日本介護新聞ビジネス版バックナンバー

 「日本介護新聞」は、平成28年12月1日に「まぐまぐ」より配信を開始し、専門的なニュースも一般の方向けに可能な限りわかりやすく解説して参りました。一方で読者の中には介護事業者も多数おられるため、平成31年4月8日より「ビジネス版」を創刊することにいたしました。ここではバックナンバーを掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。もしよろしければ、下記のサイト(=「まぐまぐ」日本介護新聞ビジネス版)から、購読のご登録を頂ければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。https://www.mag2.com/m/0001687235.html

2020年12月

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年12月28日(月)第413号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省、新型コロナに感染した退院患者の「介護施設における適切な受入」を要請
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染拡大に伴い、全国で入院患者が増加して、医療体制のひっ迫が懸念されている。このため、現在確保されている病床を最大限に活用することを目的に、厚労省は退院患者の「介護施設における適切な受け入れ」を都道府県等に要請した。

 12月25日に、連絡文書を発出した。新型コロナ感染症患者が「退院に関する基準」を満たしても「何らかの事情」で退院ができず、そのまま病床に止まると新規感染者の受け入れに支障をきたすことが想定されるため、この対策の一環として発表された。

コロナ退院者受入れイメージ図 厚労省が公表している「退院に関する基準」=厚労省の発表資料より・退院に要する期間の計算方法を、イメージ化した図=は、PCR検査等で「有症状者」か「無症状病原体保有者」と判定された場合、次のように分かれる。

 ■有症状者の場合

 1.発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合、退院可能とする。
 2.症状軽快後24時間経過した後、PCR検査または抗原定量検査で24時間以上間隔をあけ、2回の陰性を確認できれば、退院可能とする。

 ■無症状病原体保有者の場合

 3.検体採取日から10日間経過した場合、退院可能とする。
 4.検体採取日から6日間経過後、PCR検査または抗原定量検査で24時間以上間隔をあけ、2回の陰性を確認できれば、退院可能とする。

 上記の「有症状者」「無症状病原体保有者」のいずれの場合でも「1」は「検査は不要」とされている。「退院に関する基準」は、国内外の知見に基づくもの。「発熱等の症状が出てから7日~10日程度経つと、感染者の感染性は急激に低下する」と指摘されている。

 【介護施設・事業所には、退院患者の「受入れ拒否」に注意を促す】

 一方、介護施設・事業所に対して厚労省は「退院基準を満たし、退院をした者について『新型コロナ感染症の疑いがある』として入所を断ることは、受入を拒否する正当な理由には該当しない」と、注意を促している。

 その際に「退院者の病状等により、適切なサービスを提供することが困難な場合は、個別に調整を行うこと」「同様に、新型コロナに感染していない患者が退院した場合に『感染の疑いがある』との理由で入所を断ることも、正当な理由には該当しない」と指摘している。

◇─[後記]───────────

 今回の厚労省の通達は、退院患者が介護施設等から「受入れ拒否」されることの懸念が、その主旨になっていますが、一方で介護施設が退院患者を「積極的に受け入れる」ことを促すような施策を、実践している自治体もあります。

 この事例については年明けに、弊紙で取り上げたいと考えています。いずれにせよ「医療体制・病床のひっ迫」は、全国に及んでいます。介護施設側も「余裕」はない状態でしょうが、可能であればこれを機に「積極的な受け入れ」を検討してみてはいかがでしょうか。

 それが契機となって「医療と介護の連携」が出来るのであれば、介護施設側にとっても十分に「メリット」のある「連携」になると思われます。

 ・──・──・──・──・──・

 弊紙ビジネス版は、今号が年内の最終配信となります。今年も弊紙をご愛読頂きまして、誠にありがとうございました。年明けは1月4日から配信いたしますので、来年もどうか、日本介護新聞ビジネス版をよろしくお願いいたします。

────────────────◇

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(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年12月25日(金)第412号*****

◆◇◆◆◆─────────────
東京都八王子市・要介護認定がない後期高齢者、コロナの影響で「4割に健康リスク」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、要介護認定を受けていない75歳以上の後期高齢者の約4割に「健康リスク」があり、さらに約1割は「高リスク」であることがわかった。東京都八王子市が、今年9月にアンケート調査をした結果で判明した。

 約1割の「高リスク」者は、八王子市から個別訪問や介護予防サービスの紹介を受けている。アンケート調査は、要介護認定を受けていない後期高齢者の市民・約5万3千人を対象に実施され、約8割の回答があった。

 【約5割の後期高齢者が「横になる・座っている時間が増えた」】

 このアンケートで「新型コロナ感染拡大防止による自粛生活で、あなたの暮らしや気持ちにどのような変化がありましたか? 自粛前と現在の違いを教えてください」と尋ねたところ(複数選択可)、上位は次のような結果となった(データは12月9日時点)。

 ■1.「横になる・座っている時間が増えた」=49・7%
 ■2.「歩く速さが遅くなった」=40・7%
 ■3.「運動(1日10分以上)をしなくなった」=18・9%
 □4.「寝つきが悪くなった」=17・3%
 □5.「体の痛みで、できないことが増えた」=12・4%

 この結果について八王子市では「座っている時間が増えた方が半数、運動をしなくなった方が2割と、要介護状態となるリスクにつながる、生活の変化が見られた」と分析している。

 【「口腔機能」と「うつ傾向」に、要介護状態になる高いリスクがみられた】

 また、アンケート前半の25問(=厚生労働省作成の「基本チェックリスト」)をもとに、要介護状態につながる7つのリスクを判定したところ、上位は次のような結果になった。

 ◆1.口腔機能=20・9%
 ◆2.うつ傾向=20・3%
 ◇3.閉じこもり=9・5%
 ◇4.認知機能=8・8%

 【全体の9・5%を「高リスク」と判定し、介護予防サービス等を紹介】

八王子市要介護リスク評価 これらの結果を踏まえ、回答者の一人ひとりのリスクの度合を「高・中・低」の3段階に分けた結果、次のような結果になった=画像・八王子市HPより。「高」と「中」の、何らかのリスクがあると思われる後期高齢者は、全体の43・5%に及んでいる。

 ▼「高」=9・5%=いくつものリスクが重なっている。認知機能低下の恐れがある。
 ▼「中」=34・0%=生活機能や栄養状態などに、ある程度のリスクがある。
 ▽「低」=56・5%=今のところ大きなリスクはない。
 
 このうち「高」の判定を受けた高齢者には個別訪問を実施したり、介護予防サービスを紹介する等で対応している。「中」は、介護予防教室の案内やリーフレットを送付している。

◇─[後記]───────────

 これまで弊紙では「介護サービスの利用控えで、要介護状態が悪化した事例が数多くみられる」等の記事を、過去に何度か配信してきましたが、その影響はやはり要介護認定を受けていない高齢者にも及んでいることがわかりました。

 全国で「第3波」の渦中にある今こそ、高齢者が「できるだけ要支援・要介護に至らない」ためにも、多くの市町村で今回の八王子市のような取り組みを、早期に実践してもらいたいと思います。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年12月24日(木)第411号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ第3波・介護現場で「使い捨て手袋が入手困難」「衛生用品が高値で経費増大」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの「第3波」が続く中、介護現場では「使い捨て手袋が入手困難になっている」「衛生用品(マスク、グローブ等)が、高値になり経費がかさんでいる」等、衛生用品関連の問題を指摘する声が上がっている。

 介護従事者の労働組合・日本介護クラフトユニオン(=NCCU)が実施した「新型コロナウイルスに関する緊急アンケート」第2弾で明らかになった。(内容の一部は、弊紙12月21日付けで既報)。調査期間は11月19日から26日までで、回答した組合員は797名。

 アンケートの中で「現在、新型コロナの影響で困っていることはありますか?(複数回答)」との問いに対し、最も多かった回答は「感染予防対策関連」(40・0%)で、第2位が「衛生用品関連」(33・2%)だった。

NCCUアンケート衛生用品 この「衛生用品関連」では、具体的に次のような意見が寄せられた=画像・NCCU発表資料より。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 ▼使い捨て手袋が入手困難になっている。
 ▼衛生用品(マスク、グローブ等)が高値になり、経費がかさんでいる。
 ▽利用者への販売価格が以前の3倍弱になり、クレームになりかけた。
 ▽会社で、非接触型体温計を用意してほしい。
 ▽マスク等を自費で購入しているので、負担になっている。
 ▼厚労省より配布された布マスクは大量に余っているが、ゴム手袋等は不足している。

 【立憲民主党の会派に「窮状」を訴える】

 今回のアンケート結果は12月21日に公表されたが、これに先立ちNCCUは12月17日に、野党・立憲民主党等の会派である「厚生労働部門会議」に出席し、新型コロナが介護現場に及ぼしている影響について現状報告を行った。

  この中でNCCUの幹部は「国(=厚労省)は『マスクが必要な事業所は連絡を下さい』と言っているが、今はマスクではなくグローブを手配して欲しい。国にはこの現状に対応して頂きたい」等と要請した。

 これに対し、会議に出席した国会議員等からは「このような現場の声がとても必要で、国を動かす力になる」との発言があったという。

◇─[後記]───────────

 本日、東京都の新型コロナの新規感染者は「888人で過去最多」と報道されています。「第3波」は終息の兆しが全く見えず逆に、年末年始にかけてさらなる感染拡大が危惧されます。当然のことながら、介護現場では「衛生用品」の需要がさらに増してきます。

 これまで厚労省は、マスクと消毒液の供給に力点を置いてきましたが、このような「現場の声」を汲み取り、年末年始の休暇に入る前にぜひ、早急に対応策を講じてもらいたいと思います。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年12月23日(水)第410号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護従事者の「虐待」件数、増加傾向に歯止めかからず「過去最高」を更新
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省は12月22日、介護事業所等の従事者による「虐待」の、令和元年度の調査結果を公表したが、市町村や都道府県が「虐待」と判断した件数(=「虐待判断件数」)は644件で「相談・通報件数」は2,267件と、いずれも「過去最高」だった。

高齢者虐待件数が年々増加 なお644件のうち、35件は「虐待」を受けた高齢者が特定できなかった。この35件を除いた(=609件)被虐待者の総数は1,060人だった。平成18年度調査結果からの件数の推移をみても、増加傾向に歯止めがかからず、ほぼ毎年度「過去最高」を更新し続けている=グラフ・厚労省発表資料より

 調査は、特養や老人ホーム等の施設系サービスや、居宅系サービスに従事する職員を対象とした。同調査は、平成18年4月に施行された「高齢者虐待防止法」に基づき、全国の市町村や都道府県で行われている。

 今回公表された「虐待判断件数」は令和元年度に、報告を受けた自治体が「虐待」と判断した事例が計上された。このうち介護事業所等の従事者による「虐待」は、都道府県と市町村が共同で調査・判断した事例と、都道府県が直接受理して判断した事例を含む。

 また「相談・通報件数」は同様に、令和元年度に市町村が相談・通報を受理した件数。「虐待判断件数」644件のサービス種別の内訳は、件数の多い順(カッコ内は全体における割合)に、上位は次の通り。

 1.特養=190件(29・5%)
 2.有料老人ホーム=178件(27・6%)
  <内、住宅型=90件(14・0%)>
  <内、介護付=88件(13・7%)>
 3.グループホーム=95件(14・8%)
 4.老健=72件(11・2%)
 5.通所介護等=28件(4・3%)
 6.訪問介護等=21件(3・3%)

 さらに、644件(=1,060人)の「虐待」の内容(複数回答)は、件数の多い順(カッコ内は全体における割合)に次の通り。

[1]身体的虐待=637件(60・1%)
[2]心理的虐待=309件(29・2%)
[3]介護等放棄=212件(20・0%)
[4]性的虐待=57件(5・4%)
[5]経済的虐待=41件(3・9%)

 全体の6割を占める「身体的虐待」とは、暴力的行為、高齢者の利益にならない強制による行為、代替方法を検討せずに高齢者を乱暴に扱う行為、「緊急やむを得ない」場合以外の身体拘束などが該当する。

 【家族等による「虐待」も「高止まり」状態が続く】

 一方、高齢者の世話をしている家族・親族・同居人等の「虐待判断件数」は1万6,928件で、前年度調査より321件とやや減少したものの「相談・通報件数」は3万4,057件と「過去最高」を更新し、いずれも「高止まり」状態が続いている。

◇─[後記]───────────

 以前、大手の老人ホーム経営者が「虐待」対策の講習会で「残念ながら、虐待はどんな施設・事業所でも『起きる』ことを前提に、対策を考えなくてはならない」と、来場者に訴えていました。

 本来は「虐待は、ゼロ」でなければいけませんが、これも残念ながら「まずは、増加傾向に歯止めをかけ、減少に転じる」ことが、介護業界に課せられた当面の「責務」であると思います。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年12月22日(火)第409号*****

◆◇◆◆◆─────────────
コロナ対応で医療体制がひっ迫、医療関係者「緊急事態宣言」、介護施設の感染者にも影響
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの感染拡大が続く中、医療体制がひっ迫している。日本医師会など医療関係9団体は12月21日、共同で記者会見して「医療緊急事態宣言」を出し、国民に対してクリスマスや年末年始の期間の、感染防止への「強い行動」を呼び掛けた。

日慢協・厚労省へ緊急要請 同様に、医療で介護分野と最も近い立ち位置にある日本慢性期医療協会(=日慢協、武久洋三会長)も、老健や特養などで感染者が発生しても「急性期病院に転院をお願いしても、すぐに受け入れてもらえない」等と窮状を訴え=画像・日慢協提供資料より。黄色のラインマーカーは弊紙による加工=厚労省に対応を求めている。

 【日慢協「感染症に対する一般病棟以外の病棟での治療」への配慮を、厚労省に要望】

 日慢協は12月21日、厚労省へ「新型コロナウイルス感染症に対する一般病棟以外の病棟での治療について」と題した要望書を提出した。ここでは、全国で感染拡大に歯止めがかからない状況で「今後さらなる大きな困難が予測される」と指摘している。

 具体的には、陽性者の病床確保・入院調整などの医療体制の整備を挙げ、その結果「病床種別に関係なく、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟、医療療養病棟、老健、特養などでも発生している」

 「これらの患者を、コロナ専用病棟のある急性期病院に転院をお願いしても、すぐに受け入れてもらえず、急性期病院以外の慢性期病院等で引き続き入院することを余儀なくされる場合が増えている」

 「また、病院に併設された介護施設で発生した感染者を当該病院で診療せざるを得ない状況も発生している。そうなると病棟の一部を閉鎖してゾーニングを行い、感染症関連の薬剤や物品を揃え、医師、看護師をはじめとする医療スタッフを追加しなければならない」

 「資源的にも費用的にも大変厳しく、苦労している状況。今後ワクチン投与が開始されても、しばらくはこの傾向が続いていくものと思われる。一般病床以外の病床でも、感染症患者を直接治療している場合にはしかるべき対応を頂きたい」等と要望している。

 【日本医師会など9団体が「緊急事態」を宣言】

 同じく12月21日、日本医師会など医療関係の9団体は記者会見を行い、連名で「医療緊急事態宣言」を発表した。ここでは「新型コロナウイルスの感染拡大はとどまることを知らず、このままでは国民が通常の医療を受けられなくなる」

 「また、全国で必要なすべての医療提供が立ち行かなくなる」と「医療体制の崩壊の危機」を訴えた。それを防ぐため「最も重要なのは、新たな感染者を増やさないこと。国民ひとりひとりの粘り強い行動が、感染拡大から収束へと反転する突破口になる」

 「このクリスマスや年末年始が、今後の日本を左右するといっても過言ではない。医療従事者を含めた、すべての日本国民が一致団結し、新型コロナウイルス感染症を打破する意を決するときは今しかない」等と、国民に感染防止対策の徹底を呼び掛けた。

◇─[後記]───────────

 全国の介護施設でも、感染予防対策には最善を尽くしていると思いますが、この医療関係者のメッセージは「もし、介護施設で感染者が出ても、医療機関で受け入れられないかも知れない」ことを示唆しています。

 これらの現状から、介護関係者も含めて国民全体が「感染防止対策のレベル」をさらに引き上げて、実行しなければならない時が来たと思います。

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◆◇◆◆◆─────────────
介護現場のコロナ感染防止「会社の対応策がちぐはぐで、現場が混乱している」
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 日本全体で、新型コロナの「第3波」の渦中にある現状で、現場で働く介護職員の40%が、事業所・施設での感染予防対策に「困っている」ことがわかった。その中には「会社が示す対応策がちぐはぐで、統一されていないので現場が混乱して いる」との指摘もある。

 介護従事者の労働組合組織である日本介護クラフトユニオン(=NCCU)は、このほど「新型コロナウイルスに関する緊急アンケート」第2弾を実施した。調査期間は11月19日から26日までで、回答した組合員は797名。

 質問項目は、次の2問。

 1.「現在、新型コロナの影響で困っていることはありますか?」
 2.「GoToトラベル、GoToイートについてどう思いますか?」

NCCUアンケート「コロナで困っていること」 このうち「1」(複数回答)は項目別の回答で、割合が多い順に次のような結果になった=グラフ・NCCU発表資料より。緑色のラインマーカーは、弊紙による加工

(1)感染予防対策関連=40・0%
(2)衛生用品関連=33・2%
(3)人員不足関連=32・4%
(4)メンタルヘルス関連=25・1%
(5)PCR検査関連=19・7%
(6)コロナ慰労金関連=13・0%
(7)長時間労働・休日労働関連=9・8%
(8)風評被害関連=8・0%
 ◇ その他=11・0%

 さらに回答項目別に、その具体的な内容を聞いたところ(1)では、次のような「声」が寄せられた。

 ■会社が示す対応策がちぐはぐで、統一されていないので現場が混乱している。
 □事業所に持ち込まない対策として、出入口に靴の消毒用タオルの設置、ドアノブ・机・椅子等の消毒をこまめに行っているが、限界がある。
 □「自分を介して感染させてしまったら」と、常に神経質になって感染予防対策を行っている。
 □マスクを着用しての入浴介助は息苦しく、身体の負担が大きい。
 □コロナが収まるまでは、または仮に風邪の症状でも、サービスをキャンセルなさるご利用者もおられる。

  アンケートの結果として、NCCUでは「使い捨て手袋が入手困難」「介護職として自粛を強いられるストレスで精神的疲労が強くある」「慰労金がまだ貰えていない」等を挙げて「コロナ禍で緊張感が続くなか、働く介護現場のリアルな声が寄せられた」と述べている。

◇─[後記]───────────

 介護現場の管理者や経営者の皆さんは現在、知恵を絞って「感染対策」を講じられていると思いますが、弊紙が取材した範囲でも「これは、どうか? 現場の職員が混乱するのではないか……」と、疑問を抱く事例がいくつか見受けられました。

 今回のアンケートでは「会社が示す対応策」の詳細までは触れていませんが「第3波」を乗り切るためにも、管理者や経営者の皆さんにはぜひ、自社の感染対策が「適切」であるか否かを、現場の職員の声を聴きながら「検証」してもらいたいと思います。

────────────────◇

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◆◇◆◆◆─────────────
介護報酬改定・厚労省案をおおむね了承、ただしICT機器導入で複数の「懸念」示される
─────────────◆◇◇◆◆

 来年4月の介護報酬改定が大詰めを迎え、厚生労働省は12月18日に開催した介護給付費分科会で、これまで議論してきた内容の「審議報告(案)」の「最終案」を提示し、委員からおおむね了承を得た。これで報酬改定をめぐる議論は、実質的に「終了」した。

 今後、最終的な調整が行われた上で、厚労省がホームページ上で「審議報告」を公表する。今回の報酬改定では昨日、改定率が「プラス0・7%」と決定(=昨日付けの弊紙で既報)したが、これを踏まえた実際の介護報酬の「点数付け」は、年明けに公表される予定。

 【「ICT機器の導入」で、賛成意見が多数の中で複数の「懸念」も出される】

テクノロジーの活用 今回の報酬改定では、議論の大きな柱として「介護人材の確保・介護現場の革新」が据えられ、その具体的な内容の一つに「テクノロジーの活用により、介護サービスの質の向上及び業務効率化を推進していく」方向性が示された=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 具体的には、見守り機器の100%の導入やインカム等の使用、安全体制の確保や職員の負担軽減等を要件に「特養(従来型)の夜間配置基準を緩和する」こと等が挙げられ、これらも結果的にはおおむね了承されたものの、複数の委員から「懸念」も示された。

 この議論に関する、委員から出された代表的な「賛成」と「懸念」の意見は、次の通り。

 ◆【賛成】=「ICT機器の導入は今、着手しなければならない重要課題だ」

 ◆「テクノロジーの活用や、人員基準・運営基準の緩和を通じた業務の効率化・負担軽減の推進は、安全・安心が第一だ。私たち施設経営者も、利用者や家族とていねいに相談しながら取り組んでいくが、これが担保されなければ実行はしない。

 ◆ICTの導入時には、様々な業務の見直しとマネジメントが必要であり、的確に使いこなせば、介護職員の業務負担の軽減にも資する。厚労省の調査でも、記録・文書作成・連絡調整等の作業負荷が5%程度効率化され、休憩時間も若干多くなっている。

 ◆さらに、サービス利用者に直接的に関わる時間も1・2倍程度、充実している。見守りセンサーを利用すれば、夜間の職員の巡回も減るため、睡眠の質も向上するという結果も出ている。これらをみてもICT機器の導入は今、着手しなければならない重要課題だ。

 ◇【懸念】=「現場にとって有用なICT機器は『インカム』くらいしかない」

 ◇テクノロジーの活用は、大変重要な課題だと認識しているが、残念ながら現状では、現場にとって有用なICT機器・ロボットは「インカム」くらいしかない。有用なものがないにも関わらず、実証データを収集しても仕方ないのではないか。

 ◇センサーマットも重要だが、これは以前から使用されているものだ。今後、産業界には現場のニーズを深く読み取りぜひ、現場に有用なICT・ロボットの開発に努めて頂きたい。さらに有用なものについては、基金を通じて強力な資金援助が必要だ。

 ■【懸念】=「逆に、職員の負担増になるのではないか?」

 ■働く者の立場から「新技術の導入」に反対している訳ではないと主張してきたことを、理解して頂きたい。新技術の導入にはこれまでも「賛成」してきたが、導入により「逆に、職員にとって負担増になるのではないか」とも指摘してきた。

 ■(これに対して厚労省は)「負担増にはならない」と回答しているが(この回答だけでは)「担保にはならない」ということを、これまでも繰り返し主張してきたつもりだ。また、その効果についても「エビデンスが十分ではない」とも申し上げてきた。

 □【懸念】=「ICT機器の利用目的で『人員削減』が先行しすぎていないか?」

 □私たちサービス利用者の立場からも、介護現場にテクノロジーが導入されることに「反対」している訳ではない。それらの機器の使用により、職員の皆さんが希望を持って働けるなら、また家族が安心できる使い方がなされるなら、それで良い。

 □ただ、今回の議論は「人員削減」が中心になっていた。「これだけのテクノロジーを使えば、これだけ現場の人員が削減できます」という考え方が先行しているので、心配になってしまう。なぜ、そのテクノロジー機器を導入するのか、キチンと説明して欲しい。

◇─[後記]───────────

 「立場の違い」により、意見が分かれることは良くありますが、弊紙が今回取り上げたICT機器の導入については「同じ立場」(=施設系)で「賛成」と「懸念」の意見が明確に分かれています。厚労省は今後も、このICT機器の導入は「推進していく」立場です。

 施設系の事業者からは「ICT機器を導入しても、その効果が不明確だ」との指摘をよく聞きますが、どうやら問題はそう単純でもなさそうです。今後、今回の報酬改定を踏まえた検証で、この「懸念」に対してわかりやすく説明することが、厚労省には求められます。

────────────────◇

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*****令和2年12月17日(木)第406号*****

◆◇◆◆◆─────────────
来年4月の介護報酬改定「プラス0・7%」で決着
─────────────◆◇◇◆◆

 来年4月に改定される介護報酬(=令和3年度改定)が「プラス0・7%」で決着した。関係者によると「12月17日に行われた、田村憲久厚生労働大臣と麻生太郎財務大臣の折衝により決まった」という。

 改定の内容は、全体の改定率が「プラス0・70%」で、このうち新型コロナ対応にかかる特例措置分として「プラス0・05%」が含まれ、実質的に「上乗せ」された。今後はこの改定率に基づき、各サービスに対して配分と調整が行われる。

介護報酬改定・直近3回分 詳細な内容は来年1月に決定して、基準省令や解釈通知等が発出される。介護報酬は3年ごとに、全体的に改定される。平成12年に介護保険制度が開始して以降、これまでの改定率の推移(部分的・臨時的な改定を除く)は、次の通り(▼印はマイナス改定)=表は平成24年度以降、平成30年度までの改定率の推移。厚労省HPより

 ▼平成15年度改定=マイナス2・3%
 ▼平成18年度改定=マイナス0・5%(ただし平成17年10月の改定分を含むとマイナス2・4%)
 ▽平成21年度改定=プラス3・0%
 ▽平成24年度改定=プラス1・2%
 ▼平成27年度改定=マイナス2・27%
 ▽平成30年度改定=プラス0・54%
【▽令和3年度改定=プラス0・7%】

 今回の介護報酬改定では、財務省が11月2日に開催した財政制度分科会で「近年の介護サービス施設・事業所の経営状況からは、少なくとも介護報酬のプラス改定(国民負担増)をすべき事情は見出せない」と、強く主張していた。

 これに対し介護業界も、団体等が様々なルートで政府に「プラス改定」を要請していた。

◇─[後記]───────────

 現在の介護業界を取り巻く環境はコロナ渦の影響で、今年の介護事業所の倒産件数が「過去最高」を更新することが確実視される等、極めて厳しい状況にあります。その中で、まずは「プラス改定」を喜び、業界関係者のご努力に敬意を表したいと思います。

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*****令和2年12月16日(水)第405号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナの感染拡大で「介護従事者の方々のメンタルヘルス対策が重要」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナの「第3波」が全国に及んでいる中で、日本老年精神医学会(理事長=池田学・大阪大学大学院精神医学分野教授)は12月16日、WEBで新型コロナに対する学会の対応等を説明したプレスセミナーを開催した。

池田学・日本老年精神医学会理事長 この中で池田理事長=写真・WEBでの会見より=は、新型コロナの影響を調査するために、会員に対して実施したアンケート等の結果から、介護施設や病院での感染対策で「面会制限」等により、大きな悪影響が出ていること等を報告した。

 さらに「第3波」の渦中にある全国の介護施設に対して「介護従事者や家族の方々のメンタルヘルス」を懸念事項として挙げた。そして「この対策は、当学会の大きな役割だと認識している。ぜひ私たち専門医に声をかけて頂きたい」等と呼び掛けた。

 セミナーの最後の質疑応答で池田理事長が、日本介護新聞からの質問に答える形で述べた。弊紙と池田理事長との、質疑応答の概要は次の通り。

 □質問1・本紙=理事長は(セミナーの中で)高齢者施設での感染対策の課題として「施設等における集団感染発生への備えの不足」を挙げられたが、どのような点で「備えの不足」があるのか?

 ■回答1・理事長=懸念していることが2点ある。1点目は、施設内で(感染者と非感染者とのエリア分け等の)感染対策が十分ではないことだ。これは、ある意味で仕方がないことだと思う。

 ■そもそも、病院ですら十分な対応が出来ていなかった。これまで、インフルエンザやノロウイルスの感染対策では、介護施設もキチンと対応されていたと思う。しかし介護施設の性格上、必ずしも医師や看護師の医療関係者が常駐しているところばかりではない。

 ■この部分をキチンと手当していかなくてはならない。ここが不足していると(エリア分け等の)感染症対策が十分に行われない事態に至る。もう1点は、われわれの専門である老年精神医学の観点から見た場合の、介護施設における認知症の方々への対応だ。

 ■例えば、各施設で行っている「面会制限」だ。それまでは定期的に家族と面会が出来ていたのが、新型コロナの影響で会えなくなり、入居者の皆さんが「うつ」「不安」「BPSDの悪化」等の事例が増加したことが、アンケート結果からも明らかになった。

 ■残念ながら、私が勤務している大阪大学病院精神科でも一時期、面会を禁止した。さらに大阪は、皆さんがご存じのような状態(看護師不足による自衛隊への派遣要請)になっている。

 ■こうなると真っ先に、認知症の方々の精神状況が悪化する。この対策が必要だ。例えばタブレットを利用して、施設利用者とその家族が互いに顔の見える環境をつくって「面談」をしている施設も多くある。

 ■私の阪大病院でも、入院されている方とご家族がガラス越しに向き合い、顔を見ながらスマホ等で音声をやり取りする等、様々な工夫を試みている。この辺りの利便性を向上させるための技術開発も、必要だと思う。

 □質問2・本紙=現在、介護施設ではクラスターが日本全国で発生している。特に「第3波」の真っただ中にある状況で、介護施設でのクラスターを防ぐために、日本老年精神医学会の理事長として、介護従事者や施設管理者に対してメッセージがあればお願いしたい。

 ■回答2・理事長=ぜひ、私たちの学会の会員とともに、この「難局」に立ち向かって頂きたい。私たちは精神科医だが、周りには感染症の専門医もいるので、何らかの形でご相談を頂ければ、その方面の専門家に(感染対応を)つなぐことが出来る。

 ■もう一つ、私たちが支援できるのは介護従事者の方々のメンタルヘルスだ。これは非常に重要だ。専門職に加え、ご家族のメンタルヘルスを守っていかなくてはならない。これが当学会の大きな役割だと認識しており、ぜひ私たち専門医に声をかけて頂きたい。

◇─[後記]───────────

 あるテレビの報道番組で、医療関係者が「これまでは『使命感』だけで新型コロナに向き合ってきたが、もう限界が来ている」と、記者の取材に回答していました。介護従事者の皆さんも、全く同じ状況だと思います。

 過酷な労働環境に従事する方々には「報酬」で報いることは必要ですが「メンタルヘルス」を指摘した点は、さすが専門学会のトップだと感じました。「報酬」に加え介護従事者の「メンタルヘルス」にも対応する制度を、国には早急に構築してもらいたいと願います。

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*****令和2年12月15日(火)第404号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省、介護事業所・管理者向けの新型コロナ感染対策「動画」を公開
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染拡大が全国に及び、介護事業所等でもクラスターが発生している状況を受け、厚生労働省は12月14日、介護事業所で感染管理対策に当たる、主に管理者・教育担当者向けの動画を公開した。

厚労省作成感染対策動画の一例 介護保険サービスに従事する職員が「標準感染予防策と感染発生時の備えを理解し、実施できる」ことを目的に、動画を作成した。12月14日に公開した「管理者・感染対策教育担当者向け」プログラムは、次の5本=画像はプログラムの1コマ・厚労省制作

 ■1.生活を支えるための感染対策
 ■2.感染対策マニュアルの見直しによる感染管理体制の改善
 ■3.感染予防に取り組む職員のメンタルヘルス
 ■4.感染症発生時の対応
 ■5.実技・演習の進め方

 ■上記5本の動画の掲載アドレス(弊紙にて短縮アドレスに変換済み)
 https://bit.ly/3ml9NPa

 なお厚労省は、今回の「管理者・感染対策教育担当者向け」以外に「職員向け」プログラムでも、次の10本の動画をすでに公開している。

 □1.介護サービス提供の場で行う感染対策【11月9日公開済み】
 □2.標準予防策と感染経路別予防策【11月9日公開済み】
 □3.感染拡大防止のための職員の健康管理【11月9日公開済み】
 □4.生活の場における高齢者の健康管理【12月2日公開済み】
 □5.介護サービスを提供する際の衛生管理【12月2日公開済み】
 □6.手洗い、個人防護具の適切な使用【12月2日公開済み】
 □7.感染予防策を踏まえた介護・看護ケア(平常時・感染症流行時)【12月2日公開済み】
 □8.感染症発生時の対応(濃厚接触者・陽性者発生時を含む)【12月2日公開済み】
 □9.家族等への支援【12月2日公開済み】
 □10.感染症による死亡への備え【12月2日公開済み】

 □上記10本の動画の掲載アドレス(弊紙にて短縮アドレスに変換済み)
 https://bit.ly/37jgjSi

 なお初回の閲覧時には、サイト上で「ユーザー登録」が必要。2回目以降は、登録したIDとパスワードを入力する。また、サイトの閲覧方法を解説した「介護施設・事業所の職員向け感染症対策力向上のための研修教材配信サイト」も公開されている。

 詳細は、研修事務局までメール(kansen-jichi-kenshu@ml.mri.co.jp)で、電話番号等を記載して問い合わせると、折り返しで電話により連絡が入る。

◇─[後記]───────────

 先日、ある介護事業所の施設長に「現場の感染対策」を取材したところ、失礼ながらいくつかの内容で「これは何か、勘違いをしているのではないか」と感じる事項がありました。その施設長はもちろん、知恵を絞って対策を講じたと思います。

 しかし、自らの考え方が正しいのか否かの「検証」は、必ず必要になります。また現場の職員は「管理者」の指示に、なかなか「異議」を申し出ることが難しいと思います。そのような際にも、今回の動画は大いに参考になると思いますので一度、閲覧をお薦めします。

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*****令和2年12月14日(月)第403号*****

◆◇◆◆◆─────────────
田村厚労大臣、医療人材の不足対策に「業務分担のパッケージ化」の考え方を示す
─────────────◆◇◇◆◆

 北海道・旭川や大阪など、医療人材の不足から自衛隊へ派遣要請している現状を踏まえて「人材確保策」を問われた田村憲久厚生労働大臣は、看護師業務の一部を専門業者が担い、看護師が本来の業務に特化できるような「業務分担のパッケージ化」の考え方を示した。

12月8日田村厚労大臣会見 12月11日に行われた記者会見で、記者からの質問に答える形で述べた。この中で田村大臣は「厚労省として(パッケージ化を)提案させて頂きたい」等と述べた=画像は12月8日の記者会見の様子・厚労省HPより。この内容に関する、記者会見での質疑応答は次の通り。

 □記者=医療人材の不足の話だが、例えば旭川が要請している人数に対して、自衛隊を派遣しているにも関わらず、やはり要請している数には届かないということだと思うが、こういったことに対してどういう対応をお考えか?

 ■大臣=いろいろなパターンがあると思う。「看護師が足りない」という要請がある場合、看護の皆様方は例えば、その感染者の皆様方の身の回りのいろいろなお世話、それから衣服の洗濯だとかベッドメイキングだとかいろいろなことをやっている。

 ■そういうことに人手が取られて、本来の業務である看護師の仕事がどうしても足りなくなってくる、マンパワーが足りなくなってくる、そういう場合には、例えば専門業者にそういうところ(身の回りのこと等)をやって頂く。

 ■それにより看護師の皆様方が、一番必要な業務に特化して頂くというような形で、何とかマンパワーを回すというようなやり方もあると思う。今は、そういうものをしっかりと厚生労働省の中で「パッケージ」にして、提案をさせて頂きたいと思っている。

 ■そういうことも含めて、各自治体や医療機関、また民間の関係者の方々にご理解・ご協力を頂きたい。とにかくこういう感染拡大局面なので、何とかそれぞれの皆様方のお力をお借りして、総力を挙げてこの感染拡大期の医療の対応を進めていきたいと思っている。

 ■そういう意味で、厚生労働省として、いろいろな提案はさせて頂きたいと思っている。

◇─[後記]───────────

 この会見の中で弊紙が注目したのは、田村大臣の「厚生労働省の中で『パッケージ』にして、提案をさせて頂きたいと思っている」との発言です。クラスターは現実に、医療現場だけでなく介護施設等でも起きています。

 この田村大臣の考え方が実際に、そのまま介護に適用されるか否かはわかりませんが、少なくとも「パッケージ」化が実現すれば、その制度内容はそのまま介護にも当てはまると思われます。また厚労省が「提案」すれば、国から何らかの支援策も期待できます。

 田村大臣にはぜひ、この「パッケージ」の考え方を、介護にも適用して頂きたいと思います。

────────────────◇

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*****令和2年12月11日(金)第402号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・運営基準等の省令改正、パブリックコメントの募集を開始
─────────────◆◇◇◆◆

パブリックコメント募集案内 来年4月の介護報酬改定に向け、厚生労働省は介護給付費分科会で、介護サービス事業の人員・設備・運営基準等の改正(=省令改正)を進めてきたが、前回の分科会で委員からおおむね了解を得たことを受け、パブリックコメント(意見公募)の募集を開始した=画像・e-Govより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 12月10日に公示し、WEB(電子政府の総合窓口=e-Gov)・郵送・FAX(ともに厚生労働省老健局老人保健課企画法令係宛て)のいずれかの方法で、誰でも意見を提出することができる。締め切りは、来年1月8日23時。

 ■厚労省の省令改正の意見募集要項(e-Govアドレス、弊紙にて短縮アドレスに変換済み)
 https://bit.ly/3n9TkyM

 締め切りの後の1月下旬に、厚労省は同じくe-Govで、寄せられた意見に対するコメントを公表するとともに、改正した省令を公布する。今回の省令改正には、一昨日(12月9日)に激しく議論が交わされた「グループホームの夜勤体制見直し」等が含まれる。

 ■省令改正(案)の主な内容

 ◆【訪問系サービス】
 ▼夜間対応型訪問介護=オペレーターの配置基準等の緩和
 ▽随時訪問サービスを行う訪問介護員等と兼務すること。
 ▽他の訪問介護事業所、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所に、事業を一部委託すること。
 ▽複数の事業所間で、随時対応サービス(通報の受付)を「集約化」すること。

 ◆【通所系サービス】
 ▼認知症対応型通所介護=管理者の配置基準の緩和
 ▽事業所の管理上支障がない場合は、本体施設・事業所の職務と併せて、共用型認知症対応型通所介護事業所の他の職務に従事することを可能とする。

 ◆【短期入所系サービス】
 ▼短期入所系サービス共通=個室ユニット型施設の設備・勤務体制の見直し
 ▽1ユニットの定員を、夜間及び深夜を含めた介護・看護職員の配置の実態を勘案して、職員を配置するよう努めることを求めつつ、現行の「おおむね 10人以下」から「原則としておおむね 10 人以下とし、15 人を超えないもの」とする。
 ▽ユニット型個室的多床室について、感染症やプライバシーに配慮し、個室化を進める観点から、新たに設置することを禁止する。

 ◆【多機能系サービス】
 ▼小規模多機能型居宅介護=人員配置基準の見直し
 ▽介護老人福祉施設または介護老人保健施設と、小規模多機能型居宅介護事業所を併設する場合、入所者の処遇や事業所の管理上支障がない場合に、管理者・介護職員の兼務を可能とする。

 ◆【居宅介護支援】=生活援助の訪問回数の多い利用者等への対応
 ▽区分支給限度基準額の利用割合が高く、かつ、訪問介護が利用サービスの大部分を占める等のケアプランを作成する居宅介護支援事業者を、事業所単位で抽出するといった点検・検証の仕組みを導入する。

 ◆【居住系サービス】=認知症対応型共同生活介護
 ▼地域の特性に応じた認知症グループホームの確保
 ▽認知症グループホームについて、地域の特性に応じたサービスの整備・提供を促進する観点から、ユニット数を弾力化するとともに、サテライト型事業所の基準を創設する。
 ▼認知症グループホームの夜勤職員体制の見直し
 ▽1ユニットごとに夜勤1人以上の配置とされている認知症グループホームの夜間・深夜時間帯の職員体制について、安全確保や職員の負担にも留意しつつ、人材の有効活用を図る観点から、3ユニットの場合であって、各ユニットが同一階に隣接しており、職員が円滑に利用者の状況把握を行い、速やかな対応が可能な構造で、安全対策(マニュアルの策定、訓練の実施)をとっていることを要件に、例外的に夜勤2人以上の配置に緩和できることとし、事業所が夜勤職員体制を選択することを可能とする。

 ◆【施設系サービス共通】
 ▼介護保険施設の人員配置基準の見直し
 ▽従来型とユニット型を併設する場合において、入所者の処遇に支障がない場合、介護・看護職員の兼務を可能とする。
 ▼個室ユニット型施設の設備・勤務体制の見直し
 ▽1ユニットの定員を、夜間及び深夜を含めた介護・看護職員の配置の実態を勘案して、職員を配置するよう努めることを求めつつ、現行の「おおむね10人以下」から「原則としておおむね 10 人以下とし、15 人を超えないもの」とする。
 ▽ユニット型個室的多床室について、感染症やプライバシーに配慮し、個室化を進める観点から、新たに設置することを禁止する。
 
 ◆【各サービス共通】
 ▼認知症介護基礎研修の受講の義務付け
 ▽介護サービス事業者に、介護に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を有さない無資格者に対して、認知症介護基礎研修を受講させるために必要な措置を義務付ける。その際、3年の経過措置期間を設けることとする。

◇─[後記]───────────

 基本的には、厚労省が公表した「省令改正(案)」の通りに確定し、正式な「省令改正」として公布されますが、介護給付費分科会の有識者委員以外の一般の方々が、厚労省の施策に対して唯一、公式に意見を述べることができるのがパブリックコメントです。

 提出された意見に対しては、厚労省は原則として「回答」しなければなりませんし、その内容は公開されます。今回の省令改正の内容で「これだけは、どうしても厚労省に物申したい」と考えておられる方は、ぜひこの機会に「参戦」をお薦めします。

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◆◇◆◆◆─────────────
特定介護・ミャンマーからの人材受入、厚労省が日本の事業者に「求人票提出」を要請
─────────────◆◇◇◆◆

 特定技能の介護職(以下「特定介護」)でミャンマー政府は、現地で実施された特定介護の試験に合格した者を、日本の介護事業者が採用を希望する場合に「求人情報」を事前に提出することを求めている。

特定介護ミャンマー求人情報 この提出窓口となっている厚生労働省・福祉人材確保対策室は12月9日、介護業界団体等に宛てて「求人情報の提出に係る協力依頼」の要請文書を発出した=画像・黄色のラインマーカーは、弊紙による加工。締め切りは1月7日で、所定の様式に必要事項を記載してFAXかメールで福祉人材確保対策室へ提出する。

 【ミャンマー政府は、自国での試験開始に当たり「求人票提出」を実施条件に】

 特定介護の、ミャンマー現地の試験は今年2月から開始された。この際にミャンマー政府は、試験を実施するための条件として、日本政府(=厚労省)に「求人情報の提出」を求めた。このため厚労省は昨年12月に、日本の介護事業者に第1回目の「協力依頼」を行った。

 これを受け、ミャンマーでは今年2月と3月に特定介護の試験が実施されたが、4月以降は新型コロナの影響もあり中断している。その後、厚労省は9月に第2回目の「協力要請」を行い、今回は第3回目となる。現地での試験の再開を見込んでの「要請」と思われる。

 提出された「求人情報」は、厚労省がとりまとめて出入国在留管理庁へ提出され、ミャンマー政府に送付される。「求人情報」には、介護事業者の法人名や住所・従業員数に加え、受入れ希望人数や給与額等の詳細な勤務条件を記載する。

 【日本に在留するミャンマー人の受け入れは、介護事業者が「直接雇用」】

 日本の介護事業者から提出された「求人情報」は、ミャンマー国内の認定送り出し機関に届き、この送り出し機関が「求人情報」に基づいて人材をあっせんする。同様にミャンマー人の試験合格者は、この送り出し機関に「求職申し込み」を行う。

 ただし、日本で実施された特定介護の試験に合格したミャンマー人は、日本の介護事業者に直接的に雇用されるため、自国の送り出し機関は経由せず、日本での就労が決定すれば在日ミャンマー大使館へパスポートの更新申請を行うのみで手続きは終了する。

◇─[後記]───────────

 技能実習制度の介護職がスタートした当初、日本の介護事業者の受け入れ希望先で、ダントツの第1位はベトナムでした。当時はあまりにも多くの希望が殺到したため「次善の策」としてミャンマーが第2位に浮上しました。

 その頃ミャンマー政府は日本のある団体に、技能実習生を受け入れる際に「事前審査」を依頼し、この「事前審査」の結果に基づいて技能実習生の受け入れを許可していました。現在は、この制度は廃止されています。

 今回の「求人票提出」も、この「事前審査」の制度を踏襲したものと思われます。いずれにせよ、近いうちにミャンマーでの特定介護の試験は再開されるはずですが、ミャンマーに限らず特定介護での人材採用は、日本での試験合格者が中心になりそうです。

 近日中に、その根拠を説明した記事を配信する予定です。

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◆◇◆◆◆─────────────
介護報酬改定「グループホームの夜勤体制見直し」で賛否が交錯するも「案通り」に
─────────────◆◇◇◆◆

グループ夜勤体制改正案 介護報酬改定の議論が大詰めを迎えているが「グループホームの夜勤体制の見直し」で、事務局(厚生労働省)が現状の「3ユニット3人体制」を、人手不足解消の観点から「例外的に夜勤2人以上の配置に緩和できる」との改定案=画像・厚労省HPより。黄色のラインマーカーは、弊紙による加工=を示したことに、賛否が交錯した。

 12月9日に開催された、介護給付費分科会の第196回会合で議論された。この問題は前回の第195回会合でも激しく議論され、前回の議論の最後に座長(分科会長=田中滋・埼玉県立大学理事長)が「事務局と私で再考して、次回に案を提示する」と予告していた。

 前回に続き、複数の委員から反対意見や懸念が示された。これに対し厚労省は「夜勤職員体制は、各事業所が選択することが可能だ。あくまで各事業所の判断による」「施行後の状況を把握・検証し令和6年度報酬改定時に必要な対応を検討していく」等と理解を求めた。

 また厚労省は、3ユニットで夜勤職員2人とする場合は「報酬を別途設定する」と指摘した。最終的に「キチンとした事後検証を行う」ことを事務局が確約し、基本的にこの改定案通りに省令改正が進められることになった。

 【グループホーム以外の他のサービスは「2ユニット1人夜勤」】

 これは、過去にグループホームで火災事故があったことを踏まえ、平成24年度の介護報酬改定で、夜間における安全確保を図るため「2ユニット1人夜勤」を認めていた例外規定を廃止し「1ユニット1人夜勤」の配置とした経緯がある。

 そのため現在は、他のサービス(特養・老健等)の「2ユニット1人夜勤」より手厚い配置の「1ユニット1人夜勤」になっている。一方で、ユニットケアは「1人の職員が少数の利用者に関わること」を理念とし、少人数での運用が大前提となっている。

 これらを踏まえて、厚労省は「十分な安全を確保するとともに人手不足の現状を踏まえ、職員の負担にも留意しつつ、 夜勤職員の配置について一定の見直しを検討する」としていた。今回の議論で出された、賛否の主な意見(反対=▼、賛成=▽)は次の通り。

 ▼「例外的に夜勤2人」ということは、交代で休憩を取るので1人が休憩に入れば、残りの1人が全てを見ることになり、現場からは『負担の重さ』に不安の声が出されている。緊急時の人員確保策も課すべきだ」

 ▼「グループホームの経営者に聞いたところ、夜勤で2ユニットを1人で見なければならなくなれば『夜勤が一番大変なのに、その負担が増せば職員は辞めていく』と明言している。つまり、これは人手不足の解消にはならず「業務負担の増加」にしかならない」

 ▽グループホームを経営している立場から言えば、2ユニットは「同一の階」であることが条件なので、問題はないと思う。やり方はいろいろあると思う。各事業所が実状に応じて選択をすれば良いと思う。

 ▽基本的には賛成。ただし(事務局案の通りに)省令を改正した後、実態把握と検証を実施し、必要があれば見直すことが重要だ。

◇─[後記]───────────

 主に、賛成意見は経営者側、反対意見は職員・利用者側の委員から出されました。実はこの改正案以外にも、今回の報酬改定全体の事務局案をみると「人員基準の緩和」が何度か出てきます。

 今回は、これまでの議論をまとめた「審議報告(案)」が提示されました。次回の分科会(第197回会合)でもこれを議論して(案)がとれ、最終的に「審議報告」となります。弊紙ではこの中で特に「賛否が交錯」した項目を中心に、取り上げていきたいと思います。

────────────────◇

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*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年12月8日(火)第399号*****

◆◇◆◆◆─────────────
NCCU「コロナ慰労金の継続」を、国会議員を通じて要請
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナ感染者に対応した介護職員等に、最大で20万円が支払われる「慰労金」について、その「継続」を求めて2人の国会議員に要請した。これを受けた議員側も「要望書を作成して厚労省に提出する」「内閣委員会で発言する」等、対応を約束した。

NCCU国会議員訪問要請 介護従事者の労働組合組織である日本介護クラフトユニオンが、12月8日に発表した。2人の国会議員とは、NCCUの政治顧問である衆議院議員の山井和則氏と柚木道義氏で、NCCU幹部が12月3日に両議員と面談した=画像・NCCUホームページより

 【きっかけは、アンケートの調査結果「慰労金を継続して欲しい」】

 今回の要請は、NCCUが組合員に実施したアンケート調査の結果が契機となった。新型コロナ感染の拡大収束の見通しが立たない中で、対応を図るため事業所宛にFAXによる「新型コロナウイルスに関するアンケート第2弾」を11月19日から実施した。

 この中の回答で「慰労金の申請手続きを継続・延長して頂けるとモチベーションを保つことができる」「感染拡大で危機感が増していて、精神的に疲弊してきている。慰労金を継続して支給してほしい」等、組合員から慰労金の継続を求める声が多く聞かれた。

 この結果を受けて12月3日にNCCUは、政治顧問である山井和則、柚木道義両衆議院議員を訪問し、現場の状況を説明した。特に「慰労金の対象が6月末のため、7月以降に新たに新型コロナに対応した場合は、慰労金の対象とならないのは不公平」

 「過酷さが増す介護現場において、国が推進するGo Toキャンペーンも利用できず、メンタルに不調をきたす者も少なくない」等の声を伝え、具体的に次の2点を要請した。

 ■1.慰労金支給対象期間(6月末日)以降、新たに新型コロナ感染症が発生または濃厚接触者である利用者に対応した職員に対して、20万円(すでに5万円を支給されている場合には差額の15万円)の慰労金をお願いしたい。

 ■2.慰労金支給対象期間(6月末日)以降、新たに入職した職員に対して、5万円の慰労金をお願いしたい。

 これを受けて、山井議員は「国として緊急の支援が必要である。厚労省に対し、要望書を作成して提出する」ことを明言した。また柚木議員は「あらゆる場面で発信することが必要だ。所属する内閣委員会でも発言していきたい」等と応じた。

◇─[後記]───────────

 全国的に「第3波」に襲われている介護の現場は、弊紙が取材した範囲でも「第1波・第2波の時に得た教訓を現場で活かしているが、それでも今回の第3波の方が脅威を感じる」との声が聞かれました。

 政府は現在、今年度の第3次補正予算と、令和3年度予算の編成に取り組んでいますが、介護業界が第3波を乗り切るためにも「慰労金の継続」をぜひ、第3次補正予算で実現してもらいたいと思います。

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(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年12月7日(月)第398号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省、機械換気設備がない寒冷時の感染対策「常時窓開け・18℃以上を目安に!」
─────────────◆◇◇◆◆

厚労省・室温18度以上! 厚生労働省は、介護事業所の室内等で、寒い環境でも換気を実施するため、換気が悪い密閉空間の改善策として「機械換気が設置されていない場合は、室温が下がらない範囲で常時窓開け(窓を少し開け、室温は18℃以上を目安!)」を要請した=画像・厚労省が発出した文書より。黄色のラインマーカーは弊紙による加工

 12月4日に都道府県等に対し、事務連絡文書を発出した。機械換気ができる室内では「常時換気」を呼び掛けている。今回の要請は、政府・内閣官房の新型コロナ対策室が11月11日に発表した「寒冷な場面における感染防止対策の徹底等について」に基づくもの。

 【窓開け換気による、室温変化を抑える3つのポイントを例示】

 また厚労省は、今回の事務連絡で「窓開け換気による室温変化を抑えるポイント」として、11月27日にホームページ上で発表した内容を取り上げ、具体的に次の3点を挙げた。

 1.一方向の窓を少しだけ開けて常時換気をする方が、室温変化を抑えられます。窓を開ける幅は、居室の温度と相対湿度をこまめに測定しながら調節しましょう。

 2.人がいない部屋の窓を開け、廊下を経由して、少し暖まった状態の新鮮な空気を、人のいる部屋に取り入れること(二段階換気)も、室温変化を抑えるのに有効です。

 3.開けている窓の近くに暖房器具を設置すると、室温の低下を防ぐことができますが、燃えやすい物から距離をあけるなど、火災の予防に注意しましょう。

 さらに厚労省は「介護施設は、入居者の特性から窓の開放が難しい」「高齢者の健康状態等によっては、機械換気方法が望ましい」場合もあることから、地域医療介護総合確保基金を財源とした「換気設備の設置に必要な費用について補助」の活用等も奨励している。

 なお、留意点として「換気の悪い密閉空間は、新型コロナウイルス感染症のリスク要因の一つに過ぎず、人が密集した空間や、密接な接触を避ける措置を併せて実施する必要があります」と指摘している。

◇─[後記]───────────

 「常時窓開け・18℃以上を目安!」は、実際に行うとすればかなり難しいと思われます。特に機械的な換気設備のない室内は、そもそも「換気が難しい」構造でしょうから、そこを「常時窓開け」しながら室内全体を「18℃以上」に保つことは「至難の業」でしょう。

 しかし、日本全国が「第3波の真っただ中」にいると思われる現状では「できることは全てやる」しか、対策はないのかも知れません。どんな手段を講じてでも、全国の介護事業所がなんとか、この「第3波」を乗り切って頂きたいと、切に願います。

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*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年12月4日(金)第397号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護事業所、倒産件数は「年間最多」を更新し、休廃業解散は「過去最多」を大幅に更新か
─────────────◆◇◇◆◆

 今年(2020年)の老人福祉・介護事業所の倒産件数は、12月2日時点で「年間最多」を更新し、休廃業・解散件数は「過去最多」を大幅に更新する見込みであることが判明した。信用調査大手の東京商工リサーチが、12月3日に「集計途中」として発表した。

 【倒産件数は112件で「年間最多」の111件を上回る】

東京商工リサーチ12月2日時点倒産件数 これによると、今年1月から12月2日まで老人福祉・介護事業の倒産が112件に達し、介護保険法が施行された2000年以降で、これまで最多だった2017年と2019年の111件を上回り「年間最多」件数を更新した=グラフ・東京商工リサーチHPより

 112件の内訳は「訪問介護事業」が52件(構成比46・4%)と半数近くを占めた。また第2位はデイサービス等の「通所・短期入所介護事業」で、36件(同32・1%)と昨年の32件をすでに上回っている。

 東京商工リサーチでは「従業員5人未満が75件(同66・9%)、負債1億円未満が90件(同80・3%)と、小・零細事業者を中心に推移している」と分析している。また今年10月までは「国や金融機関などの、新型コロナ支援で踏みとどまっていた」

 「(11月以降に)コロナ支援の効果が薄れ、介護業界でも息切れの兆しがうかがえる」と分析している。

 【休廃業・解散件数は406件で「過去最多」の445件を更新するペースで推移】

 一方、休廃業・解散件数は12月2日時点で406件。今年の残り2カ月を残して昨年(2019年)の通年件数・395件をすでに上回った。東京商工リサーチは「このペースで推移すれば、年間最多だった2018年の445件を、大幅に上回る可能性が高い」と指摘している。

 現時点の総括として同社では「新型コロナの影響や人手不足などで先行きが見通せず、廃業を決断するケースも増えており、コロナ禍で感染防止のため利用手控えが増え、売上高が落ち込む一方、費用負担が高まっている」

 「さらに第三波が襲来し、再び老人福祉・介護事業者は難局を迎えている。追加支援や2021年度の介護報酬の改定状況によっては、倒産や休廃業・解散がさらに加速する可能性も出てきた」との見通しを示している。

◇─[後記]───────────

 過去、同社の分析で「介護事業に新規参入してきた事業者が、事業計画の甘さ等が原因で倒産・休廃業するケースが多い」と、たびたび指摘してきました。しかし今年の場合は、明らかに「コロナ渦」の影響が大きいようです。

 「事業計画が甘い」事業者が倒産することは、ある意味で「仕方ない」かも知れませんが、特に地方で「コロナ渦」で倒産した介護事業者に頼る以外に選択肢がないサービス利用者は「深刻な事態」に陥ります。

 仮にそのような状況に直面すれば、最終的には介護保険の保険者である市区町村が「調整」することになりますが、そんな局面に至る前に、国や都道府県は何らかの「対策」を早急に講じる必要があります。特に、今年は「待ったなし」になりそうです。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年12月3日(木)第396号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定介護・国内試験受験者数、5ヶ月連続で過去最高を更新・2ヶ月連続で「千人規模」
─────────────◆◇◇◆◆

 特定技能の介護職(以下「特定介護」)で、10月に日本全国で実施された国内試験の受験者数が、5ヶ月連続で過去最高を更新した。また9月試験に引き続き2ヶ月連続で「千人規模」を維持した。

特定介護10月国内試験結果 10月試験の受験者数は、2科目あるうちの「介護技能評価試験」が1,195で、合格率は68・2%(合格者数815人)。もう1科目の「介護日本語評価試験」が1,053人で、合格率は85・8%(合格者数903人)だった。厚生労働省が11月26日に、試験結果を発表した。

 今年5月以降の「特定介護」の国内試験受験者数の推移は、次の通り。▼印は、その時点での過去最高の受験者数

 ▽5月試験=「介護技能」177人・「介護日本語」165人
 ▼6月試験=「介護技能」579人・「介護日本語」537人
 ▼7月試験=「介護技能」722人・「介護日本語」659人 。
 ▼8月試験=「介護技能」909人・「介護日本語」857人
 ▼9月試験=「介護技能」1,038人・「介護日本語」931人
 ▼10月試験=「介護技能」1,195人・「介護日本語」1,053人

 「特定介護」の在留資格を得るには、2科目の試験に合格することに加え、日本語要件(日本語能力試験N4以上か、国際交流基金日本語基礎テストに合格すること)を満たす必要がある。

 一方、海外試験の合格者の場合は、合格してから日本へ渡航するための手続きや、母国での就職活動等が必要になるが、国内試験の合格者の場合は「2科目の試験合格+日本語要件」を満たせば、すぐに日本国内での就職が可能となる。

 出入国在留管理庁も、介護分野を含めた特定技能全般で、日本国内の事業者と特定技能の在留資格を得た外国人材との「マッチング」事業を今年10月から実施している。全国47都道府県で開催し、現時点では来年2月まで予定されている。

◇─[後記]───────────

 このまま、国内試験の受験者数の増加傾向が続けば、いずれそう遠くない時期に「特定介護の在留資格の新規取得者が、月に千人規模になる」ことも現実味を帯びてきました。この「千人規模」が毎月、全国の介護現場に就労すれば年間で「1万人超」となります。

 コロナ渦で、海外試験に合格しても日本への来日には「壁」がありますが、国内試験の合格者は試験後も、日本国内に止まっているケースが多いと思われます。この制度は法務省の管轄ですが、厚労省には介護現場への就労をバックアップしてもらいたいと思います。

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*****令和2年12月2日(水)第395号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナによるデイサービスの利用控えの影響「歩行・階段昇降・移乗で、特に悪化」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、短時間のデイサービスの利用者が「利用控え」をした際に、どのような影響が出るのかを調べたところ、日常生活動作では欠席の前後で「歩行・階段昇降・移乗」で、特に悪化している割合が高かったことがわかった。

 12月2日に開催された「外国人介護人材への教育及び受入れ環境整備等に関する意見交換会」で、日本デイサービス協会が発表した。同協会はコロナ禍で、特に短時間のデイサービス(3時間程度で食事・お風呂なし)で、欠席者数が一時的に急増した点に注目した。

 そこで同協会では、短時間デイサービスの欠席が及ぼす影響を検証することを目的として、京都大学大学院医学研究科と共同調査を実施した。対象は、同協会会員6法人の短時間デイサービスの利用者のうち、2月28日から6月3日の間で、1週間以上欠席した利用者。

 調査期間中の欠席者(1,036件)のうち、欠席前データ(1,044件)とIDで紐づけができ、欠席日数が1週間未満の者と、北海道の緊急事態宣言(2月28日)以前に欠席を開始した者を除いたデータ(741件)を解析対象とした。

日本デイサービス協会調査結果 解析対象者の欠席日数は、平均で56・1日(最小8日、最大98日)。この中で「BI項目別の悪化割合と、改善割合日常生活動作」を分析した結果、悪化した割合が高い順に上位は次のようになり、歩行・階段昇降・移乗の割合が高く「特に悪化している」状況が判明した=グラフ・日本デイサービス協会発表資料より。ピンクのラインマーカーは、弊紙による加工

 ■1.歩行=16・8%
 ■2.階段昇降=14・7%
 ■3.移乗=8・9%
 □4.着替え=5・2%
 □5.入浴=3・2%

 BI(バーセルインデックス)とはADL(日常生活動作)の評価法の一つ。身辺動作と移動動作の全10項目(「食事」「車いすからベッドへの移動」「整容」「トイレ動作」「入浴」「歩行」「階段昇降」「着替え」「排便コントロール」「排尿コントロール」)が対象。

 これらの各項目を「0・5・10・15点」で評価する。点数が高いほど良い状態であることを示す。

◇─[後記]───────────

 これは登壇者も指摘していることですが、結果をみれば一目瞭然で「歩く」ことに関する能力が大きく悪化しています。今回の発表では「悪化」と同時に「改善」した割合も公表していますが、いずれも1~2%程度です。

 一度「悪化」してしまった状況は「改善」に取り組むしか手段はありませんが、現在は「第3波」の対策が求められるなかで、全国の介護事業所で参考になる貴重なデータになると思います。

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*****令和2年12月1日(火)第394号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「介護医療院に入所する前の、早い段階で『本人の意思』を確認することが重要」
─────────────◆◇◇◆◆

 医療依存度が高い入所者を施設が受け入れた場合、要介護度も高いケースだと看取りについて本人が参加したカンファレンス(=話し合い、以下「ACP」)が難しくなるため「早い段階で本人を交えて話し合うべきだ」等と、日本介護医療院協会の鈴木会長が指摘した。

 日本慢性期医療協会(日慢協)が12月1日に開催した定例記者会見で、日本介護医療院協会(鈴木龍太会長=鶴巻温泉病院理事長・院長)が、会員に対して行ったアンケート調査結果を公表したが、この中のACPの実施状況を尋ねた結果から判明した。

介護医療院看取りカンファレンス ここでは「本人が参加したACPができたか?」と尋ねたところ、今年4月から6月までの期間で、会員が実施した延べ1933回に渡るカンファレンスのうち、本人が参加したACPは26回で、全体に占める割合は「1・3%」にしか過ぎなかった=画像・日本介護医療院の発表資料より。「1・3%」「7%」の黄色のラインマーカーは、弊紙による加工

 鈴木会長はこの点を、自ら院長を努める鶴巻温泉病院で詳細に調べたところ、28回のカンファレンスのうち、本人が参加したACPは2回で、全体の割合は「7%」だった。またACPで話し合った内容を、鶴巻温泉病院で調査した結果、次のような内容になった。

 ■ACPで話し合った内容(鶴巻温泉病院調査から)
 1.看取りの場所=11回
 2.蘇生処置=18回
 3.救急病院への搬送=2回
 4.栄養手段=9回
 5.病状・現状説明=3回

 これを踏まえて日本介護新聞は、鈴木会長に「全体でACPが『1・3%』というのは低い印象を受けるが、この点を会長はどのように受け止めているか?」と質問した。これに対し鈴木会長は、次のように回答した。

 ▼介護医療院でお引き受けする利用者の、要介護度の平均が4・3くらい。認知症の方も多いのが実情なので、ACPを実践しようとしても「ご本人がその場(=カンファレンスの場)でキチンと話すことが難しい」ということが、今回の調査でわかった。

 ▼厚労省はACPを「日本全体で進めて欲しい」との方針を掲げているが、それを本当に実践するのであれば、介護医療院や終末期の病床等に至った段階で行うのではなく、それ以前の急性期や回復期の病床に入院している段階で行うべきだ。

 ▼または、かかりつけ医に診療してもらっているような、地域包括ケアの段階で行うのが「本当の姿」ではないかと、私は思う。
  
 【介護医療院は、看取りやターミナルケア等の医療機能も持つ「生活施設」】

 介護医療院は、要介護の高齢者の長期療養・生活のための施設で、平成30年4月に創設された。長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とし「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の医療機能と「生活施設」としての機能を兼ね備えた施設。

 それまでの介護保険施設は、特別養護老人ホーム(特養)・介護老人保健施設(老健)・介護療養型医療施設(介護療養病床)の3種類があったが、このうち介護療養病床が廃止となるため、介護医療院がその後を引き継ぐ形になった。

 日本慢性期医療協会は、介護医療院の制度の創設に伴って、日慢協から派生する形で「日本介護医療院協会」を発足させた。現在は、介護療養病床から介護医療院への転換促進を図るため、両協会が連携して取り組んでいる。

◇─[後記]───────────

 介護関連の施設では、介護医療院が最も医療と密接に連携しているため、カンファレンスでの「本人参加」の割合も高いだろうと、これまで弊紙では考えていたため「1・3%」には驚きました。

 実は、弊紙発行人は母親が以前に老健に入所した経験があり、この時に任意で、ACPに関する質問への回答を書面で求められましたが「まだ、そういう時期(=終末期)ではないから」と言って断りました。

 しかし今後、高齢になるにつれて医療依存度が高まるでしょうし、そもそもACPは「意思決定能力が低下する場合に備える」ことも目的の一つですから、介護サービスの利用を始めた時点から「本人や家族が向き合うべきもの」なのだと、本日の記者会見で痛感しました。

────────────────◇

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