日本介護新聞ビジネス版バックナンバー

 「日本介護新聞」は、平成28年12月1日に「まぐまぐ」より配信を開始し、専門的なニュースも一般の方向けに可能な限りわかりやすく解説して参りました。一方で読者の中には介護事業者も多数おられるため、平成31年4月8日より「ビジネス版」を創刊することにいたしました。ここではバックナンバーを掲載しておりますので、ぜひご覧下さい。もしよろしければ、下記のサイト(=「まぐまぐ」日本介護新聞ビジネス版)から、購読のご登録を頂ければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。https://www.mag2.com/m/0001687235.html

2019年08月

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年8月31日(土)第91号*****

◆◇◆◆◆─────────────
厚労省予算要求「介護の生産性向上」等を重視
─────────────◆◇◇◆◆

 厚生労働省は8月29日、財務省に令和2年度予算の概算要求を行った。令和2年度の予算では、厚労省も含め各省庁で予算の重点化を進めるため先般、閣議決定で「新しい日本のための優先課題推進枠」(以下「推進枠」)が設けられた。

 これにより各省大臣は、条件付きながら一定の範囲内で特別に要望を行うことができるようになった。今回の厚労省の概算要求の中で、介護保険関係で前年度予算から「拡充」されたか「新規」で、この「推進枠」に該当する主な要求項目には、次の5点がある。
 
 1、介護事業所における生産性向上推進事業【拡充(4.4億円→9.0億円)】「推進枠」=モデル事業所で具体的な取組を展開し、これまでの取組の成果を全国に普及するため、経営者や介護従事者を対象としたセミナーを開催して手引きを作成する。

 2、介護ロボット開発等加速化事業【拡充(4.8億円→6.8億円)】「推進枠」=開発企業と介護現場の協議を通じ、着想段階から効果的な介護技術の構築など、各段階で必要な支援を行うとともに、支援する拠点を設置し、介護ロボット等の開発・普及の加速化を図る。

 3、高齢者虐待への対応【拡充(1.4億円→1.5億円)】「推進枠」=「高齢者の尊厳の保持」の視点に立って虐待防止・虐待を受けた高齢者の被害の防止や救済を図るため、地域の実情に応じた専門的な相談体制の整備や研修、市町村との連携強化などの取組を推進する。

 4、介護ロボットの導入支援及び導入効果実証研究事業【新規(3.3億円)】「推進枠」=介護施設等への介護ロボットの導入支援を行うとともに、介護ロボットを導入した場合の介護業務の効率化・負担軽減効果について実証検証を行う。

 5、大規模実証事業【新規(1.0億円)】「推進枠」=社会参加と生活習慣病対策に係る取組の効果に関するデータを収集し、これらを通じた高齢者の健康づくり・介護予防の手法について検証する。

◇─[後記]───────────

 国の予算は、各省庁が概算要求を8月末日までに行った後、財務省が政府原案を内示します。その後に復活折衝などを経て、正式に予算案として決定し、国会に提出されます。今回の概算要求から政府原案の内示に至るまで、財務省は基本的に「削減」作業に入ります。

 つまり概算要求の段階では「削減されることは、ある程度は予想済み」であることが前提となっています。今年度の予算で設けられた「推進枠」は、「この項目は、今後の日本のために優先課題なのだから、削減はしないで欲しい」という要望とも解釈できます。

 さらに「削減」が前提の概算要求の中で、前年度実績から「拡充」したり全く「新規」に設ける予算は、その省庁の「最重点施策項目」とも言えると思います。今回、弊紙では「推進枠」「拡充」「新規」の三つのキーワードに係る、介護関係の予算項目に注目しました。

 この結果「介護現場の生産性向上」「介護ロボットの普及促進」「高齢者の虐待防止」「介護予防策推進のためのデータ収集」という施策が見えてきました。これらには決して予算額の多さだけでは計れない、厚労省の「想い」が込められているように弊紙は感じます。

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(C)2019 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年8月29日(木)第90号*****

◆◇◆◆◆─────────────
次期介護保険制度、「年末のとりまとめ」に向け本格的な議論を開始
─────────────◆◇◇◆◆

 令和3年(2021年)4月から開始される、新たな介護保険制度(第8期介護保険事業計画)の策定に向け、今後本格的な議論がスタートするが、その始まりに当たり具体的なスケジュールが厚労省から有識者会議に示された。

 8月29日に、東京・九段北で開催された第80回介護保険部会で提示された。同部会では、今年2月25日に開催された第75回会合で、次期の介護保険制度の改正に向けて、次の5つのテーマが示されていた。

 1、介護予防・健康づくりの推進(健康寿命の延伸)
 2、保険者機能の強化(地域保険としての地域の繋がり機能・マネジメント機能の強化)
 3、地域包括ケアシステムの推進(多様なニーズに対応した介護の提供・整備)
 4、認知症「共生」・「予防」の推進
 5、持続可能な制度の再構築・介護現場の革新

 その後、前回の第79回会合に至るまで、各テーマに基づいて幅広い議論を交わしてきたが、9月からは各テーマの重要ポイントについて、年末の「とりまとめ」に向け、毎月1~2回ペースで本格的な検討に入る。

 今回の介護保険制度改定の特長は、この介護保険部会の議論と平行して、同じく厚労省の有識者会議である、次の3つの検討会の議論の結果が随時報告され、これを踏まえて制度改正に盛り込んでいく。

 1、一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会
 2、介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会
 3、地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会

 特に「3」の「地域共生社会」では、介護以外の分野からの要請もあり、調整が必要となる。これらを踏まえ、介護保険部会では今年の年末に「とりまとめ」を行い、年明けの2020年1月から3月の間に法案を提出。国会の議論を経て2021年4月から施行される。

◇─[後記]───────────

 いよいよ、次期の介護保険制度改正に向けた議論が本格的にスタートします。過去の取材経験を踏まえると、9月から12月までの4ヶ月間が「勝負」の期間となります。この間、同部会では重要テーマは、「第1ラウンド」「第2ラウンド」と2回議論するのが通例です。

 また、これまでに何度かこの欄で述べていますが、弊紙発行人は小規模のある市で、2018年4月に開始された第7期の介護保険事業計画の策定に携わりました。この時の経験を踏まえると、保険者である全国の市町村にとってもこの4ヶ月間の議論が重要になります。

 特に今回は「地域共生」が制度改正の中に盛り込まれます。全国の市町村も介護保険担当部署だけでなく、他部署との調整も必要になってくると思われます。弊紙「ビジネス版」ではできるだけポイントを絞って、改正の要点を逐次、お伝えしていきたいと思います。

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(C)2019 日本介護新聞

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*****令和元年8月28日(水)第89号*****

◆◇◆◆◆─────────────
SOMPO「2022年に看護師と同水準の処遇に」
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界大手のSOMPOケア(東京都品川区、遠藤健社長)は8月26日、同社に勤務する介護職員の処遇改善について、今年10月に実施する「第1段階」で「地域トップクラスの水準に引き上げる」と発表した。

 ここでは、厚労省が消費税の引き上げを財源として実施する「特定処遇改善加算」に加え、同社が独自に年間約10億円を投資する。さらに「第2段階」として「2022年には、介護職のリーダーを担う社員の処遇を看護師と同等水準まで引き上げる」と公表した。

 今回の施策の目的として「介護人材の需給ギャップを解消するために、人材の確保と定着に寄与すること」「職員の専門性の高さを評価して納得感のある処遇とすること」「介護職の社会的地位向上を通じて、介護業界全体の発展に貢献すること」の3点を挙げている。

 具体的には「第1段階」で、介護付きホームの副ホーム長やケアリーダー、訪問介護のサービス提供責任者(サ責)など、介護職のリーダーを担う正社員に対し年間24万円、それ以外の介護福祉士相当の資格を保有する正社員に対し年間8・4万円の処遇改善を行う。

 またパート社員で、デイサービスの生活相談員、訪問介護のサ責等の職員は、時給を110円引き上げる。さらに「業界大手他社と比較して処遇が著しく劣後し、人材確保が困難な地域・業態では、重点的に処遇を改善する」と述べている。

 具体的には、介護職のリーダーを担う正社員に対し年間で最大約80万円、介護福祉士相当の資格を保有する正社員には年間で最大約65万円の引き上げを実施する。加えて夜勤手当も地域別に改めて金額を設定し、「地域トップクラス水準の処遇を実現する」としている。

 一つのモデル年収として、東京都世田谷区の介護職リーダー正社員は現在の376万円から456万4千円(夜勤月5回、日祝手当を含む)に。リーダー以外で介護福祉士相当の資格を保有する正社員は現在の330万円から394万8千円(夜勤月5回、日祝手当を含む)に。
 
 次に「第2段階」で2022年に、介護職のリーダーを担う社員の処遇を看護師と同等の水準まで引き上げ、介護人材の確保と定着を図るとともに、キャリアアップの仕組みや職場環境の改善、介護職の社会的地位の向上に繋げる計画を立てている。
 
 これらの前段として同社は、昨年7月に新たな人事制度を導入し「わかりやすい等級制度や目標チャレンジ制度を設け、長期的なキャリアアップのイメージや多様なキャリア選択を描きやすくした。また、末永く働ける仕組みの一つとして退職金制度を導入した」という。

 今後について同社では「介護における需給ギャップ解消のための人材確保と定着は、当社のみならず業界全体の問題。引き続き、処遇改善をはじめとして介護職ならびに介護業界全体の社会的地位の向上に取り組んでいきたい」等と述べている。

◇─[後記]───────────

 今回の同社の発表で、弊紙が最も注目したのは「2022年には、介護職のリーダーを担う社員の処遇を看護師と同等水準まで引き上げる」と公表したことです。医療と介護の連携の重要性が叫ばれる中で、なぜか介護士は「看護師の下」に位置付けられる感がぬぐえません。

 いずれ、医療福祉分野への就職を志す若者が、「介護士と看護師は、給与水準は変わらないのだから、自分は介護の仕事に興味があるので介護士になってみよう」という時代が来ることが、最も理想的な介護業界の「将来像」だと思います。

 ただ、別の業界大手が先行して「自社独自の大幅な処遇改善」を実施しましたが、「中堅層の一部で想定外の退職が相次ぎ、キャリアプランを再構築する」ことで対応し、現在も「試行錯誤」を重ねています。

 また厚労省は「介護職員の離職理由のトップは、必ずしも給与の低さではない」と指摘しています。SOMPOケアをはじめとした業界大手には、様々な課題を乗り越えて、ぜひ「介護士と看護師は同じ給与水準」を実現して頂きたいと、弊紙では願っております。

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*****令和元年8月27日(火)第88号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護実習生の「認定」、6月末で3150人
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 技能実習制度の介護職(以下「介護実習生」)で、厚労省が「認定」した数が6月末時点で3150人であることがわかった。ただし「認定」を受けた介護実習生はその後、在留資格の「技能実習」とビザ(査証)を申請して認可されなければ、来日して働くことはできない。

 このため現時点で、日本国内の介護事業所に勤務している介護実習生は、この数を下回る。8月27日に日本介護新聞が、厚生労働省に「最新の数値」として確認した。また厚労省では国別の詳細な内訳は公表していない。

 大まかな傾向として「ベトナムが最も多く、中国、ミャンマー、インドネシアが続く形になっている」と回答した。外国人技能実習機構が設置されるなど、新たな技能実習法が施行されたのは平成29年11月1日で、介護職もこれに伴い、新たな職種として追加された。

 しかし、主要な送り出し国である東南アジア諸国が、実質的に介護実習生の送り出しを開始したのは、昨年7月27日にベトナム政府が日本政府との間に「協力覚書」を締結し、ようやく自国の送り出し機関に「送り出しの許可」を出してから、と言われている。

◇─[後記]───────────

 記事の最後に書いたように介護実習制度は、当初から「1番人気」であり、現在でも最大の送り出し国であるベトナムが実質的に動き出してから、本格的にスタートしました。一方で新たな在留資格である「特定技能」では、ベトナムの海外試験は予定されていません。

 その理由は不明ですが、こちらもやはり介護実習制度と同様、ベトナムが動き出さないと「本格的に開始された」とは言い難いでしょう。現時点では、介護職の外国人材受入れは、介護実習生が中心に進展していくだろうと、弊紙では予想しています。

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*****令和元年8月26日(月)第87号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「もう、拘牢省(こうろうしょう)とは言わせない」
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 「厚生労働省が価値を提供すべき、すべての国民と、未来の厚生労働省の若手職員のために」──厚労省は8月26日、省内の「若手チーム」が「厚生労働省の業務・組織改革のための緊急提言」をまとめ、根本匠厚労大臣に手渡した。

 提言の内容は、まず厚労省の業務・組織を取り巻く現状を確認し、その改革に必要な視点を述べた上で、改善案を提示している。具体的には「圧倒的な人員不足」「縦割り型の職種別人事による組織ガバナンス機能の低さ」「組織全体としてのマネジメント意識の低さ」

 「伝統的キャリア像の固定化」「組織全体としての人材育成意識の低さ」「劣悪なオフィス環境」といった厚労省が抱える課題を挙げ、「個人のモチベーションや組織のパフォーマンスを下げ、労働環境を一層悪化させている」と指摘している=図、提言資料より

厚労省の現状 具体的な改革案として、例えば「コールセンター改革」では、まず問題点として「厚労省への外部電話は、ひと月当たり10万件超える一方で、コールセンターの対応者は4人のみ。約9割の電話に、若手職員をはじめとする職員が応答している」

 「その中には、苦情電話を含む電話に1日平均30分以上応答している若手職員が47%。電話対応に忙殺され、定時内には通常業務ができない。『電話対応』が長時間労働の原因の一つになり、国民の皆様一人一人に、十分な電話対応ができていない可能性がある」。
 
 これを改革するため「一般的なご意見の窓口を一本化し、電話を受けてから切るまでの応対方法を整理する。このためコールセンターの大幅増員が必要。お電話いただいた方の満足度を高め、若手もデスクワークに専念できる環境づくりにつながる」等と提言している。

 「若手チーム」は今年4月25日、厚労省の若手職員が省内の業務・組織の在り方や、中長期的な社会経済の変化を見据えた厚生労働行政の方向性について、自主的・主体的に、自由な発想で議論し、厚労省の改革につなげていくために発足した。

 20・30代を中心とする38名の職員をメンバーとし、 厚労省に18ある全ての職種(人事区分)から構成されている。事務次官から入省間もない若手まで含め、243名へヒアリング・対話を行った。

 またアンケートも実施し、厚労省本省の幹部・職員約3,800名のうち、第1回目は1,065人、第2回目は1,202人が回答した。さらに、他省庁や先進的な取組を行っている企業等を訪問し、若くして厚労省を退職した14名にもヒアリングを行った。

 提言では、「若手チーム」に届けられた、一部の職員・元職員からの声が掲載されている。同チームはこれを「改革の出発点」と位置付けている。主な「声」は、次の通り。

 ■厚生労働省に入省して、生きながら人生の墓場に入ったと、ずっと思っている。(大臣官房、係長級職員)

 ■家族を犠牲にすれば、仕事はできる。(社会・援護局、補佐級職員)

 ■仕事自体は興味深いものが多いと思いますが、 このような時間外・深夜労働が当たり前の職場環境では、なかなか、一生この仕事で頑張ろうと思うことはできないと思います。(労働基準局、係員)

 ■毎日いつ辞めようかと考えている。毎日終電を超えていた日は、毎日死にたいと思った。(保険局、係長級職員)

 ■残業することが美学(残業していないのは暇な人)という認識があり、定時に帰りづらい。一生懸命業務時間内に業務を行っても、出来ない人の業務を押し付けられる。(労働基準局、係員)

 ■今後、家族の中での役割や責任が増えていく中で、帰宅時間が予測できない、そもそも毎日の帰宅時間が遅い、業務量を自分でコントロールできない、将来の多忙度が予測できないという働き方は、体力や精神的にも継続することはできないと判断した。(退職者)

 ■子どもがいる女性職員が時短職員なのに、毎日残業をしていたり、深夜にテレワーク等をして苦労している姿をみて、自分は同じように働けないと思った。(退職者)

◇─[後記]───────────

 民間企業でも、「当社は社内のあらゆる制度を見直し、大改革を断行した」等という台詞は時々耳にしますが、今回の厚労省「若手チーム」のように、職員の「本音」を丹念に聞き取り、それを「公開」した例は、弊紙発行人は目にしたことがありません。

 今回の記事のタイトル=「もう、拘牢省(こうろうしょう)とは言わせない」=は、オフィス改革の項目で述べられた言葉ですが、発行人は以前、厚労省OBから「厚生労働省ではなく、強制労働省」と、その労働環境の過酷さの実情を教えてもらったことがあります。

 「提言」はこれで終わりではなく、この内容に基づき平成2年度予算で重点項目として必要な費用を要求し、平成3年度にかけて「職員を大事にする、厚生労働省に変わる」ことを目指します。国民のためにも、ぜひ改革を成就してもらいたいと弊紙では願っております。

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*****令和元年8月24日(土)第86号*****

◆◇◆◆◆─────────────
最優秀賞に「真にシニアに必要なマシン」
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 インフォコムとSOMPOホールディングスは8月23日、共催で「新しいシニアライフ」の実現に向けた、革新的な事業に取り組むスタートアップを対象としたビジネスコンテスト『シニアライフ・イノベーション・チャレンジ 2019』を開催した。

 審査の結果「最優秀賞」を、トライリングスの「真にシニアに必要なトレーニングマシン『D.R.E」が受賞した。同マシンは心拍数が必要以上に上がらず、ダイナミックに背骨・肩甲骨・肩を動かせる「上肢用」=写真=と股関節の動きを改善する「下肢用」がある。

インフォコム最優秀賞 「まだ開発中」としながらも、すでに全国数ヶ所で導入されており、同社の田沢優氏は「今後は製品の完成度を高めていきたい」と述べている。同社は、今年秋に米国で開催される、「エイジング」をテーマとするイノベーション・イベントに招待される。

 また、実質的に準優秀賞とも言える「SOMPO賞」はハコスコの「VR旅行のレクリエーション」が受賞した。さらに、来場者の投票により、最多得票で決まる「オーディエンス賞」には、エーテンラボの、健康サポートアプリ「みんチャレ」が輝いた。

◇─[後記]───────────

 将来的に市場拡大が予想される介護業界には、様々な事業者が参入しています。その中でも、主にITを活用したベンチャー企業を応援しよう、というのが今回のコンテストの趣旨です。

 両社が共催で同コンテストを実施するのは3回目ですが、実は1回目・2回目の受賞者は、この受賞を機に着実にステップアップし、事業領域を拡大したり、製品の性能をレベルアップさせたりしています。

 このように介護業界には、次々と新規参入者が相次いでいます。弊紙も、これらの動きを逐次お伝えしつつ、これらの事業者の「その後」についても、可能な限り報じていきたいと思います。

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*****令和元年8月22日(木)第85号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定技能の「転職」に伴う様々な「制約」
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 新たな在留資格・特定技能は、技能実習制度と比較して、一定の条件は付くが「転職可能」なことが大きな特長となっている。しかし実際に「転職」しようとすると、例えば在留期間の更新時期との関係等で、様々な「制約」があることがわかった。

 日本介護新聞が、法務省に問い合わせて確認した。例えば、特定技能の介護職で、フィリピンで実施された海外試験(現時点ではフィリピンのみだが、今後数ヶ国で実施予定)に合格した「Aさん」のケースで考えてみる。

 Aさんはフィリピンでの試験に合格して特定技能1号の在留資格を得ても、まずは日本国内での勤務先が決定していないと査証(ビザ)が発行されない。その後AさんはB社に勤務先が決まって来日し、働き始めたが個人的な理由で11ヶ月目に「転職」を決意する。

 Aさんは転職活動をし個人の伝手でC社という介護事業所で「受け入れても良い」と快諾される。その際にAさんは入国する際に発行されたビザを(勤務先をB社からC社に)「書き換える」必要が生じる。しかし特定技能の制度上は、この「転職」は何ら問題がない。

 ここで問題となるのは、在留期間の「更新」だ。特定技能1号の在留期間は「上限で通算5年まで」だが、「1年,6か月又は4か月ごとの更新」という条件が課せられている。Aさんの更新が「1年」だったとすると、B社を退社する時点で「残り1ヶ月」となる。

 法務省では「その場合、在留資格の更新期限が問題となってくる。書き換えにはある程度の時間と手間を要するため、仮にAさんの転職先がC社に決まっていても、更新までの日数を勘案した結果、『書き換え申請を受け付けられない』というケースもあり得る」

 「その場合は、B社を退職した時点でビザが効力を失うため、Aさんには一度帰国して頂き、改めてC社で働くことでビザを申請し、その後に特定1号の在留資格で再来日して頂くことになる」という。このB社からC社への転職に伴う期間は「上限5年」に含まれない。

 また今後、特定技能の介護職については、日本国内で試験が実施されることも予想されるが、その際に外国人材が「日本で試験を受けたい」と希望した際は「短期滞在」で来日し、試験を受けることができる。

 ただし法務省では「個々のケースによっては『短期滞在』で認められない場合もあり得る。特定技能の在留期間とビザの『書き換え』の関係も、それに伴う『転職』可能な時期は一概に言えないので、事前に法務省の在留管理課に問い合わせて欲しい」と述べている。

◇─[後記]───────────

 今回の法務省への取材は、ある介護事業者から「特定技能は『転職可能』だと聞いたが、日本人と同様に『いつでも個人の自由』に転職できるのか?」と、問い合わせがあったことがきっかけでした。

 結論は上記の通りで、「日本人と同様ではなく、様々な『制約』が想定される」になります。特定技能はまだ制度がスタートしたばかりで今後、実際に外国人材が入国してくれば様々な「問題」の発生が想定されます。

 まずは、事前に「想定」される課題を整理し、制度の運用方法や法令の解釈を調べ、技能実習制度や他の在留資格と比較して、十分に検討を加えた上で「外国人材の採用」を決断するのが「最善の策」と言えるでしょう。

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*****令和元年8月21日(水)第84号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護労働者の約6割「今の勤務先で働き続けたい」
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 介護労働安定センターが8月9日に発表した平成30年度の「介護労働実態調査」によると、介護労働者に「今の勤務先での就業継続の希望」を尋ねたところ、「今の勤務先で働き続けたい」が最も高く57・3%で、職種別では訪問介護員が65・7%で最も高かった。
就業継続希望
 同センターの「介護労働実態調査」は、2種類の調査=「事業所における介護労働実態調査」と「介護労働者の就業実態と就業意識調査」=が実施されているが、「今の勤務先での就業継続の希望」は「介護労働者調査」から判明した。

 同設問に対しては介護労働者の「全体」と、「4職種別」(訪問介護員・サービス提供責任者・介護職員・介護支援専門員)=上グラフ・「介護労働実態調査」資料より=の2種類の回答を発表した。「全体」の回答結果は、次の通り。

 ■「今の勤務先で働き続けたい」=57・3%
 □「介護関係の別の勤務先で働きたい」=7・3%
 □「介護以外の、福祉関係の別の勤務先で働きたい」=2・0%
 □「医療関係の、別の勤務先で働きたい」=2・2%
 □「介護・医療・福祉関係以外の、別の勤務先で働きたい」=4・2%
 ■「わからない」=23・0%
 □「働きたくない」=2・4%
 □[無回答]=1・5%

 「4職種別」では「訪問介護員」が他の職種と比べて就業継続の意向(65・7%)が最も高かった。また4職種のすべてで「今の勤務先で働き続けたい」が5割を超えた一方で、「わからない」が4職種すべてで約2割あった。

◇─[後記]───────────

 介護職として働く労働者の約6割が、「今の勤務先での就業継続を希望している」ことは、介護業界にとって「最高の財産」だと弊紙では考えます。この約6割の方々が「就業継続」できるような労働環境を、官民挙げてつくりあげていくことが求められています。

 一方で約2割の方々が、この設問に対して「わからない」と回答しています。この回答をした方々の真意は何なのか──その声に対して、全ての介護関係者が真摯(しんし)に向き合えるか否かが「介護業界の将来を左右する」と言えると思います。

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*****令和元年8月20日(火)第83号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護職経験者の離職理由第1位は「人間関係」
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 介護労働安定センターが8月9日に発表した平成30年度の「介護労働実態調査」によると、介護職員に「前職を辞めた理由」を尋ねたところ、「前職も介護職」だった者が挙げた理由の第1位は「職場の人間関係に問題があったため」で22・7%だった=グラフ

離職理由 同センターの「介護労働実態調査」は、2種類の調査=「事業所における介護労働実態調査」と「介護労働者の就業実態と就業意識調査」=が実施されているが、「前職の離職理由」は「介護労働者調査」から判明した。

 同項目は、現在介護事業所で勤務している介護職員を、「前職も介護職」と「前職は介護以外」の二つのグループに分け、複数回答で「前職の離職理由」を尋ね、その回答結果の違いを明らかにしたもの。

 「前職も介護職」では、離職理由は割合が高かった順に次のような結果となった。

 ■第1位=22・7%「職場の人間関係に問題があった」
 □第2位=20・3%「結婚・出産・育児のため」
 □第3位=17・6%「他によい仕事・職場があったため」
 □第4位=16・5%「法人等の理念や運営のあり方に不満があった」
 ■第5位=16・4%「収入が少なかったため」

 同様に「前職は介護以外」では、次のようになった。

 □第1位=26・4%「結婚・出産・育児のため」
 □第2位=18・1%「自分の将来の見込みが立たなかったため」
 ■第3位=14・6%「職場の人間関係に問題があった」
 ■第4位=13・4%「収入が少なかったため」
 □第5位=11・5%「他によい仕事・職場があったため」

 この結果について同センターでは「『職場の人間関係に問題があったため』では、『前職も介護』の方が『前職は介護以外』よりも8・1ポイント高く、(人間関係が)仕事上で避けて通ることができないため、重視していることが分かる」

 「『結婚・出産・妊娠・育児のため』では、『前職も介護』の方が、『前職は介護以外』よりも6・1ポイント下回ったが、人材の採用・定着のためにも職場環境の改善は今後も求めら れる内容である」と分析している。

◇─[後記]───────────

 昨日の弊紙でも、この「介護労働実態調査」から「介護職員の給与」について取り上げましたが、「調査」に登場してくる各種のデータは、介護報酬改定の議論の際に、厚労省が改定案を提示する時の「根拠」として示されることになります。

 このため弊紙では「調査」の重要ポイントについてはテーマごとに報じたいと思います。今回の「前職の離職理由」は、厚労省がいつも「介護職員の離職理由は必ずしも『給与』がトップではなく、『人間関係』の方が割合が高い」と主張する「根拠」になっています。

 事実、今回の「調査」もその通りの結果となりました。しかし、よく考えてみるとこの「調査」はあくまで「介護事業所に勤務する現役職員」が対象となっています。その中で「前職も介護」の方に「前職(=同様に介護職)の離職理由」を尋ねています。

 つまりこの設問に回答した方は「前職も現在も介護職で、介護業界から離れていない」方になります。おそらく「介護は、他産業と比較して給与に差がある」ことはある程度は認識した上で、再び介護職に就かれたのではないか……と、弊紙では推測します。

 本当に「収入が少ない」ことが離職理由のトップである方々は、「介護業界から離れる」選択をするのではないでしょうか。この「介護業界から離れた」方々の理由を調査して分析をしないと、単純に「必ずしも『給与』が……」とは断言できないと弊紙では考えます。

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*****令和元年8月19日(月)第82号*****

◆◇◆◆◆─────────────
介護正規職員の給与平均は23万4千円
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 介護労働安定センターが8月9日に発表した平成30年度の「介護労働実態調査」によると、介護事業所で働く正規職員の「労働者」の所定内賃金(月給者)の平均は23万4873円だった。前年度より3712円の増加し、同センターでは「年々増加している」=グラフ

賃金 また、「労働者」への賞与の支給状況は「定期的に支給している」が最も多く、正規職員への支給は69・6%で約7割、非正規職員への支給は40・4%で約4割だった。これ以外は「定期的には支給していない」が、経営状況に応じて支給している事業所もある。

 これらを合わせ、支給制度の有無にかかわらず、経営状況に応じて賞与を支給している事業所も含めると正規職員の支給では9割を超え、非正規職員では7割を超えた。正規職員の平均支給賞与額は59万8379円で、前年度より4941円増加した。

 同センターの「介護労働実態調査」は、2種類の調査=「事業所における介護労働実態調査」と「介護労働者の就業実態と就業意識調査」=が実施されているが、賃金と賞与の実態は「事業所調査」から判明した。

 この「事業所調査」で「労働者」として調査した職種は、訪問介護員・介護職員・サービス提供責任者・看護職員・ケアマネジャー・生活相談員または支援相談員・PT OT ST等・管理栄養士または栄養士──の8職種で、合計8万1643人。

 雇用形態は、正規が53・3%で非正規が42・6%。男女別では男性19・7%で女性77・7%。平均年齢は47・7歳だった。また調査対象となった職種別の平均年齢では、高い順に訪問介護員が54・3歳、看護職員が50・1歳で続いた。

◇─[後記]───────────

 単純に計算しますと、正規職員の「労働者」の平均23万4873円を12ヶ月でかけると、年間281万8476円。これに正規職員の賞与の平均支給額59万8379円を加えると、341万6855円になります。

 今回の「事業所調査」の平均年齢が47・7歳であることを考え合わせると、大まかになりますが「47歳の介護正職員の年収は、約341万6千円」という実態が、透けてみえてきます。

 しかもこれは8職種全ての平均なので、現場の最前線にいる「訪問介護員」や「介護職員」の平均年収は、これを下回ることが予想されます。この結果を見て弊紙では、同センターの「(正規職員の給与は)年々増加している」とのコメントがむなしく聞こえます。

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*****令和元年8月16日(金)第81号*****

◆◇◆◆◆─────────────
業界団体が産学と協同で「腰痛予防」
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 介護施設の業界団体が、産学と連携して「腰痛予防」に取り組むため、傘下の会員を対象に実証試験を開始する。全国の特別養護老人ホーム等の高齢者福祉施設・事業所が加盟する、公益社団法人全国老人福祉施設協議会(老施協)が8月7日に公表した。

 老施協、神戸大学大学院保健学研究科、株式会社バックテックの3者が協力して実証試験を行う。業界では「腰痛は介護職員の離職理由のうち14・3%を占める」と言われており、その予防のため「ポケットセラピスト」というウェブアプリケーションを使用する。

 まず、登録時にいくつかの情報を入力することで、腰痛慢性化のリスクを可視化し、腰痛のタイプを判定する。この結果をもとに理学療法士等の医療専門職が、ユーザー(=介護職員)に合った腰痛対策プログラム(トレーニング等)をオーダーメイドで立案する。

 それ以降も、担当セラピストによるマンツーマンでのチャットサポート(LINEやチャット等)をいつでもどこでも受けることを可能とする。その他、腰痛や、腰痛と関連の深い活動量を可視化できる機能があり、その結果から腰痛の解決の糸口を発見する。

 すでに小規模での予備的な試験を実施しており、効果検証の結果、利用後3ヶ月時点で「ポケットセラピスト」を利用した介護職員は、何もしなかった介護職員と比較して、腰痛の程度が有意に改善していた=グラフ

老施協 また、運動療法や認知行動療法をベースとしたアプローチを採用しているため、生活習慣是正やメンタルヘルス向上の効果も期待されている。老施協では「腰痛リスクを可視化する機能も搭載しており、病院の受診の必要性が高いユーザーには、受診勧奨も可能だ」

 「このため早い段階で深刻な腰痛を防ぎ、ひいては腰痛による離職を予防することができると見込まれる。先般、傘下の会員からアプリケーション等の利用者の公募を開始した」等と述べている。

 今回、アプリの共同開発に参加した理由について老施協では「腰痛予防は介護業界の喫緊の課題のひとつで、対策として、天井走行リフトや介護ロボット等の導入を積極的に行っている施設もあるが、別途工事が必要で、運用まで時間がかかるなどの問題がある」

 「また、職員が体調不良の際に無理をすることで腰痛になる場合もあれば、介護ロボット等を活用している時に使用法を誤ると痛みが出てきてしまう事例もあった。このためウェブアプリを活用することで、新しい腰痛予防の取り組みに乗り出した」等と述べている。

◇─[後記]───────────

 業界団体は通常、官庁と折衝したり、そのための研究調査を行ったり、会員向けに様々な情報を提供することを主な事業としており、今回のように民間企業と連携して製品開発に深く関与することは「極めて異例」です。

 特別養護老人ホーム(特養)を経営するのは社会福祉法人(社福)ですが、近年は介護分野を含め、全ての社会福祉分野の経営に携わる社福の経営環境が、国の施策によって大きく変化しています。

 弊紙と懇意にしているある社福の幹部は「もう従前とは違い、社福にも民間企業と同じレベルの経営努力が求められる時代になった。国は、経営の芳しくない社福に対して『ルールを緩和しますから他の社福と合併して下さい』との施策を進めている」と指摘しています。

 そもそも業界団体は、その構成員の多くは中小規模の事業者です。単独で「経営課題」を乗り切ることが難しい局面も多々あるでしょう。今回の老施協の「腰痛予防」には、個々の会員の「現状の打開策を渇望する真剣な姿」が見えてくるような気がします。

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*****令和元年8月15日(木)第80号*****

◆◇◆◆◆─────────────
訪問介護の記録業務デジタル化で約26%効率改善
─────────────◆◇◇◆◆

 介護業界大手のセントケア・ホールディングは8月8日、主力事業の一つである「訪問介護サービス」の記録業務を、手書き中心のアナログからデジタルに移行し、併せて勤怠と請求のシステムとも連動させることで「約26%の業務効率化を実現した」と発表した。

 今回の訪問介護記録システムは、三菱商事が提供するスマホベースのクラウドサービス「けあピアノート」=画像、三菱商事提供=を採用した。ヘルパーがそれぞれ持参するスマホから訪問先の介護記録を入力する。

セントケア 業務連絡やシフトの変更も全て「けあピアノート」経由で行うことで、情報の行き違いや連絡漏れを未然に防ぐ。さらに同社は「けあピアノート」を従業員の勤怠情報に結びつけるモジュールと、介護保険請求システムに結びつけるモジュールを独自開発した。

 これにより、ヘルパーが通常の介護記録を入力することで、自動的に勤怠と請求業務が完了し、訪問介護業務全体の大幅な効率化を図った。一例として、顧客数50~60名、スタッフ数15名程度の事業所で「管理業務の約26%の効率改善を確認した」と述べている。

 この「約26%」について同社では、「訪問介護1営業所で管理業務にかかる総従事時間=主に顧客対応、スタッフ対応、ルート作成、勤怠、請求業務等=を基に、システム導入前と導入後での改善時間を割り出して算出した」と説明している。

 また同社では、今年6月よりグループの静岡県・山梨県の訪問介護事業所16ヶ所で導入しており「今後も順次導入を進め、年内の11月までには、全国178ヶ所への導入を完了する予定」と述べている。

◇─[後記]───────────

 弊紙がこのニュースで注目した点が2点あります。一つは「訪問介護の記録業務のデジタル化」と、そのスマホサービスアプリの開発に当たったのが、大手商社の三菱商事だということです。

 弊紙創刊時からのある読者が、ホームヘルパーとして長年勤めた経験をお持ちで、記事に対して「現場目線」で様々な意見を述べて下さるのですが、この方が「訪問介護で最も大切な業務の一つが記録と連絡ノート」と指摘しています。

 「記録」は本来ケア時間に含まれるのに、「ほとんどのヘルパーさんは時間外で記録している」そうです。また「連絡ノート」にキチンと記録することが、訪問介護サービスの利用者に対するケアの質に大きく影響するそうです。

 これらを含めた業務時間が「約26%改善する」ことは、介護職員の「働き方改革」にも直結します。また、以前から介護業界には様々なIT事業者が参入しています。今回は日本を代表する大手商社が担い手でしたが、ベンチャー企業も次々と名乗りを挙げています。

 また三菱商事が開発したシステムに、セントケアが独自開発したモジュールと連動させ、より利便性・効率性の高いシステムに仕上げた点も注目されます。この方面でもぜひ、多くの事業者が「競争」して、訪問介護サービスのレベルアップを図って頂きたいと思います。

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*****令和元年8月14日(水)第79号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「事実」を知れば12%が「介護業界で働く」に変容
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 介護業界で働くつもりがなかった人に、業界について事前に抱いている負のイメージに対して「介護業界で働く人の5割強は残業がないこと」「約4割の事業所は1年以内の離職率10%未満であること」等を伝えたところ、12%が「介護で働く意向あり」に変わった=図

リクルートキャリア図 株式会社リクルートキャリアが、昨年8月10日から16日まで、今までに介護業界での勤務経験のない全国の18歳から59歳までの男女500人を対象に実施した、インターネットによるアンケート調査の結果をこのほど公表した。

 500人の内訳は、介護業界に就業する「意向がある」が300人、「意向がない」が200人だった。調査結果によると、まず全員に「介護業界への就業をためらう主な理由」を複数回答で尋ねた。

 これによると、割合が高い順に「体力的にきつい仕事の多い業界だと思うから」(49・8%)、「精神的にきつい仕事の多い業界だと思うから」(41・8%)、「給与水準が低めの業界だと思うから」(31・2%)と続いた。

 この点について同社では「働く環境については、実態に反しネガティブなイメージが定着している。業界全体の離職率は産業全体と大きく変わらないという事実の認知率は10・6%だった」と指摘している。

 さらに「約4割の事業所は1年以内の離職率が10%未満であるという実態の認知も12・8%と低かった」としている。同様に「介護技術の進化によって腰などを痛めず、身体負荷をかけずに生涯働ける環境になっていることもほとんど認知されておらずに13・6%」

 「これらが、就業をためらう『体力的・精神的にきつそう』というイメージを後押ししている。認知されていない『事実』を知った後に、『意向がない』200人の内、24人(12%)が『意向あり』に変わった」

 「意向ありに変容した人は、主に『介護業界で働く人の5割強は残業がないこと』(45・8%)と、『約4割の事業所は1年以内の離職率10%未満であること」(41・7%)に魅力を感じている」と分析している。

 これらの結果を踏まえ、同社では「実態とかけ離れた思い込みが、介護職への就業を敬遠する原因になっているとわかった。 大事なのは、マイナスに働きがちな介護業界の見え方を正確に知り、求職者に対しては払拭するコミュニケーションを図ることだ」としている。

◇─[後記]───────────

 弊紙が懇意にしている、ある大手の介護施設事業者は、大卒社員を積極的に採用しています。以前ここに取材協力を依頼し、同社から内定をもらった3人に、就職する半年前に取材をさせてもらいました。

 3人のうち1人は最初から介護職志望でしたが、2人は全く他業界を中心に就活をしていました。この2人に「ここに就職しよう」と決心した理由を尋ねると「自分がやりたいことが(介護事業運営会社でも)できることが、面接試験でわかったから」でした。

 今回の調査は、おそらく転職者が対象の中心だったと思われます。その指摘通り「マイナスイメージを払拭する」ことも必要だと思いますが最も重要なのは、もう一つの指摘である「(求職者との)コミュニケーションを図ること」だと、弊紙では考えています。

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◆◇◆◆◆─────────────
技能実習生が多い5業種、違反率70・4%
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 技能実習制度で実習生の数が多い5業種(機械・金属、食料品製造、繊維・衣服、建設、農業)の実習実施者に対し、全国の労働基準監督機関が平成30年に7334事業所に監督指導を行った結果、全体の70・4%に当たる5160件で法令違反が認められた=図、厚労省作成

技能実習違反件数 主な違反事項は多い順に、第1位=労働時間(23・3%)、第2位=使用する機械に対して講ずべき措置などの安全基準(22・8%)、第3位=割増賃金の支払(14・8%)──となった。

 また業種別の違反率は高い順に、第1位=食料品製造(73・6%)、第2位=建設(71・9%)、第3位=機械・金属(68・4%)、第4位=農業(67・4%)、第5位=繊維・衣服(64・2%)──であった。

 また平成30年に、実習生が自ら労働基準監督機関に「法令違反ではないか」と申告した件数が103件あり、主な申告内容は多い順に、第1位=賃金・割増賃金の不払(96件)、第2位=約定賃金額が最低賃金額未満(26件)、第3位=解雇手続の不備(15件)──となった。

 これらを踏まえ、労働基準監督機関は法令違反があった事業者に対して是正を勧告するが、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しない重大・悪質な事案に対しては、送検を行う。平成30年に送検した件数は19件であった。

◇─[後記]───────────

 今回の「監督指導」は、実習生からの通告や関係者からの情報提供に加え、労働基準監督機関が自ら「立ち入り検査」を行った事例が該当するそうです。また「立ち入り検査」は、全て「抜き打ち」だそうです。

 それらの事情を踏まえても、全体の違反率が「70・4%」という高さに驚きますが、過去5年間の違反率を見ても70%台を推移しており「技能実習制度で、7割の実習実施者は何らかの法令違反をしている」と解釈されても仕方がない現状だと言えるでしょう。

 最も懸念されるのは、介護サービスを受けている利用者がこのニュースを知り、「私が通っている介護事業所では最近、技能実習生を受け入れ始めたが、そもそもこの事業所自体が何らかの法令違反をしているのでは……」との不信感を持たれることです。

 「介護」が技能実習制度に加わる際に、「初の対人サービス分野」として注目され、このため他の業種にはない「日本語要件」も課されました。「介護は、法令違反が多い他の業種とは違う」ことは今後、介護事業者が自ら「証明」していかねばならないでしょう。

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◆◇◆◆◆─────────────
特定介護、海外試験の合格率は依然「4割程度」
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 新たな在留資格・特定技能の介護分野の試験は現在、海外でフィリピンでのみ実施されているが、7月に行った第5・6回目の試験の合格率は「4割程度」で、第1回目の「約8割」から落ち込んだ状況が続いている。厚労省が8月8日に、7月の試験結果を公表した。

 試験は、「介護技能」と「介護日本語」の二科目の評価試験があり、第1回目からの合格率は次の通り。なお厚労省は、第3・4回目と第5・6回目の試験結果については併せた数値を発表している。

 「介護技能」第1回=83・2%、第2回=41・7%、第3・4回=38・3%、第5・6回=39・2%

 「介護日本語」第1回=85・8%、第2回=36・0%、第3・4回=24・3%、第5・6回=45・5%

 なお厚労省は、第1回目の結果発表の時のみ「両試験に合格した者の合格率は74・3%」と公表している。また、試験の受験者数は第1回目から113人→336人→(以下2科目合計)398人→409人となっている。

◇─[後記]───────────

 今週月曜の弊紙「ビジネス版」でも報じましたように、そもそも特定技能の全ての分野で、「7月末時点で44人」しか在留入国者がいません。これを法務省の山下大臣が記者会見で発表したのが8月2日です。同じ日に法務省は「6月末時点で20人」と公表しています。

 この点について山下大臣は、記者会見の席で「1ヶ月で倍増している。また試験合格者もすでに2千人近くにまで達しており、これらを踏まえると、特定技能外国人は今後着実に増加していくものと考えている」と述べています。

 どうやら山下大臣は「『20人』では数が少なすぎるので、最新数値の『44人』を併せて発表しよう」と考えたようです。特定介護についても、試験合格率は「4割程度」が続いていて依然低調なのですが、試験を重ねれば合格者数だけは積み増されていきます。

 「今後も着実に増加」はしていくでしょうが、特定介護については「人材確保の施策として、本当に定着するのか?」と、疑問を持たざるを得ません。ちなみに政府が公表した数字では、今後5年間の特定介護の受入れ見込み数は「最大で6万人」です。

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(C)2019 日本介護新聞

*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年8月8日(木)第76号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「病院に『介福』の配置基準を設けるべき」
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 医療の診療報酬では現在、入院基本料は医師と看護師の配置数だけで決められているが、一部の病院では介護職員が「看護補助者」として勤務している。この現実を踏まえ「病院病床に『基準介護』を設け、介護福祉士の配置基準をつくるべきだ」等と指摘した。

 日本慢性期医療協会が8月8日に、都内にある同協会会議室で開催した定例記者会見で武久洋三会長=写真=が指摘した。「基準介護」の設置を指摘する理由として、武久会長は主に次の3点を挙げている。

武久会長20190808 1、日本人の平均寿命の延伸に伴い、病院の入院患者も「高齢化」している。これにより高齢者の治療と同時に介護も必要となるが、「看護補助者」が配置されていない病院では看護師が介護業務におわれ、本来行うべき看護業務が相対的に減少している傾向がみられる。

 2、急性期病院でも入院患者は高齢化している。特に要介護者は急性期病院で入院治療中に十分な介護ケアを受けられず、さらに適切なリハビリが実施されずに入院を続けた結果、寝たきり状態で慢性期病院や介護施設に紹介されてくるケースが増え続けている。

 3、私は介護保険部会の委員でもあるが、ここでは「介護人材の確保」について要介護の高齢者が増え続けることが「無条件」の前提として議論されている。そもそも急性期病院で十分な介護ケアを実施すれば要介護者は減少し、介護職員も現行の想定より少なくて済む。

 武久会長はこれらの主張の根拠として、「病院における看護業務の実態」「看護業務の他職種への移管の可能性」「看護補助者活用推進の流れ」等、厚労省が有識者会議で示したデータを挙げながら「医療業界は、世の中の変化の流れに大幅に遅れている」

 「病院では、介護ケアを行う『看護補助者』が十分に配置されていないため、医療レベルの高い看護師が介護業務(食事の世話、身体の清潔等)におわれているのが実情だ。看護師には、自らにしかできない医療レベルの高い業務に専念してもらうべきである」

 「介護の専門職である介護福祉士は、国家資格だ。介護福祉士を多くの病棟の介護業務に配置すること=「基準介護」の導入は、まさに世の中の流れに沿った「時代の要請」でもある」等と主張した。

 日本介護新聞は武久会長に「介護福祉士の配置は、具体的には『診療報酬の加算』か、それとも『人員配置基準』のどちらを想定しているのか」と質問した。武久会長は「例えば患者10人に1人等、看護師とは別に人員配置として基準を定めるべきだ」等と回答した。

◇─[後記]───────────

 武久会長の「医療現場にも介護職員が必要だ」との主張は、これまでも弊紙で何度か取り上げてきましたが、今回は「病院での介護ケアスタッフの人員配置基準」として、さらに踏み込んだ点を指摘しました。

 また、「医療と介護の連携」を前提として問題点を考察している点も、介護業界には大いに参考になると思います。一方で弊紙の取材では、ベテランの介護福祉士から「われわれが医療現場に出ると『看護師の下』に位置付けられてしまう」との「苦情」も聞いています。

 武久会長の主張は「看護師と介護士は医療現場で、それぞれの業務を分担して専門性を発揮する」ことが趣旨ですので、これに沿えば「両者は平等」であるべきです。もしこれが実現すれば、少なくとも「看護補助者」の名称はあらためるべきだと、弊紙では考えます。

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*****令和元年8月7日(水)第75号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定介護、9月にカンボジアで試験実施
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 新たな在留資格・特定技能の介護分野(以下「特定介護」)の海外試験が、9月7日・8日にカンボジアの首都プノンペンで実施される。厚生労働省が8月7日に公表し、同日受験の申し込み受付を開始した。

 「特定技能」の海外試験は現在、フィリピンでのみ5回実施されている。カンボジアは、フィリピン以外では初の試験実施国となり、10月27日から30日にかけて、2回目の実施も予定されている。

 このほか「特定介護」の海外試験では、フィリピンがマニラで8月中に2回、9月に1回、10月末から11月初めにかけて1回の計4回。セブとダバオで10月と11月に計3回。ネパール・ミャンマー・モンゴルで10月と11月に計5回、実施予定が発表されている。

 「特定介護」の国内試験は、いまだに予定されていない。「特定介護」の海外試験は、「介護技能評価試験」と「介護日本語評価試験」の2科目が、全てパソコン上で回答する「コンピューター・ベースド・テスティング(CBT)方式」で行われる。

 在留資格「特定介護」の資格を取得するには、同日に実施されるこの2科目の試験に合格した上で、さらに同日に行われる国際交流基金日本語基礎テストに合格するか、日本語能力試験N4以上に合格しなければならない。

◇─[後記]───────────

 これは何度か、弊紙「ビジネス版」でも書いてきましたが、技能実習制度に介護職が加わることになった際に、外国人材の受け入れを「熱望」する日本の介護事業者にとって「1番人気」はベトナム、「2番人気」はミャンマー、3番人気が「カンボジア」でした。

 今回は「3番人気」のカンボジアがようやく「腰を上げた」形になると思います。「2番人気」のミャンマーも10月から11月にかけて2回、試験実施を予定しています。問題は「1番人気」のベトナムです。

 ベトナムで次々と海外試験が実施され、1回の試験の受験者数が百人程度ではなく、「数百人単位」になった時に、「人材確保策である特定介護も、ようやく軌道に乗った」と言えると、弊紙では考えています。

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*****令和元年8月6日(火)第74号*****

◆◇◆◆◆─────────────
市町村の総合事業、評価の実施は約3割
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 介護保険で要支援の認定を受けた人が対象となる「介護予防・生活支援サービス事業」と、介護保険の第1号被保険者の全てが対象となる「一般介護予防事業」を合わせたいわゆる「総合事業」で、事業の点検・評価を実施している市町村が「約3割」に止まっている。

 この現状を受けて厚生労働省は8月7日、都内で「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」の第4回会合を開催し、「中間とりまとめ」の案を議論するが、ここで自治体に対する財政的インセンティブの付与の在り方等が検討される。

 具体的な検討項目として、「一般介護予防事業等に今後求められる機能」、医療関係者等の「専門職の関与の方策等」、総合事業を点検・評価するための「PDCAサイクルに沿った推進方策」の3点が挙げられている。

 8月7日の第4回会合での議論を経て、「中間とりまとめ」が正式に公表される予定だが、これを踏まえ同検討会では、秋以降に関係団体や自治体へのヒアリング等を行い、本年末を目途に全体の議論を取りまとめる予定になっている。

◇─[後記]───────────

 弊紙発行人が首都圏のある自治体で、介護保険制度を議論する運営委員を務めていたことを本紙「エンドユーザ─版」で何度か書きました。その自治体はすでに「総合事業」を開始しており、要支援1・2の人の通所介護と訪問介護は「総合事業」に含まれていました。

 その時に「通所型サービスと訪問型サービスは、地場の介護事業者の皆さんの努力で順調に運営されている」との報告がありました。その説明資料には、サービス実施事業所の名前と参加人数、サービス内容等が概略的に示されている程度でした。

 弊紙発行人は「これだけのデータで『順調に運営されている』と判断できるのか? 例えば、利用者の『満足度調査』等を実施する必要があるのではないか? またそこで『利用者の声』を聞くことで、サービスが改善できるのではないか?」と意見を述べました。

 この意見は、見事に「スルー」されました。事業の点検・評価を実施している市町村が「約3割」ということは、「評価をしていない市町村が7割ある」ことになり、弊紙発行人が運営委員を務めた自治体も、この「7割」に該当します。

 次の介護報酬改定では現在、財務省が指摘している「要介護の低度者(=要介護1・2)の、一部サービスの総合事業への移行」が議論の的となりそうです。その意味でも、この検討会の議論の行く末は注視し続けたいと思います。

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*****令和元年8月5日(月)第73号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定技能、7月末で国内在留44人
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 新たな在留資格・特定技能で、資格を得て日本国内に在留している外国人材は7月末時点で44人となった。8月2日に、山下貴司法務大臣=写真・首相官邸HPより=が定例記者会見で明らかにした。本紙は定例記者会見に出席していないため法務省に取材して確認した。

山下法務大臣 法務省は「大臣が会見で発表した内容は全て速報値のため、44人の分野別の内訳等は、現時点ではまだ公表できない」としている。その中で、本紙の取材に対し法務省は「特定技能の在留資格を、近々取得する見通しなのが約1100人」

 「特定技能の試験に合格した人が2千人近くいる」こと等を回答した。「2千人」の内訳については「外食業で6月下旬に実施した試験で千人近くが合格している。このため『2千人』の半分以上は外食業分野だ」としている。ただし試験合格した在留者は未だ「ゼロ」。

 さらに登録支援機関について、「7月末時点で申請が2981件、登録が1526件で、申請・登録ともに今後も増える見込みだ」等と述べている。6月13日時点での登録件数は617件なので、約1ヶ月半で2・4倍以上に急増している。

◇─[後記]───────────

 先週金曜に配信した「ビジネス版」第72号で「特定技能、6月末で20人が国内に在留」と報じましたが、これは法務省の8月2日付けの公式発表で、その資料を元に同じく8月2日に、記者クラブで定例会見した山下大臣が「最新の情報として44人」と発表しました。

 翌日、弊紙の読者から「一般紙に『7月末で44人』との記事が出ているが、こちらの方が正しいのではないか?」とのご指摘がありました。弊紙が本日、法務省に確認したところ「定例記者会見で、大臣が記者に問われたので『最新情報』を公表した」との説明でした。

 これは法務省に限らず中央官庁はほとんど同じだと思いますが、定例記者会見は省庁内にある記者クラブが主催し、しかもこれには通常は一般マスコミのみしか加盟できないため、今回はニュースの公表の日付は同じなのに、発表された内容は異なる結果となりました。

 本紙は法務省の広報室に対し「官庁が公式発表した内容を、同日に記者会見した大臣が『さらに新しい情報がある』として『最新数値』を発表するのは、広報の姿勢としていかがなものか」と申し入れました。

 いずれにせよ、読者の皆様には混乱を生じさせてしまいました。この点について、お詫び申し上げます。

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*****令和元年8月2日(金)第72号*****

◆◇◆◆◆─────────────
特定技能、6月末で20人が国内に在留
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 新たな在留資格・特定技能で、資格を得て日本国内に在留している外国人材は、6月末時点で20人であることがわかった。8月2日に法務省が公表した。今後は「各四半期末(3ヶ月ごと)に、在留人数を公表する」としている。

 20人の分野別内訳は「素形材産業」(=金属等の素材を鋳造等で加工して形状をつくり組立産業に供給する産業)が11人(全てタイ)で最多。「産業機械製造業」6人(全てベトナム)、「農業」2人(全てカンボジア)、「飲食料品製造業」1人(ベトナム)=グラフ

特定技能内訳図 「介護」はゼロだった。特定技能の資格取得は、技能実習2号(=実習3年間)を修了するケースと、国内外で行う試験に合格するケースの二つがあるが、現時点で試験は「介護」がフィリピンで5回、「宿泊」と「外食業」が国内で4月にそれぞれ1回、実施している。

 今回の公表では「介護」を含む、試験を実施した3分野はいずれも「ゼロ」であるため、20人は全て、試験(技能・日本語の2科目)が免除された、技能実習2号修了者となる。なお日本介護新聞は8月2日、試験を実施した3分野を所管する3省庁に現状を尋ねた。

 その結果、3省庁(厚労省・国交省・農水省)から「現時点で法務省から『試験合格者が入国手続きを完了した』との連絡を受けていない」との回答を得た。これにより8月2日時点でも、「試験合格」による特定技能の在留資格者は「ゼロ」であることがわかった。

◇─[後記]───────────

 実は今回の記事を作成するに当たり、最初に「試験」を所管する3省庁に取材して「試験合格」による在留資格者が「ゼロ」であることを確認しました。本日の記事は、この内容で書くつもりでしたが、夕方遅くに今回の法務省の発表を知り、記事の構成を変更しました。

 やはり6月末時点での「20人」よりも、本日時点での試験合格者在留者「ゼロ」の方が、特定技能の現状を正確に示していると思います。「介護」では先週土曜に、弊紙ビジネス版第67号=「特定介護」試験合格率、前回よりさらに低下=を配信しました。

 この際に「厚労省の本気度を疑うような結果」とコメントしましたが、どうやら本気度が疑わしいのは、厚労省だけではなさそうです。ただ、あくまで6月末時点の内容ですから、4月に制度が開始してから最初の「第1四半期」の結果にすぎないのかも知れません。

 しかし今から三か月後に「第2四半期」の結果を公表した際に、現在と同じようなペースでしか在留者が増えていないとしたら、今度は「日本政府の本気度が疑われる」ことになると思います。

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現役介護職員の最大の不安は「賃金が安い」
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 現在、介護現場で働く月給制職員の80・0%が「何らかの不安がある」と回答し、その理由を複数回答で尋ねたところ、第1位は53・7%で「賃金が安い」だった。時給制職員も62・1%が「不安がある」と答え、同様に第1位は47・6%で「賃金が安い」だった。

 会社や雇用形態の枠を超えて組織した、日本最大の介護従事者の労働組合「日本介護クラフトユニオン」(久保芳信会長=写真=略称:NCCU)が8月1日、都内の同組合本部で記者会見して発表した「2019年度・就業意識実態調査速報版」の中で明らかにした。

久保会長 一方で厚生労働省は、かねてより介護職員の離職理由について「『職場の人間関係』が最上位で、『収入が少ない』は上位にはあるがトップではない」等と説明しており、調査対象が現役職員と離職者で異なるものの、両者の調査結果が真っ向から食い違う形となった。

 NCCUの調査では、厚労省の調査でトップに挙げている「職場のコミュニケーションが良くない」は、月給制職員は7・1%で理由の第9位、時給制職員では11・7%で同様に第6位だった。

 またNCCUの調査では、月給制職員で「不安」理由の第2位は「仕事量が多い」(39・0%)、第3位「連休が取りにくい」(26・2%)、第4位「何年経っても賃金が上がらない」(23・7%)、第5位「昇給システムが明確ではない」(17・0%)と続いた。

 同調査は今年3月25日から4月26日までを期間とし、NCCUの分会組合員6千名と、個人組合員363名を対象に調査票を配布した。回収率は60・7%だった。今回の調査結果についてNCCUでは「有給休暇の取得」を重要課題に挙げ、計画的な取得を呼び掛けている。

◇─[後記]───────────

 これまで弊紙では、厚労省が有識者会議で提示した資料を記事作成の際に利用してきましたが、やはり「現場の声」とはかなりの「落差」があることをあらためて痛感しました。特に「賃金が安い」ことは、他の項目の回答結果にも色濃く反映されています。

 今回は厚労省との「落差」が際立った給与面を取り上げましたが、今後は機会をみて、同調査から読み取れた「現場の声」を何回かに分け、弊紙「ビジネス版」でご紹介していきたいと思います。

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