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*****令和元年11月8日(金)第136号*****

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スマホで撮影、AIで「みがき残し診断」
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 スマートフォンで口元を撮影すると、歯や歯茎の状態をAIが診断して「みがき残し」「お口のケアポイント」を指摘し、「推奨アイテム」を提案するサービスが始まった。オーラルケアで「ガム」ブランドの商品を販売するサンスターグループが、11月8日より開始した。

 同社が保有する約1万枚の口腔画像をもとに、GoogleのAI技術を活用したWebサービスで、正式名称は「ガム オーラルケア スマートコンシェルジュ」。口の画像からハグキの状態や、歯と歯のすき間などの解析を行う。

 スマートフォンで専用サイトにアクセスし、まず年齢・性別等の質問に回答する。次にカメラ機能を使って口元の写真を撮影する。この結果からAIが「みがき残し」しやすい箇所を画像で表示し、ブラッシング時の注意箇所を提示する=写真・サービスの利用手順

オーラルケアAIチェック またこの結果を元に、同社の製品で個人の口の状態にあったハブラシや歯間清掃具等を提案する。同サービスを利用する際に、会員登録等は不要で料金も無料。このため、複数回利用してもデータの蓄積等による診断はなく、毎回が「初診」となる。

 同社では「独自の画像処理によって、みがき残しやすい箇所を強調することで、ブラッシングで注意すべき箇所がわかり、オーラルケア意識の向上が期待される。歯周病対策には、歯間、歯とハグキの境目などに潜む歯周プラーク(歯垢)の除去が重要だ」

 ※歯垢(しこう)=一般に歯の表面に付着した、黄白色を帯びた粘着性の物体のことを指す。 食事の後8時間で、食べかすの中で細菌が増殖して、歯垢になると言われている。

 「当社では、お口の健康を起点として全身の健康を考えており、この新しいサービスを通じ、自分に合ったハブラシを選ぶ重要性や、歯間ブラシなどの歯間清掃具併用の啓発を行い、オーラルケアの重要性を伝えていきたい」等と述べている。

 ◆「ガム オーラルケア スマートコンシェルジュ」のサイトアドレス(実際にサービスの利用はスマホのみのため、パソコンの場合は同サイトにアクセスしてから、表示されたQRコードをスマホで読み取る)
  URL:https://www.oralcare-smartconcierge.jp

◇─[後記]───────────

 弊紙発行人が実際に夕食後、歯磨きする前に同サービスを利用してみたところ、画像診断では「色の濃い部分はみがき残しの可能性があります」と表示され、「プラーク(歯垢)を残さないように丁寧にみがきましょう」との助言が表示されました。

 次に「お口のケアのポイント」として「健康なハグキを維持するために、やさしく丁寧なブラッシングを続けましょう」「お口の中に磨きにくい部分があるようです。ハブラシに加えてプラスアイテムが必要です」と指摘され、推奨商品が紹介されました。

 弊紙がこのサービスに注目したのは、これまでは「みがき残し」等は歯医者に行かなければ他人から指摘を受けることがなかったものが、AIにより自分で「可視化」できる点です。また「どうせハブラシはどれを使っても同じだろう」との考えを自ら「検証」できます。

 今後も、このオーラルケアを含め、健康に関する様々な視点が「可視化」される時代になるのでは、と期待されます。同サービスは無料ですが将来的に、このようなサービスが有料で提供され「自分の健康は、まず自分で判断する」ような時代が到来するかも知れません。

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