日本介護新聞ビジネス版バックナンバー

 「日本介護新聞」は、平成28年12月1日に「まぐまぐ」より配信を開始し、専門的なニュースも一般の方向けに可能な限りわかりやすく解説して参りました。一方で読者の中には介護事業者も多数おられるため、平成31年4月8日より「ビジネス版」を創刊することにいたしました。ここではバックナンバーを掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。もしよろしければ、下記のサイト(=「まぐまぐ」日本介護新聞ビジネス版)から、購読のご登録を頂ければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。https://www.mag2.com/m/0001687235.html

2021年01月

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和3年1月29日(金)第433号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者施設従事者のワクチン接種、条件付きで「入所者と同じタイミングでも可能」
─────────────◆◇◇◆◆

ワクチン接種の特例・高齢者施設従事者 新型コロナのワクチン接種で政府は、高齢者施設の従事者を優先順位の第4位に設定しているが、厚生労働省は1月28日、条件付きで「施設入所者と同じタイミングで、接種を行うことも差し支えない」等と、都道府県等に宛てて通達した=厚労省の通達文書より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 【ワクチン接種の優先順位】

 ◇1.医療従事者等(新型コロナウイルス感染症患者(疑い患者を含む)に直接医療を提供する施設の医療従事者など)
 ◆2.高齢者(令和3年度中に65歳以上に達する人)
 ◇3.基礎疾患を有する人(慢性の呼吸器の病気・慢性の心臓病、高血圧を含む等で現在治療中の方)
 ◆4.高齢者施設等の従事者

 今回の通達で厚労省は「優先順位の特例」を挙げ「介護保険施設や、一定の要件を満たす高齢者施設」を、施設入所者と同じタイミングでの接種を可能とした。厚労省が指摘した「一定の要件の目安」の3項目は、次の通り。

 【一定の要件の目安】

 ■市町村及び高齢者施設の双方の体制が整うこと。
 ■ワクチン流通量の単位から「施設入所者と一緒に、接種を受けることが効率的」であること。
 ■施設全体における入所者の、日常的な健康管理を行う医師等が確保されており、接種後の健康観察が可能であること。

 厚労省は「なお、接種は従事者一人ひとりが接種を受けるかどうかを決定するという考え方に基づくということ、ワクチンの流通状況等によっては同時期の接種が必ずしも叶わないことに留意すること」等と呼びかけている。

◇─[後記]───────────

 そもそも高齢者施設で、入所者と従事者が同時にワクチンを接種することは、様々な観点から考えても「当然」だと思われますが、現実的に可能か否かは「ワクチンの供給量」に左右されると思われます。

 また介護業界では施設系だけでなく、通所系や訪問系の従事者についても同様に優先されるよう、業界団体等が政府に要請しています。まずは全ての介護施設の従事者が、入所者と同時にワクチンが接種できるよう「十分な供給量が確保」されることに期待します。

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(C)2021 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和3年1月28日(木)第432号*****

◆◇◆◆◆─────────────
英国・アストラゼネカ社、日本国内でワクチンを生産「9千万回分以上を目指す」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナのワクチン接種で、日本は海外の製薬会社3社=米国のファイザーとモデルナ、英国のアストラゼネカ=から供給を受けるが、このうちアストラゼネカ社が日本国内で、ワクチンを生産することがわかった。

加藤勝信官房長官 1月28日に、加藤勝信官房長官が午前の定例記者会見=画像・首相官邸HPより=で、記者からの質問に応える形で明らかにした。また加藤官房長官は、今後も日本国内でのワクチン生産体制を強化していく方針も示した。この点に関する、記者会見でのやり取りは、次の通り。

 □記者=アストラゼネカ社のワクチンが、日本国内で生産されるという報道が一部であるが、その事実関係を確認したい。また海外のワクチン接種では、供給が予定より遅れている等の事例があるが、政府としてワクチンの国内生産の体制強化を図る考えなのか?

 ■加藤官房長官=ワクチンの国内生産体制は厚労省で、生産設備体制の整備の補助を行っている。アストラゼネカ社も、その対象事業者として採択されている。同社とはすでに、1億2千万回分のワクチン供給を受ける契約を締結済みだ。

 ■その上で、同社が(厚労省の整備の補助を受けて)日本国内の生産体制の整備を進めている、と承知をしている。また昨日、同社から厚労省に対して「日本国内で、9千万回分以上の生産を目指す」と報告された、と聞いている。

 ■ワクチンを日本国内で生産することは大変重要だと考えており、引き続きパンデミック(感染爆発)に備えて、ワクチンの生産体制の整備をしっかりと進めていく。

◇─[後記]───────────

 昨日、河野太郎大臣が「高齢者へのワクチン接種は、早くても4月1日以降になる」と発言したことが、マスコミで報じられています。これは、海外の製薬会社3社からの供給見込みを踏まえての発言だと思われます。

 一方、実際にワクチン接種の主体となる市町村の担当者からは「そもそも、私たちの手元にいつ、ワクチンが届くのかの日程がわからないと、準備態勢を整えるのが難しい」との声も聞かれます。

 課題が山積する中で、同社のワクチン国内生産は「朗報」と言えると思います。担当大臣が「4月1日以降」と指摘した、高齢者のワクチン接種が一日でも早まるよう、厚労省とアストラゼネカ社の努力に期待したいと思います。

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(C)2021 日本介護新聞

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*****令和3年1月27日(水)第431号*****

◆◇◆◆◆─────────────
今年4月からの省令改正・人員配置基準の緩和「施行後の状況把握・検証を行う」
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 今年4月からの新たな介護保険制度の実施に伴う省令改正(=指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令)について、厚生労働省はパブリックコメントで広く一般から意見を募集したが、その結果を1月26日に公示した。

省令改正・人員配置基準の緩和に対する意見 昨年12月10日から今年1月8日の約1ヶ月間に231件の意見が寄せられたが、意見を踏まえた修正は行われなかった。この中で、人員配置基準の緩和について「現場の介護職員や利用者・家族の思いに逆行するものではないか?」との意見が出された=画像・厚労省が公示した資料より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 これに対し厚労省は「見直しには、利用者の安全やケアの質の確保、職員の負担軽減を担保するための具体的な要件を盛り込んでいる」「実際の運用では、ケアの質や職員の負担にどのような影響があったか等も含めて、状況の把握・検証を行う」等と回答した。

 これらの結果を踏まえ厚労省は、1月25日に改正した省令を公布し、その内容を都道府県等に通知した。人員配置基準の緩和に関する、一般からの意見と厚労省の回答の概要は、次の通り。

 ■【意見】(パブリックコメントで示された)運営基準の改正(案)では、条件付きではあるものの、次の事項で介護現場の人員配置基準の緩和が大きく打ち出されている。

 ▼特養ホームと小規模多機能施設の兼務を可能とすること。
 ▼施設サービスにおける短期入所や、ユニット型施設の人員配置基準を、1ユニット15人まで緩和すること。
 ▼老健施設における、介護・看護職員の兼務を可能とすること。
 ▼グループホームの、夜勤職員体制を緩和すること。

 ■人員配置基準の緩和によって、介護労働者不足の課題を解消しようとすることは、現場の介護職員、さらには利用者・家族の安全・安心の介護を受けたいという思いに逆行するものではないか。

 ■また、ロボットやICTは職員の負担軽減のために利用するものであって、その導入を理由に、すでに疲弊している介護現場の人員を削ることなどあってはならない。

 □【厚労省の回答】生産年齢人口が減少していく一方、介護ニーズが増大していく中で、介護人材の確保・介護現場の革新は喫緊の課題だ。見直しに当たっては、利用者の安全やケアの質の確保、職員の負担軽減を担保するため、次のような要件を盛り込んでいる。

 ▽見守り機器等の導入に当たっては、事業所に委員会を設置し、利用者の安全やケアの質の確保、職員の負担軽減を定期的に確認することを求める。

 ▽認知症グループホームの夜勤職員体制の見直しに当たっては、各ユニットが同一階に隣接し、職員による速やかな対応が可能、かつ、安全対策を講じることを要件として求めることとしている。

 □また、実際の運用に当たっては、ケアの質や職員の負担にどのような影響があったか等も含めて、実証データの収集に努めるなど、施行後の状況の把握・検証を行うこととしている。

◇─[後記]───────────

 今回取り上げた点は、介護給付費分科会で数回にわたり議論されました。特に、この事項に対して「懸念」を示した委員からは「厚労省が基準緩和の根拠としているデータは、サンプル数が少なく疑問だ」等との意見が出されていました。

 改正した省令は今年4月から実施されますが、この時期に至っても「コロナ渦」が収束しているとは予想できません。コロナの影響による混乱に加え、さらに介護現場の負担が増えることがないよう、厚労省には状況に応じて「修正」を含めた柔軟な対応が必要です。

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(C)2021 日本介護新聞

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*****令和3年1月26日(火)第430号*****

◆◇◆◆◆─────────────
高齢者施設入所者へのワクチン接種、3月末から4月初頭が「接種体制の確保の目途」
─────────────◆◇◇◆◆

 コロナ感染対策の「切り札」として期待されているワクチン接種は、各市町村等の自治体が主体となって実施するが、高齢者施設の入所者への接種は、3月末から4月初頭が「接種体制の確保の目途」との予定が示された。

 厚生労働省が1月25日に、自治体向けにワクチン接種に関するWEB説明会を開催し、その中で指摘した。厚労省は、基本的な考え方として「国の指示のもと、都道府県の協力により、市町村において予防接種を実施する」と述べた。

 また「高齢者施設等の従事者」の接種順位は「仮に、施設で新型コロナ感染症患者が発生した後にも、高齢の患者や濃厚接触者へのサービスを継続するとともに、クラスターを抑止する対応を行う必要があることから、高齢者に次ぐ」と位置付けた。

 「高齢者施設等の従事者」の範囲は、高齢者等が入所・居住する社会福祉施設等(介護保険施設、居住系介護サービス、高齢者が入所・居住する障害者施設・救護施設等)」で「利用者に直接接する職員で、サービスの種類、職種は限定しない」と指摘した。

 【3月末から4月初頭が「接種体制の確保の目途」】

 また、高齢者施設の入所者に対するワクチンの接種場所は、次の2つのケースを挙げて「いずれでも実施可能」と指摘した。

 ■1.市町村が設ける会場
 ■2.医療機関。介護老人保健施設等の医療提供施設では、当該施設での接種や、特養等では、施設での巡回接種(=接種会場への移動が困難な者等に対して、接種実施医療機関等が接種会場以外の場所に赴き、接種会場以外の場所において接種を行うこと)も可能。

 また、留意点として「高齢者施設の入所者の、平時の定期接種の接種方式を踏まえつつ、接種場所を検討すること。施設等内においての接種を実施する場合は、接種可能人数を、可能な限り多くする必要がある」等としている。

ワクチン接種のスケジュール 今後のスケジュールについては、3月末から4月初頭の期間を「接種体制の確保の目途」と定め、ここに至るまで、市町村から高齢者施設(=◆)、高齢者施設から市町村(=◇)への要請・連絡項目として、おおむね次のような「予定」を示した=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 ◆2月上旬~中旬=施設等へ接種体制の説明。接種予定者数(概算)の提出依頼。

 ◇2月中旬~下旬=接種場所の検討。接種予定者数(概算)の把握。嘱託医等が接種医か確認し、それらの内容を市町村へ報告。これをもとに市町村が、全体の接種計画を調整する。

 ◆3月中旬~下旬=高齢者施設へ、調整結果を報告。施設では入所者へ対し、接種日時等を接種予定者へ連絡。また市町村は、この時期に「接種券」を発送する。

 さらに高齢者施設の種別ごとに、次のような説明を加えている。

 【介護老人保健施設・介護医療院・介護療養型医療施設】

 ▼自らの施設が「サテライト型接種施設」(=ワクチンが直接配送され、接種を行う医療機関から冷蔵でワクチンの分配を受け、接種を行う医療機関)となることで、当該施設(=自施設)で接種が可能。
 ▼外部の医療機関での受診や、市町村が設置する会場での接種も可能。

 【介護老人福祉施設】

 ▼嘱託医等の所属医療機関が「サテライト型接種施設」であれば、当該施設内で接種が可能。
 ▼それ以外で当該施設内で接種する場合は、各施設が接種人数(概算)をとりまとめた上で、接種実施医療機関を市町村と相談し調整。

 【有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅・グループホーム等】

 ▼医療機関の受診可能な者は、自身で接種施設を選択。
 ▼かかりつけの往診医がおり「サテライト型接種施設」の所属であれば、当該施設内で接種が可能。
 ▼それ以外で当該施設内で接種する場合は、各施設が接種人数(概算)をとりまとめた上で、接種実施医療機関を市町村と相談し調整。

◇─[後記]───────────

 昨日のWEB説明会を受け、各自治体では総力を挙げて「ワクチン接種体制の構築」に努めていますが、現実的な接種可能時期は、各自治体で「差」が出そうです。小規模の自治体であってもできるだけ「差」が出ないよう、都道府県の支援にも期待したいと思います。

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*****令和3年1月25日(月)第429号*****

◆◇◆◆◆─────────────
田村大臣・介護施設での無症状者への検査「プール検査・抗原簡易キットも行政検査に」
─────────────◆◇◇◆◆

 田村憲久厚生労働大臣は、新型コロナの感染拡大が続く中で、クラスター発生防止を目的としたスクリーニング検査(発症の可能性がある人を見つけるための検査)を、介護施設や医療施設で、無症状者に対しても積極的に実施するよう、都道府県等に通達した。

 1月22日の記者会見で明らかにした。具体的には介護施設等で、できるだけ広範囲にスクリーニング検査を実施するため「プール検査」と「抗原検査キット」の使用を、行政検査(=費用が無料)の対象に含めた。

 この点に関する、田村大臣の会見要旨と「プール検査」「抗原検査キット」の概要は、次の通り。

 【田村大臣の1月22日の記者会見要旨】

 ▽(新型コロナの感染拡大が続く中で)医療施設・介護施設等で、しっかりとスクリーニングをやっていかなければならない。つまり、なるべく無症状者も含めて検査をやっていかなければならないということだ。

 ▼われわれもずっと、各自治体にお願いしてきた。その中で、以前からいろいろな形で検討をしていた「プール検査」を、行政検査の中に入れていくことになった。(主な対象は)どちらかというと、無症状者の方々になる。

 ▽濃厚接触者のように、症状がなくても(感染の可能性が)非常に高い方々は今までどおりの(PCR)検査だが、感染拡大している地域で、医療施設・介護施設・繁華街等、感染している可能性が非常に高いところの行政検査等に「プール検査」を実施していく。

 ▽これは、私が大臣になる前からずっと厚労省に要望してきて、大臣になってだいぶ時間が経ったが有効性が認められたので、これからしっかりと実行していきたいと思っている。

 ▼併せて「抗原検査キット」(も行政検査の対象に含めた)。これは現在、インフルエンザがあまり流行していないこともあり(医療関係事業者に)1,250万キットお作り頂いたが、その多くがまだ使われていないので、これもスクリーニング用にお使い頂きたい。

 ▽行政検査となるので、これは100%、国がしっかりと費用は負担するので、感染拡大地域でクラスターが、介護施設・医療施設で発生しないように、こういうものでしっかりスクリーニングして頂きたいと思う。

 【「プール検査」=複数の検体を混合して、同時に検査する】

 「検体プール検査法」は、複数の検体を混合して同時に検査することにより、検査の時間・費用が効率化される。ただし、一般に個別の検体を用いた検査と比較して、感度・特異度が下がることから、検査体制に余裕がある場合には、個別検査が推奨される。

 【「抗原簡易キット」による検査は、高齢者施設の感染拡大防止に有効】

 「抗原簡易キット」による検査(=抗原定性検査)は、これまで無症状者に使用することは推奨されてこなかったが、今般「感染拡大地域の医療機関や高齢者施設等で、幅広く検査を実施する際にスクリーニングに使用することは可能」とされた。

 感染拡大地域の医療機関および高齢者施設等で、PCR検査等による実施が困難な場合に「抗原定性検査」により幅広く検査を実施することは、重症化リスクの高い者が多い医療機関や高齢者施設等での、感染拡大を防止する観点から「有効である」と考えられる。

 【「抗原定性検査」は、検体を採取してから約30分で判定が可能】

抗原検査とPCR検査の違い 「抗原定性検査」は、検体を採取する場所(=介護施設等)で実施が可能で、約30分で判定ができる等のメリットがある。一方、同様の「抗原定量検査」や「PCR検査」は、検体を採取してから検査機関に搬送しなければならない等の手間がかかる=表・3種類の検査の違い、厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

◇─[後記]───────────

 本来は、ワクチン接種が介護施設入所者や高齢者、介護職員等へスムーズに実施されることが最も望ましいのでしょうが、一般マスコミの報道等をみると、政府が公言している「2月下旬の開始」以降も、かなりの「混乱」が予想されます。

 介護施設にとっては、ワクチン接種の前に「まずは、自らの施設でクラスターを発生させないこと」が最重要課題です。そのためにも「徹底したスクリーニングの実施」は、かなり有効な手段となりそうです。

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◆◇◆◆◆─────────────
高齢者施設従事者へのワクチン接種「利用者に直接接する職員で、職種は限定しない」
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 新型コロナの感染防止対策として、国民から大きな期待が寄せられている「ワクチン接種」について厚生労働省は、このほどホームページ内に「接種についてのお知らせ」の特設ページを作成した。ここで接種を受ける場所や手続きの方法について、解説している。

 ■厚労省「接種についてのお知らせ」(アドレスは、弊紙にて短縮形に変換済み)
 https://bit.ly/39TuJJ5

ワクチン接種・高齢者施設従事者の内容 これによると、優先順位で第3位の「高齢者施設従事者」とは「利用者に直接接する職員で、職種は限定しない」と指摘している=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。全体の「接種順位」は、これまで一般マスコミ等で報道されてきた通り、次のように優先順位を指定している。

 ◆1.医療従事者等
 ◆2.高齢者(令和3年度中に65歳に達する、昭和32年4月1日以前に生まれた方)
 ◆3.高齢者以外で基礎疾患を有する方や、高齢者施設等で従事されている方 
 ◆4.それ以外の方

 この中の「3」で「高齢者施設等」の内容として「対象の高齢者施設等には、例えば以下の施設であって、高齢者等が入所・居住するものが含まれる」とし、介護関係では次の項目を挙げている。

 ▼【介護保険施設】
 ▽介護老人福祉施設
 ▽地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
 ▽介護老人保健施設
 ▽介護療養型医療施設
 ▽介護医療院

 ▼【居住系介護サービス】
 ▽特定施設入居者生活介護
 ▽地域密着型特定施設入居者生活介護
 ▽認知症対応型共同生活介護

 ▼【老人福祉法による老人福祉施設】
 ▽養護老人ホーム(一般)(盲)
 ▽軽費老人ホームA型・B型・(ケアハウス)
 ▽都市型軽費老人ホーム
 ▽有料老人ホーム

 ▼【高齢者住まい法による住宅】
 ▽サービス付き高齢者向け住宅

 また「高齢者施設等で従事されている方」の範囲は、上記の施設等で「利用者に直接接する職員で、サービスの種類・職種は限定しない」と指摘している。

◇─[後記]───────────

 ワクチン接種の主体は市区町村になるため、現場ではその準備でかなり「混乱」しているようです。また、おそらく最初にワクチンが承認されると予想されるファイザー社のワクチンは「マイナス60度以下で厳格に保存しないと効力を発揮しない」と言われています。

 このように取り扱いが難しい上に、特に高齢者に対しては「副作用」の懸念も指摘されています。さらに介護業界では「施設系だけでなく、通所系・訪問系にも対象の拡大を」求めています。

 「難題」が山積しているワクチン接種ですが、現状では「最も有効な感染防止策」であることには違いありません。安全性を十分に担保した上で、高齢者と介護従事者へ、一日も早い接種開始を望みます。

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田村大臣、病床のひっ迫対策「『強制』ではなく、あくまで『協力の要請』だ」
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 新型コロナの感染者数や重症者数等の増加が止まらない中で、医療関係者等から「病床のひっ迫」を指摘する声や、一部で「医療崩壊はすでに起きている」との指摘がなされているが、政府は病床確保のために感染症法の改正を進めている。

 現在、検討されている案では、行政に一定の「権限」を与え、病院等が病床確保に対する「要請」に応じない場合は「勧告」を行ったり、最終的には病院名の「公表」等が検討されている。

田村大臣記者会見 この点について田村憲久厚生労働大臣は、1月19日に行われた記者会見=写真・厚労省HPより=で「少し誤解があるようだが『強制力』を持って無理矢理という話ではなくて、しっかりとお互いの信頼の下に対応を頂く。あくまで『協力の要請』をする、ということだ」等と釈明した。

 【1月19日・田村厚労大臣の記者会見の要旨】

 ▽医療提供体制の確保で多くの都道府県で、医療に対して負荷がかかっている中で、医療の最前線で大変ご活躍頂いている医療関係者や、病院・医療機関等に対してしっかり支援をしていかなければならない。

 ▽そこで病床確保のために「医療提供体制のパッケージ」をさせて頂きながら、さらに新たな病床確保を頂いた医療機関には「加算」という形で対応してきた。一方で、現在議論を頂いている感染症法の改正がある。

 ▽これは政府・与野党協議会等で議論して頂き、ここで医療関係者への、国や都道府県からの「権限の見直し」を検討しており、各社で報道して頂いている。これに関して、医療機関の皆さま方にご心配を頂いているという声もお聞きしている。

 ▼そこでこれが、具体的にどういうことかということを私から申し上げたいと思う。基本は、現状の規定にある「協力要請」だ。つまり、あくまで医療関係者の皆さんへ「要請をする」ことが基本だ。

 ▼今回新しく提出を予定している法案では「正当な理由なく、協力要請に応じなければ勧告をする」と、そして勧告をした後も「正当な理由がなければ、今度は公表をする」ことになっている。

 ▼しかし基本は「協力要請」だ。(医療側にも)そのときの状況等もあると思う。例えば、医療機関のひっ迫状況を総合的に勘案する中で、それでも「正当な理由」ではない──例えば従業員も医師も看護師もいて、医療体制の確保ができているのに受け入れないとか。

 ▼または、十分に地域の医療を回せる状況であるけれども、それでもなお受け入れないとか──そういったことを総合的に勘案した上で、判断するものだ。一義的に、国もしくは都道府県が要請して、その「要請に応じて頂けないから」というものではない。

 ▼要請に応じて頂けないから「勧告」、それに対しても正当な理由がないから「公表」というわけではない。そこは丁寧に対応して参りたいと思っている。この点に関しては、病院団体・日医・看護協会の皆さま方とも、いろいろとお話をさせて頂いた。

 ▽決して「コロナ禍だから、強制力を持って無理矢理」という話ではない。そこはしっかりとお互いの信頼の下に対応を頂く。少し誤解があるようなので、十分な説明をしていなかったということで、反省を込めて報告させて頂く。

◇─[後記]───────────

 医療関係者の指摘によると、病床がひっ迫している要因として「日本では、公立病院よりも民間病院の方が圧倒的に多い。その民間病院も中小が多く、コロナ患者を受け入れたくても専門の医師や看護師が不足している」

 「さらに、重症患者に対応する機材もない。そもそも日本の医療体制は、今回のコロナ渦のような対応の想定がなく、構築されている。急に『患者を受け入れてくれ』と言われても、物理的に不可能だ」等との説明が、マスコミ等で報じられています。

 「それでは急増するコロナ患者に、どう対応すれば良いのか?」──介護施設でも感染者が発生した場合に、厚労省は先日「やむを得ず、施設内での入所を継続する場合もある」と通達しています。

 有効な解決策も見当たらず、極めて難しい問題ですが、弊紙では介護事業者や従事者にとって「どう対応すれば良いのか?」のヒントとなるような記事を、今後も一つでも多く取り上げて参ります。

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(C)2021 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和3年1月20日(水)第426号*****

◆◇◆◆◆─────────────
日本財団「都内の介護施設等の従事者を対象に、PCR検査を定期的に、無料で実施」
─────────────◆◇◇◆◆

日本財団PCR検査 日本財団は1月19日、東京都内の「介護施設等」の従事者を対象に「PCR検査を定期的に、無料で実施する」と発表した=画像・日本財団HPより。同財団が都内のお台場に保有している敷地内に「日本財団PCR検査センター」を設置し、今年2月8日より検査を開始する予定。

 対象となる都内の「介護施設等」は、特養・老健・介護医療院・グループホーム・養護老人ホーム・小多機・看多機・有料老人ホーム・軽費老人ホームで、計2884施設。これらの施設に勤務する従事者・約19万人を対象に、無料で定期的にPCR検査を実施する。

 検査は唾液を採取する方式で行い、介護施設の従事者が検査キットを用いて、郵送するやり方で実施する。

 【「約19万人の従事者が、1週間に1回程度の検査を受けられる体制の構築を目指す」】

 日本財団では「約19万人の従事者が、希望に応じて1週間に1回程度の検査を受けられる体制の構築を目指す」としている。これに基づき、1日当たりの検査可能件数を「2月は3千件、3月は6千件、4月以降は1万4千件を目指す」との目標を掲げている。

 今回の無料検査の実施について、日本財団では「介護施設等に入所されている高齢者の感染、特にクラスターを防ぐことにより、結果的に重症者の減少へつながること、ひいては医療崩壊を防ぐことにつながることを期待している」

 「また来る東京オリンピックや、第4波・5波に備えて『備えあれば憂いなし』のもと、今後ともPCR検査体制の拡充を行っていく。まずは東京都をモデルケースとし、将来的には地方へ拡大することも検討している」等とコメントしている。

 【検査結果が「陽性」だった場合は、保健所と連絡を取り、病院等とも連携する】

 具体的な手続き等(対象者・申し込み方法・検査方法等)については「準備が整い次第、日本財団公式サイトにてご案内いたします」と述べている。「第3波」が猛威をふるう現状で、各自治体が実施する検査以外にも、民間で行うPCR検査件数も増加している。

 日本財団では「仮に、検査結果が『陽性』であった場合は、その地域の保健所に連絡を取る。さらに、適切な医療を受けられるように、各地の病院等とも連携体制を構築していく」という。
 
◇─[後記]───────────

 日本財団は、これまでも「高齢者」や「介護」に対する様々な支援を実施してきましたが、今回の「無料のPCR検査の実施」は、介護業界にとっても強力な「応援団」になると思われます。

 また都内の市区町村でも、独自に予算を組んで「介護施設等への行政検査(=無料のPCR検査)」を実施している事例はありますが、都内全体には及んでいないのが実情です。介護事業者には、この制度を活用してぜひ、クラスターの発生を防止して頂きたいと思います。

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(C)2021 日本介護新聞

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*****令和3年1月19日(火)第425号*****

◆◇◆◆◆─────────────
加藤官房長官・ワクチン接種「2月下旬までには開始できるよう、全力で取り組む」
─────────────◆◇◇◆◆

加藤官房長官 新型コロナの感染防止策として、期待されているワクチン接種について、政府の加藤勝信官房長官は1月19日午前に開催された定例記者会見で「2月下旬までには開始できるよう、全力で取り組む」と、あらためて表明した=写真・首相官邸HPより

 また、ワクチンの承認の審査状況については、3社が対象となっている中で、最も先行しているファイザー社が「日本国内の治験のデータが1月中に提出されるとのことなので、それを最優先で審査を進め、安全性・有効性が確認されれば、承認する」と述べた。

 さらに2月下旬以降、国民全体にワクチン接種が可能となる時期について問われると「3社の全体の状況が見えないと、具体的な時期はなかなかお答えしにくい」等と述べた。これらの点に関する、加藤官房長官の会見の概要は次の通り。

 【ワクチン接種の開始時期と、河野大臣が担当する件について】

 ▼ワクチンは、政府としては2月下旬までに接種が開始できるよう、自治体と連携して準備に尽くしている。また接種に際しては、地方自治体の接種体制の構築をはじめ、超低温の保存や輸送手段の確保等、各省庁にまたがる様々な課題がある。

 ▼こうした中で(河野太郎大臣には)規制改革担当大臣として、各省にまたがる課題を解決されてきた手腕に期待をして昨日、総理から河野大臣に「全体の調整」について指示が出されたものだ。

 ▼国民のみなさんに、安全で有効なワクチンがお届けできるよう、政府が一丸となって全力で取り組んでいきたい。また河野大臣には、広く円滑にワクチン接種を進めるため、これらの事務に関しての広報や発信力(に対する期待)も当然、含まれてくると思う。

 【現在のワクチンの審査状況について】

 ▽ファイザー社のワクチンは、昨年12月18日に特例承認を求める申請があったが、この申請には海外のデータが添付されていた。現在は、この迅速な審査を行っているところだ。最終的には、国内の治験のデータが「1月中に提出される」と聞いている。

 ▽なので、今後はそれを最優先で審査を進め、安全性・有効性が確認されれば承認する。昨日、田村厚労大臣がマスコミの取材に応じたやり取り中で、ワクチンの承認時期の見込みを問われた。

 ▽そこでは「2月下旬には、接種が開始できるように準備を進めている。順調に行けば、2月中旬くらいには承認されれば良い」と発言されている。

 【すでにワクチン接種で先行している諸外国で、様々な課題が浮上している点について】

 ◆接種の開始や方法などについては、接種の主体となる市町村に(その手法等を)お示しをしている。また運送や保管では、超低温の管理が必要なので、現在はその準備を一つひとつ進めているところだ。

 ◆これが今後、具体的な対応として進んでいくので、その中で課題を拾い上げて円滑な接種の実施が図られるようにしていく必要がある。その際に各国での事例も研究して、わが国でも課題とならないようにしたいと思う。

◇─[後記]───────────

 ワクチン接種では、現在は優先順位の上位として「高齢者」「高齢者施設等の従事者」が挙げられていますが、現実には「3社全てのワクチンの国内承認」と「各市町村の接種体制」が発表されないと、具体的な接種時期も明確にならないのが実情のようです。

 現在は、高齢者施設等でのクラスターの発生や、病床のひっ迫が連日報道されています。多くの方の命を救うためにも、まずは一日も早いワクチン接種体制の構築に、期待したいと思います。

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*****令和3年1月18日(月)第424号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・令和3年度介護報酬改定「全てのサービスの、基本報酬を引き上げる」
─────────────◆◇◇◆◆

 今年(令和3年)4月からの介護報酬改定で、改定率は「プラス0・7%」で決着したが、これを踏まえて厚生労働省は「全てのサービスの基本報酬を引き上げる」ことを明らかにした。介護職員の処遇改善も「基本報酬の引き上げで対応したい」と説明した。

基本報酬見直し 1月18日に都内で開催した、介護給付費分科会の第199回会合で、厚労省が報酬の「点数付け」の方針として示した。同会合で公開した資料の中の「基本報酬の見直し」の項目=画像・厚労省HPより。緑色のラインマーカーは、弊紙による加工=で、厚労省は次の2点を公表した。

 ■1.全てのサービスの基本報酬を引き上げる。ただし、別途の観点から「適正化」を行った結果「引き下げ」となっているものもある。

 ■2.全てのサービスについて、令和3年4月から9月末までの間、基本報酬に「0・1%」上乗せする。

 このうち「2」は、「プラス0・7%」のうち、新型コロナ感染症に対応するための特例的な評価として「0・05%」が令和3年9月末まで含まれること等を踏まえた措置。

 【委員から「介護職員の処遇改善に、どのように適用されるのか?」との疑問】

 会合では参加した委員から、今回の「基本報酬の見直し」により「介護職員への処遇改善にどのように影響するのか?」との質問が出されたが、厚労省は「基本報酬でやりたい、と考えている」等と回答した。この点に関する、厚労省の回答の要旨は次の通り。

 ◆今回の改定率「プラス0・7%」は、介護職員の人材確保・処遇改善にも配慮しつつ、物価動向による物件費への影響などを勘案したものだ。一方で、これまでの報酬改定で実施された「処遇改善加算」と「特定処遇改善加算」で、上位区分の算定取得が進んでいる。

 ◆これらの状況をから「処遇改善はなされている」と判断している。これを踏まえて今回、介護職員の処遇改善は「基本報酬」で実施し、ここで手当を行いたい。

◇─[後記]───────────

 今回の報酬改定で、介護職員の「処遇改善」に関連した項目では「特定処遇改善加算の、介護職員間の配分ルールの柔軟化による取得促進」等があげられていますが、直接的に「処遇改善」を後押しする内容は見当たりませんでした。

 質問した委員も、この点に「懸念」を感じたものと思われます。これで「令和3年度介護報酬改定」は、実質的な審議をほぼ終えました。ただ、現在のコロナ渦を踏まえてぜひ、今後も「処遇改善」を含めて「臨機応変」に、厚労省には対応して頂きたいと思います。

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*****令和3年1月15日(金)第423号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・病床ひっ迫時の対応「やむを得ず、施設内での入所を継続する場合もある」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染拡大に伴い、全国で病床のひっぱく状況が深刻さを増す中で厚生労働省は、高齢者施設の入所者が感染した際に「やむを得ず、施設内での入所を継続する場合がある」として、その際の留意点等を通達した。

感染者が発生した場合の入所継続 1月14日に、厚労省が都道府県等に宛てて事務連絡文書を発出した=画像・厚労省が発出した文書より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。昨年11月に出した事務連絡文書では、高齢者が感染した場合は「原則入院だが、感染が拡大して医療への負荷が高まっている中で、最大限努力した上でもなお、病床がひっ迫する場合がある」

 「この際、高齢者等のうち『医師が入院の必要がないと判断した場合』は、宿泊療養(適切な場合は自宅療養)としても差し支えない」と述べていた。これを踏まえ、今回は「施設に入所している者についても、やむを得ず施設内での入所を継続する場合がある」

 「しかしこの場合、高齢者施設の構造設備や人員上、適切なゾーニングが困難な場合があること等の、高齢者施設の特性等を勘案した上で、都道府県等において適切に判断いただきたい」と指摘している。今回の、都道府県等と高齢者施設への要請事項は次の通り。

 【都道府県等への要請事項の概要】 

 ▼高齢者施設への「入所継続の指示」は、可能な支援や当該施設の個別の状況(構造・人員等)も考慮し、留意点を踏まえた支援体制を整えることを前提とした上で、指示を行うこと。

 ▼「入所継続中」は、モニタリングと医療への迅速なアクセスの確保が重要であり「入所継続の指示」を行っている施設であっても、症状の悪化・急変の徴候が認められる場合には「入院」を行うこと。

 ▼積極的に「行政検査」(=無償のPCR検査等)を実施すること。特に、濃厚接触者と有症状者には全例検査を行う。無症状かつ濃厚接触に当たらない場合でも、可能な限り広範囲に検査を行うこと。

 ▼特に集団感染が疑われる場合には、同一棟または同一施設の入所者及び職員の、原則全員に対して検査を実施することを、積極的に検討すること。

 ▼施設の特性・構造等に係る情報収集、介護職員の応援・物資の供給等について(都道府県等が)組織的な対応を行うこと。

 ▼(国がこれまでに示している)感染管理専門家の派遣・人員確保等に活用できる支援策を、積極的に活用すること。

 【高齢者施設への要請事項の概要】

 ▽生活空間等の区分け、いわゆる「ゾーニング」を実施すること。保健所や派遣された感染管理専門家と相談し、施設の構造や入所者の特性を考慮した上で、対応すること。

 ▽入所者の健康管理等について、健康管理の方法や、症状に変化があった場合等の相談先を含めた連絡・報告フロー等の対応方針を、都道府県等に予め相談・確認し、同方針に従って対応すること。

 ▼濃厚接触者となった職員は、最終的な曝露(=例えば、感染者が近くで咳やくしゃみをした、感染者の飲み物や食器を共有した等)の日から14日間自宅待機とし、健康観察の結果、症状の出現がなければ就業可とする。

 ▼濃厚接触者とならなかった職員には「就業制限」をかける必要はないが、状況を踏まえて施設で判断する。マスク着用や手指衛生等の感染対策を徹底するとともに、発熱と症状を確認しながら就業することは可能である。

◇─[後記]───────────

 「緊急事態宣言」の対象地域が拡大する等、感染の勢いが止まらない中で、現在は「病床のひっ迫」が全国的な課題となっています。高齢者施設でも「感染者が発生しないこと」が、最も望ましいことです。

 しかし現状では、施設が最大限に「感染防止対策」を施していても「感染者は、施設内で発生する」ことを前提として「やむを得ず、施設内での入所を継続する場合」の対策も、事前に講じておく必要がある時期に入ったのかも知れません。

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*****令和3年1月14日(木)第422号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護業界8団体・菅首相に要請「在宅系の介護従事者も、ワクチンの優先接種の対象に」
─────────────◆◇◇◆◆

在宅介護従事者もワクチン接種の優先に 全国老施協や全老健など、介護業界の8団体は1月14日に連名で、菅義偉首相に宛てて「新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの接種について」と題した要望書を提出した。内容は、ワクチン接種の優先対象に「在宅系の介護従事者」を含めることを求めたもの=画像・8団体が公開した「要望書」より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 先般、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」で「ワクチンの接種について(案)」が示されたが、そこで指摘されたワクチンの優先接種順位は、次の通りとなった。

 ■1.新型コロナウイルス感染症患者に直接医療を提供する施設の医療従事者等並びに、高齢者及び基礎疾患を有する者

 ■2.高齢者施設等の従事者

 「高齢者施設等の従事者」には「在宅系サービスの介護事業所従事者」が含まれていなかった。これを受けて8団体は「介護現場においては、高齢者施設のみならず、在宅系サービスにおいても地域の要介護高齢者等に対して、直接接してサービスを提供している」

 「その地域の多くの高齢者等の生活を守るため、在宅系サービスの介護事業所従事者についても、高齢者施設等の従事者と同様に、ワクチンの優先接種の対象に含めて頂きますよう、強く要望いたします」等と述べている。

◇─[後記]───────────

 一般マスコミの報道によれば、この8団体の要請に対して厚労省は「優先的に接種できるワクチンの数に限りがあり(在宅系の介護従事者を含めることは)難しい」と判断しているとのことです。

 現在の感染拡大の「危機的」な状況を、できるだけ早期に脱するためにも、厚労省にはぜひ「再考」してもらいたいと切に願います。

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◆◇◆◆◆─────────────
介護施設のクラスター発生現場より「国には、現場に即した対応を」
─────────────◆◇◇◆◆

介護給付費分科会・感染対策の強化策 新型コロナの感染者が急増している現状で、実際に感染のクラスター(感染人数が5人以上)が発生した自治体から、国(厚労省)に対して「現場に即した対応」を求める声が上がった=画像は、厚労省が公表した「令和3年度介護報酬改定に関する審議報告の概要」の中の「感染症や災害への対応力強化」の項目。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 1月13日に都内で開催された介護給付費分科会の第198回会合で、全国市長会を代表して委員として参加している、大西秀人・高松市長が「窮状」を訴えた。大西市長は高松市の特養で先週、感染者が50人を超える大型のクラスターが発生したことを報告した。

 この特養の施設内の対応に加え、併設しているショートステイやデイサービスの受け入れが中止になり、行く先がなくなった利用者への対応に「苦慮」している現状を述べた。またこの対応に伴うかかり増し経費が「想定以上に増大している」ことも指摘した。

 【介護給付費分科会における、大西市長の発言要旨】

 ▼本日、11都府県に「緊急事態宣言」が発出されるが、感染拡大の終息が見られない中で、介護サービスの提供体制の確保が、今後は大きな課題となっている。実は市内でも先週、特別養護老人ホームで、職員・入所者合わせて50人を超えるクラスターが発生した。

 ▼これにより、新規入所者の受入れはもちろん、ショートステイの受け入れ中止、併設されたデイサービスの営業中止が余儀なくされている。中でも、デイサービスが営業中止になったことで、行く先がなくなった利用者への対応に大変苦慮している。

 ▼さらに現場では、感染者の入院措置がまだ出来ておらず、いまだに調整中だ。しかも、陽性であった施設入所者を、陰性であった施設職員が介助しているような状況で、当市としてはその対応に追われている。

 ▼さらに細かな点を申し上げれば、衛生用品の不足や、職員の宿泊費用など、感染防止対策に係る「かかり増し費用」が想定以上に増大している。当市では、このような「緊急的な状況」になっているが、これにどのように対処すべきか……。

 ▼危機管理として「あらかじめ想定しておくべき」だと、今では痛感している。今、懸命に対応しているが、国としても現場に即した「かかり増し経費」の補助額設定や、あるいは「医療と看護の連携による危機管理の在り方」等、さらなる制度設計を検討して頂きたい。

◇─[後記]───────────

 弊紙では、今回の介護給付費分科会で、この大西市長の発言が最も強く印象に残りましたので、今回の記事に取り上げました。まさに「現場からの悲痛な声」だと感じます。特に、クラスターが発生すれば「想定外」のことが次々と起きる点は、非常に重要な指摘です。

 全国の介護施設では現在も、全力で感染防止対策に当たっていると思いますが、もはや1施設だけでは「防御」は難しいのかも知れません。大西市長が指摘する「医療と看護の連携による危機管理」を含め、早急な対応策の構築が、全国の自治体に求められそうです。

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◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・通所介護「できる限りのサービスの提供を」要請
─────────────◆◇◇◆◆

 1月7日に「緊急事態宣言」が1都3県に行われたことを受け、厚労省は同日、都道府県等に宛てて「介護サービス事業所によるサービス継続について」と題した連絡文書を発出した。特に通所介護サービスについては「できる限りのサービスの提供を」要請した。

 この要請文の中で厚労省は「利用者の方々やその家族の生活を継続する観点から、十分な感染防止対策を前提として、利用者に対して必要な各種サービスが継続的に提供されることが重要」と指摘した。

通所介護・柔軟なサービス提供を要請 また、特に通所介護サービスについては「柔軟なサービス提供」を要請し、これまで事務連絡で通達してきた「人員基準や介護報酬等の特例の活用」の検討を呼びかけた=画像・厚労省が発出した連絡文書より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。主な内容は、次の通り。

 ▼居宅で生活している利用者に対して、居宅を訪問し、個別サービス計画の内容を踏まえ「できる限りのサービスを提供」した場合等に、相応の介護報酬の算定が可能である。

 ▼自主的に休業している場合や「通所サービスの事業所におけるサービス提供」と、通所サービスの事業所の「職員による居宅への訪問によるサービス提供」の両方を適宜組み合わせて実施する場合においても、同様の取扱いが可能である。

 ▼さらに一定の条件で、健康状態、直近の食事の内容や時間、直近の入浴の有無や時間、当日の外出の有無と外出先、希望するサービスの提供内容や頻度等について、電話により確認した場合、相応の介護報酬の算定が可能である。

◇─[後記]───────────

 新型コロナの新規感染者が急増している現状で、政府は「病床の確保」に取り組んでいます。具体的には、コロナ感染者を新たに受け入れるために病床を確保した病院への、補助金の支給等が挙げられます。

 これに対し、現場の医療関係者からは「新たに病床が確保できても、それに伴う医師や看護師がいないと全く機能しない。いくらお金をもらっても、医療人材の確保が困難な現状では、ほとんど意味がない」との批判が出されています。

 医療とは主旨が異なりますが、介護事業者も「できる限りのサービスの提供を」求められるのであれば、同時に「緊急的な人材確保」も行われなければ「特例の活用」だけでは、やがて「介護サービスの継続」が困難になると思われます。

 慢性的な人材不足の介護業界では「緊急的」な対応も難しいと思われます。そうであれば、せめて現在、現場で奮闘している介護職員が「がんばれる」ような、臨時的な処遇改善も検討してもらいたいと思います。

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◆◇◆◆◆─────────────
コロナのクラスター感染「医療・福祉施設」が件数の45%、感染者数の62%を占める
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染で、昨年(令和2年)12月以降に報告があったクラスター(感染人数が5人以上)の情報を解析したところ、全体の中で「医療・福祉施設」がクラスター発生件数の45%、感染者数の62%を占めた。

クラスター発生件数表・グラフ 1月8日に、政府・内閣官房が開催した「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の第21回会合で、構成員の押谷仁・東北大学大学院教授が発表した=グラフ・内閣官房HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。集計したクラスター発生件数は807件、感染者数は1万3,252人だった。分野別の数は、次の通り。

 ◆分野別のクラスター件数<感染者数>、カッコ内は全体の割合
 ▼医療・福祉施設=361件(45%)<8,191人(62%)>
 ▽飲食関連=156件(19%)<1,664人(13%)>
 ▽教育施設=123件(15%)<1,754人(13%)>
 ▽職場関連=95件(12%)<1,103人(8%)>
 ▽その他=72件(9%)<540人(4%)>
 ■総計=807件<1万3,252人>

 政府は1月7日、1都3県に「緊急事態宣言」を行った。期間は1月8日から2月7日まで。主に、飲食店へ午後8時以降の営業自粛等を求めている。「分科会」の情報解析では、クラスターの発生件数・感染者数とも「医療・福祉施設」が「飲食関係」を上回っている。

 この点について政府は、クラスターの発生から「地域への流行」へつながっているのは「飲食関係が主だ」と見ており、このため「緊急事態宣言」による対策も「飲食関係」に重点が置かれている。

 【「クラスター対策の強化」で、高齢者施設等にも様々な「制限の検討」を要請】

 また政府は「緊急事態宣言」を行ったことに伴い、昨年3月28日に定めた、新型コロナ感染症対策の「基本的対処方針」を今年1月7日に変更した。この中の「クラスター対策の強化」で「高齢者施設等」には、主に次の4点を要請した。

 ■1.高齢者施設等において、面会者からの感染を防ぐため、面会は地域における発生状況等も踏まえ、家族のQOLを考慮しつつ、緊急の場合を除き制限するなどの対応を検討すること。

 ■2.高齢者施設等において、利用者からの感染を防ぐため、感染が流行している地域では家族のQOLを考慮しつつ、施設での通所サービス等の一時利用を中止または制限することや、利用者の外出・外泊を制限するなどの対応を検討すること。

 ■3.高齢者施設等の利用者等について、新型コロナウイルス感染症を疑った場合は早急に個室隔離し、保健所の指導の下で感染対策を実施し、標準予防策・接触予防策・飛沫感染予防策を実施すること。

 ■4.高齢者施設等の発熱等の症状を呈する入所者・従事者に対する検査や陽性者が発生した場合の、施設入所者等への検査が速やかに行われるようにする。また、感染者が多数発生している地域における高齢者施設等への、積極的な検査が行われるようにする。

◇─[後記]───────────

 専門家からは、高齢者施設等で発生したクラスターは「地域への流行には、つながっていない」と判断されているようです。しかし施設内でクラスターが発生すれば、施設内の全ての入所者・職員に「感染の可能性」が生じてしまいます。

 高齢者施設で発生したクラスターに、実際に対応した医師のコメントを聞く機会がありましたが、その経験を踏まえた対処法を質問すると「基本的な対策を徹底して実施するしか、現在のところ効果的な対応策はない」と指摘しました。

 菅首相の年頭会見によれば、高齢者等へのワクチン接種は「2月下旬の開始」を目指して動いているそうです。それまで、高齢者施設等では「基本的な対策の徹底」を実施することで、何とかこの「第3波」を乗り切ってもらいたいと切に願います。

────────────────◇

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*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和3年1月8日(金)第418号*****

◆◇◆◆◆─────────────
昨年の「老人福祉・介護事業」の倒産、118件で過去最高を記録
─────────────◆◇◇◆◆

2020年介護事業倒産件数グラフ 信用調査大手の東京商工リサーチは1月8日、昨年(2020年)の「老人福祉・介護事業」の倒産件数が118件で「過去最高を記録した」と発表した。これまでの最高は、2017年と一昨年(2019年)に記録した111件だった=グラフ・東京商工リサーチHPより

 今年の118件のうち、同社が「新型コロナ関連倒産」と判定したのは7件だった。過去最高件数を記録した要因として同社では「人手不足などで経営不振が続く小規模事業者に加え、新型コロナの影響が件数を押し上げた」と分析している。

 【倒産件数の約半数は「訪問介護事業」で、深刻なヘルパー不足が影響】

 118件を業種別にみると「訪問介護事業」が56件(構成比47・4%)と半数近くを占め、深刻なヘルパー不足が影響した。次いで、デイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」の38件(同32・2%)で、前年から18・7%増加した。

 この「通所・短期入所介護事業」の増加要因について、同社では「大手企業との利用者の獲得競争が激しく、倒産増加の一因にもなっている」と指摘している。負債の規模別では、1億円未満が94件(同79・6%)と約8割を占めた。

 また従業員5人未満が79件(同66・9%)、設立10年未満が65件(同55・0%)となっており、同社では「設立から日が浅く、資金力のもろい小・零細事業者の倒産が大半を占め『息切れ倒産』が目立った」と分析している。

 【倒産ではない「休廃業・解散」も、昨年1月から10月までに406件で過去最高】

 一方、倒産ではなく「老人福祉・介護事業」の休廃業・解散件数は、昨年(2020年)1月から10月で406件に達している。この点について同社は「倒産以外で、市場から退出する事例も過去最多ペースで推移している」と指摘している。

 先般、政府は来年4月の介護報酬改定について「プラス0・7%」と発表したが、昨日(1月7日)政府は1都3県に「緊急事態宣言」を発令した。これらの点を踏まえ、今後の介護事業について同社では「新型コロナにより、利用控えが長期化する恐れがある」

 「さらに、感染防止対策の強化などの費用負担が経営を圧迫する可能性も拭えない。長引く新型コロナ感染拡大で、経営者の事業継続の意欲が弱まることも危惧され、今年(2021年)も『老人福祉・介護事業』倒産は増勢をたどる可能性が高い」

 「来年4月の介護報酬改定も、感染症対策の強化や介護人材の確保に向けた取り組みを推進する見通しだ。だが、介護職員の定着やキャリアアップ、生産性の向上は容易でない。コロナ禍のなか、介護報酬の改定だけで介護事業者の経営が改善できるか未知数だ」

 「今後、緊急事態宣言が各地に広がると、介護事業者は一層の厳しい環境を強いられる」等と予想している。

◇─[後記]───────────

 介護報酬は「プラス改定」となったものの、新型コロナの影響による「マイナス要因」の方が大きく、今後の介護事業者の経営環境について、同社では極めて厳しい予想を立てています。

 特に弊紙が注目しているのは、同社が発表している調査結果では、毎回「訪問介護」が倒産件数の約半数を占め、全体の件数増加に比例して「訪問介護」単独でも、倒産件数の増加傾向に歯止めがかからない点です。

 「地域の在宅介護」を守るためにも、まずは現在のコロナ渦を乗り切るための「応急的な対策」が早急に必要です。その「タイムリミット」は、現在の「第3波の猛威」により、さらに早まっているように感じます。

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*****令和3年1月7日(木)第417号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・専門家の助言会議「高齢者施設等での感染予防・発生時の早期収束が必要」
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省が、新型コロナウイルスの感染症対策を推進するために設置した「アドバイザリーボード」は1月6日、感染拡大に伴う入院患者増加に対応するため「医療提供体制パッケージ」を発表し、この中で高齢者施設の「感染予防と、発生時の早期終息」を訴えた。

 「アドバイザリーボード」は、厚労省が新型コロナ感染症対策を円滑に推進するに当たり、必要となる医療・公衆衛生分野の専門的・技術的な事項について、専門家が必要な助言等を行う組織。

 1月6日の会議では、感染拡大が続く中で「医療体制のひっ迫」に対する対策が議題となり、感染拡大に伴う入院患者増加に対応するための「医療提供体制パッケージ」が提示された。この「基本的な考え方」として、次の2点が指摘された。

 ▼これまで、新型コロナウイルス感染症患者に対する医療と、必要とされる一般医療を両立して確保することを目指し、都道府県では策定した病床確保計画に基づき、病床確保を推進する。

 ▼一方、全国の新規感染者数の増加が続き、過去最多の水準であるなど、急激に感染拡大が進行している。これに伴い、入院者数・重症者数の増加が続いており、対応を続けている医療従事者への負荷も増大し、今後も継続して負荷がかかることが見込まれる。

厚労省専門家会議・今後の方針 これを踏まえ、会議では「こうした新たな局面においても、一般医療を確保しつつ、新型コロナウイルス感染症患者に対する医療提供体制を拡充していく」とし、施策として次の5点の取り組みを推進することを明らかにした=厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 □1.さらなる病床確保のための、新型コロナ患者の入院受入医療機関への緊急支援
 □2.既存施設等の、最大限の活用等による病床確保
 □3.院内感染の早期収束支援
 □4.看護師等の、医療従事者派遣の支援等による人材確保
 ■5.高齢者施設等での、感染予防および感染発生時の早期収束

 この中の「5」について、具体的に次の2点を挙げている。

 ◆高齢者施設等での感染発生防止策や、検査を引き続き徹底する。
 ◆感染発生時の、早期収束のための感染管理の徹底と、感染症対応力の向上を図る。

◇─[後記]───────────

 この記事を書いている午後3時時点で一般マスコミが、本日の都内の新規感染者数が「2,447人となり、過去最高だった昨日の1,591人を大幅に上回り、2日連続で過去最多を更新した」等と報じています。

 「緊急事態宣言」も本日決定され、明日から実施される見込みです。「アドバイザリーボード」の指摘通り、今後は高齢者施設に対して「現状よりも、さらに警戒レベルを上げた感染症対策」が、国や自治体から求められることになりそうです。

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*****令和3年1月6日(水)第416号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・PCR自費検査機関の「全国一覧表」公開、補助金の活用を推奨
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省は昨年12月28日、介護事業所等が自費でPCR検査を受ける場合の、検査機関の「一覧」を公表した。新型コロナ感染者が急増する中で、行政検査が受診できない事例が多発しており、これを補うため介護事業所等でも補助金を活用することを薦めるもの。

 厚労省は昨年11月19日に、都道府県等に対し「高齢者施設等への重点的な検査の徹底」を要請する文書を発出しているが、この中で「高齢者施設等の入所者または介護従事者等で、発熱等の症状を呈する者については、必ず検査を実施すること」

 「当該検査の結果、陽性が判明した場合には、当該施設の入所者および従事者の全員に対して原則として検査を実施すること」等を求めている。しかし感染者の急増に、行政検査(=無償)の窓口となっている保健所の対応が追い付いていない現状がある。

PCR自費検査の補助 これを踏まえて厚労省は、同じ要請文書の中で「保健所による行政検査が行われない場合、高齢者施設等で『必要性がある』と判断し、自費で検査を実施した場合は『コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金』によって、費用の補助の対象になる」と指摘している=画像・厚労省が発出した事務連絡文書より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 ■自費検査を提供する検査機関一覧(厚労省HPより=アドレスは弊紙が短縮形に変換
 https://bit.ly/2XfWaHa

 一覧のデータは、昨年12月28日現在のもの。全国47都道府県のうち、静岡・愛知・兵庫・和歌山・島根・高知・大分・宮崎・沖縄の9県は「調査中」になっているが、厚労省は「1月上旬を目処に次回の更新を行う予定」と述べている。

◇─[後記]───────────

 現在、一般マスコミが「都内の新型コロナ新規感染者数が1,591人・重症者は113人でいずれも過去最高」と報じています。この増加傾向は今後も続くことが予想され、これに比例して行政検査の窓口となる保健所も「混乱」が予想されます。

 全国の介護事業所では、この対応として「自己防衛(=自費検査)」による感染拡大防止策が求められます。これらの対策により今後も、介護事業所等でクラスターの発生が1件も起きないことを、切に願います。

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*****令和3年1月5日(火)第415号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ワクチン接種、菅首相「2月下旬までに医療従事者・高齢者・高齢者施設従事者から開始」
─────────────◆◇◇◆◆

菅首相 新型コロナウイルスの感染対策として期待されているワクチン接種について、菅義偉首相は1月4日に、首相官邸で開催された新年の記者会見で「まずは医療従事者・高齢者・高齢者施設の従事者の皆さんから順次開始したいと思う」と述べた=写真・首相官邸HPより

 接種開始の時期は「2月下旬までにはできるように、準備を進めている」と明らかにした。これまで一般マスコミが「ワクチン接種の優先対象として、医療従事者・高齢者・高齢者施設の従事者が検討されている」と報じてきたが、菅首相が明言した形となった。

 また、医療体制がひっ迫している現状について「看護師等スタッフの確保、財政支援を徹底して行う」等と対策の方向性を示した。さらに記者との質疑応答で、軽度の感染と判定された障がい者が、病床のひっ迫のため退院を余儀なくされる事例を問う質問が出された。

 これについて菅首相は、自身がかつて横浜市議会議員だった時代に、福祉団体の会長を務めた経験があることを述べた上で「現状については、詳細についてよく理解していると思っている。(対策として)そうしたことを、支援していきたい」等と回答した。

 これらの内容に関する菅首相の発言内容と、質疑応答の概要は次の通り。

 【1.新型コロナのワクチン接種についての発言】

 感染対策の決め手となるワクチンについては、当初2月中に製薬会社の治験データがまとまるということだったが、日本政府から米国本社に対して強く要請し、今月中にまとまる予定だ。

 その上で、安全性・有効性の審査を進めて、承認されたワクチンをできる限り、2月下旬までには接種開始できるように、政府一体となって準備を進めている。まずは医療従事者・高齢者・高齢者施設の従事者の皆さんから、順次開始したいと思う。

 【2.医療体制のひっ迫への対応に関する発言】

 医療体制は、特に東京を始めとする幾つかの都市でひっ迫する状況が続いている。各地域において、新型コロナウイルス感染者を受け入れる病院や、病床の数を増やして頂く必要がある。

 国として、看護師などスタッフの確保、財政支援を徹底して行うとともに、各自治体と一体となって病床確保を進めていく。必要ならば、自衛隊の医療チームの投入も躊躇(ちゅうちょ)しない。医療崩壊を絶対に防ぎ、必要な方に必要な医療を提供する。

 【3.感染が軽症で、障がい等を持つ人への対応に関する質疑応答】

 ▽質問・記者=私は知的障がい・発達障がい等の精神疾患を持った方の現場に取材に行っている。今回また「緊急事態宣言」を発令するとなると、強度行動障害という、暴れてしまうお子様の、例えば軽症者のホテル・病院での入院がかなり厳しい状況にある。

 ▽医療従事者に負担をかけるために、病院から出されるという現実がある。施設の方では、そういった医療従事者の方に負担をかけないために、ゾーニング(感染者等との区分け)などの努力を行っているのが実状だ。

 ▽この前、厚生省との勉強会で、クラスターが起きて初めてDMAT(災害派遣医療チーム)が行くという現状があることを知った。日頃から医療・福祉の連携で、医療関係者が福祉施設に来てゾーニングをする、感染防止指導をするという事例もある。

 ▽結局、各自治体によって全部対応がばらばらだ。例えば奈良県は20人を受け入れるが、他の都道府県から移動して受け入れることが大変厳しいという現状がある。つまり、国としての行動指針がすごく大切な状況だ。菅総理の考えをお聞かせ頂きたい。

 ▼回答・首相=私自身も横浜市議会議員時代に「手をつなぐ育成会」という会の会長を務めたことがある。現状については、詳細についてよく理解していると思っている。今、お話を頂いたような事例は、それぞれの場所によって対応も違う。

 ▼そうしたことは、国としてもしっかりと指導して、障がい者の方が安心できる、そうしたことを支援していきたい。このように思っている。

◇─[後記]───────────

 本日、東京都内の新規感染者が「1278人で、昨年末の1337人に次いで、過去2番目の多さ」とマスコミが報じています。事態はますます「ひっ迫」しています。「2月下旬まで」ができるだけ前倒しになるよう、政府の努力に期待したいと思います。

 間もなく「緊急事態宣言」が発令される見込みですが、そのような中でも「介護」や「高齢者」がどのように位置づけられるのか、また各自治体はどのように対処するのか、その内容が判明し次第、弊紙でご紹介して参ります。

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*****令和3年1月4日(月)第414号*****

◆◇◆◆◆─────────────
東京都八王子市・コロナ感染の「退院」患者、介護施設が受け入れれば「協力金」を支給
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染患者の増加が続く中、医療体制のひっ迫が懸念されているが、東京都八王子市では、入院していた感染者が「退院基準」を満たして退院する際に、市内の介護施設がこの退院患者を受け入れれば「協力金」を支給する制度を、昨年12月から実施している。

 「協力金」は日数に関係なく、受入れ1回につき3万8千円。対象となる介護施設は、特養・老健・介護医療院・介護療養型医療施設。厚労省は「発症から10日間、かつ症状軽快後72時間経過」を、主な「退院基準」として定めている。

八王子市・転院受入れ 八王子市が昨年12月16日から「新型コロナ感染症患者転院受入促進事業」として実施している=八王子市のプレスリリースより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。新型コロナの感染症患者は全国的に増加しているが、八王子市でも市内の受入病院の入院病床がひっ迫する状況に直面していた。

 そこで市では、受入病院以外の病院や、介護施設を含む福祉施設が「退院基準」を満たした患者を受け入れた場合に「協力金」を支給することとし、転院(転所)の促進を図ることで、感染者の受入病院が、有症状感染者の治療に、専念できる環境を整備することが目的。

 例えば、在宅で介護を受けていた高齢者が新型コロナに感染して、病院での治療により「退院」が可能となっても「何らかの事情」で帰宅ができず、そのまま病院に止まるケースが全国的に発生しており、八王子市の事業はこのような課題の解消を目指している。

 【地域の医療体制を維持するためにWEBセミナーを実施し「地域連携」を図る】

 新型コロナの感染拡大が続く状況に対処するため、八王子市でも「限られた医療資源の有効活用を図り、地域医療体制を維持すること」が大きな課題となっていた。そこで市では以前より、医療関係者を中心に介護関係者等も含めて「WEBセミナー」を実施してきた。

 これにより、医療面を中心とした「地域の課題」を関係者が共有することで「地域連携」を図ってきたが、今回の「感染症患者転院受入促進事業」は、それを具現化する施策として実施された。

 実際には、介護施設等が退院患者を受け入れた際に、施設が自ら市に「協力金」を申請する形になる。このため該当するケースの多くは、各施設が提携している医療機関等との「連携」が想定される。

 一方で、八王子市では「WEBセミナー」等の施策で培われた「地域連携」により、介護施設等が積極的に「受け入れる」ことに期待を寄せている。

 【厚労省も「退院」患者の受け入れに介護施設の人員基準の「臨時的取り扱い」を発出】

 このような自治体の動きに対し、厚生労働省も昨年12月25日に「退院」患者を受け入れた際は、施設の人員基準は「受け入れた入所(居)者を除いて算出することができる」との事務連絡(Q&A)を、都道府県等に発出した。概要は、次の通り。

 □Q=介護保険施設等で、新型コロナ感染症の感染拡大に伴う入院患者増加に対応するため、感染流行時に自治体の要請等に基づき、患者受け入れ医療機関(受け入れ予定の医療機関を含む)から退院患者を受け入れた場合は、人員基準等の柔軟な取扱いが可能か?

 ■A=可能である。例えば、定員超過減算を適用しない、また指定等基準、基本サービス費及び加算に係る施設基準について、当面の間、受け入れた入所(居)者を除いて算出することができる。

 ■なお、(介護予防)短期入所生活介護、(介護予防)短期入所療養介護、(看護)小規模多機能型居宅介護、地域密着型介護福祉施設入所者生活介護、(介護予防)特定施設入居者生活介護(地域密着型含む)、(介護予防)認知症対応型共同生活介護においても同様である。

◇─[後記]───────────

 現在のコロナ渦では、介護施設側も「受け入れる」余裕はないかも知れませんが、今回のような「地域連携」が契機となって「医療と介護の連携」が実現すれば、介護施設側にとっても十分に「メリットのある連携」になると思われます。

 弊紙では、昨年12月25日号で=東京都八王子市・要介護認定がない後期高齢者、コロナの影響で「4割に健康リスク」=を配信しました。八王子市はコロナ対策で、特に高齢者に対して「積極的」に取り組む姿勢が感じられます。

 このような自治体の「積極的な取り組み」に対しては、介護事業者も前向きに「参画」して頂きたいと思います。それが結果的に「地域の高齢者を守る」ことに繋がり「地域の介護の質を向上させる」結果になると、弊紙では確信しています。

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