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*****令和元年7月19日(金)第62号*****

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65歳以上の3割は難聴が原因で「耳鳴り」に
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 65歳以上の3割は難聴で、さらにこの難聴が原因で「耳鳴り」を感じる。基本的に「耳鳴り」を消すことは困難なので、日常生活で「気にしなくなる」ような治療法を施す──等と、慶應義塾大学医学部の耳鼻咽喉科の神﨑晶医師=写真=が指摘した。

神崎あきら先生 神﨑医師も所属する、一般社団法人日本聴覚医学会が今年5月に「耳鳴り診療ガイドライン2019年版」(金原出版)=写真下=を発行し、その関連で7月18日、都内でマスコミ向けのセミナーを開催した。執筆者でもある神﨑医師が、ガイドラインの内容等について説明した。

 この中で神﨑医師は「ここで取り上げているのは、自覚的な『耳鳴り』だ。他人には聞こえない『ジ~』とか『ザー』とかいう音が、3ヶ月以上続く方を対象とした。アメリカの統計では、全体で15~20%。65歳以上は30%が『耳鳴り』を感じている」

耳鳴りガイドライン 「さらに『耳鳴り』があっても放っておく人が2割。これらの数字を日本に当てはめると、300万人くらい『耳鳴り』の人がいると推計される。特に多いのが加齢性難聴。加齢に伴って『耳鳴り』が生じる。基本的には難聴ありきで『耳鳴り』になる」等と述べた。

 その治療法として「針やレーザー治療はお薦めしない。『耳鳴り』で重症化しやすいのが、『耳鳴り』のことで頭がいっぱいになり、何も手がつかなくなる、ということ。そのため治療では『耳鳴りが気にならなくなる』ような環境をつくる」と指摘した。

 具体的には「静寂を避ける。リラックスして他の音に注意を傾ける。また、教育的カウンセリングや認知行動療法、音響療法などもあるが、これらの治療法は日本では保険の適用対象ではないので、なかなか進んでいないのが実情」等と説明した。

 「『耳鳴り』に悩んでいる方は多いのに、残念ながらそれに応える治療法にたどり着けない方も多い。『世界的、標準的な治療を日本にも』と考えて、私たちは今回このガイドラインを出版した」と、発行の目的に触れた。

 さらに「世界の論文を抽出した上で『こういう治療法が有効なので推奨する』『これはお薦めしない』と、個々の治療法の評価や、ご自分で症状のレベルが把握できる診断テストも掲載している。『耳鳴り』に悩んでおられる方はぜひ参考にして頂きたい」等と述べた。

◇─[後記]───────────

 発行人の母親は80歳代で、最近「セミが千匹、耳元で鳴いていると感じる時がある」と言うので、専門的な診療が必要かと思いましたが、母親が通う通所リハで仲間に話すと「私も同じだ」という方が続出したそうです。

 神﨑医師によれば、これこそが「加齢性難聴に伴う『耳鳴り』」だそうです。どうやら、これを「消す」ことは難しいようなので、後は「どのように『耳鳴り』とうまく付き合っていくか」になります。

 弊紙ではまだ、取り上げたことがありませんが、国内の音響メーカーが「高齢者にも音楽が聞こえやすいスピーカー」を、ここ数年でいくつか商品化しています。今後も弊紙では、「加齢性難聴や『耳鳴り』との、うまい付き合い方」を取り上げて行きたいと思います。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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