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*****令和元年9月9日(月)第97号*****

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ベトナム、送出機関2者「リスト」から削除
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 外国人技能実習機構は9月6日、ベトナムの送出機関2者について「本日以降(実習実施者が)外国人技能実習機構に対し、技能実習計画の認定申請を行う際に(この2者を)送出機関として利用することはできない」と、法務省・厚労省と連名で公表した。

 理由について同機構は「ベトナム労働・傷病兵・社会問題省から、外国人技能実習機構に対し、2つの送出機関について、日ベトナム間の技能実習制度に関する協力覚書に基づく認定送出機関リストから削除する予定である、との連絡があったため」と説明している。

 公表された2者は、「ベトナムTTC人材株式会社(送出機関リスト番号148)」と「ベトナム人材接続会社(送出機関リスト番号226)」。ベトナム政府が認定した送出機関リストには9月9日現在、329者が掲載されているが、この中から上記の2者が削除される。

 日本とベトナム政府は、平成29年11月1日の新技能実習法の施行に先立ち、同年6月6日に「協力覚書」に署名した。新たな技能実習制度の開始に伴う、送出国政府との二国間の取り決めでは最初の事例となった。今回の削除の公表も、同覚書に基づくもの。

 ただし新技能実習法で追加となった「介護職」は、実習2年目移行時に日本語能力N3が課せられていた点等、ベトナム政府が日本政府と合意できなかったために、同覚書とは別途、両国で平成30年7月27日「介護職種の技能実習の実施に関する協力覚書」を締結した。

 それまで、ベトナム政府は「介護職」については自国の送出機関に対して実習生の送出「許可」を出していなかった。この「介護職種の協力覚書」締結前の6月1日に、「介護職」について初めて6者に対して「許可」を出した。

 またベトナムからの介護実習生で、厚労省が初めて技能実習計画を認定したのも、平成30年8月中とみられている。今回の、ベトナム政府が送出機関2者をリストから削除したのは、両国が平成29年6月6日に「協力覚書」を署名して以降、初めての事例となる。

◇─[後記]───────────

 今回、ベトナム政府がリストから削除した2者は、詳細な理由が公表されていないため、その対象が介護職であったかどうかは不明ですが、いずれにせよ2年前に日本との間で署名した「協力覚書」に基づく初の削除事例となります。

 技能実習制度が批判を浴びる大きな理由として「実習生が、現地で多額な借金をして来日してくること」があります。もちろん、日本の実習実施者の中には悪質な事業者が存在することも事実ですが、この「借金」が起因となって様々なトラブルが発生しています。

 ベトナム政府は、送出機関が実習生から「徴収」する費用の上限を決めていますが、日本で報道される事例をみると、この金額を大きく上回っています。仮に実習生が「借金」をする相手が送出機関以外であっても、最終的に実習生を日本へ送るのは送出機関になります。

 そもそも送出機関は全てベトナム政府が「許可」しているので、もしベトナム政府が本気で、自国から日本へ渡る実習生を保護するため、この多額な「借金」問題を解決しようとすれば、送出機関に「厳しい指導」を行う必要があるはずです。

 今回の「リストから削除」の2者が、「借金」に関係する事例なのかどうかは現時点では不明ですが、いずれにせよ最初の「協力覚書」から約2年経過して、ようやくベトナム政府が自国の送出機関に対して「重い腰を上げて監視の目を向け始めた」と言えるでしょう。

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