*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年9月2日(月)第92号*****

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低栄養対策の前提は「たんぱく質の摂取」
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 近年、独居の高齢者が急増するなかで、「低栄養」が原因でサルコペニア(加齢に伴う筋肉の量と質の低下)に陥る事例も増加しているが、その対策で「バランス良く食事を取ることが必要だが、その前提として特に高齢者は『たんぱく質の摂取』が重要だ」と指摘した。

 9月2日に、キューサイ株式会社が都内で開催した「植物性と動物性のたんぱく質を同時摂取した効果を検証する」との趣旨のメディア向けセミナーで、神奈川工科大学の佐々木一講師=写真=が述べた。

佐々木先生 佐々木講師は、高齢者に必要なたんぱく質の摂取量について、厚労省が公表しているデータ等を元に「高齢者に必要なたんぱく質の摂取量の閾値(いきち=生物体に対し、ある反応を引き起こすのに必要な最小あるいは最大の値)は、成人の閾値よりも高い」

 「具体的には、一日当たりのたんぱく質の摂取量が、成人では60gなのに対し、高齢者は75~90gとなる。これに達しないと高齢者は成人と同様の、骨格筋のたんぱく質合成が誘導されない(=起きない)」

 「また、たんぱく質合成が誘導されるためには、例えば高齢者が夕食だけ90g摂取しても意味がなく、朝・昼・夕と3食バランスよく取ることが必要だ。つまり高齢者は一回の食事で25~30gの摂取を続けることが重要となる」等と指摘した。

 その上で、過去の老年医学の研究から成果として発表された「長寿のための提案」も踏まえ、たんぱく質摂取のポイントとして、次の4点を挙げた。

 1、たんぱく質と野菜を同時に取る。
 2、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のバランスを取る。
 3、1日の中で、たんぱく質摂取量のバラツキに注意する。
 4、年を重ねるごとに、多めのたんぱく質の摂取が必要。

◇─[後記]───────────

 高齢者の「低栄養」対策はここ数年、厚労省が特に力を入れているテーマでもあります。ただしその結論は「栄養に偏りがなく、バランスよく摂取すること」に帰結し、今回の佐々木講師のように「たんぱく質の摂取」に着目した提言は、弊紙は初めて聞きました。

 特に「成人よりも高齢者の方が、必要なたんぱく質摂取量が多い」ということと、「一回の食事で25~30gの摂取を続けることが重要となる」との指摘は、フレイル対策としても重要ポイントとなりますので、今後も弊紙では、この点を掘り下げていきたいと思います。

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