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*****令和元年10月1日(火)第112号*****

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実地検査で「監理団体の約6割が法違反」
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 介護職が追加されるなど、新たな技能実習法が2年前(平成29年)の11月に施行されて以降、今年3月までの計17ヶ月間に、外国人技能実習機構が実地検査を行った監理団体・実習実施者のうち、監理団体の法違反は全体の57・0%と、約6割を占めた。

 実習実施者の法違反も34・9%あった。同機構が10月1日、「技能実習機構業務統計」として、その概要を公表した。これによれば、実地検査を行った監理団体が2484者、実習実施者が7891者で、合計1万0375者。

 このうち、技能実習法違反が認められた監理団体は1417者(違反割合57・0%)、実習実施者は2752者(違反割合34・9%)で、合計4169者(違反割合 40・2%)だった。また監理団体の違反者(1417者)の違反件数の累計は3806件。

 違反者数と違反件数が一致しないのは、一つの監理団体で複数の違反が確認される場合があるため。この監理団体の違反件数(3806件)を、違反事例別にみた件数とその割合=グラフ・「業務統計」より=は、次の通り。

監理団体法違反事例 第1位=帳簿書類の作成・備付け、届出等が不適切(2115件=55・6%)
 第2位=監理団体の運営体制の不備(1107件=29・1%)
 第3位=実習実施者の監理・指導が不適切(373件=9・8%)

 同機構では、実地検査で技能実習法違反が認められた事例について、改善に向けた指導と状況確認を行っている。また特に悪質な事案については、出入国在留管理庁長官や厚生労働大臣による行政処分等の対象となる。

 具体的には、監理団体には「改善命令」や「許可取消し」等、実習実施者には「改善命令」や「計画認定取消し」が課せられる。なお、今回の実地検査の期間内に実施した、監理団体の行政処分は「許可取消し」が1者、「改善命令」は0だった。

◇─[後記]───────────

 今回公表された結果をみると「実地検査で、監理団体の約6割が法違反を指摘されているが、実際に行政処分を課せられたのは1者だけ」となります。しかし世間で、技能実習制度に対して厳しい目が向けられているのは、実習生の職場環境や待遇が「劣悪」な点です。

 これを上記の違反事例に当てはめると、「実習実施者の監理・指導が不適切」が該当すると思われますが、違反事例全体の9・8%に過ぎず、このデータで世間が納得するかというと甚だ疑問です。実際に実習実施者の計画の「認定取り消し」も8者に止まっています。

 今回のデータの中に「介護」の事例はわずかでしかないと思われますが、技能実習制度の場合は、実習実施者と監理団体は「一蓮托生」で、監理団体が何らかのペナルティーを受けると、例えば実習4・5年目に移行する際は、それが「不可」になる可能性もあります。

 その意味でも、技能実習生を受け入れる際は、監理団体の選択は重要です。ある監理団体の幹部は「ほとんどの監理団体や実習実施者は真面目で、悪質な団体・事業者は一部だけ」と語っていましたが、「世間の厳しい目」は技能実習制度全体に向けられています。

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