日本介護新聞ビジネス版バックナンバー

 「日本介護新聞」は、平成28年12月1日に「まぐまぐ」より配信を開始し、専門的なニュースも一般の方向けに可能な限りわかりやすく解説して参りました。一方で読者の中には介護事業者も多数おられるため、平成31年4月8日より「ビジネス版」を創刊することにいたしました。ここではバックナンバーを掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。もしよろしければ、下記のサイト(=「まぐまぐ」日本介護新聞ビジネス版)から、購読のご登録を頂ければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。https://www.mag2.com/m/0001687235.html

2020年05月

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年5月29日(金)第273号*****

◆◇◆◆◆─────────────
専門家会議・提言「物資の確保は『福祉ルート』を確立すべき」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界で衛生用品が不足している現状への対策として、政府の専門家会議は「十分に供給されるよう、政府において必要量を確保すべき」と指摘し、さらに都道府県に対して「これを適切に配分するための『福祉ルート』を確立すべき」等と提言した。

 5月29日に開催された、政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を公表し、この中で指摘した。専門家会議は「感染状況が比較的落ち着いている今こそ『次なる波』を見据える必要がある」

 「そのためには、これまでの取組や緊急事態宣言に関する現時点における評価を行った上で、これまで実施された個別の対策についても課題の抽出を行うとともに、今後必要となる対策の方向性について検討を行い、政府に対して提言を行うこととした」等と述べた。

 専門家会議はこの中で、介護関係では「高齢者・障害者施設等における施設内感染対策」として、次の4項目を挙げて、具体的な提言を行った。

 1、施設内感染が発生した場合の人材確保
 2、物資確保
 3、感染発生時における施設内での感染対策の強化
 4、代替サービスの確保

 各項目の要点は、次の通り。

 【1、施設内感染が発生した場合の人材確保】人材不足に備えた対策が肝要となるが、一部の都道府県ではこうした事態に備えて、あらかじめ公募によるサービス提供者を確保・派遣するスキームを構築している。

 また一部の自治体では、近隣の施設からの派遣が受けられるよう公益社団法人(経営者会)において、関係団体に派遣依頼を行うといった対応をしている。各都道府県においては関係団体等と連携し、地域の実情に応じた人材確保策を講じるべきである。
 
 【2、物資確保】現在、医療機関に優先的に配布されている衛生・防護用品が、高齢者施設・障害者施設等の福祉サービスを提供する施設・事業所に対しても十分に供給されるよう、政府において必要量を確保すべきである。

 それとともに、各都道府県において各施設等のニーズを把握し、適切に配分するための「福祉ルート」を確立すべきである。
 
 【3、感染発生時における施設内での感染対策の強化】感染者を施設内で療養させることはハイリスクであり、限定的であるべきであるが、都道府県においては、感染した利用者を施設内で療養させる場合に備える必要がある。

 その場合、ゾーニングなどを行う感染管理の専門家や医療スタッフの派遣方法、必要な物品の確保方法の検討、サービス提供者への研修等の事前準備を行っておくことが望ましい。なお、高齢者は重症化するリスクが高いことから原則は入院となる。

 また、高齢者・障害者施設等においてクラスターが発生した場合には、関連する利用者や職員などを、速やかにPCR等検査や抗原検査を実施して、適切な感染管理を実施できるよう体制を整えてく必要がある。
 
 【4、代替サービスの確保】クラスター感染が生じた通所系の事業所の多くは、一定期間事業を縮小・休業している。一部の都道府県では、濃厚接触により自宅待機となった利用者への代替サービス(訪問系、通所系)を提供する、事業者の公募による確保を行っている。

 また、利用人数を制限して事業を実施する場合に、事業所外で代替サービスを実施する場合の支援なども行っている。各都道府県においては、地域の実情に応じた代替サービスの確保策等を講じるべきである。

 なお、代替サービスを担う事業者が、積極的にサービス提供できるよう、政府においては、こうした利用者に対して早期にPCR等検査ができるよう、優先的に検査すべき対象者の整理及び検査態勢の拡充を図るべきである。

 特に障害者の中には、マスク等を着用したサービス提供が困難な方がいることにも、十分に配慮する必要がある。

◇─[後記]───────────

 提言の中の、介護に関する部分を一読した感想として「福祉ルートを確立すべき」以外は、特に「目新しさ」を感じる内容ではないなと思いました。それでも同会議が挙げた4項目は、早期の対策が必須なものばかりです。

 また現実に、具体的な対策を講じることが求められる都道府県は、自治体としての「体力差」があることも事実ですが「次なる波」はいつ、どこを襲うかわかりません。一刻も早い準備が求められます。

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(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年5月28日(木)第272号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・新型コロナ慰労金の支給対象「職種や勤務形態は問わない」
─────────────◆◇◇◆◆

 昨日、閣議決定した第2次補正予算「案」で、新型コロナに関連する介護職員への「慰労金」が盛り込まれた。その支給対象が「案」には「利用者と接する職員」と定義されたが、その解釈は「職種や勤務形態は問わない」ことがわかった。

第二次補正慰労金2 日本介護新聞が、厚生労働省に問い合わせて確認した。「案」では「慰労金の支給」の内容について、次の2点を挙げていた=画像

 1、新型コロナウイルス感染症が発生、または濃厚接触者に対応した施設・事業所に勤務し、利用者と接する職員に対して、慰労金20万円を支給。

 2、上記「1」以外の施設・事業所に勤務し、利用者と接する職員に対して慰労金5万円を支給。

 日本介護新聞はこの2点の解釈について、厚労省に次の4点を質問し、回答を得た。

 ▼質問1=「1」で、支給額「20万円」の対象とならない職員は、すべて支給額「5万円」になると考えて良いのか?

 ▽回答1=その通り。

 ▼質問2=「1」「2」ともに「利用者と接する職員」とは、具体的にどのような職種になるのか? また勤務形態(正規・非正規)は問われるのか?

 ▽回答2=今回の「慰労金の支給」の対象は、職種を問わない。従って現場の第一線で勤務する介護職員をはじめ、例えばケアマネージャー等も含まれる。また、勤務形態も問わない。正規でも非正規でも、支給対象に該当する。

 ▼質問3=「1」「2」ともに「利用者と接する」とは、業務上どの範囲までが対象となるのか? 例えば、どのような業務だと「利用者と接する」対象から外れるのか?

 ▽回答3=そもそも今回の「慰労金の支給」では、厚労省としてはできるだけ多くの方に慰労金を支給したいと考えている。従って可能な限り「広範囲」で考えるが、具体的な「範囲」については今後「実施要綱」を定めて、その中でお示ししたいと考えている。

 ▼質問4=「実施要綱」は、いつ公表されるのか? 第2次補正予算「案」が国会で審議され、成立する前か? それとも後になるのか?

 ▽回答4=できるだけ早期に、とは考えているが、現時点では国会の審議を経て、第2次補正予算として成立した「後」になる見込みだ。

 「慰労金」が盛り込まれた令和2年度第2次補正予算「案」は、5月27日に閣議決定されたが、今後はこの「案」が国会で審議され、成立すれば執行される。なお、今国会の会期末は6月17日となっているが、政府は早期の審議・成立を目指している。

◇─[後記]───────────

 厚労省から「できるだけ多くの方に慰労金を支給したいと考えている」と聞き、少し安心しましたが、逆に心配なのは「国会の審議」です。過去にも重要な法案が「政治の事情」で審議が延期されたり、会期が延長されたりして、成立が遅れた事例が多々あります。

 今回は新型コロナに対応する重要な法案ですので、政府・与野党ともに「早期の成立」のため、一致協力してくれるものと思いますが……。ここは「政治の力」で、早期に補正予算が成立し、多くの介護職員に「慰労金」が速やかに支給されることを信じたいと思います。

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(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年5月27日(水)第271号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ慰労金「感染者・濃厚接触者との接触職員は20万円、その他は5万円」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界が求めていた「危険手当」が「慰労金」として支給されることになった。内容は、次の2点=画像

 1、新型コロナウイルス感染症が発生、または濃厚接触者に対応した施設・事業所に勤務し、利用者と接する職員に対して、慰労金20万円を支給。

 2、上記「1」以外の施設・事業所に勤務し、利用者と接する職員に対して慰労金5万円を支給。

第二次補正慰労金 この内容を盛り込んだ、令和2年度第2次補正予算「案」が5月27日、閣議決定された。今後はこの「案」が国会で審議され、成立すれば執行される。なお、今国会の会期末は6月17日となっているが、政府は早期の審議・成立を目指している。

 今回の第2次補正予算「案」で、新型コロナ対策の緊急支援として、介護分で計上された予算額は4132億円。この中には「介護職員への慰労金」のほか、感染対策に要する物品購入や研修等を実施する際の費用となる「感染症対策の徹底支援」も含まれる。

 また、サービスの利用を休止した利用者へ、利用を再開してもらうためのアセスメント・ニーズ調査・調整等に要する費用となる「サービス再開支援」も含まれている。これらは全て、国から都道府県を通じて支給される。

◇─[後記]───────────

 今後は国会での審議を経て、慰労金の支給対象や条件、申請方法が決められていくことになります。例えば、政府が公表した資料では支給対象を「利用者と接する職員」と定義していますが、これがどの範囲まで「利用者と接する」と解釈されるのか……。

 いずれにせよ、可能な限り早期に「案」を成立させ、いち早く職員の手元に慰労金が届くようにしてもらいたいものです。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年5月26日(火)第270号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護事業、売上高トップはニチイ学館
─────────────◆◇◇◆◆

 株式上場企業の決算発表が続いているが、介護業界では年間売上高1千億円を超える上位3社(=介護事業を含むセグメント)の2020年3月期の業績がこのほど出そろい、売上高上位からニチイ学館・SOMPOケアグループ・ベネッセホールディングスの順になった。

森社長2 3社とも増収で、堅調な業績を残した。ただニチイ学館=写真は同社の森信介社長=は現在、投資会社による株式公開買い付けを6月22日まで実施しており、これが成立すれば同社は株式上場を廃止する。仮に上場廃止となった場合、今後も業績発表を継続するか否かは、現時点では不明。

 大手3社の2020年3月期の業績は、次の通り。

 【ニチイ学館=介護部門】
 ◆売上高=1537億8800万円(前年同期比1・5%増)
 ◇営業利益=158億5700万円(前年同期比4・3%減)

 【SOMPOケアグループ】
 ◆売上高=1284億円(前年同期比3・7%増)
 ◇当期純利益=62億円(前年同期比51・2%増)

 【ベネッセホールディングス=介護・保育事業】
 ◆売上高=1229億1400万円(前年同期比5・0%増)
 ◇営業利益=113億7400万円(前年同期比0・2%減)

◇─[後記]───────────

 ニチイとベネッセは、本業の儲けを示す営業利益が減少していますが、その理由についてニチイは「現在、訪問介護拠点の再編を進めており、この先行投資によるもの」。ベネッセは「販売費や求人費用の増加等によるもの」等と説明しています。

 新型コロナの感染防止の意味もあり、介護業界に限らず上場企業のほとんどは「決算説明会」をインターネットやテレフォンカンファレンス(電話会議)等で開催しており、弊紙としても「聞きたいことが自由に聞けない」状況です。

 現時点では各社とも、2021年3月期の業績予想では新型コロナの影響は、それほど大きい要因には挙げていないようです。やはり新型コロナの影響は、規模が小さい事業者ほど大きく及んできそうです。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年5月25日(月)第269号*****

◆◇◆◆◆─────────────
加藤厚労大臣、介護現場全てへの危険手当「二次補正に向けて検討している」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルス感染の恐怖に、日々直面している全ての介護従事者に対する「危険手当」について、加藤勝信厚生労働大臣は「どういう仕組みでやっていくのかという問題はあるが今、二次補正に向けて議論させて頂いている」と、支給に前向きな意思を示した。

山井議員 5月15日に開催された衆議院厚生労働委員会で、山井和則衆議院議員の質問=写真・衆議院HPより=に対して、加藤大臣が回答した。山井議員は、日本介護クラフトユニオン(NCCU)の政治顧問で、NCCUは5月1日に、厚労大臣宛てに「特別手当の支給」を求めた要請書を提出していた。

 山井議員は「危険手当」の定義として「コロナに感染された、施設や介護職員のところへの『危険手当』という意味ではない」と前置きした上で「濃厚接触者や感染者がおられなくても、介護現場全てに『危険手当』を出して頂けないか、という意味だ」と明示した。

 山井議員と加藤大臣の質疑応答の内容は、次の通り。

 ◇山井議員=介護職員の「危険手当」についてお尋ねしたい。これはどういう意味かと言うと、コロナで感染された、施設や介護職員のところへの「危険手当」という意味ではない。もちろんそれも必要だが、そうではなく、集団感染のリスクはどこにでもある。

 ◇別に濃厚接触者や感染者がおられなくても、介護現場全てに「危険手当」を出して頂けないか、という意味だ。なぜなら欧米ではコロナによる死者の約半数は、介護施設における集団感染だ。日本でも今後、これが深刻な問題になると思う。

 ◇この「危険手当」について、お願いできないか。それと同時に、そもそも人手不足が深刻化する中で、介護職員・障がい者施設職員の処遇改善を検討して頂きたい。

 ◆加藤大臣=まず、介護職の現場で働いているみなさんは、まさに新型コロナウイルス感染症が広がる中で、もちろんご自身の感染リスク、そこにおられる高齢者の方々、感染をした場合には重症化しやすいというリスクを抱えて日々、頑張っておられる。

 ◆職場における感染防止のみならず、通常の生活においても相当に気を配って頂いている。まさに身体ともにご苦労頂きながら対応して頂いていることに、あらためて感謝を申し上げたい。

 ◆まさに、そうして頑張って頂いている方々に対して一つは、私どもはこれまでも感染防止の拡大を防ぐという観点から、どういう対応を取れば良いのか、留意事項をまとめて周知を行ってきた。

 ◆また介護サービスについては、一時的に人員や運営の基準を満たすことができない場合にも介護報酬等を減額しない、弾力的な取り扱い等もさせて頂いた。また第一次補正予算では、休業要請を受けた事業所等に「かかり増し経費」についても助成を行った。

 ◆その中で先ほど(山井)委員が触れられた、感染が起きているところ、そこにおける従業員の方々に対する「危険手当」についても、柔軟に対応できるようにしてきた。他の委員からもご指摘があったが、クラスターの発生は医療機関に次いで、福祉施設が多い。

 ◆福祉施設の場合は高齢者が多いので、そこで感染が発生すると死亡につながるリスクも高い。そういったところをどう守っていくのか、そこで頑張って頂いている方々をどう応援していくのか──。

 ◆これについては(山井)委員のご質問、また与野党からも頂いているところなので、どういう仕組みでやっていくのかという問題はあるが、今(政府の)中で、二次補正に向けて議論させて頂いている。

 ◇山井議員=「二次補正に向けて検討する」という前向きな答弁、ありがとうございます。

◇─[後記]───────────

 本日、緊急事態宣言が全面解除され、これに関する安倍首相の記者会見で「明後日(5月27日・水曜)、二次補正予算を決める」との発言がありました。加藤大臣が述べた内容が、どのような形でここに盛り込まれるのか、注目したいと思います。

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年5月22日(金)第268号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ツクイ・新型コロナの影響「5月に入ってから回復傾向が見えている」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界大手・ツクイの高橋靖宏社長=写真=は、新型コロナが同社の今後の業績に与える影響について「4月がボトム。5月に入ってから回復傾向が見えている。今後は地域ごとに差が出ると思うが、6月頃まで影響は続くだろう」との見通しを示した。

ツクイ・高橋社長 5月22日に開催した、同社の2020年3月期の決算説明会で指摘した。説明会で高橋社長は「新型コロナの感染拡大に伴い、2月下旬から外出自粛が始まり、感染予防の観点からデイサービスの利用控えによるキャンセルが増加した」

 「この傾向は緊急事態宣言により4月も継続したが、宣言は地域別で解除が進んできており、現状が続けば(新型コロナがツクイの業績に与える影響は)4月がボトムと考えている」等と説明した。

 課題となった「デイサービスの利用控え」の対応については「お客様へのアプローチと、感染予防策の徹底を併行して実施している。利用控えは特に、介護度が軽度の方が多く、この方々に再びデイに来て頂くことが重要だと考えている」と述べた。

 同社の2020年3月期の連結業績は、売上高が911億9600万円(前年同期比5・6%増)、営業利益が42億4千万円(前年同期比2・8%増)、経常利益が39億7200万円(前年同期比5・0%増)で、増収増益だった。

 質疑応答で日本介護新聞は、新型コロナが2020年3月期業績に与えた影響と、2021年3月期業績に、どの程度まで影響が出ると予想しているのか、聞いた。質疑応答の内容は、次の通り。

 ◇質問1=新型コロナは実際に、2020年3月期の業績にどの程度の影響を与えたのか? 具体的には、売上高や営業利益でどの程度のマイナス額となったのか?

 ◆回答1=デイサービスの部門で、売上で3月単月をみると1・5億円くらいのマイナスの影響があったとみている。また営業利益・経常利益では同様に、3月単月で1・1億円くらいの影響があったとみている。

 ◇質問2=高橋社長の説明で「4月がボトムと考えている」との発言があったが、5月に入ってから、具体的な回復の兆しは見えてきているのか?

 ◆回答2=5月の連休明けになって、デイサービスの(利用控えによる)キャンセル率が、4月の最も落ち込んだ時のキャンセル率と比べて、回復傾向がみられる。このことから「回復の兆しは見えている」と考えている。

 ◆ただし緊急事態宣言が、まだ継続している地域と解除された地域とでは、多少なりとも格差が発生しているのは事実だ。

 ◇質問3=今後、新型コロナの影響は2021年3月期の業績に、いつくらいまで影響を与えると考えているのか?

 ◆回答3=先ほどの回答で「5月に入ってから、回復の兆しが見えている」と述べたが、少なくとも緊急事態宣言が、現時点でまだ継続している首都圏と北海道については、この「回復」の傾向が他の地域に比べると弱い。

 ◆しかし、いずれはこれも改善傾向に向かうと考えており、残ったとしても6月くらいまでではないかと考えている。ただ、地域差は当然出てくるので、全国で同じように「回復する」ということにはならないだろう、とも考えている。

◇─[後記]───────────

 どうやら首都圏と北海道でも、緊急事態宣言の解除に向けて検討が進められているようですが、介護サービス利用者側からみれば「本当にサービス利用を再開して大丈夫なのか?」との不安は、なかなかぬぐい切れないと思います。

 その意味でも、高橋社長が指摘しているように「特に介護度が軽度の方々に、再びデイに来て頂くこと」にどのように取り組んでいくのかが、介護事業者にとって「コロナ後」の第一歩になると思われます。

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ソラスト「介護事業は3~4月の状況が7月頃まで続くと想定する」
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藤河社長2 介護業界大手のソラスト(東京、藤河芳一社長=写真)は5月21日、2019年度の決算説明会を開催し、この中で新型コロナウイルスの感染が、今後の介護事業の経営に与える影響について「3~4月の状況が、7月頃まで続くとの仮説を立てている」との見通しを示した。

 同社の2019年度介護事業の業績は、売上高が350億8500万円(前年比32・7%増)、営業利益が20億3千万円(前年比19・1%増)で増収増益だった。全社業績でも7年連続で増収増益となり、藤河社長は「介護が成長ドライブの役割を果たした」と評価した。

 全社の営業利益は54億円6500万円(前年比8・7%増)だったが、新型コロナが与えた影響は「約9千万円で、この影響がなければ営業利益は10・4%増となった。通所介護や訪問介護のサービス利用控えがみられたものの、全社的にみれば総じて軽微だった」。

 また、新型コロナが2020年度の営業利益に与える影響として「感染拡大や長期化の状況により影響額は変動するが、3~4月の状況が7月頃まで続くとの仮説に基づくと、サービス利用控え等の影響で介護事業は約5億円、全社で約8億円の減益要因を見込んでいる」

 「ただし期末では、2019年度の54億6500万円に対し、2020年度は54億7千万円と0・1%増益を予想している」等と説明した。また同社は、介護事業でM&A(企業の合併・買収)を「成長のドライバー」と位置付けている。

 このM&Aが、2019年度の介護事業売上高350億8500万円に寄与した分として「約42億円」とし、2020年度も、介護事業売上予想400億円のうち「新規のM&Aが約42億円寄与すると予想している。このうち26億円はすでに契約済みだ」等と述べた。

 同社の、過去4年度分のM&Aの実績件数と、年換算の売上規模は次の通り。

 ▼2016年度=11件(年換算売上規模19億円)
 ▼2017年度=9件(年換算売上規模93億円)
 ▼2018年度=6件(年換算売上規模60億円)
 ▼2019年度=8件(年換算売上規模51億円)

◇─[後記]───────────

 新型コロナの影響は、事業規模により異なると思いますが、藤河社長の予想通り「7月頃まで続く」と仮定すると、あと約2ヶ月になります。中小零細の介護事業所が「それまで持ちこたえる」ためにも、政府は第二次補正予算で、早急に対策を講じる必要があります。

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*****令和2年5月20日(水)第266号*****

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加藤大臣、病院の経営悪化対策「第二次補正に盛り込んでいきたい」
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、病院の経営が圧迫されて状況を受け、加藤勝信厚生労働大臣は5月19日の定例記者会見で、その対策を「第二次補正予算に盛り込んでいきたい」との方針を示した=写真・厚労省HPより

加藤大臣5月19日会見 また、経営が悪化した病院の救済策について一部マスコミが、厚労省が「診療報酬の前払いを検討している」と報じた件について問われた加藤大臣は「そういったことを踏まえて、必要な施策をしっかりと、この第二次補正の中に盛り込んでいきたい」等と回答した。

 これらの件に関する、記者会見でのやり取りは次の通り。

 ▽記者=新型コロナの感染拡大で、病院の経営が圧迫されている。昨日(5月18日)も、病院団体などが経営状況の調査結果を発表し、支援を求める声も高まっている。関連して、診療報酬の前払いを検討しているとの報道も出ている。

 ▽これらの動きについて、大臣としての受け止めと、支援についての考え方をお伺いしたい。

 ▼大臣=緊急調査の結果について、私どもも説明を頂いた。新型コロナウイルス患者を受け入れた医療機関のみならず、受け入れていない医療機関も含めて、4月における外来患者・入院患者等が減少し、経営が悪化をしていると。

 ▼特に、新型コロナウイルス患者を受け入れている医療機関や、院内感染等により一時的に病棟を閉鎖した医療機関では、医業に係る収入が前年同月比で1割強減少しているといった内容であったと承知をしている。

 ▼これまでも、関係団体から医療機関への経営に対する影響について、様々な要請もあり、また我々もお話を伺ってきたところだ。今回、こうした具体的な数字を頂いたことは、検討に大変資するものだ。

 ▼この新型コロナウイルス感染症に対するためだけではなくて、それ以外の、通常の医療全般のための対応を引き続き行って頂くことによって、国民の生活と健康、命を守って頂く、そのためにも医療提供基盤を構築・維持していくことが非常に大事だと思っている。

 ▼そういった観点から現在、第二次補正予算案の内容について議論をしているところだが、今申し上げた視点も含めて、中身をさらに詰めていきたいと考えている。

 ▽記者=診療報酬の前払いについても検討されているとの報道もあったが、それも含めて具体的に伺いたい。

 ▼大臣=個々の中身については、今は個別に申し上げる状況にないが、先ほど申し上げたように医療提供体制をどう維持していくのか、新型コロナ感染症患者を受け入れる病院も受け入れない病院も含めて、様々な経費の増加もあり経営も厳しくなってきている。

 ▼そういったことを踏まえて、必要な施策をしっかりと、この第二次補正の中に盛り込んでいきたいと思う。

◇─[後記]───────────

 第一次補正予算で、介護事業者に対しては「必要な介護サービスを継続して提供できるよう、通常の介護サービスの提供時では想定されない『かかり増し経費』等に対して支援を行う」ことが目標に掲げられ、具体的には「衛生用品の購入費等」が盛り込まれました。

 第二次補正予算では、介護も医療と同様に、全国で「介護崩壊」を起こさないために「必要な介護サービスを継続して提供できるよう、介護事業者の経営状態の悪化に対する『抜本的な対策・支援』を行う」ことが必要です。

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*****令和2年5月19日(火)第265号*****

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「85歳以上で急性期病院に入院する患者は、高齢になるほど肺炎の割合が上昇する」
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 急性期病院に入院する患者は、高齢になるほど肺炎の症状を持つ割合が高くなるが、逆にがんの割合は減少傾向になる──85歳以上の「超高齢者」が入院した際に、どんな疾患を併存しているか、その特徴を明らかにした研究成果が公表された。

 順天堂大学は5月19日、同大学革新的医療技術研究開発センターの野尻宗子准教授らの研究グループが、全国の診療データを集約した「National Database (NDB)」を解析し「日本人における、高齢者入院患者の疾患の特徴を明らかにした」等と発表した。

順天堂大学研究成果 これによると、日本人におけるDPC病院(急性期入院医療を対象とした、診療報酬の包括評価制度を適用している病院)の入院患者(高齢者)の有病率と、疾患の併存状況について、次のように説明している=グラフ・入院患者(高齢者)の疾患の年齢ごとの違い。上が男性で下が女性・順天堂大学発表資料より

 ▼性別ごとの疾患(心疾患・がん・脳血管疾患・肺炎・腎疾患)の年齢による推移では、肺炎は高齢になるに従って上昇傾向にあり、一方でがんは、割合としては減少傾向にあった。それぞれの疾患の割合は年齢とともに変化している。

 ▼例えば、冠動脈疾患や脳血管疾患などの循環器疾患は増加傾向にある。さらに詳細な分析では、85歳以上の超高齢の入院患者では、男女ともに循環器疾患の有病率が高く、次に高血圧症と糖尿病が高いことが分かった。

 ▼また、脳血管疾患・糖尿病・心筋梗塞・呼吸器疾患・がんは男性で高く、リウマチ・大腿骨骨折・骨粗しょう症は、女性で高いことも明らかになった。次に主因子分析により、どのような疾患が併発しやすいかを解析したところ、次の5つのグループに分けられた。

 1=心筋梗塞、高血圧、脂質異常症、および糖尿病
 2=うっ血性心不全(CHF)、不整脈、腎不全
 3=パーキンソン病、認知症、脳血管疾患、肺炎
 4=がんおよび消化器系疾患
 5=関節リウマチおよび股関節骨折

 ▼以上の、大きく5つの疾患が併存するグループに分けられた。さらに、併存する疾患として85歳以上の超高齢の入院患者では上記に加えて、男性では主に、脳血管疾患・認知症・肺炎・統合失調症が多かった。

 ▼また女性では、肺炎・認知症・大腿骨骨折と骨粗しょう症が多く、続いて男性では骨粗しょう症、女性ではがん・消化器系疾患が入院に関連する疾患であることが明らかになった。

 以上の結果から、同研究グループでは「高齢者のかかりやすい疾患が明らかになっただけでなく、性別と年齢で異なることもわかった。この結果は、わが国における高齢者がどのような疾患にかかりやすいか、またどのような疾患が併発しやすいかを明らかにした」

 「これにより多角的観点から、医療資源の適正配分と効率に必要なデータとなることが期待できる。今後は高齢者における疾患構造の地域による差異などを明らかにし、地域での高齢者がなりやすい疾患の予防策を推進する基礎資料を作成する予定だ」等と述べている。

◇─[後記]───────────

 以前に、ある医科大学の教授から次のような話しを聞きました。「そもそも高齢者は複数の疾患を有しているが、これに対応する病院は、臓器別に診断して治療しようとする。今後の超高齢化社会に医療が適切に対応するためには、さらなる研究の積み重ねが必要だ──」

 今回の研究が、その課題解決に大きく貢献することを期待します。現在、介護業界では新型コロナの感染防止に全力で取り組んでいますが、今回の「高齢になるほど肺炎の割合が上昇する」との結果からも、超高齢者の新型コロナの罹患には、最大限の注意が必要です。

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*****令和2年5月18日(月)第264号*****

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加藤厚労大臣、新型コロナ・労災補償請求への協力を、医療関係団体に要請
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 加藤勝信厚生労働大臣は5月15日、閣議後に開かれた記者会見=写真・厚労省HPより=で、医療関係者が業務中に新型コロナウイルスに感染した場合「労災補償請求が円滑に行えるよう、医療関係団体へ協力を要請した」等と述べた。

5月15日加藤勝信厚労大臣会見 厚労省は4月28日に「患者の診療若しくは看護の業務、または介護の業務等に従事する医師・看護師・介護従事者等が新型コロナに感染した場合には、業務外で感染したことが明らかである場合を除き、原則として労災保険給付の対象となる」との見解を示している。

 このため厚労省は今後、介護関係団体に対しても、同様の協力要請を行うものとみられる。なお会見で加藤大臣は、5月14日時点でこの関連の労災申請が39件あり「このうち調査が終了したものを今週初めて2件、支給を決定した。1件は医療従事者だ」等と述べた。

 会見での、加藤大臣の発言内容は次の通り。

 ▽新型コロナウイルス感染症の労災保険給付に関して昨日(5月14日)、日本医師会・日本医療法人協会・日本精神科病院協会・日本病院会・全日本病院協会に、労災補償請求の勧奨等への協力を要請した。

 ▽現下の感染状況下では、とりわけ各医療機関において、感染予防対策を講じていただきながら日々懸命に、患者さんへの治療・看護などの業務に当たっていただいているが、こうした皆さんが何かあったときに対応できることが重要だ。

 ▼そういった安心感を持っていただくという意味においても、労災保険がセーフティネットの役割をしっかり果たすことが重要だと考えている。このため医療従事者については、業務外での感染が明らかなもの以外は、原則として労災補償の対象になる。

 ▼この取扱いを先月28日に、全国の労働局に通知し、労働局における適切な対応の徹底を指示した。改めて今回、医療現場により一層浸透させ、それと皆さんに理解を深めていただくことが必要ということがあり、冒頭申し上げたような要請をした。

 ▼医療従事者の方が感染した場合には速やかに、これはご本人が請求していただかなければならないが、ご本人に労災請求を勧奨するとともに、その請求手続きに当たって各医療機関に御協力をいただくことを、私からも改めて強くお願いしたいと思う。

 ▽なお新型コロナについて、現時点での労災請求は5月14日現在で39件だが、このうち調査が終了したものを今週初めて2件、支給決定した。内1件は医療従事者等だ。引き続き、労災請求に対して迅速に決定していけるよう、全国の労働局に指示したところだ。

◇─[後記]───────────

 介護の「労災認定問題」は、日本介護クラフトユニオン(NCCU)が4月15日に、政府に対して要請した3項目の一つに盛り込まれていました。今後、介護従事者の労災申請の際には、医療と同様に介護事業所の積極的な協力が必要となるでしょう。

 これはこれで「一歩前進」だと思いますが、NCCUが同時に政府に要請した「1、衛生用品の安定供給に向けた、強力かつ有効的な措置」「2、学童保育・保育園の受け入れ制限地域で、警察・医療関係者と同様に、介護・福祉従事者も受け入れ対象とすること」

 この2項目の実現には、まだ時間がかかるようです。今回の会見内容を見ると、厚労省には「医療関係が最優先」との認識が垣間見え、これはある意味で仕方がないでしょうが「介護崩壊」を起こさないための対策も早期に、着実に講じてもらいたいと切に願います。

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*****令和2年5月15日(金)第263号*****

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新型コロナ感染拡大による、社会福祉施設等の「風評被害の実態」を公表
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 新型コロナウイルスの感染が拡大・長期化するなかで、介護や保育等の福祉現場で、誹謗・中傷や不正確な情報による「風評被害の実態」が、明らかになった。全国社会福祉法人経営青年会(東京・霞が関)が緊急調査した結果を、5月12日に公表した=画像

社福の風評被害の実態報告 調査は5月1日から11日まで実施された。今回、同会が公表した「実際に発生した風評被害」で、報告された内容の一部を抜粋・整理した事例は、次の通り(弊紙・注=▼印は、その内容から実際に施設で感染が発生したと思われる事例)。

 【誹謗・中傷】

 ▼感染が発生した施設・事業所に対し、地域住民等から「何をやっているんだ」「地域をめちゃくちゃにされた」「感染者はどこの病院に行ったのか」といった声が寄せられた。

 ▼感染が発生した施設・事業所に対して、夜勤帯に嫌がらせの無言電話があった。

 ▽職員が家族から「感染リスクが高いので仕事を辞めろ」と言われた。

 【不正確な情報に基づくもの】

 ▽通所介護事業所の職員の家族が、濃厚接触者の疑いがあると判定されたため、検査を実施した結果、当該職員は陰性であったが「同事業所から感染者が出たらしい」とうわさになり、利用人数が大きく減少した。

 ▽感染が発生した施設の、隣地にある特別養護老人ホームや保育所に対して「施設・事業所を開けていていいのか」「そこにも感染者がいるのではないのか」「感染が飛び火しているのではないか」といった不正確な情報に基づく問い合わせが殺到し、その対応に追われた。

 ▽感染者が出た時に「どこの法人から感染者が出たのか」と探され、うわさに上る。

 ▽自らの施設・事業所と同じ地域に所在する、他の施設・事業所でPCR検査を実施した施設があったが、自法人の施設で「感染が発生したのでないか」といった問い合わせが、外部から寄せられた。

 【その他】

 ▼感染が発生した施設において、委託業者に業務を断れてしまった。職員の多くが濃厚接触者に該当して自宅等で待機するなか、少ない職員の体制でさまざまな業務に対応せざるを得なかった。

 ▽障がい者の通所施設に対し、近隣住民から「緊急事態宣言が出されたにも関わらず、なぜ受け入れを中止しないのか」との苦情があった。

 ▽通常どおり運営していた認定こども園に対し、在宅勤務中の近隣住民から「うるさい」との苦情があった。

 以上のような事例が報告されたことを受けて同会では、「国民のみなさまへ」と題して、次のようなメッセージを発信している。

 ◆社会福祉施設・事業所は、高齢者・障がい者など、特に支援が必要な方々の居住や支援に関わる第一人者として、利用者の方々やその家族等の生活を守り抜くために、サービス提供を継続しています。

 ◆慢性的な人手不足が続くなか、「利用者の生活を維持するためのサービスの継続」と「感染拡大リスクを低減させるための感染防止策の徹底」を両立させるために、日々、全国各地の現場で試行錯誤を重ねています。

 ◆「医療崩壊」の危機について、さまざまな場面で取り上げられ、医療従事者への謝意を表する行動が社会全体でのムーブメントとなり、また国や自治体によるさまざまの対策がとられています。

 ◆医療従事者の生活を守り「医療崩壊」の防波堤になるためにも、「介護崩壊」そして「福祉崩壊」を防ぐことが重要であり、さまざまなひとの日常生活を維持するために全力で戦っている福祉従事者を守るためには、みなさまのお力添えが必要です。

 ◆どうぞ、こうした困難な状況のなかでも、人々の日常を支え続けるために、最前線で活躍する社会福祉従事者へのご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。

◇─[後記]───────────

 先日、クラスターが発生した千葉県内の介護施設で、近隣の飲食業者が「職員の皆さんは食事を取るヒマもないだろう」と考え、職員向けにお弁当を作って、暖かいうちに届ける様子がテレビのニュース番組で報じられていました。

 このような「風評被害」は、完全に止むことは残念ながら難しいのが実情です。それでも、お弁当を施設へ届けた飲食業者のように「応援」してくれる方々が必ず存在することも事実です。

 現場で奮闘を重ねている介護職員の皆さんには、このような「応援」者も身近に必ず存在することを信じて、日々の過酷な業務に挑んで頂ければ……と思います。

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*****令和2年5月14日(木)第262号*****

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抗原検査・介護施設等での運用「感染の疑いが高い者は、PCR検査と併用する」
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 新型コロナウイルスの検査方法として、PCR検査よりも早く結果が判明する抗原検査について、クラスターが発生している医療機関や介護施設等で運用する際に「濃厚接触者等に対する検査については、感染の疑いが高い者はPCR検査と抗原検査を併用して行う」

 「それ以外の者は抗原検査を実施することも検討される」等と説明した。抗原検査用キットが5月13日に、医薬品医療機器等法の承認を得たことを受け、厚生労働省は同日、都道府県に宛ててキット活用の「ガイドライン」を通達し、この中で指摘した。

 「ガイドライン」によると、抗原検査用キットの使用対象・方法は「医師が、新型コロナウイルス感染症を疑う症状があると判断した者に対して、必要性を認めた時に使用する。(部材を)鼻腔奥に行き止まる部位まで挿入し、数回擦るようにして粘膜を採取する」。

 また5月14日には、政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を発表し、この中で抗原検査の特徴について、PCR検査と比較しながら次の3点を挙げた(カッコ内の説明は、弊紙の注釈)。

 1、「30分程度」という、短時間で感染の有無を簡単に判定できる。
 2、PCR等の検査と比べて、特別な機器や試薬が不要で、検査機関等への検体の配送が不要(=その場で確定診断ができる)。
 3、PCR等の検査と比べて、ある一定以上のウイルス量が多くあれば検出可能(=逆に、一定以上のウイルス量が見込まれない「症状がない人」には不向き)。

抗原検査フローチャート図 さらに専門家会議は、唾液によるPCR検査について「鼻腔ぬぐい液に加え、唾液を用いた検査が実現できる可能性については、調査研究中である」等と述べた。また厚労省は「ガイドライン」で、 抗原検査用キットの使用方法を、用途別に次のように説明している=フローチャート・厚労省「ガイドライン」より

 【帰国者接触者外来や、検査センター・医療機関の場合】

 ▽新型コロナウイルス感染症を疑う「症状がある」と判断した者に対して、必要性を認めた時に使用する。

 ▼本キットの、無症状者への使用については、無症状者では検査前確率が低いことが想定されることから、現段階において使用は推奨されない。当面は、PCR検査と抗原検査を併用して使用する。

 ▼なお、緊急入院を要する患者で、症状の有無の判断が困難な場合については「症状がある」ものと判断される。

 ▽なお現時点では、(新型コロナによる感染で入院した後の)退院判定の際の活用については、PCR検査と比較して検出に一定以上のウイルス量が必要なこと、PCR検査との一致性に関するエビデンスが十分ではないことから、適さない。

 【院内・施設内感染事例のための、クラスター拡大防止のための対応】

 ▼クラスターが発生している医療機関・施設等の、濃厚接触者等に対する検査については、感染の疑いが高い者はPCR検査と抗原検査を併用して行う。それ以外の者は抗原検査を実施することも検討される。

◇─[後記]───────────

 抗原検査は「鼻腔奥をぬぐう」方式で「無症状者には向かない」ので、「簡易に検査ができる」ものではなさそうです。ただ、約30分程度で陽性が確定診断できるため、介護施設で感染の疑いがある入所者に対しては「素早く対応」ができそうです。

 ただ、介護施設が「素早く対応」しようと思っても、検査で陽性が確定した施設入所者を受け入れてくれる医療機関が見つからず、やむなく施設内で止まる状況が生じていては、抗原検査の「約30分で判定可能」の効力が発揮できません。

 検査方法が新たに加わることは「一歩前進」ですが、全国的に新規感染者数の増加がある程度に抑えられている今こそ、政府には「やむなく施設内に止まる状況」の解消に、尽力してもらいたいと思います。

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*****令和2年5月13日(水)第261号*****

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加藤大臣・唾液によるPCR検査導入「状況が変わると期待している」
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 新型コロナウイルスの感染対策で、現状では「PCR検査が簡単に受検できない」ことが問題点として指摘されているが、これを克服するために唾液(だえき)による検査が検討されていることについて、加藤勝信厚生労働大臣は「検査の状況が変わる」等と期待を寄せた。

加藤大臣5月8日定例会見 5月12日に厚労省内で開催された定例記者会見=画像は5月8日の定例記者会見・厚労省HPより=で、記者からの質問に答える形で述べた。また同会見で、新型コロナの相談受診の「目安」が変更になった点で、「誤解があった」との発言が批判されていることについては「真摯(しんし)に受け止める」等と釈明した。

 この2点の内容に関する、記者との質疑応答の内容は、次の通り。

 【1、唾液によるPCR検査の導入について】

 ▽記者=PCRの唾液による検査の導入について、現在どのような検討状況にあるのか?

 ▼大臣=唾液による検査が可能になれば、PCR検査の状況が大きく変わってくるのではないかと期待をしている。患者さんの負担も減るし、医療現場でも、特に「ぬぐい」自体が不要になってくるから、検査の省力化にもつながっていくと思う。

 ▼したがってPCR検査が「唾液でとった場合」と「鼻頭ぬぐいでとった場合」で、実際の精度がどうであるのかということを、感染研(国立感染症研究所)で検体を集めて、確認作業を行っているところだ。

 ▼これは一定の検体、一定のサンプルを集めなければ確定的な答えは出ないと思うが、できるだけ速やかに検体が集まり答えが出るように、我々もできる限り支援をして、早く答えを出すよう努力をしたい。

 ▽記者=唾液を使ったPCR検査について、もし精度が確認されれば、今後唾液を使った検体の採取が主流になっていくというお考えか? 現実にどういう運用になるか、お考えをお聞かせ頂きたい。

 ▼大臣=仮定の質問ではあるが、「唾液」と今の「鼻頭ぬぐい」の精度が同じであれば、明らかに「唾液」の方が、より検体を採取しやすいということになる。ただ、別に「鼻頭ぬぐい」も手段として否定はされない。

 ▼現場としては当然「唾液」を選択して、検体をとっていくという方向にいくのではないかと思う。やはり「鼻頭ぬぐい」に比べれば、検体を採取するときの感染リスクも随分低くなるのではないかと思うので、それも含めて期待をしているところだ。

 【2、新型コロナの相談受診で、保健所への相談の「目安」変更について】

 ▽記者=先だって、相談受診の「目安」の見直しの際に、「それまでの『目安』が『基準』であるとの誤解があった」等の発言があったが、この「誤解」を生じさせた原因、責任の所在は、どこにあるとお考えか?

 ▼大臣=「誤解」という言葉は、その後に色々とご指摘も頂いたが「適切だったのか」というご指摘は、真摯に受け止めなければいけないと思っている。しかし、これはずっと国会で議論をさせてきて頂いた内容でもあった。

 ▼皆さんもご承知のように、保健所に相談してもなかなか次につないでもらえなかった。また、今は保険適用になっているので全てがそうではないが、医師が保健所に「PCR検査を」と言っても、なかなか受け付けてもらえなかったというケースがあった。

 ▼その理由の中に「こうした受診の『目安』があるからではないか」等というご指摘を頂いて、私どもはご指摘を頂くごとに通知を直したり、通知で改めて周知をしたり、こういう努力を図ってきたつもりだ。

 ▼しかし他方で、理由は色々あるが、結果的にPCR検査が必要な方に十分行き渡らなかったという点は、私は国会(の答弁)でも「目詰まりがある」ということを申し上げさせて頂いた。

 ▼保健所における業務量が非常に過大であること、あるいはPCRの現場において「ぬぐい」等には感染の恐れもあるから、そうした中でなかなか対応がとれていないということ、また陽性者が判明した場合の入院等の手配がなかなか難しいという指摘もあった。

 ▼これは先般の提言の中にも書かれている。これについても一つひとつ、これまでも努力させて頂き、保健所については臨時の職員を雇う等、これについては我々は予算を確保し、実際そうした対応をさせて頂いているところもある。

 ▼それから先日「こういう業務であれば、今すぐやらなくてもいいのではないか」あるいは「外注できるのではないか」というようなリストも、お示しをさせて頂いた。それから提供体制については、ご承知のようにホテル等の宿泊療養を展開すべく取り組んでいる。

 ▼今回の交付金を活用して、そうした整備を進めるとともに、どういうホテルが受け入れてくれるのか、こういう情報も都道府県の方に提供させて頂いている。またPCRの現場では、すでに40を超えるPCRセンターが設置された。

 ▼都内はもっと(PCRセンター等が)拡がっていくだろうし、今検討中のものを含めるとさらに数が増えていくと思っているので、こうした施策を大いに支援をしていきたいと思う。また「ぬぐう」という検査行為について、歯科医の皆さんのご協力もお願いをする。

 ▼こうした一つひとつの施策をこれまでも重ねてきている。それでも現状、感染者数が少なくなってきているという状況の中でも「まだ(医療機関に)診てもらえない」「(PCR検査が)受けられない」という声もある。

 ▼それから、今後「ない」ことを期待しているが将来、感染者数が増加するということも当然考えておかなければならない。そういった事態にも対応した体制というもの、これはPCR検査体制はもとよりであるが、医療提供体制を含めての話しだ。

 ▼それについては更に、これは努力をしていかなければならないと思っている。

 ▽記者=そうすると結局、その保健所なりが当時、2月・3月の状況から「37・5℃以上、4日間という基準」であると、解釈をせざるを得ない状況があったということか?

 ▼大臣=そのような解釈かどうかは別として、はっきりしているのは、医師が必要としたPCR検査が十分に行い得なかった、ということだ。こういう実態があるということを、我々も正面に据えながら、先ほど申し上げた様々な措置も講じてきたところだ。

 ▼引き続き、必要な方々がしっかりと検査が受けられる、これはPCR検査だけではなくて「幅広い体制」を作っていきたいと思っている。ぜひ誤解のないように申し上げておきたいのは「保健所の方々がそうだった(=「基準」として解釈した」)ということではない。

 ▼「全体の状況がそうだった」ということであって、保健所の方々はできる限り、寝る間を惜しんで働いて頂いている訳だから、その方々にそうした意味での「責任がある」と申し上げている訳では、全くない。

◇─[後記]───────────

 昨日の弊紙でも取り上げましたが、在宅介護の現場では「サービス利用者や介護職員へのPCR検査体制の拡充」を求めています。過去の経緯はどうであれ、PCR検査の「目安」には「軽い風邪症状が続く」場合も対象とされ、「唾液」による検査方法も実現しそうです。

 昨日のこの欄で述べたことの繰り返しになりますが、新型コロナウイルスの感染から在宅介護サービスを守るためにも「サービス利用者や介護職員へのPCR検査体制の拡充」の、一刻も早い実現が必要です。

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(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和2年5月12日(火)第260号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「在宅介護サービス利用者への、PCR検査体制の拡充を」
─────────────◆◇◇◆◆

 「要介護者や自宅療養者に、PCR検査を適切に行う事で、発熱者・疑感染者・接触者と非感染・非接触との区分が明確になる。在宅介護事業者も利用者へのサービスが提供しやすくなり、今後の感染拡大を最小限に抑えることができる」──等の提言を発信した。

日本在宅介護協会・表紙 一般社団法人日本在宅介護協会の東京・北関東支部は4月末に、所属会員に対して「新型コロナウイルスの影響」に関するアンケート調査を行い、その結果=画像=を次の3点に総括し「国などの関係機関に情報発信していきたい」として、5月11日に内容を公表した。

 1、在宅介護利用者や介護職員へのPCR検査体制の拡充
 2、在宅介護の現場への衛生物品(マスク等)の支給
 3、在宅介護に関わる介護報酬上の評価

 特に「1」について、アンケートではまず「発熱者・疑感染者に対して、必要なPCR検査を受検できていない」との質問項目に対し、「あてはまる」「ややあてはまる」との回答が55%を占めた。

 また「発熱者・疑感染者発生時に、保健所に連絡がつかない」との質問項目に対しては「あてはまる」「ややあてはまる」との回答が39%と、実際に発熱者や疑感染者が発生した際の保健所の対応について「困っている」事業者が多い事が判明した。

 さらに「感染者・疑感染者・接触者が発生した時、区分して対応する方法がわからない」との質問項目に対し「あてはまる」「ややあてはまる」との回答が36%、「感染者等の診察拒否がある」との質問項目では「あてはまる」「ややあてはまる」との回答が23%あった。

 同支部ではこれらの結果について「在宅サービスを提供する介護事業者が、不安な思いを抱えながら、現場でサービスが実施されている実態がわかった」等と分析し、「PCR検査の適切な実施」を求めている。

 この点に関してはアンケートでも「要介護者・自宅療養者にPCR検査を適切に行う事で、どのような効果が期待されると考えるか?」との質問を投げかけ、「発熱者・疑感染者・接触者と非感染・非接触との区分が明確になる」との項目を設けた。

 これに対し「あてはまる」「ややあてはまる」との回答が96%、また「職員が安心してサービスを提供できる」との項目に対し、「あてはまる」「ややあてはまる」との回答が91%との結果を得た。

 同支部では「大多数の在宅介護事業者が、適正なPCR検査が行われる事で、利用者へのサービス提供がしやすくなり、今後の感染拡大を最小限に抑える事ができると考えている事がわかった」と指摘している。

 同アンケートは、同支部が4月26日から4月30日にかけて、所属する在宅介護事業者を対象にWebアンケートを実施したもので、108名の会員事業者から回答を得た。回答者の属性は、経営管理34%・介護支援専門員22%・事業所管理者20%等となった。

 各質問に対しては、「あてはまる」「ややあてはまる」「どちらともいえない」「ややあてはまらない」「あてはまらない」の5段階で回答する形式のほか、現在困っている事や、国の施策に反映して欲しいと考える内容を、自由記載として意見を求めた。

◇─[後記]───────────

 PCR検査を受けるには、まず地元の保健所等へ相談する必要がありますが、その相談をする際の「目安」について厚労省は、これまで「37・5度以上の発熱が4日以上続く」という指標を掲げてきましたが先日、「軽い風邪症状が続く」場合も対象としました。

 これについて加藤厚労大臣は「『目安』が『基準』のように扱われて、誤解があった」等と発言して、世間から批判を浴びています。もし本当に、これが「目安」であるなら、新型コロナから在宅介護サービスを守るためにも「3点の総括の早急な実現」が必要です。

────────────────◇

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年5月11日(月)第259号*****

◆◇◆◆◆─────────────
ソラスト、介護等の現場社員に「新型コロナ慰労金」を支給
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界大手のソラスト(東京都港区、藤河芳一社長=写真)は5月7日、介護・医療機関・保育で従事する同社グループの、全ての現場社員・約2万7千人を対象に「新型コロナウイルスに関する慰労金を支給する」等と発表した。

藤河社長 「慰労金」の支給金額は、常勤社員が1万円、非常勤社員が5千円で、基本的に5月15日に支給する。支給要件は、支給日である5月15日時点で、同社グループに在籍している常勤・非常勤社員であること。
 
 また「慰労金」とは別に、職場内で新型コロナウイルスに感染した場合に「見舞金」として3万円を支給する。その際の勤怠(出退勤時間や休暇・休憩など社員の出勤状況)については、感染経路にかかわらず「特別休暇」とする。

 今回の決定について、同社の藤河社長は「当社グループの社員は、医療機関や介護・保育の現場の最前線という、罹患(りかん)の可能性の高い環境に従事している。日々不安や恐怖を感じつつも、高い使命感で奮闘している社員に心から深謝いたします」

 「これに報いる意味でも、このたび慰労金等の支給を決定しました」等と述べている。

◇─[後記]───────────

 上場企業を中心に、大手事業者ですとこのような独自の対応が可能ですが、小規模・零細事業者では、同様の手当を支給することは困難と思われます。その意味でも国にはできるだけ早期に、介護従事者への「特別手当」を発表してもらいたいと思います。

────────────────◇

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(C)2020 日本介護新聞

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*****令和2年5月8日(金)第258号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護業界最大手・ニチイ学館、投資会社が大株主となり「集団経営体制」へ
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界最大手のニチイ学館(東京、森信介社長=写真)は5月8日、投資会社である株式会社BCJ-44(東京、杉本勇次社長)が、ニチイ学館を「完全子会社」とすることを目的に、同社株式の公開買い付けを実施する、と発表した。

森社長 BCJ-44は、今回のニチイ学館の株式公開買い付けを行うために、今年4月23日に設立された会社で、杉本社長は現在、ニチイ学館の社外取締役を務める。またBCJ-44の直接の親会社は、国際的な投資会社であるベインキャピタル。

 ベインキャピタルは1984年に設立され、これまでに世界で450社の投資実績がある。日本では、東芝メモリ・日本風力開発・大江戸温泉物語等、17社の投資実績を有するという。現時点でベインキャピタルは、ニチイ学館の株式を保有していない。

 BCJ-44の公開買い付けは、5月11日から6月22日まで実施されるが、同社では株式買付の下限を「全株式の41・9%」に設定している。その結果は6月23日に公表され、6月24日に開催されるニチイ学館の株主総会で「完全子会社」の議決を得る予定。

 公開買い付けの成立後も、森社長は引き続きニチイ学館社長として同社の経営に当たり、創業家である寺田大輔副社長が退任して取締役も退き、寺田剛常務が新たに副社長に就任し、BCJ-44の杉本勇次社長は引き続き社外取締役となる予定。

 株主総会後に開催される、取締役会で決議する。記者会見の席で森社長は「企業価値向上のために、共通の目標を持つためBCJ-44に対して、直接または間接に出資することを検討している」と述べたが、具体的な金額や出資時期については「現時点では未定」とした。

 また、創業家である寺田大輔氏や寺田剛氏等も「同様にBCJ-44に出資を想定している」という。今回の公開買い付けが成立(=株式買付の下限設定である「全株式の41・9%」を上回った時)した後、ニチイ学館は株式の上場を廃止する。

 これによりニチイ学館は、同社創業者・寺田明彦元会長(昨年9月28日死去)の強力なリーダーシップによる、かつてのトップダウン経営から、森社長・寺田剛氏・杉本社外取締役等の「集団経営体制」に移行する。

 今回の、投資会社による株式公開買い付けに踏み切った理由について森社長は「現在進めている事業の構造改革の取り組みは、中長期的に見れば大きな成長が見込まれるが、それらの施策が早期に当社グループの利益に貢献するとは考えにくい」

 「また計画通りに事業が展開しない場合の、事業遂行上の不確定リスクに加え、短期的には収益性が悪化することも懸念しており、株式上場を維持したままでこれらの施策を実施すれば、当社の株主の皆様に対してマイナスの影響を及ぼす可能性も否定できない」

 「そこで当社の株主を公開買付者のみとし、当社従業員が一丸となって事業構造改革の実行等に取り組むことが最善の手段であるとの考えに至った」等と述べた。そして森社長と寺田常務は、2015年6月より同社の社外取締役を務めてきた杉本氏に相談したという。

 新たな体制になった後の、介護事業の経営方針について森社長は、大株主となるBCJ-44の意向として「重点エリアを設定し、主要な介護サー ビス拠点の分割や新規出店を推進すると同時に、M&Aを通じて積極的に経営基盤の拡大を実践する」等と説明した。

 特に大株主が投資会社となることから「データ分析に基づくドミナンス戦略立案や、M&Aのノウハウの提供等の支援を通じて、介護事業の成長に貢献できるものと考えている、とのことだった」等と述べた。

 質疑応答で日本介護新聞は「『重点エリア』は、具体的にどの地域を想定しているのか?」と質問したが、森社長は「現時点では未定だ。まだ施策は仮説の段階で、これから様々なデータ等をもって検証してから確定し、実行していく」等と回答した。

◇─[後記]───────────

 実は、この「公開買い付け」が発表されたのは、ニチイ学館の2020年3月期の決算発表会見の場でした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、会見は会場ではなく、テレフォンカンファレンス(電話会議)で実施されました。

 午後6時15分から午後7時まで、45分間に渡って行われた会見では、本来の決算発表ではなく、全て森社長による「公開買い付け」の説明と、記者との質疑応答のみでした。正直なところ、あまりにも突然の発表だったので驚きました。

 具体的な経営戦略は、これから追って発表されると思いますが、当面は現状の施策を維持するようです。同社はこれまで「訪問介護を成長戦略のエンジン」と位置付けてきましたが、この方針が維持されるのか否か、弊紙ではこの点を最も注目しています。

────────────────◇

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*****令和2年5月7日(木)第257号*****
 
◆◇◆◆◆─────────────
加藤厚労大臣・介護職員の危険手当「進めていきたい」
─────────────◆◇◇◆◆
 
加藤大臣5月1日記者会見 加藤勝信厚生労働大臣は5月1日、定例の記者会見=写真・厚労省HPより=で、新型コロナウイルスの感染対策として、介護職員の「危険手当」について触れ「まずは(感染が)起きないことが大前提だが、起きた場合でも、しっかり対応していただけるように進めていきたい」等と述べた。

 記者からの質問に答える形で指摘した。具体的な給付方法については言及しなかったが、4月30日に国会で成立した「第一次補正予算」を原資として今後、施策を具体化させるとみられる。
 
 会見で加藤大臣は、新型コロナの感染拡大が、介護事業のサービス提供に及ぼしている影響についての現状認識を問われ、主に「第一次補正予算」での対応について回答した。記者との質疑応答の内容は、次の通り。
 
 ■記者=新型コロナウイルスに関して、日本でも高齢者施設での集団感染が増えている。感染が起きた施設の周辺地域では、連鎖的に訪問やデイなどのサービスが休業するといった影響も出ているが、現状認識と対策があれば教えて頂きたい。
 
 ▽大臣=やはり、高齢者や基礎疾患を抱える方は重症化しやすいということも指摘されている。そうした方々が集団で生活をされている介護施設において、感染拡大防止の徹底を図るということは大変重要だ。
 
 ▽これまでも感染者が発生した場合の情報共有や、報告ケア等の実施にあたっての具体的な中身も含めて(厚労省は)「感染拡大防止の留意点」の周知を図ってきた。4月21日にも改めて徹底を(通達)したところだ。
 
 ▽こうした対応をしていくために、今回の(第一次)補正予算においても、あるいは予算措置においても、例えば介護施設の多床室の個室化に関する改修、あるいは都道府県の消毒液購入費、介護施設等の消毒経費等について、補助を行うことにしている。
 
 ▽また今回の補正予算において、介護施設における簡易陰圧装置・換気設備の設置に係る経費の補助、さらにはこうした事態が生じた場合の、職員の派遣等に関する「かかり増しの経費」に対する助成も、今回の交付金で対応していく。
 
 ▼さらには、そうした(感染者が)発生した施設において、引き続き陽性である方が療養しているという場合もある。そうした時に、そこで働いている方々は「日常以上のリスク」にさらされている。
 
 ▼それに配慮した、いわゆる「危険手当」のようなものを支給される場合に、それに対する費用、それも助成をする、こうした措置を採ることとしている。まずは、そういうことが起きないことが大前提で、起きないように努力をして頂く。

 ▼そのためのマスク等の支給もさせて頂いているが、加えて起きた場合においても(「危険手当」を)しっかり対応して頂けるように、我々も一緒になって進めていきたいと思う。今申し上げた財政措置等も、講じることにしている。
 
◇─[後記]───────────
 
 この大臣会見が行われた5月1日に、日本介護クラフトユニオン(NCCU)が、厚労省に赴いて「特別手当の支給」等を求める「要請書」を、厚労省の担当官に手渡しました(弊紙5月1日号で既報)。
 
 この要請に対して厚労省の担当官は「昨日(4月30日)成立した補正予算の中でキチンと対応していきたい。(NCCUが要請した)「特別手当」の原資としても(補正予算を)広く使えるようにする」と回答したそうです。
 
 今回の加藤大臣の発言は、厚労省担当官の回答を裏付ける内容になります。いずれにせよ、新型コロナの感染リスクを抱えながらも、日々奮闘している現場の介護職員に少しでも報いるため、一刻も早く「具体的な給付内容」を明示してもらいたいと思います。
 
────────────────◇
 
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*****令和2年5月6日(水・祝)第256号*****

◆◇◆◆◆─────────────
政府・補正予算、都道府県から休業要請を受けた通所事業者に「継続支援」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染対策として、4月30日に国会で成立した、いわゆる「第一次補正予算」で、「休業要請を受けた通所介護事業者等のサービス継続に対する支援」=図=(国の予算額68億円、以下「継続支援」)が盛り込まれた。

第一次補正予算図 全国の通所系介護サービスでは現在、感染拡大防止の観点から「都道府県等から休業を要請される」状況が生じているが、これに応じて事業者が休業すれば、高齢者やその家族の日常生活を支えるため、代替サービスを提供することが求められる。

 このため、必要な介護サービスを確保する観点から、介護サービス事業所における、通常の介護サービスの提供では想定されない「関係者の緊急かつ密接な連携」や「特別な形でのサービス提供」に関する取組に対して「継続支援」を行うための予算が組まれた。

 具体的には「1、休業要請を受けた通所介護事業者等のかかりまし経費」「2、休業要請を受けた通所介護事業者等の連携先事業所(利用者を受け入れた事業所等)のかかりまし経費」の2点で、実際に介護サービス事業者が負担した経費の2/3が補助される。

 「1」の場合、事業者が取るべき対策として【縮小してサービス提供を実施する場合】と【訪問によるサービス提供に切り替える場合】の2つのケースが想定される。それぞれのケースで、「継続支援」に該当するものとして、次のような具体例が挙げられている。

 【縮小してサービス提供を実施する場合】
 ▽居宅訪問により安否確認を行う際の、移動のための車・自転車等の購入またはリース
 ▽ICTを活用して安否確認を行う際の、ICT機器(職員用スマホ・利用者宅タブレット等)の購入又はリース
 ▽デイの送迎や居宅訪問により安否確認を行う際の、衛生用品(マスク・手袋・体温計等)の購入

 【訪問によるサービス提供に切り替える場合】
 ▼訪問サービスを提供するために、職員確保をするための諸経費
 ▼訪問サービスの提供方法を学ぶため、訪問の際にヘルパーに同行してもらう場合の謝金
 ▼移動のための車・自転車等の購入またはリース
 ▼訪問によるサービス提供にかかる、損害賠償責任保険への加入
 ▼安否確認を組み合わせて行う際の、ICT機器(職員用スマホ・利用者宅タブレット等)の購入又はリース
 ▼衛生用品(マスク・手袋・体温計等)の購入

 また「2、休業要請を受けた通所介護事業者等の連携先事業所(利用者を受け入れた事業所等)のかかりまし経費」では、「新たな利用者を受け入れるための調整に係る諸経費」と「利用者を追加で受け入れることに伴う職員確保のための諸経費」の2点が盛り込まれた。

◇─[後記]───────────

 厚労省が公表した、4月19日時点の「通所介護・短期入所」の休業件数は、全体で「858」ですが、内訳は自主休業が「843」、人手不足によるものが「13」、都道府県による要請が「2」です。

 この数には「短期入所」も含まれていますが、全てを「通所介護」の事業者数と仮定しても、今回の「継続支援」の対象となる事業者は、4月19日時点の数だけみれば、全国でわずか「2」しかありません。

 しかも、通所介護事業者が都道府県から休業要請されれば、基本的には事業収入が途絶えることになります。この他にいくつかの経済的な支援策も示されていますが、事業継続のための収益が厳しい中で「経費の2/3の補助」を利用しようと考えるのか……。

 せめて「858」の事業者が対象となるように前提条件を再考するか、「2/3の補助」の見直しがないと「予算は組んだけれど、利用者がほとんどいなかった」という事態に陥る可能性が高いと思われます。

 今回は「第一次補正予算」ですが、「第二次補正予算」ではぜひ、全国の介護サービス事業者にとって「使い勝手の良い」施策を盛り込んでもらいたいものです。

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◆◇◆◆◆─────────────
厚労省「老健施設の感染者が入所継続の場合は、期限の目安を定める」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護老人保健施設で、新型コロナウイルスの集団感染事例が相次いで起きていることを受け、厚労省は「感染者は原則入院」としながらも、受け入れる医療側の事情により、入院に調整を要する場合は「期限の目安を定める」こと等を要請した。

厚労省・老健対策通達 厚労省は5月4日、都道府県等に対して「介護老人保健施設等における感染拡大防止のための留意点について」=画像=を通達し、この中で指摘した。通達文ではまず、老健の入所者が新型コロナに感染した場合「原則入院となる」と指摘した。

 ただし「地域の発生及び病床等の状況によっては、入院調整までの一時的な期間について、都道府県の指示により、介護老人保健施設等で入所継続を行う場合があり得ること」と述べた上で、老健施設に対して次の措置を講じるように都道府県等に要請した。

 ▽施設の人員体制、物資等に係る支援体制を構築し、感染者が老健施設で入所継続可能な状態を構築すること。

 ▼症状や状態に変化があった場合の医療提供及び入院対応方針を明確にした上で、期限の目安を定めること。

 ▼施設側と相談し合意された内容について、施設における療養の指示を行うこと。具体的には、協力医療機関、同一法人の介護サービス事業所、関係団体等による応援体制の構築や、感染管理についての専門知識を有する者の派遣に係る調整を行うこと。

 ▽パルスオキシメーター等、健康状態を把握するための検査機器の配備や使用法に関する助言や、必要な物資の放出等、速やかに人員・物資等に係る支援を行うこと。

 ▼なお、介護老人保健施設等での入所継続は一時的な取扱いであり、可能な限り速やかに入院の調整を行うこと。

◇─[後記]───────────

 政府が出した「緊急事態宣言」が5月末まで延長される等、新型コロナの感染者は老健施設に限らず、全国で拡大している現状を承知の上で申し上げれば、今回は「原則入院」ではなく「最優先で入院」と通達すべきだったと、弊紙では考えます。

 この当たりは、都道府県でも十分に承知しているものと信じたいのですが、直近でも老健施設の感染者発生事例が相次いでいる状況を見るとこれ以上、施設内で「集団感染」を引き起こさないためには、国からの強いメッセージが必要だと思います。

 もはや、老健施設の「自助努力」は限界に到達しています。国や都道府県の「強力な支援」が必要です。

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厚労省・介護事業者への新型コロナ特別手当「補正予算でキチンと対応する」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護現場で、新型コロナウイルスに感染するリスクを抱えながら、日々の介護サービス提供を継続している介護従事者への「特別手当の支給」を求める声に対し、厚生労働省は「補正予算でキチンと対応する」と回答した。

 介護従事者の労働組合・日本介護クラフトユニオン(久保芳信会長、略称=NCCU)は5月1日、加藤勝信厚生労働大臣に宛てて、介護従事者への特別手当の支給と、衛生用品の安定供給に向けた「強力かつ有効な措置を講じること」を求める要請書を提出した。

NCCU」要請書手渡し NCCUの染川朗事務局長と村上久美子副事務局長が5月1日に厚労省を訪れ、老健局総務課の栗原企画官に「要請書」を手渡した=写真・NCCU発表資料より。この席でNCCUは「現場の介護職員は非常に疲弊している」

 「自身の感染のみならず、媒介者となってしまうという危機感の中にいる」「欧米の高齢者施設では、多くの利用者が犠牲になっている」「衛生用品は高騰しており、介護報酬で補える価格ではない」

 「このような中で、懸命に現場を支えている介護職員に対して特別な手当等の対応も必要」等と訴え、国としての対応を要請した。これに対し厚労省は「昨日成立した補正予算の中でキチンと対応していきたい」

 「事業を継続するための策として、ご指摘されたような掛かり増し的な増加費用を支援する措置を行い、特別手当の原資としても広く使えるようにする」等と回答した。NCCUが要請書で指摘した2点の概要は、次の通り。

 【1、介護従事者への特別手当の支給】密室や浴室でのケア・唾液に触れる食事のケア・排泄ケアなど、感染リスクの極めて高い業務にあたる介護従事者の労に報いる特別手当を、国の責任において支給することを要請する。

 【2、衛生用品等の更なる支援】マスク・消毒液・防護服などは依然として不足しており、通常ルートでは確保できない。場当たり的な対応ではなく、安定供給に向け強力かつ有効な措置を講じることを要請する。

◇─[後記]───────────

 NCCUは4月15日に、政府に対して3項目の要請を行っており、この一つに盛り込まれていた「介護従事者の労災認定」は一昨日に実現し、厚労省がその内容を公表しました(昨日付け弊紙ビジネス版で既報)。今回の要請は「第2弾」となります。

 残り2つの項目「1、衛生用品の安定供給に向けた、強力かつ有効的な措置」「2、学童保育・保育園の受け入れ制限地域で、警察・医療関係者と同様に、介護・福祉従事者も受け入れ対象とすること」のうち「1」は、今回の「第2弾」に再度盛り込まれました。

 「2」は、各自治体の判断になりますが、それでも改善された事例が徐々にNCCUに報告されているそうです。今回の厚労省の回答が、過酷な労働環境で苦闘する介護従事者の皆さんにとって、わずかでも精神的なやすらぎになれば、と思います。

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