われます。

 さらに現在でさえ、接種の予約で「混乱」している状況が、慌てて取り組んだ「計画の再考」のために、さらに「混乱」に輪をかけることが懸念されます。自治体には、高齢者が安心して接種が受けられる体制の構築を、最優先で考えてもらいたいと思います。

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*****令和3年5月5日(水・祝)第496号*****

◆◇◆◆◆─────────────
東京都・濃厚接触者からのコロナ感染者、80代以上の65%が「施設」から感染
─────────────◆◇◇◆◆

 東京都内の新型コロナの新規感染者で、同居する家族や職場の同僚、会食を共にした友人や介護施設の職員など「濃厚接触者」から感染した事例を分析したところ、「同居」が全体の約半数を占める中で、80代以上の高齢者は「施設」からの感染が65・9%におよんだ。

東京都・高齢者の感染ルートは「施設」 東京都が4月28日に開催した「新型コロナウイルス感染症モニタリング会議」の第43回会合で明らかになった。同会議では、濃厚接触者からの感染経路を、次の6つに分類している=グラフ・東京都HPより。文字の部分の黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 □「同居」する家族
 ■「施設」=特養・老健・医療機関・保育園・学校等の教育施設や、通所介護の施設
 □「職場」の同僚
 □「会食」=友人など
 □「接待」を伴う会食
 □「その他」

 同会議では、4月20日~26日までの7日間(=「今週」)の、濃厚接触者からの感染者に、この6つの分類を当てはめて、その1週間前の4月13日~19日(=「先週」)からの推移を分析したところ、割合が大きかった順に次のようになった。

 □1.「同居」=先週50・9%→今週53・3%
 ■2.「施設」=先週15・9%→今週16・4%
 □3.「職場」=先週14・2%→今週14・8%
 □4.「会食」=先週7・5%→今週5・9%
 □5.「接待」=先週0・3%→今週0・4%
 ◇ 「その他」=先週11・2%→今週9・2%

 また、これを年代別に分析したところ「先週」も「今週」も、10代以下から70代まで、全ての年代で「同居」の割合が半分以上を占める中で、80代以上のみ「施設」が6割以上となり、特に「今週」は65・9%に及んだ。

 この結果について、同会議で感染状況を分析している国際感染症センターの大曲貴夫(おおまがり・のりお)センター長は「この方々への感染拡大への警戒が必要だ」と、警鐘を鳴らしている。

 【同会議での、高齢者の感染状況に対する、大曲センター長の説明の概要】

 新規感染者に占める65歳以上の高齢者の割合は、「先週」が436人、「今週」は561人と11・4%増加。新規陽性者が高い水準で推移する中で、病院・老健・有老等でクラスターが発生しており、重症化リスクの高い高齢者層への感染防止対策を徹底する必要がある。

 この感染を防ぐためには、家庭外で活動する家族、医療機関や高齢者施設で勤務する職員が、新型コロナに感染しないことが最も重要だ。都では、感染対策のチームを派遣して、感染防止対策の支援をしている。

 また高齢者層は重症化リスクが高く、入院期間が長期化することもある。本人・家族・施設等での徹底した感染防止対策が必要だ。また都は、高齢者施設には約10万件という規模で、4~6月にかけてスクリーニング検査を行う。

 濃厚接触者における、感染経路別の割合では、今回は「同居」する家族からの感染が53・3%と最も多かった。次いで「施設」が16・4%、「職場」が14・8%、「会食」による感染が5・9%だった。

 このうち、濃厚接触者における「施設」での割合では、年代別にみると80代以上が65・9%と最も多かった。この方々への感染拡大への警戒が必要だ。今週の特徴としては、20代から50代の全ての年齢層で、「職場」での感染が占める割合が先週から増加している。

 20代から40代では、いずれも20%以上となっている。「職場」「施設」「会食」「接待」等、多岐にわたる場面で感染が発生し、これらが最も多い「同居」する人への感染につながっている。 

◇─[後記]───────────

 80代以上の新規感染者は、おそらく「施設」内のクラスターが主な感染原因となっていると思われます。東京都が、徹底したスクリーニング検査を「施設」に実施することで、これを防ごうとする姿勢もうなずけます。

 ただ、大曲センター長も指摘している通り、濃厚接触者からの感染は「同居」が半分以上を占めている現状をみれば、例えば「介護職員が、同居する家族から感染した」「通所介護に通う高齢者が、同居する家族から感染した」という事例もあり得ます。

 そう考えれば、家族の中に高齢者か、高齢者と関わる職業を持つ人がいる場合は、やはり「同居」する家族が感染防止対策に細心の注意を払う必要があります。特に東京都は現在、新規感染者数が増加傾向にあるだけに「徹底した対策」が求められます。

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◆◇◆◆◆─────────────
東京都・変異株が「6割」超え、4月は毎週ほぼ「1割」ずつ増加
─────────────◆◇◇◆◆

 東京都内の新型コロナの新規感染者で、変異株の割合が「6割」を超えた。東京都が5月3日に発表した、変異株のスクリーニング検査の結果で、4月26日から5月2日までの1週間で、検査数623に対し変異株の陽性は403と、変異株の割合は64・7%だった。

 また、5月3日単独の検査結果でも、検査数1,087に対し変異株の陽性は649で、変異株の割合は59・7%と、ほぼ「6割」を超える状況となった。東京都は、1週間ごとの検査結果を集計しているが、前週(4月19~25日)の変異株の割合は57・4%だった。

東京都・変異株の推移 都の発表によれば、4月の各週の変異株の割合は次のように推移し、4月に入ってからほぼ毎週「1割」程度増加した=表・東京都の発表資料より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 ▽30・0%=4月5日~11日
 ▽45・3%=4月12日~18日
 ▼57・4%=4月19日~25日
 ▼64・7%=4月26日~5月2日

 ※弊紙・注=弊紙は、東京都が速報値のデータを発表した時点の、変異株の割合を報じていますが、東京都は速報値を公表した後に補正した数字を発表するため、本日の記事と過去の記事の「変異株の割合」は、同じ期間でも異なっていますのでご了承下さい。

 【変異株に感染した年代は20・30代で5割弱だが、60代以上の高齢者層にも波及】

 変異株の感染者を年代別にみると、5月3日19時時点の649人の内訳では、これまでも変異株の感染者数が多かった20・30代に50代が加わり、40代とともに全体の約1割を占めている。また徐々に、60代以上の高齢者層にも変異株は波及している。

 ▽10歳未満=27
 ▽10代=61
 ▼20代=193
 ▼30代=106
 ▼40代=84
 ▼50代=86
 ▽60代=28
 ▽70代=16
 ▽80代=28
 ▽90代=13
 ▽100歳以上=0
 ▽年代不明=7

◇─[後記]───────────

 以前から、感染症の専門家は「いずれ東京でも関西と同様に、コロナの新規感染者は変異株に置き換わっていく」と「予告」していましたが、確実に「その通り」になっています。来週からは、全国で高齢者向けのワクチン接種が「本格的」に始まります。

 気になるのは、そのための電話・ネットによる予約受付で、多くの自治体で「混乱」した状況がマスコミで報じられている点です。この変異株の割合の増加が、その「混乱」に輪をかけることにならなければ……と案じられます。

 まず全国の自治体には、この「混乱」した状況を早急に解決し、高齢者が安心してワクチンを接種できる環境の整備に、全力で取り組んでもらいたいと思います。

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