*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年8月8日(木)第76号*****

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「病院に『介福』の配置基準を設けるべき」
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 医療の診療報酬では現在、入院基本料は医師と看護師の配置数だけで決められているが、一部の病院では介護職員が「看護補助者」として勤務している。この現実を踏まえ「病院病床に『基準介護』を設け、介護福祉士の配置基準をつくるべきだ」等と指摘した。

 日本慢性期医療協会が8月8日に、都内にある同協会会議室で開催した定例記者会見で武久洋三会長=写真=が指摘した。「基準介護」の設置を指摘する理由として、武久会長は主に次の3点を挙げている。

武久会長20190808 1、日本人の平均寿命の延伸に伴い、病院の入院患者も「高齢化」している。これにより高齢者の治療と同時に介護も必要となるが、「看護補助者」が配置されていない病院では看護師が介護業務におわれ、本来行うべき看護業務が相対的に減少している傾向がみられる。

 2、急性期病院でも入院患者は高齢化している。特に要介護者は急性期病院で入院治療中に十分な介護ケアを受けられず、さらに適切なリハビリが実施されずに入院を続けた結果、寝たきり状態で慢性期病院や介護施設に紹介されてくるケースが増え続けている。

 3、私は介護保険部会の委員でもあるが、ここでは「介護人材の確保」について要介護の高齢者が増え続けることが「無条件」の前提として議論されている。そもそも急性期病院で十分な介護ケアを実施すれば要介護者は減少し、介護職員も現行の想定より少なくて済む。

 武久会長はこれらの主張の根拠として、「病院における看護業務の実態」「看護業務の他職種への移管の可能性」「看護補助者活用推進の流れ」等、厚労省が有識者会議で示したデータを挙げながら「医療業界は、世の中の変化の流れに大幅に遅れている」

 「病院では、介護ケアを行う『看護補助者』が十分に配置されていないため、医療レベルの高い看護師が介護業務(食事の世話、身体の清潔等)におわれているのが実情だ。看護師には、自らにしかできない医療レベルの高い業務に専念してもらうべきである」

 「介護の専門職である介護福祉士は、国家資格だ。介護福祉士を多くの病棟の介護業務に配置すること=「基準介護」の導入は、まさに世の中の流れに沿った「時代の要請」でもある」等と主張した。

 日本介護新聞は武久会長に「介護福祉士の配置は、具体的には『診療報酬の加算』か、それとも『人員配置基準』のどちらを想定しているのか」と質問した。武久会長は「例えば患者10人に1人等、看護師とは別に人員配置として基準を定めるべきだ」等と回答した。

◇─[後記]───────────

 武久会長の「医療現場にも介護職員が必要だ」との主張は、これまでも弊紙で何度か取り上げてきましたが、今回は「病院での介護ケアスタッフの人員配置基準」として、さらに踏み込んだ点を指摘しました。

 また、「医療と介護の連携」を前提として問題点を考察している点も、介護業界には大いに参考になると思います。一方で弊紙の取材では、ベテランの介護福祉士から「われわれが医療現場に出ると『看護師の下』に位置付けられてしまう」との「苦情」も聞いています。

 武久会長の主張は「看護師と介護士は医療現場で、それぞれの業務を分担して専門性を発揮する」ことが趣旨ですので、これに沿えば「両者は平等」であるべきです。もしこれが実現すれば、少なくとも「看護補助者」の名称はあらためるべきだと、弊紙では考えます。

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