日本介護新聞ビジネス版バックナンバー

 「日本介護新聞」は、平成28年12月1日に「まぐまぐ」より配信を開始し、専門的なニュースも一般の方向けに可能な限りわかりやすく解説して参りました。一方で読者の中には介護事業者も多数おられるため、平成31年4月8日より「ビジネス版」を創刊することにいたしました。ここではバックナンバーを掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。もしよろしければ、下記のサイト(=「まぐまぐ」日本介護新聞ビジネス版)から、購読のご登録を頂ければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。https://www.mag2.com/m/0001687235.html

2020年02月

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月28日(金)第211号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ感染「多くの会話が交わされる環境は、感染拡大のリスクがある」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染経路は、一般的に飛沫感染と接触感染と言われているが、閉鎖空間において、近距離で多くの人と会話をするなどの一定の環境下であれば「飛沫感染や接触感染でなくても、感染拡大のリスクがある」と専門家が指摘した。

厚労省ホームページ 政府・内閣官房が主催する「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長=脇田隆字・国立感染症研究所所長)」の第13回会合(2月25日開催)で、脇田座長が説明した=画像・厚労省HPより。脇田座長はまず、政府が2月25日に示した「基本方針」を踏まえて、次の3点を指摘した。

 1=一般的な状況での感染経路は飛沫感染、接触感染だが、閉鎖空間で、近距離で多くの人と会話をするなどの一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染するリスクがある。

 2=また感染力は事例によって様々で、一部に特定の人から多くの人に感染が拡大したと疑われる事例がある一方で、多くの事例では感染者は、周囲の人にほとんど感染させていない。

 3=さらに、罹患しても軽症であったり、治癒する例も多いが重症度としては、季節性インフルエンザと比べて高いリスクがある。特に、高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高い。

 こうした特徴を踏まえて、脇田座長は「現在専門家の間では、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が会話で一定時間以上続くなど、多くの人々との間で会話が交わされる環境は、感染拡大リスクがあると考えている」

 「今回の政府の『基本方針』にも、それがウイルスの特徴として記載されており、国民の皆様に『感染しやすい環境を避けて頂く』よう呼びかけている。専門家会議としても、今が極めて大事な時期だと認識している」等と述べた。

◇─[後記]───────────

 昨日夕方に、安倍首相が「全国の小中高に休校を要請」したことで混乱が生じていますが、その根拠はこの「多くの人々との間で会話が交わされる環境は、感染拡大リスクがある」との指摘だと思われます。

 確かに「恐怖」を感じますが、専門家が指摘する「事実」でもあります。それではこの「事実」に対し「どのように恐れれば良いのか」……、大変な作業だと思われますが、適切な感染防止策を実践するためにも、ぜひ早期に「根拠」を示してもらいたいと思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月27日(木)第210号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ感染の都内老健職員、勤務先施設が概要を「公表」
─────────────◆◇◇◆◆

 東京都が2月22日に、都内で29番目の新型コロナウイルスの感染者として「60代男性・都内居住・施設職員・中国等への渡航歴無し・重篤な病症」と発表した事例で、この男性の勤務先である医療法人社団英世会(えいせいかい)が、2月24日に概要を公表した。

 これによると男性が勤務していたのは、同法人が運営する介護老人保健施設サルビア(東京都日野市)で、通所担当の送迎ドライバーだった。週3日勤務し、1週当たりの平均勤務時間は12時間だった。

 同法人は2月24日にホームページで、利用者や家族等に謝罪した上で「感染拡大防止のため、安全が確認されるまでの間は、通所リハビリの休止と入所者様への面会を中止とさせて頂きます」と述べていた。

 同老健の所在地である日野市は、2月23日にホームページで市民向けに情報を公開するとともに、それまでに設置していた「新型コロナウイルス感染症対策本部」を「危機管理対策本部」の設置へ、警戒レベルを上げた。

 また同法人は2月27日「所管の保健所により、濃厚接触者に該当するご利用者様や関係する職員へのPCR検査実施の結果、検査を受けたすべての方が新型コロナウイルス陰性との連絡がありました」と発表した。

 さらに、感染した男性の最終勤務日が2月13日であったことから「2月27日をもちまして健康観察期間が終了となりますが、症状が出ているご利用者様や職員はいない状況です。引き続き通所リハビリご利用者様の状況確認を進めて参ります」としている。

◇─[後記]───────────

 まずは、同法人が自ら公表されたことに敬意を表したいと思います。様々な批判を浴びることを覚悟で発表されたと思いますが、これにより地元の方々も「自らの感染の危険度」を、ある程度は推し量ることができると思います。

 また同法人の通所リハは休止となったので、周辺地域の介護事業者の皆さんにはぜひ、利用者の受け入れ等の支援を検討して頂き、介護業界を挙げてこの難局を乗り切って頂きたいと、切に願います。

 あるネットニュースによれば、東京都は感染者の所属等を公表しない理由を「感染拡大防止に資するものではないから」と説明したそうです。これがもし事実であれば、東京都の判断は明らかに間違っていると思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月26日(水)第209号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナに対応する地域のクリニック「無症状患者の来院を懸念」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染問題で、地域のクリニックやかかりつけ医に今後の懸念点を尋ねたところ、多くの医師が「ウイルスが潜伏期間中で、無症状の患者さんが来院され、待合室などで他の患者さんや医療従事者へ感染が広まってしまうこと」を挙げた。

Мステージアンケート 医師向け転職・アルバイト求人サイトを運営する(株)エムステージが、2月18日から21日まで、199床以下の病院・診療所に勤める医師を対象にインターネット調査を実施し、61名の回答をまとめて2月26日に発表した=画像・同社発表資料より

 題名は「新型コロナウイルス感染拡大。かかりつけ医・クリニックが患者さんに求めることとは?」で、この中で「今後の懸念点」を尋ねた項目では「ウイルスの潜伏期間で無症状の患者さんが来院されること」

 「これにより、院内で医療従事者や他の患者さんに感染してしまうことや、電話相談等の窓口業務の増加、それに伴う混雑や、そもそもの患者数増加による、患者さん全員の待ち時間の増加などが考えられる」

 「また医療従事者へ感染が広がると、病院機能がまわらなくなる可能性も出てくる」等の回答があった。さらに「現時点で困ったことはありますか?」の問いには、「マスク不足」との回答が多く寄せられた。具体的なコメントは、次の通り。

 【今後の懸念点】
 ■無症状の保因者(遺伝子変異を持っているが発症していない場合)の外来受診、一般の風邪との鑑別=内科
 ■潜伏期間にある患者が、そうとは知らず来院して感染を広げてしまうこと=耳鼻咽喉科
 ■(政府が示した)受診目安より軽症で来院し、他の受診者へ移してしまうことが懸念されます=内科
 ■病院でコロナウイルスの飛散蔓延の可能性=皮膚科
 □診察室で相談が増えるため、患者の待ち時間が長くなる。不安なら感染の疑いのある人との接触時間を長くしないために、相談窓口に連絡してほしい=内科
 □問い合わせの増加による、窓口業務の増加や混雑=内科
 □医療者への感染で、外来中止など病院機能が停止することへの懸念=腎臓内科
 ■微熱と咳は多いもの。(新型コロナとの)区別がつかないし、すべて相談センター後に検査では処理しきれないのでは=内科
 □受診を制限せざるを得なくなる可能性=精神科
 □感染拡大による不安・軽症受診の増大=内科

 【現時点で困っていること】
 ■マスク、手指消毒剤が入手できない=内科
 ■マスク不足=皮膚科
 □検査もできないし、対処療法しかないのに「検査しろ」と怒鳴られる=内科
 □(通常の)患者さんが多すぎて、対応困難=精神科
 ■院内で隔離するスペースが無いので、他の患者さんへの感染拡大が心配=消化器内科
 □現時点では手軽に検査できないこと=総合診療内科
 □検査を希望して来院されても、検査できる施設が限られていることをご存じない=内科
 □定期外来受診の患者が、受診を拒否している。病院にコロナウイルス罹患患者が受診している可能性があると考えているらしい=救急・外科・心臓血管外科
 □新型コロナウイルス診断目的での受診=腎臓内科

◇─[後記]───────────

 風邪をひいた場合等に、一般市民が最初に頼るのが地元のクリニックやかかりつけ医になりますが、その末端の医療現場ではすでに、新型コロナウイルスの感染拡大で「大きな混乱」が生じていることが、このアンケートからうかがい知ることができます。

 特に内科以外で、例えば耳鼻科や皮膚科等では「無症状患者の来院」で、他の患者や院内の従事者への感染拡大を懸念する指摘があることも理解できます。「まだ自分は感染していない」と自覚していても、人混みではマスクを着用する等のエチケットは必須でしょう。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月25日(火)第208号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ感染拡大対応・菅長官「患者が増加する局面を想定した対策を取っていく」
─────────────◆◇◇◆◆

 国内で新型コロナウイルスの感染が拡大している中で、PCR検査で陰性だった人が後で陽性反応が確認される等、新たな対策が求められている中で、菅義偉官房長官は「患者が増加する局面を想定した対策を取っていく」との考えを示した。

菅長官 2月25日の午前中に首相官邸で行われた定例記者会見=写真・首相官邸HPより=で、記者から「中国で再感染者の事例が報告されているが、どのように認識しているか」と問われ、菅長官がこれに回答する中で述べた。

 この質疑以外にも新型コロナ感染対策で、クルーズ船の乗客乗員への対応等で政府のこれまでの施策の妥当性を問う質問や、それを踏まえた今後の対策を問う指摘があったが、菅長官は「患者が増加する局面を想定した対策を取っていく」との回答を繰り返した。

 会見での「中国の再感染者」に関する質疑の内容は、次の通り。

 □記者=中国で、新型コロナウイルスの感染から回復した人が再び感染した事例が報告されているが、日本政府としてこの件で情報収集はしているのか? また、再感染の可能性についてどのように認識しているのか?

 ■菅長官=中国で再感染の可能性を示唆する症例の報道があったことは承知しているが、詳細な情報が不明であり、現時点で確定的なことを申し上げられる状況にはないと思う。いずれにしても引き続き、国内外の情報収集を徹底していく。

 ■そして、確実かつ効果的な感染拡大防止対策を講じて、患者増加のスピードを抑制するとともに、患者が増加する局面を想定した対策をしっかり取っていきたいと思う。

◇─[後記]───────────

 この「再感染」の問題を含め、新型コロナの感染問題では、専門医でも明確な説明が難しい症例や状況がいくつか報道されています。介護業界では都内の老健施設職員の感染を受け、最大限に警戒レベルを上げた「水際対策」を取る段階に入っています。

 今後、新たな症例や情報が次々とマスコミから報じられると思いますが、感染対策の基本は「水際対策の徹底」と、「患者が増加する局面を想定した対策を取っていく」ことに尽きるのかも知れません。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月24日(月・祝)第207号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ感染・都道府県の介護事業所への休業要請「地区単位もあり得る」
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省は2月18日に都道府県等に対し、新型コロナウイルスの感染が介護事業所等で発生した場合「都道府県は事業所に対して必要と判断した際は、その全部または一部の休業を要請する」と通達したが、その詳細な解釈を2月21日に再度、都道府県等に通知した。

介護事業所向けQ&A 都道府県等から厚労省に「休業要請の判断基準」で質問が相次いだため、その中で多かった事項について「Q&A」でまとめ、2月21日にあらためて通達したもの=画像。これによると、都道府県が介護事業所に対して行う「休業要請」は「法的根拠はない」と回答した。

 しかし「(介護事業所等は)休業要請に従う義務はないが、必要な場合には休業を行って頂くようお願いしたい」と要請している。また「休業要請は施設単位か?」との問いには、「施設単位を想定しているが、地区単位での休業要請も妨げるものではない」としている。

 厚労省が都道府県等に示した「Q&A」の概要は、次の通り。

 □Q1=(通達に示されている)「社会福祉施設等(通所・短期入所等に限る)」は、具体的にはどのような サービスが該当するのか? 入所施設・居住系サービスは、含まれない解釈で良いか?

 ■A1=貴見のとおり。【※弊紙注=介護保険サービスでは、通所介護、短期入所生活介護、通所リハビリテーション、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護等が挙げられている】

 □Q2=都道府県等が行う「休業要請」に法的根拠はあるのか? また「社会福祉施設等」は「休業要請」に従う義務はあるのか?

 ■A2=都道府県等が行う「休業要請」には法的根拠はないが、感染症のまん延防止を図るという観点から、都道府県等の判断で要請する。 また「社会福祉施設等」は「休業要請」に従う義務はないが、必要な場合には休業を行って頂くようお願いしたい。

 □Q3=都道府県等が行う「休業要請」は、施設単位で行うのか? それとも地区単位で行うのか?

 ■A3=施設単位での「休業要請」を想定しているが、公衆衛生対策の観点から必要があれば、地区単位での「休業要請」も妨げるものではない。
 
 □Q4=都道府県等が要請する「休業期間」に定めはあるのか? また、都道府県等の「休業要請」を受け「社会福祉施設等」が臨時休業した場合、その休業期間に定めはあるのか?

 ■A4=要請する「休業期間」については、各地域の状況を踏まえ、認可権者等や「社会福祉施設等」の関係機関と適宜調整の上、都道府県等(衛生主管部局)に判断頂くことになる。

 ■また「休業要請」に応じて「社会福祉施設等」が実際に休業を行う期間については、必要に応じて都道府県等(衛生主管部局)に相談の上、判断頂くことになる。
 
 □Q5=老人保健施設や特別養護老人ホーム内で、通所や短期入所系のサービスを実施することもあるが、そのような場合、通所や短期入所系サービス以外も含む全てについて「休業要請」がなされるのか?

 ■A5=通所や短期入所系のサービスの部分のみ「休業要請」することとなる。

 □Q6=(「社会福祉施設等」の)認可権者等(である市区町村)は、具体的に何をすればいいのか?

 ■A6=(都道府県等の)衛生主管部局との連携を十分に行って頂き、例えば疫学調査に「社会福祉施設等」が協力するようサポートするとともに、休業で必要となる代替サービスの確保・調整等、利用者支援の観点で、必要に応じて指導、助言を行うことが考えられる。

◇─[後記]───────────

 今回の「休業要請」は「通所・短期入所系サービスに限る。入所施設・居住系サービスは含まれない」と通達されていますが、「施設単位を想定しているが、地区単位もあり得る」との解釈も示しています。

 つまり、新型コロナの感染状況によっては事態の重大さに鑑み、今回の通達がさらに「拡大解釈」されていく可能性も感じさせます。東京都では一昨日(2月22日・土曜)に「都内の60代男性・施設職員が新型コロナに感染し、重篤な症状」とだけ発表しています。

 しかし一般紙等の報道によれば、この男性は「介護老人保健施設の利用者を送迎する運転手」とのことです。これ以上の情報はどうやら一般紙にも「非公開」のようで、この事例が上記の通達に当てはまるケースなのかどうかも、現時点では不明です。

 同じく一般紙の報道によれば、全国の介護事業所・施設で、この東京都の老健職員の感染事例を受けて、これまで以上に警戒レベルを上げて、懸命に「水際対策」に取り組んでいる様子も報じられています。

 今後の「水際対策」を強化するため、また「感染拡大」を抑制するためにも、東京都にはこの老健職員の行動履歴を、可能な限り公開してもらいたいと思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月21日(金)第206号*****

◆◇◆◆◆─────────────
クルーズ船・新型コロナ感染「検疫開始の2月5日以前から船内で広がっていた」
─────────────◆◇◇◆◆

 国立感染症研究所は2月19日、横浜港に接岸しているクルーズ船の乗客乗員が、新型コロナウイルスに感染した時期について「2月5日にクルーズ船で検疫が開始される前に、船内で実質的な伝播が起こっていたことが分かった」と発表した=画像・同研究所HPより

国立感染症研究所HP 【1月19日=新型コロナに感染していた乗客は、出発前日から咳があった】

 クルーズ船ダイアモンドプリンセス号(以下、クルーズ船)は、今年1月20日に横浜港を出発し、鹿児島・香港・ベトナム・台湾・沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜港に帰港した。この航行中の1月25日に香港で下船した乗客は、実は1月19日から咳が認められていた。

 この乗客は下船後の1月30日に発熱し、2月1日に新型コロナウイルス陽性であることが確認された。そのため日本政府は、2月3日に横浜港に入港したクルーズ船に対し、その乗客乗員の下船を許可しなかった。

 【2月3日・4日=全ての乗客乗員に健康診断】

 クルーズ船の乗客乗員に対して厚労省は、2月3日・4日の2日間、検疫官が全ての乗客乗員の健康診断を行った。そして症状のある人と、その濃厚接触者から新型コロナウイルスの検査実施のために「咽頭ぬぐい液」が採取された。

 【2月5日=陽性者確認。船内の検疫開始】

 そして2月5日に、検査結果より新型コロナの陽性者が確認されたことから、クルーズ船に対して同日午前7時より、14日間の検疫が開始された。2月5日時点でクルーズ船には、乗客2666人・乗員1045人の合計3711人が乗船していた。

 2月7日には乗客に体温計が配布され、体温が37・5℃を越えた場合には、発熱コールセンターへ連絡する等の健康観察が開始された。発熱した乗客は船内の医療チームに照会され、新型コロナウイルスの検査が行われた。

 また、船内に常設されている診療所でも新型コロナとは異なる体調不良者を含め、診療していた。新型コロナの陽性者は下船し、国内の病院に入院し治療・隔離された。陽性者の同室者は濃厚接触者として検査され、陽性であった場合は同様に下船し、病院に入院した。

 陰性であった場合は、陽性患者との最終接触日から14日間船内での隔離となった。このように当初は有症状者と、その濃厚接触者に対してのみ、新型コロナの検査が行われた。その後、検査体制の整備拡大に伴い、2月11日から全乗客に対して検体採取が開始された。

 【2月11日=80歳以上の高齢者・基礎疾患者から年齢順にPCR検査実施】

 具体的には80歳以上の高齢者と、糖尿病や心疾患等の基礎疾患を有する人から、年齢順に検体採取が開始された。そして採取された検体に対し、PCR法により新型コロナウイルスの検査が実施された。

 【2月18日時点=531名が「確定例」。発症日が確認できたのは184名】

 これらの検査手法により同研究所は、2月18日の時点で531名(乗客466名・乗員65名)を「確定例」(症状の有無にかかわらず、新型コロナウイルスの検査で陽性となった乗客乗員)とした。同研究所では、この「確定例」を詳細に分析した。

 【184人中、2月6日以前の発症者が33名】

 この「確定例」の中で、発症日の情報が確認できた184名を調べたところ、検疫が終日実施された最初の日である2月6日より「以前に発症した人」が33名、2月6日「以降に発症した人」が151名であった。

 同研究所では「暫定的な結論」として、「発症日が判明している『確定例』の検討に基づいて評価すると、2月5日にクルーズ船で検疫が開始される前に、新型コロナウイルスの実質的な伝播が船内で起こっていたことが分かる」と指摘している。

◇─[後記]───────────

 現在、厚労省がクルーズ船に対して行った「隔離措置」に対して、賛否を交えた様々な指摘がなされています。結果論になりますが、今回の同研究所の調査結果を読み解けば「2月5日の検疫開始以前に、もっと早く手を打つべきだった」ことになるのでしょう。

 この貴重な調査結果を、介護施設で新型コロナの感染者が発生した場合の「教訓」とするならば、もし、施設の入居者・利用者・職員・関係者に感染者が発生したら「すでに拡散は始まっている」と捉え、迅速な対策を考え、実行しなければならないと思われます。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月20日(木)第205号*****

◆◇◆◆◆─────────────
クルーズ船80代乗客2名死亡、搬送・入院から「8~9日後」
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省は2月20日、横浜港に接岸中のクルーズ船で、新型コロナウイルスの感染が確認され、医療機関に搬送された80歳代の男女2人が死亡したことを発表したが、2人とも入院してから死亡に至るまで「8~9日」であることがわかった。

 厚労省が、マスコミ向けに発表した資料で判明した。基礎疾患として、男性は「気管支喘息、狭心症治療歴あり」で、女性は無かった。男性は2月10日に発熱を訴えたためPCR検査を実施し、2月11日も「発熱が続いた」ために医療機関に搬送され、入院した。

 女性は2月12日に「発熱が続いた」ことからPCR検査を実施し、その日のうちに医療機関に搬送され入院した。結果的に、クルーズ船から医療機関に搬送され入院してから、男性は9日後、女性は8日後に死亡した。

 厚労省が発表した、2人の概要と経過は次の通り。

 ■80代・男性
 □居住地=神奈川県
 □基礎疾患=気管支喘息、狭心症治療歴あり
 □死因=新型コロナウイルス(COVID-19)感染症
 【経過】
 ・2月5日=クルーズ船が横浜に帰港。
 ・2月10日=発熱あり。他症状なし。PCR検査実施。
 ●2月11日=発熱が続き、呼吸苦も生じたことからPCR検査検体を採取後、医療機関に搬送。感染症法に基づく入院となった。
 ・2月12日=PCR検査にて新型コロナウイルス陽性が判明。
 ・2月15日=呼吸状態増悪し挿管。人工呼吸器管理開始。
 ・2月18日=画像診断にて肺炎像悪化。
 ・2月19日=昇圧剤を使用するも血圧低下。呼吸状態悪化。
 ●2月20日=死亡確認。

 ▼80代・女性
 ▽居住地=東京都
 ▽基礎疾患=該当なし
 ▽死因=肺炎
 【経過】
 ・2月5日=クルーズ船が横浜に帰港。
 ●2月12日=発熱が続くことからPCR検査検体を採取後、医療機関に搬送。感染症法に基づく入院となった。入院時には、息切れと食欲不振を認めた。酸素投与とともに、抗菌薬の経静脈投与を開始。
 ・2月13日=PCR検査にて新型コロナウイルス陽性が判明。
 ・2月14日=呼吸状態が悪化。マスクにより高流量で酸素を投与。呼吸状態の改善を認めず。
 ●2月20日=死亡確認。

◇─[後記]───────────

 お亡くなりになられた2名の方には、心より御冥福をお祈り申し上げます。この結果を医学的にどのように分析するかは今後、医療関係者に尋ねた内容を一般マスコミが報道すると思います。

 いずれにせよ、現在の発表内容を見る限り「高齢者は新型コロナウイルスに感染すれば重篤に陥りやすい」ことが明らかになったと思います。「感染経路を遮断する」ことと、「自分が感染しない」ための方策に徹底して取り組むことが、改めて求められると思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月19日(水)第204号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護事業所利用者が新型コロナに感染した場合、都道府県の判断で「休業を要請」
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省は2月18日、都道府県等に対し「社会福祉施設等の利用者等に新型コロナウイルス感染症が発生した場合等の対応について」と題した連絡文書=画像=を発出した。同時に、介護業界の各団体に対しても同じ文書を送付し、傘下の会員への周知を要請した。

厚労省連絡文書 これによると、社会福祉施設の利用者や職員等に新型コロナウイルスの感染が確認された場合はまず、社会福祉施設とその認可者である市区町村、さらに都道府県の3者の間で情報共有に努めることを要請している。

 また、利用者の感染が確認された社会福祉施設は、感染した利用者等に対して治癒するまでの間は、利用を避けるよう本人と家族等に要請する。加えて社会福祉施設は、都道府県等が行う感染経路の特定や濃厚接触者の特定等に協力する。
 
 さらに都道府県等は、地域の公衆衛生対策の観点から「休業の必要性の有無」について判断する。そして「必要である」と判断した場合は、社会福祉施設に対し「その全部または一部の休業を要請」する。

 加えて都道府県等は、感染のおそれがある利用者等についても、必要と認める場合には市区町村等を通じて、社会福祉施設に対し「サービス利用を避ける」よう要請することが、連絡文書で指摘されている。

◇─[後記]───────────

 現時点では、介護サービス事業所や施設内の感染は報告されていませんが、新型コロナウイルスの感染が広がっている現状では、介護関係者も自らの事業所・施設で感染者が確認された場合を想定して、対応策を考えておくべき段階に到達したのかも知れません。

 特に、感染経路が明確でない感染者の発生が次々と報道される中で、ここからが介護業界にとって「正念場」となると思われます。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月18日(火)第203号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ・政府専門家会議座長「一番大切なのは、高齢者への感染を防ぐこと」
─────────────◆◇◇◆◆

政府専門家会議 新型コロナウイルスの感染対策で、政府は2月16日午後5時から首相官邸で「第1回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」(脇田隆字座長・国立感染症研究所長)=写真・首相官邸HPより=を開催した。その後に脇田座長は加藤勝信厚労大臣の記者会見に同席して、記者からの質問に応じた。

 ここで脇田座長は、新型コロナウイルスの感染対策で「国民全体に協力を求める」と述べた上で「一番大事なのは、高齢者への感染を防ぐこと。そのためにもまず『自分が感染しない』ための行動を取って頂きたい」と呼び掛けた。

 また高齢者の感染について「重症肺炎になるという可能性が高いと考えられるので、早めの検査をお勧めしたい」と述べ、その体制構築を急ぐ考えを示した。厚労省で行われた記者会見での、脇田座長が回答した質疑応答の概要は、次の通り。

 ■脇田座長・挨拶=感染症専門家会議の座長をさせて頂きました、国立感染症研究所所長の脇田と申します。(PCR検査について)PCR検査のキャパシティ・能力は、かなり日本国内でも充実してきたと思っている。

 ■ただ一方で、やはり軽症の患者さんたちがそういった検査に殺到することは避ける必要があると考えている。肺炎の患者さんを適切に臨床医の先生方が診断をして、さらにその患者さんの検査を(まず)進めるべきだということになった。

 ■一方で高齢者の方、あるいは基礎疾患を持っているような患者さんに関しては、重症肺炎になるという可能性が高いと考えられる。そういった方々に関しては、早めの検査をお勧めしたいという結論に至ったと思っている。

 □記者=脇田座長は(先ほどの発言で)国民に協力を求められたが、改めて国民一人ひとりが今、すべきことを教えて頂きたい。

 ■脇田座長=もちろん、これはまだ「感染の早期」にあるので、必ずしも直ちにというわけではないが、しかしこれを国民全体で「感染の蔓延を防いでいく」という認識で共通にする必要があると考えている。

 ■(具体的には)人混みを避けるとか、一番大事なのは「お年寄りへの感染を防ぐ」ということになる。そういったことを考えれば「自分が感染をしない」ということが、人へ感染させることを防ぐということになる。

 ■この感染症が難しいのは、無症状あるいは軽症でもウィルスを持っている場合があることだ。「感染者のピラミッド」で示すと、一番てっぺんに本当の「重症者の方」が乗っかっていて、その下には多くの「症状の軽い方」がいる。

 ■「自分」が感染した場合に「他人」に感染させてしまうかもしれない。それが広がれば広がるほど「重症者の方」も増えてしまうということに繋がるので「なるべく自分が感染しないという行動を取って頂きたい」という趣旨で、先ほど申し上げた。

 □記者=高齢者について、長寿化で高齢者は幅広いと思うが、何歳代以降とか、ある程度の目安を示して頂ければと思うが……。

 ■脇田座長=その点も、専門家会議では少し議論があった。ただ「重症化する」「重症肺炎になる」という目安が、必ずしも「何歳以上」という区切りができるわけではないので、そこは少し(判断を下すのは)要注意だ。

 ■結果的に(区切りをつけることで)「それ以下は大丈夫」という考えにも繋がるので、(この質問に対する回答は)少し留保したいと思う。

◇─[後記]───────────

 先日テレビのニュース番組で、ある特養の感染対策を取り上げていました。そこでは入居者への面談希望者があった際、体調をチェックする質問用紙に回答してもらった上で体温を測定し「発熱の疑い」があれば「施設への立ち入りをお断りする」ことを徹底しています。

 昨日付けの弊紙で「おそらく全国の介護施設で、職員の皆さんが細心の注意を払って『標準予防策』を徹底していることが奏功していると考えられます」と述べましたが、その根本は職員の皆さんが「自分が感染しないこと」を徹底している点にあると思われます。

 「感染経路を遮断する」ことと、介護職員の皆さんを始めとした全ての関係者が「自分が感染しない」ための方策に徹底して取り組むこと──この二つを着実に実践することが今、介護業界に求められていると弊紙では感じています。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月17日(月)第202号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省・介護施設向け新型コロナ対策「感染経路の遮断を」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスの感染で、厚生労働省は介護施設向けの対策として、施設等の職員が新型コロナウイルスについて正しい認識を持つとともに「感染対策マニュアル」等を通して、基本的な感染症対策を徹底して「感染経路を遮断すること」を呼び掛けている。

 厚労省は1月31日に、各都道府県宛てに最初の通達を発出し、その後は最新情報を加えて2月13日に改めて通達した。1月31日時点では、厚労省が公表している「高齢者介護施設における感染対策マニュアル・2019年3月改訂版」の実践と徹底を呼び掛けた。

感染経路遮断 通達文では、このマニュアルの中の「スタンダード・プリコーション(=標準予防策)を基本とした、感染経路予防策の徹底」=図・同マニュアルより=を要請している。特に施設職員に対し「入所者と日常的に長時間接するため、特に注意が必要」と指摘している。

 具体的には「手洗いのほか、血液・体液・分泌物・嘔吐物・排泄物等を扱うときは、手袋を着用するとともに、これらが飛び散る可能性のある場合に備えて、マスクやエプロン・ガウンの着用についても検討し、実践することが必要」等と述べている。

 また通達文では、中国・湖北省から帰国した職員や、その職員との濃厚接触者を対象に、発熱や呼吸器症状があれば、施設長は市区町村や保健所に報告し、指示を求めることを要請していた。

 これが2月13日の通達で、地域として「浙江省」を追加し、発熱の解釈として「概ね37・5℃以上」を挙げた。また市区町村や保健所に報告する対象を「発熱等の症状により感染が疑われる職員等がいる場合」にまで広げた。

◇─[後記]───────────

 幸いにも現時点ではまだ、介護施設内で新型コロナウイルスの感染が報告された事例はありません。おそらく全国の介護施設で、職員の皆さんが細心の注意を払って「標準予防策」を徹底していることが奏功していると考えられます。

 今回の厚労省の新たな通達も「介護施設の感染事例ゼロ」が継続することを願っての呼びかけだと思われます。介護現場では、職員の皆さんが想像を超える苦労を毎日、重ねておられると思います。そのご努力が必ず報われることを、弊紙では心より祈念いたします。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月14日(金)第201号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナ感染者・都内タクシー運転手「濃厚接触者は約100人」
─────────────◆◇◇◆◆

小池都知事 新型コロナウイルスの感染が2月13日に確認された、都内の70歳代の個人タクシー運転手に対し、疫学調査をした結果について、東京都は2月14日午後5時に記者会見した。これによると、同運転手の濃厚接触者は約100人で「現在、症状別に対応している」等と述べた=写真は、午後5時の会見に先駆けて記者会見した小池百合子都知事。都庁HPより

 同運転手は1月18日に、屋形船で行われた都内城南地区の個人タクシー組合支部の新年会に参加しており、この屋形船の従業員1人が、新型コロナウイルスに感染していることが本日(2月14日)、判明した。

 新たに感染が確認された、この屋形船の従業員は「中国湖北省からの旅行者との接触歴がある。また、新年会参加者の中に発熱等の症状を呈していた方が約10人いることを確認しており、運転手の方も現時点では、この新年会で感染したのではないかと推測している」

 「このため東京都では現在、新年会の関係者を中心に詳細を調査している」等と述べた。また東京都は本日、同運転手が所属している個人タクシー組合支部の従業員1人が、同様に新型コロナウイルスに感染していることも発表した。

 東京都の調査によれば、この1月18日に屋形船で開催された新年会に参加した人数は約80人で、これ以外に同運転手の業務上の乗務歴や、日常の行動歴等については「現在確認中だ」と述べている。

 この新年会の参加者を含め、同運転手の濃厚接触者として東京都は「屋形船従事者、患者の同居者、個人タクシー組合支部従事者、患者が受診した医療機関の医療従事者など、現時点で合計約100名を把握している」と説明している。

 これらの濃厚接触者に対しては「症状の有無に関わらず、全員について順次検査を実施しており、検査結果については速やかに公表していく」としている。東京都が現在、感染患者とその濃厚接触者に対して実施・依頼している事項は、次の通り。

 ■検査結果が判明するまでの間は「自宅待機」

 ■現在症状が無く、検査結果が陰性の人は「患者と最後に濃厚接触があった日から14日間の健康観察」

 ■症状が出た場合「保健所へ連絡の上、医療機関を受診する」

◇─[後記]───────────

 報道によれば、このタクシー運転手の義理の母親が、厚労省が昨日公表した「新型コロナウイルスが関連したと思われる最初の死亡事例」になります。これまで新型コロナウイルスの感染に関するニュースは、クルーズ船の乗客乗員の事例が中心でした。

 今回、タクシー運転手の「濃厚接触者は約100人」と発表され、これらの方々に疫学調査を実施することで、クルーズ船のような「隔離された空間」ではなく、私たち一般人の「日常生活の空間」に、新型コロナウイルスはどのような影響を及ぼすのかが判明します。

 その調査結果から、高齢者を含む一般人の「対応策」も見えてくるはずです。まずは、東京都の調査結果の発表を待ちたいと思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月13日(木)第200号*****

◆◇◆◆◆─────────────
クルーズ船、80歳以上の乗客「陰性確認者から順次下船」
─────────────◆◇◇◆◆

 2月3日に横浜港に到着したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客で、80歳以上の高齢者から順次、下船することになった。厚生労働省が2月13日に発表した。厚労省はすでに、高齢の乗客に新型コロナウイルス検査を実施している。

 具体的には80歳以上で、船内で窓のない部屋と、窓はあっても開閉できない窓しかない部屋で生活している乗客と、基礎疾患などを抱えている乗客の3つのケースが、今回の新型コロナウイルス検査の対象となった。

 この検査実施者の中で、陰性が確認された高齢者については、本人が下船を希望する場合は下船し、潜伏期間が解消するまでの間、政府が用意する宿泊施設で生活することになる。なお検査の結果、新型コロナウイルスの陽性が確認された高齢者は、医療機関で治療する。

 また、陽性が確認された乗客の濃厚接触者については、今回の対応の対象外となる。一方で船内には、高齢で基礎疾患を抱えている乗客もおり、また潜伏期間が経過するまで、窓のない部屋に長期間滞在せざるを得ないため、持病が悪化するケースも想定されている。

 このため、新型コロナウイルス感染症とは別に、健康確保の観点からリスクが高いと考えられる乗客について厚労省は「PCR検査を実施し、陰性が確認された方のうち希望される方は下船して、政府が用意する宿泊施設で生活して頂くことになる」

 「なお希望されない方は、そのまま船内に留まって頂くことになる。当該クルーズ船に対する検疫は、引き続き実施している。必要な方には引き続き新型コロナウイルス検査を実施しており、その結果等については追って公表する」等と述べている。

◇─[後記]───────────

 本日午後9時過ぎにニュースで、神奈川県内で亡くなった80歳代の女性が、死亡後に新型コロナウイルスに感染していたことが判明したと、報じています。詳細は不明ですが「感染すれば重篤になりやすい」と言われていた高齢者が国内最初の死亡事例となりました。

 一部のマスコミは、この死亡した高齢者は「新型コロナウイルスに感染した70歳代のタクシー運転手の、義理の母親」と報じています。いずれにせよ、現時点では「高齢者は感染すれば重篤になりやすい」ことを前提とした対応が、介護業界でも求められそうです。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月12日(水)第199号*****

◆◇◆◆◆─────────────
有識者団体「東京五輪を控え、新型肺炎以外の感染症にも目を向けるべき」
─────────────◆◇◇◆◆

 感染症・災害医療・公衆衛生をはじめ、医学・歯学・薬学・看護学等の各分野の、第一線で活躍する専門有識者が数多く名を連ねている「STOP感染症2020戦略会議」(座長=賀来満夫・東北医科薬科大学特任教授)は2月10日、都内で記者会見し「提言」を発表した。

7つの約束 新型コロナウイルスの感染症対策にかかる緊急提言として「新型肺炎対策『STOP感染症・7つの約束』」=画像・記者会見発表資料より=を発表した。この中の「新型肺炎以外の感染症にも目を向ける」では夏のインフルエンザや、デング熱などの「蚊媒介感染症」などにも注意を促している。

 具体的には、東京オリンピック・パラリンピックの開催で、史上空前のマスギャザリング (=一定期間、限定された地域で、同一目的で集合した多人数の集団)が想定されている。この期間に地震・台風・洪水などの自然災害が重なるようなケースを懸念している。

 現実にこれらの事態が起きた際は「感染症の拡大リスクはさらに高まる。新型コロナウイルスへの関心をきっかけにしてリスクの高い、あらゆる感染症についても、正しい知識をしっかりと身につけることが重要だ」等と指摘している。

 その対策として、正しい手洗い・咳エチケット等に加え、手洗い場所が近くにない場合の「ウェットテイッシュの携帯や環境消毒の重要性」「口腔ケアの重要性」「感染症備蓄という考え方」等、最新の知見に基づく感染症予防に向けた「新生活習慣」を提案している。

 同戦略会議は、国土強靱化の観点から政府等に政策提案を行うことを目的として、昨年12月に発足した。海外から多くの人が訪れ、国際的マスギャザリングとなる東京オリンピック・パラリンピックイヤーを「感染症対策の重要年度」として位置づけている。

 会見では「すでに多様な情報が、さまざまなルートで飛び交っている。こうした中で当戦略会議としては、専門家による正しい情報を、わかりやすいメッセージの形に整理し、国民に向けて広く発信することが何より重要だと考え、とりまとめを行った」と述べている。

 同戦略会議の緊急提言・新型肺炎対策「STOP感染症・7つの約束」は、次の通り。

 1=正しく恐れる。
 2=ウイルスや菌の顔と性格を知る。
 3=「STOP感染『新生活習慣』」をつくる。
 4=最新の対策技術にも目を向け情報収集する。
 5=喉元過ぎても熱さを忘れない。
 6=新型肺炎以外の感染症にも目を向ける。
 7=防災用品だけでなく、感染症対策用品も備蓄を!

◇─[後記]───────────

 同戦略会議の賀来満夫座長(東北医科薬科大学特任教授)は現在、テレビのニュース番組で、新型コロナウイルスの感染対策等でコメントを述べています。この賀来座長を筆頭とした各分野の専門家の皆さんの目は、すでに「夏の東京五輪」に向けられています。

 また同戦略会議は「アメリカでは、この冬のインフルエンザの感染者数が2200万人を超え、死者は1万2千人を突破する等、新型コロナウイルスの報道にかき消されて、あまり注目されてはいない」

 「日本では昨年3325人がインフルエンザで亡くなっており、これが感染症の主流であることに今も変わりはない」と警鐘を鳴らしています。その意図は、提言の3番目=「STOP感染『新生活習慣』」をつくる=にあると思われます。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月11日(火・祝)第198号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナウイルス、現場の医師「欲しい情報が得られていない」
─────────────◆◇◇◆◆

 新型コロナウイルスに対し、現場の医師は「罹患者数、死亡者数など、感染が拡大していることはわかるものの、死亡例の患者背景や正確な致死率など、医療現場がほしい情報がまだ得られていない」と、多くの不安を抱えている実態が浮かび上がった。

 医師向けの転職求人アルバイトサイト「Dr.なび」を運営する株式会社エムステージが、2月6日から9日まで、同サイトの会員医師を対象に実施した「新型コロナウイルスによるマスク不足など、医療機関での影響について」と題したアンケートの調査結果でわかった。

 調査はインターネットで、会員医師へ送付しているメールマガジンで、回答フォームを送信して返信を得た。有効回答数は206人で、男性167人・女性39人だった。同調査で「新型コロナウイルスに関してコメントがあれば」との問いで、79人が回答した。

 主な回答は、次の通り。

 ■死亡例の患者背景が知りたい【放射線科】

 □特定の対象者だけでなく、広く気軽に検査を行えるようにしてほしい【一般内科】

 ■情報が錯綜し、対応が後手に回ったことは遺憾である。先日、抗HIV薬の使用による改善例が報告されていたが、理屈としては理にかなっており、日本でも緊急事態に対して合理的な治療が可能な、非常時体制が整備されることを期待する【内分泌科】

 ■common disease(=コモンディジーズ。日常的に高頻度で遭遇する疾患で、具体的には風邪症状・腹痛・発熱・下痢・アレルギー症状など)となると予想【呼吸器内科】

 □未知の部分が多く不安。中国人がいると過度に身構えてしまう【外科】

 ■致死率を、正確な値で知りたい【眼科】

 □騒ぎすぎ感があるが、この対策でインフルエンザの罹患率が下がっているようなので助かっている。コロナウイルスの流行がなくても、毎冬このくらい警戒して感染対策をすればいいのに、と思う【内科】

 ■「無症状なのに保菌している」という方は、見分けがつかないので心配【感染症科】

◇─[後記]───────────

 このアンケート調査の主題は「新型コロナウイルスの発症により生じた、医療用マスクや消毒液の不足が、医療現場にどのような影響を与えているか?」でしたが、弊紙が注目したのは「現場の医師の声」でした。

 総じて、情報の不足や錯綜を指摘する声が多かったようですが、この項目以外で寄せられた声で「新型コロナウイルスに対する根本的な知識不足があり、病院内で予防法や対処法がきっちり決めきれていない」との困惑もみられました。

 昨日弊紙が配信した記事で、国の公的な機関が「軽症例は全ての医療機関で診療を行うことが望ましい」と提言していますが、現状ではまだ、準備ができていない医療機関が多いようです。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月10日(月)第197号*****

◆◇◆◆◆─────────────
新型コロナウイルス「日本は致命率の低下と、医療体制の維持を目指すべき」
─────────────◆◇◇◆◆

 国立国際医療研究センターは2月5日、同センターで治療に当たった新型コロナウイルスの感染症患者3例を発表した。日本感染症学会の求めに応じ、同学会の会員に対して3例の詳細を解説した。

 同センターは、中国・武漢市の致命率(ちめいりつ=特定の疾病に罹患した母集団のうち死亡する割合)の高さと、日本を含めた他の地域との差を「おそらく武漢市は、情報が限られていることから、重症例を中心に診断されていると思われる」と分析した。

 その上で「日本国内でも今後、流行が広がる可能性が十分に考えられる。わが国における(新型コロナウイルスの)感染症対策では、感染そのものを封じ込めることを目的とするよりは致命率の低下と、医療体制の維持をめざすことが良いと考えられる」と提言した。

 具体的には「感染症指定医療機関や都道府県の指定する診療協力医療機関で、重症例を対象として治療を行って、致命率を低下させることを目指し、軽症例は全ての医療機関で診療を行う医療体制を構築することが望ましい」と指摘した。

新型コロナ防護服 感染防止対策については「日頃からの標準予防策の徹底と、接触予防策・飛沫予防策を遵守することが重要と考えられる。(2月4日時点で)国立国際医療研究センターの『新型コロナウイルス関連肺炎に対する対応と院内感染対策』が参考となる」と呼び掛けている。

 同センターが当日に発表した、新型コロナウイルス感染症患者の3症例の概要と、その考察は次の通り=写真は、同センターでの新型コロナウイルス感染症患者に対する診療時の個人防護具・発表資料より

 ◇【症例1=33歳女性・湖南省在住中国人】2020年1月19日に武漢のホテルに1泊宿泊し、1月20日に来日した。1月23日から咽頭痛と37・5℃の発熱あり。1月24日に感染症が心配で当科を受診した。

 ◇この際は下道症状なく急性上気道炎として帰宅となった。1月27日に発熱が遷延し、新たに咳嗽・喀痰・頭痛・悪寒が出現したため再度受診した。インフルエンザ迅速検査とA群溶連菌検査を施行されたが、いずれも陰性であった。

 ◇胸部レントゲン検査で肺野に浸潤影なく、尿中にグラム染色でグラム陰性桿菌を少数認めたことから腎盂腎炎として加療開始した。その後も38℃台の発熱・咳嗽・喀痰が続き、1月30日に受診。

 ◇胸部レントゲン検査を施行したところ、左下肺野に新たな浸潤影の出現がみられた。胸部単純CTでは両側下葉にスリガラス影と浸潤影の出現があり、肺炎の可能性が強く疑われ、同日入院となった。

 ◇入院後の経過は、1月30日に咽頭拭い検査施行し、同日陽性となり肺炎と診断し、内服を開始した。1月30日から31日にかけて酸素化の低下と軽度の呼吸困難の出現があり、経鼻酸素の投与を開始した。

 ◇その後は呼吸状態の悪化や胸部レントゲン上浸潤影の増悪なく経過し、2月3日(入院5日目。初診から11日目)には37℃まで解熱し、倦怠感も改善傾向であり、経鼻での酸素吸入も不要となった。

 ◆【症例2=54 歳男性・2018年5月から武漢に仕事で滞在中の日本人】主訴=咽頭痛・鼻汁。既往歴=なし。内服=1月27日から市販の感冒薬内服。生活歴=喫煙歴なし。飲酒歴=機会飲酒程度。武漢滞在中、海鮮市場へは行っていない。

 ◆仕事=会社員。発熱患者との接触歴=なし。武漢での病院受診歴=なし。現病歴=2020年1月27日から咽頭痛と鼻汁が出現した。帰国する1月29日の飛行機内で軽度の悪寒が出現し、37・1℃の発熱と上気道症がみられた。

 ◆このため咽頭拭い検査施行のうえ、感染症疑いで同日入院となった。入院後経過=入院後38・7℃まで体温が上昇したが、呼吸状態の悪化は認めなかった。1月30日に検査で陽性と判明し、胸部レントゲン検査及び胸部CT検査施行した。

 ◆しかし、いずれも肺炎を示唆するような浸潤影はなく、急性上気道炎と診断した。その後も入院継続とし経過観察を行い、第6病日まで37℃台の発熱と倦怠感は継続している。呼吸状態の悪化はない。

 ■【症例3=41歳男性・2019年12月20日から武漢に仕事で滞在中の日本人】主訴=発熱・咳嗽。既往歴=なし。内服=なし。生活歴=喫煙あり。飲酒歴=あり。武漢滞在中、海鮮市場へは行っていない。滞在中はホテル住まい。仕事=会社員。

 ■発熱患者との接触歴=なし。武漢での病院受診歴=なし。(直近での武漢滞在前も)何度も滞在歴あり。日本に帰国した2020年1月31日から38℃の発熱と軽微な咳嗽が出現した。発熱と上気道症状あり。感染症疑いで咽頭拭い検査施行の上、同日入院となった。

 ■入院後経過=入院後38・3℃まで体温上昇したが、呼吸状態の悪化は認めなかった。2月1日の検査で陽性。胸部レントゲン検査及び胸部CT検査を施行し、左肺尖部と左肺舌区に一部浸潤影を伴うすりガラス影を認め、肺炎の診断となった。

 ■酸素需用なく、経過観察の方針とした。第4病日まで37℃台の発熱は継続しているが、呼吸状態の悪化はない。

 □【3例の考察】症例1は、診断に至るまでに1週間を要しているが、本症例のように初期は咽頭痛などの上気道症状のみで、発熱も37℃台の微熱に留まることがあり、臨床像のみで感染症を診断することは困難と考えられる。

 □症例2・症例3についても、臨床像は急性上気道炎であり、肺炎患者にみられるような咳嗽、呼吸困難といった所見はみられなかった。今回報告した3例は、いずれも武漢で感染したと考えられる症例であり、現状では過去14日間の武漢への渡航歴の聴取が重要である。

◇─[後記]───────────

 まずは3症例の概要をつかむことを目的に、同センターの報告書で難しい医学用語は全て省いて、今回の記事用にまとめました。結論として同センターでは「軽症例は、全ての医療機関で診療を行う医療体制を構築することが望ましい」と指摘しています。

 しかし一部のマスコミの報道では、新型コロナウイルスの感染が疑われた患者が地域の小さな病院を受診した際に、そこから専門病院へ紹介しようとすると「条件が該当しない」等の理由で「受入れを断られた」との事例も報じられています。

 同センターの提言を実践するためにも、日本政府には「地域の医療機関から、新型コロナウイルスを診療してくれる専門医療機関への、紹介手順とそのルート」を早急に確立して欲しいと思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月7日(金)第196号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「特定介護」ほとんど増えず昨年12月末で19人
─────────────◆◇◇◆◆

 特定技能の介護職(以下「特定介護」)の在留者は、昨年12月末で19人だった。2月7日に法務省が発表した=表。法務省は特定技能の在留外国人数を3ヶ月おきに公表しているが、「特定介護」は昨年9月末時点で16人、昨年6月末時点で0人だった。

特定介護12月末現在表 昨年9月末時点から3人しか増えず、相変わらず「低調」な状況が続いている。19人の国籍別内訳は、フィリピン14人・インドネシア3人・ベトナム2人だった。昨年9月末時点と比較すると、3ヶ国で1人ずつ増加した。

 「特定介護」では「低調」だが、特定技能全体では昨年12月末で1621人。昨年9月末時点の219人から8倍近くにまで「急増」している。国籍別にみるとベトナム人が901人で全体の半数以上を占め、昨年9月末時点の93人から10倍近くにまで「急増」している。

 「特定介護」でフィリピンは、昨年12月4日に人材の送り出し手続きを開始した。またインドネシアは昨年10月から海外試験を開始したばかりで、ベトナムはまだ海外試験を開催していない。

 これらの現状からみると、19人のほとんどは海外・国内試験の合格者ではなく、過去にEPAで来日したものの日本の介護福祉士国家試験に合格できなかった人で、「特定介護」により再来日した人たちと推測される。

◇─[後記]───────────

 ベトナムは「特定介護」の人材送り出しになぜか「消極的」ですが、特定技能全体をみると「積極的」で、特に飲食料品製造業分野では407人で、昨年9月末の32人から13倍近くにまで「急増」しています。

 この状況をみると今後、例えベトナムが「特定介護」の海外試験を開催しても、そもそも受験者が集まらないのでは……との懸念が生じます。昨日付けの弊紙で報じたように「特定介護」の国内試験が3月から、47都道府県の全てで開催されます。

 どうやら「特定介護」は今後、この国内試験の合格者が主な在留者となりそうな気配になってきました。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月6日(木)第195号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定介護・国内試験、3月から全国47都道府県で実施
─────────────◆◇◇◆◆

 特定技能の介護職(以下「特定介護」)の国内試験が、3月から47都道府県の全てで実施される。また海外試験も新たにミャンマーで、2月21日から開催される。厚生労働省が2月5日に発表した=表・厚労省発表資料より

特定介護・国内試験日程 特定介護の国内試験は、昨年10・11・12月と3ヶ月連続で開催したが、開催地は東京と大阪のみだった。さらに厚労省は1月15日に「国内は1月・2月は試験を実施しないが、3月2日に再開し、全国各地で実施する予定」と発表していた。

 各都道府県内の開催地は、1ヶ所のみの県から17ヶ所の東京都まで、各地で異なる。同様に開催頻度も、開催地で大きく異なる。一方、海外試験はこれまで、昨年4月からフィリピン、9月からカンボジア、10月からネパール・インドネシア、11月からモンゴルで開催。

 この海外試験についても厚労省は1月15日に「ベトナム・中国・タイ・ミャンマーのうち、独立行政法人国際交流基金の『日本語基礎テスト』の実施環境等が整った国で実施を検討している」と「予告」していた。

◇─[後記]───────────

 法務省は1月30日に、特定技能の国内試験の受験資格を「4月から緩和する」と発表していました(弊紙1月31日付・第191号で既報)。おそらくこの「緩和」と連動する施策と思われますが、国内試験の開催地は一気に全国に広がりました。

 またその頻度も、仮に受験者が居住する県で都合が合わなくても、近隣県にまで「遠出」が可能であれば平日はほぼ毎日、受験が可能となります。厚労省の「やる気」は高く評価したいと思いますが、この「急激な拡大策」に見合う受験者が本当にいるのか……。

 国内試験の受験者数は開催のたびに倍増し、12月は300人前後にまで増加したものの、合格率は2科目とも50~80%台で安定していません(弊紙2月3日付・第192号で既報)。まずは3月の試験で、受験者がどの程度増加するか、注目したいと思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月5日(水)第194号*****

◆◇◆◆◆─────────────
クルーズ船乗員乗客検査・31人中10人が陽性、加藤大臣「判断できない」
─────────────◆◇◇◆◆

 横浜港に到着したクルーズ船の、乗員乗客に対して行った新型コロナウイルス検査で、10人に陽性反応が確認された問題で加藤勝信厚生労働大臣は、検査結果が判明した31人について、ランダムに実施したのか否かを問われ「今の状況では判断できない」と回答した。

加藤厚労大臣 2月5日午前8時42分から、加藤大臣が厚労省内で緊急会見して明らかにした=写真・厚労省HPより。検査は、発熱等の症状がある人、あるいはその濃厚接触者等の人トータル273人分の検体を採取した。31人を除く残りの242人分については「今、ウイルス検査の確認中だ」と答えた。

 また「ウイルスの有無を科学的に確認せずに、疫学的な条件のみで判断する場合には、最大14日間の潜伏期間を想定した措置をとっているところだ。それを踏まえて今、入国制限等も実施している」

「残る乗員乗客の方々には、そうした考え方を取っているということを踏まえて、必要な期間船内に留まって頂きたい。引き続き、臨船検疫を進めていきたいと思っている」等と述べた。記者会見における、質疑応答の内容は次の通り。

 □記者=現在の検査結果について確認させて頂きたい。31人分の結果が判明し、10人が陽性ということは、21人分は既に陰性が確定しているという判断か?

 ■大臣=そうだ。

 □記者:残りの242人分については、今、ウイルス検査の確認中ということか?

 ■大臣:そうだ。正確に言うと、一部は確認を検疫所で作業を進めている。それから、一部は昨日の晩から今朝にかけて検体を採取したので、患者のみなさん、患者で陽性反応のあった皆さんと一緒の船に乗せこんで、今、それぞれ検体を分析するところに移送し、これから調査を行うという段階だ。

 □記者=船内の健康診断等は、すでに終了しているのか? というのもこの273人以外に、さらに感染者、濃厚接触者としてウイルス検査が必要になる方はいるのか?

 ■大臣=現在、健康確認、検温、問診、質問表への記載、それを踏まえた問診と、一連の作業は終了している。それから「PCR検査」に関しては、先ほど273人分と申し上げたが、中国等の状況を見ると高齢者・基礎的疾患がある方が重篤となる危険性がある。

 【PCR検査=医療機関で採取された微量の検体(患者の鼻腔や咽頭を拭ってウイルス保存培地に浸した綿棒等)を高感度で検出する手法で、クラミジアやウイルスといった顕微鏡では見ることのできない病原体の有無を調べる】

 ■従ってそこを想定した上で、これは準備ができ次第ではあるが、高齢者とか基礎的疾患がある方は、一応ここの段階で「PCR検査」をやっておく必要があるのではないかと考えており、そうした措置を取っていくべく準備を進めていきたいと思う。

 □記者=陽性が出ている患者の症状について。現在、重症の患者はいるのか?

 ■大臣=今、その状況について確認をしているところだ。ただ、ストレッチャー等で運ばれている方はいないと承知をしている。それ以上については、病院できちんと検査をしないと断定的なことは申し上げられない。

 □記者=二点、お伺いしたい。10人の方の容態で、発熱や咳などあれば教えて欲しい。もう一点、先ほど大臣が言っていた「14日間」は、陰性の方であっても船内に留まるという趣旨の発言だったと思うが、いつまで船内に留まると厚労省は設定をしているのか?

 ■大臣=まず10人の方については、それぞれ症状があるとは承知をしているが、具体的な状況はやはりもう一回、入院機関の中でチェックをして頂いてからでないと正確なことを申し上げる状況にはない。

 ■それから「14日間」というのは、今「14日間だ」と決めたわけではない。これまでの措置が「14日間」ということを踏まえて、必要な期間は船内に滞在して頂く必要があると思っている。

 ■それから、これは追加的な話ではあるが、この船には乗客の方が2666人、乗員の方が1045人。合わせて3700人近い方が乗っているが、日本以外にも香港・台湾を含めて56の国、地域の方々が乗っておられる。これも踏まえながら対応していかねばならない。

 □記者=船は、検疫が終わった形にはならず、上陸許可が出なくて、沖に停泊したまま14日近く、今乗っている乗客・乗員の皆さんはその中に居なければいけないのか?

 ■大臣=まず一つは、現在は臨船検疫をやっているので、当然、仮の検疫済証も含めて検疫済証が出ていないから、この船から上陸することはできない。ただ、今は離れたところにいるので、具体的な船の状況はこれからまた相談をしていかなければならないと思う。

 □記者=厚労省では「14日間」というのを、WHO(世界保健機関)からは「大体10日間くらいに潜伏の期間を短縮しても大丈夫なのではないか」ということが示されているが、今のところは「14日間」を見ているということか?

 ■大臣=今回チャーター便(で帰国した人)は、まず一回「PCR検査」をして頂いて、それから10日間後にもう一回「PCR検査」をして、そして陰性だと、こういう一定の手続きを踏んだ方は10日間だ。

 ■そうでない場合には、先ほど申し上げた疫学的というのは「何も症状が出ていなければ」ということで「14日間」だ。現段階では(クルーズ船乗員乗客の)皆さん方にはまだ「PCR検査」をするという状況ではないので、「14日間」を原則に考えていく必要がある。

 □記者=「14日間」というのは、今日(2月5日)をゼロ日目と数えて14日間となるのか?

 ■大臣=まず、感染を予防する行動を取って頂かないとならない。どういうことをしたら良いのか、あるいはどういうことをしないで欲しいかを今、船内で徹底させて頂いている。したがって今日からその起算を考えていかなければいけないと考えている。

 □記者=10名の方の乗員と乗客の、内訳がわかっていたら教えて欲しい。

 ■大臣=すみませんが、確定的なことは言えない。現段階ではわからない。

 □記者=31人中10人というのは、かなり高い率のように思われるが、何か症状のよく見られる方を優先的に検査したのか? それともそういうのは特になくて、ランダムに検査した結果で、そういった方が出られたのか教えて欲しい。

 ■大臣=全体としてどう取ったのかというのは、今の段階では必ずしもはっきりしていない。全くランダムなのか、例えば有症者の集団がそれにかなり入っていたのかについては、ちょっとまだ今の状況では判断できない。

 □記者=この10人について、性別の内訳や年齢を教えて頂きたい。

 ■大臣=10人のうち、日本国籍の方が3名。年齢は50代以上の方々だ。中には80代の方もいる。

 □記者=現段階で感染症法上の一類感染症であるとか、あるいは検疫法の34条を使うとか、そういったお考えや検討はあるのか?

 ■大臣=本件に関しては、まだ先ほど申し上げた臨船検疫をしているという状況なので、この状況の中ではそういった措置を取らなければいけないという状況は発生していない。

 □記者=まずは31人が判明したということだが、最終的に273人全員が判明する見通しは、どのようにお考えか?

 ■大臣=一つは、船のバラスト(船舶の重量を増したり重量のバランスを取ったりするために積み込む重し)がいっぱいになっており、それを抜かなければいけないので今、外洋に向かって多分動くか、動こうとしている最中だと承知をしている。

 ■従って、それから戻ってくるのに最低10時間以上かかる。これは今の船の動きだ。それから「PCR検査」は既にかかっているもの、それから陽性確認された方々と一緒に船から降りて今ちょうど配送しており、それぞれのところに持って行っている。

 ■それがそれぞれのところに届き、そして確認するということで、まだ数日かかるのではないかと考えている。

◇─[後記]───────────

 テレビのニュース番組で報じられている内容では、よくわからない部分があったので、厚労省が発表した本日の大臣会見の内容を、文言の修正を加えた上で全文を掲載しました。この中で弊紙が最も気になったのが「31人」の抽出方法です。

 「ランダムか否か」を問われた大臣が、回答でなぜ明言を避けるのか……。検査官に確認すれば簡単にわかる問題だと思います。これが不透明だと、質問した記者が「31人中10人というのは、かなり高い率のように思われる」との疑念を抱いたのも当然だと思います。

 大臣の発言にもあるように「中国等の状況を見ると高齢者・基礎的疾患がある方が重篤となる危険性がある」のであれば、「正しく、おそれる」ためにも、政府にはまず「正しい情報」を伝えて頂きたいと思います。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月4日(火)第193号*****

◆◇◆◆◆─────────────
海外の送り出し機関、1月下旬から4ヶ国で「停止・取消・削除」相次ぐ
─────────────◆◇◇◆◆

 技能実習制度で海外の送り出し機関の、各国が認定した事業者リストからの「停止・取消・削除」が相次いでいる。外国人技能実習機構が1月22日にミャンマーの処分事例を発表して以降、2月4日までにスリランカ・ウズベキスタン・フィリピンの事例を公表した。

 同機構はこれまで、直近では昨年12月にタイ、9月にベトナムの処分事例を公表しているが、今回のようにわずか2週間で4ヶ国の処分事例を連続して発表するのは異例と言える。処分内容の詳細な理由は、全て不明。各国の公表内容は次の通り。

 ■ミャンマー(1月22日公表)=16者が「一時停止」となる。この16者を含めた、同国の認定送り出し機関は259者。

 □スリランカ(1月28日公表)=1者がリストから「削除」となる。この1者を除いた同国の認定送り出し機関は63者。

 □ウズベキスタン(2月3日公表)=1者が「許可取消」となる。この1者を除いた同国の認定送り出し機関は63者。

 ■フィリピン(2月4日公表)=「認定送出機関リストから削除された機関がある」と発表したのみで、具体的な削除数は不明。現時点で、同国の認定リストには275者が掲載されている。また、同国は「過去に認定されていた機関」も公表しているが、このリストに掲載されている81者のうち、62者が「2020年1月15日」に「削除」されている。

◇─[後記]───────────

 フィリピンは昨年12月4日に、技能実習制度ではなく特定技能で、自国の人材の日本への送り出し手続きを開始しました。さらに今年の1月27日には日本の法務省の発表で、特定技能の送り出しにも「送り出し機関」の経由が必須であることがわかりました。

 仮に、外国人技能実習機構が「認定送出機関リストから削除された機関がある」と発表した対象が「2020年1月15日」に「削除」された62者であるとしたら、フィリピンの処分事例が2月4日に公表されたのもこの一連の流れが関連しているのでは、と推測できます。

 リストからの「削除」等は、基本的には二国間の「協力覚書・協定」に基づくものなので、最終的には相手国の判断によりますが、短期間に4ヶ国の処分事例が公表されたことが「偶然」とは考えにくいです。

 何らかの形で、日本政府の「情報」と「意向」が相手国に示されているのでは……。いずれにせよこれらの動きは今後、日本国内で受入れ事業者の「実習計画の認定取消」や、監理団体の「許可取消」につながるのでは……とも考えられます。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/
*****令和2年2月3日(月)第192号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定介護、国内試験受験者数が300人前後に急増・合格率は低下
─────────────◆◇◇◆◆

 特定技能の介護職(以下「特定介護」)の国内試験の受験者数が急増している。昨年10月に第1回目を開催した際は50人程度だったが、11月の第2回目は倍の100人以上となり、12月の第3回目はさらに倍以上の300人前後となった。

 「特定介護」の試験は、介護技能評価試験(以下「介護技能」)と介護日本語評価試験(以下「介護日本語」)の2科目があるが、12月の国内試験の受験者は「介護技能」が304人、「介護日本語」が285人だった。

特定技能・12月国内試験結果 1月31日に厚生労働省が、12月開催の国内・海外試験の結果を発表してわかった=表。「特定介護」の試験は現在、国内の他は海外5ヶ国(フィリピン・カンボジア・ネパール・インドネシア・モンゴル)で実施されているが、受験者数では国内試験がトップになった。

 ただし合格率は11月試験より低下して「介護技能」が55・9%(11月=64・6%)、「介護日本語」が76・8%(11月=81・3%)だった。一方、昨年4月から毎月現地で試験を開催しているフィリピンは、11月試験で500人規模の受験者があったが12月は半減した。

 12月の合格率は「介護技能」が70・0%、「介護日本語」が65・4%で、11・12月の合格率はほぼ60~70%台で推移しているものの、4月と10月の試験では2科目とも80%前後をマークしている。全体的に、受験者数も合格率も「浮き沈みが激しい」状態。

 各国の、これまでの「特定介護」試験開催状況と、結果の概要は次の通り。

 ■国内(10・11・12月開催)=受験者数は開催のたびに倍増し、12月は300人前後にまで増加したものの、合格率は2科目とも50~80%台で安定していない。

 ■フィリピン(4月から毎月開催)=受験者数は毎月の変動が大きいが、おおむね250人前後。合格率は4月に約80%をマークして以降はほぼ毎月50%を下回り、直近3ヶ月は2科目とも60~80%に収まっている。

 □カンボジア(9・10・11・12月開催)=受験者数は、最初の2ヶ月は100人規模だったが、直近2ヶ月は35人以下にまで減少。2科目の合格率も、計8回の試験(2科目×4ヶ月)で50%を超えたのはわずか1回で「ひとケタ」が5回もある。

 □ネパール(10・11・12月開催)=受験者数は、初回に15人ほどしかいなかったが、2回目は50人程度、3回目は30人程度で推移。合格率は初回の「介護技能」で0%(全員不合格)だったが、その後の2回は20%前後に落ち着く。

 □インドネシア(10・11・12月開催)=受験者数は、初回の46人から増加し続け、3回目は100人規模にまでなった。ただし2科目の合格率は38~58%以内で揺れ動いている。

 □モンゴル(11・12月開催)=受験者数は、2回ともほぼ60~70人前後。合格率は初回でほぼ70%を記録したが、2回目は30~40%に落ち込んだ。

◇─[後記]───────────

 技能実習生の受け入れ目的は、名目上は「国際貢献」ですが、現実的には「人材確保」です。これに対し特定技能は、名目からして「人材確保」です。それが目的で試験を開催するのに「落とすため」に実施していては、全く意味がありません。

 受験者数でバラツキがあるのは、各国で事情が異なり仕方がないにしても「人材を受け入れるため」に試験を行うのであれば、やはり合格率が80%前後で推移するような制度にすべきだと、弊紙では考えます。

 「日本で働きたい」という「志」を持つ外国人材が、12月だけみても国内外で約750人以上が「特定介護」の試験を受験しています。まずはこれらの「志」ある方々に「どうすれば日本で介護職として働いてもらえるか」の視点から、制度の詳細を再考すべきでしょう。

─────────────────

 ◆日本介護新聞「ビジネ版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆Twitter=https://twitter.com/Nippon_Kaigo
 ◆Facebook=https://www.facebook.com/nipponkaigo/

(C)2020 日本介護新聞

↑このページのトップヘ