*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年8月19日(月)第82号*****

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介護正規職員の給与平均は23万4千円
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 介護労働安定センターが8月9日に発表した平成30年度の「介護労働実態調査」によると、介護事業所で働く正規職員の「労働者」の所定内賃金(月給者)の平均は23万4873円だった。前年度より3712円の増加し、同センターでは「年々増加している」=グラフ

賃金 また、「労働者」への賞与の支給状況は「定期的に支給している」が最も多く、正規職員への支給は69・6%で約7割、非正規職員への支給は40・4%で約4割だった。これ以外は「定期的には支給していない」が、経営状況に応じて支給している事業所もある。

 これらを合わせ、支給制度の有無にかかわらず、経営状況に応じて賞与を支給している事業所も含めると正規職員の支給では9割を超え、非正規職員では7割を超えた。正規職員の平均支給賞与額は59万8379円で、前年度より4941円増加した。

 同センターの「介護労働実態調査」は、2種類の調査=「事業所における介護労働実態調査」と「介護労働者の就業実態と就業意識調査」=が実施されているが、賃金と賞与の実態は「事業所調査」から判明した。

 この「事業所調査」で「労働者」として調査した職種は、訪問介護員・介護職員・サービス提供責任者・看護職員・ケアマネジャー・生活相談員または支援相談員・PT OT ST等・管理栄養士または栄養士──の8職種で、合計8万1643人。

 雇用形態は、正規が53・3%で非正規が42・6%。男女別では男性19・7%で女性77・7%。平均年齢は47・7歳だった。また調査対象となった職種別の平均年齢では、高い順に訪問介護員が54・3歳、看護職員が50・1歳で続いた。

◇─[後記]───────────

 単純に計算しますと、正規職員の「労働者」の平均23万4873円を12ヶ月でかけると、年間281万8476円。これに正規職員の賞与の平均支給額59万8379円を加えると、341万6855円になります。

 今回の「事業所調査」の平均年齢が47・7歳であることを考え合わせると、大まかになりますが「47歳の介護正職員の年収は、約341万6千円」という実態が、透けてみえてきます。

 しかもこれは8職種全ての平均なので、現場の最前線にいる「訪問介護員」や「介護職員」の平均年収は、これを下回ることが予想されます。この結果を見て弊紙では、同センターの「(正規職員の給与は)年々増加している」とのコメントがむなしく聞こえます。

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