*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年8月31日(土)第91号*****

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厚労省予算要求「介護の生産性向上」等を重視
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 厚生労働省は8月29日、財務省に令和2年度予算の概算要求を行った。令和2年度の予算では、厚労省も含め各省庁で予算の重点化を進めるため先般、閣議決定で「新しい日本のための優先課題推進枠」(以下「推進枠」)が設けられた。

 これにより各省大臣は、条件付きながら一定の範囲内で特別に要望を行うことができるようになった。今回の厚労省の概算要求の中で、介護保険関係で前年度予算から「拡充」されたか「新規」で、この「推進枠」に該当する主な要求項目には、次の5点がある。
 
 1、介護事業所における生産性向上推進事業【拡充(4.4億円→9.0億円)】「推進枠」=モデル事業所で具体的な取組を展開し、これまでの取組の成果を全国に普及するため、経営者や介護従事者を対象としたセミナーを開催して手引きを作成する。

 2、介護ロボット開発等加速化事業【拡充(4.8億円→6.8億円)】「推進枠」=開発企業と介護現場の協議を通じ、着想段階から効果的な介護技術の構築など、各段階で必要な支援を行うとともに、支援する拠点を設置し、介護ロボット等の開発・普及の加速化を図る。

 3、高齢者虐待への対応【拡充(1.4億円→1.5億円)】「推進枠」=「高齢者の尊厳の保持」の視点に立って虐待防止・虐待を受けた高齢者の被害の防止や救済を図るため、地域の実情に応じた専門的な相談体制の整備や研修、市町村との連携強化などの取組を推進する。

 4、介護ロボットの導入支援及び導入効果実証研究事業【新規(3.3億円)】「推進枠」=介護施設等への介護ロボットの導入支援を行うとともに、介護ロボットを導入した場合の介護業務の効率化・負担軽減効果について実証検証を行う。

 5、大規模実証事業【新規(1.0億円)】「推進枠」=社会参加と生活習慣病対策に係る取組の効果に関するデータを収集し、これらを通じた高齢者の健康づくり・介護予防の手法について検証する。

◇─[後記]───────────

 国の予算は、各省庁が概算要求を8月末日までに行った後、財務省が政府原案を内示します。その後に復活折衝などを経て、正式に予算案として決定し、国会に提出されます。今回の概算要求から政府原案の内示に至るまで、財務省は基本的に「削減」作業に入ります。

 つまり概算要求の段階では「削減されることは、ある程度は予想済み」であることが前提となっています。今年度の予算で設けられた「推進枠」は、「この項目は、今後の日本のために優先課題なのだから、削減はしないで欲しい」という要望とも解釈できます。

 さらに「削減」が前提の概算要求の中で、前年度実績から「拡充」したり全く「新規」に設ける予算は、その省庁の「最重点施策項目」とも言えると思います。今回、弊紙では「推進枠」「拡充」「新規」の三つのキーワードに係る、介護関係の予算項目に注目しました。

 この結果「介護現場の生産性向上」「介護ロボットの普及促進」「高齢者の虐待防止」「介護予防策推進のためのデータ収集」という施策が見えてきました。これらには決して予算額の多さだけでは計れない、厚労省の「想い」が込められているように弊紙は感じます。

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