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*****令和元年6月24日(月)第45号*****

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認知症の人の見守りに「チームオレンジ」
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 認知症による行方不明者を地域で見守る体制として、根本匠厚生労働大臣=写真、厚労省HPより=は「チームオレンジ」の構築を積極的に推進していく方針を示した。6月21日に厚労省内であった定例記者会見で述べた。
根本大臣記者会見
 これは警察庁が6月20日に、「昨年中に認知症による行方不明者として警察に届け出のあった事例が延べ1万6927人あり、前年比で1064人増だった」と発表したことを受けたもの。

 「チームオレンジ」とは、認知症の人等に対する早期からの心理面・生活面の支援のため、認知症の方本人のピア活動(ピアは「仲間」という意味)の推進や、認知症の人の支援ニーズに認知症サポーターをつなげる仕組みのこと。

 また根本大臣は、所在確認された人のうち508人が亡くなっていたことにも触れた上で「厚労省では、行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ向けて、厚労省ホームページに都道府県で公開されている情報を一覧にして確認できる特設サイトを設けている」

 「行方不明・認知症・厚生労働省の三つのキーワードで検索いただければ、当該サイトにつながる。是非ご参照いただきたい。また昨年度、自治体において警察との協力体制等、見守り体制を構築するための具体的な手順をガイドとしてまとめている」

 「これは『見守り・SOS体制づくり基本パッケージ・ガイド』としてまとめ、自治体に周知している。さらに今後、認知症を正しく理解し、地域で認知症の方を見守る認知症サポーターの活動を広げていく」

 「これらにより、地域における見守りに対する活動が広がることも期待している。現在の行方不明者の状況を重く受け止め、今後とも警察庁等とも連携し、認知症の方を地域で見守り、コミュニティで支える枠組みづくりなどに取り組んでいく」等と述べた。

◇─[後記]───────────

 単純計算ですが、1年間で約1万7千人の認知症の方が行方不明になっていたとすると、一日当たり約46人になります。また亡くなられる方も一日約1・4人です。この二つの割合は今後、何らかの対策を早急に講じていかなければ、さらに高くなっていくでしょう。

 認知症施策は政府が「大綱」を決定し、国会が「認知症基本法」の議論を開始します。少なくとも上記の二つの割合がこれ以上高くならないよう、早期に具体策を打ち出してもらいたいと思います。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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