*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/_/
*****令和元年6月14日(金)第39号*****

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座位保持が可能な「マルチフィット車いす」
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 フランスベッド(東京・西新宿、池田茂社長)は、簡単に座位の保持が可能な「マルチフィット車いす」=写真=の販売と、介護・一般レンタルを6月10日から開始した。販売価格は12万8千円。月額レンタル価格は5千円で、介護保険利用者負担が1割の場合は月額5百円。
マルチフィット車いす2-1
 同製品は、座った人の背中の形にあわせてフィットする点が最大の特長で、加齢などにより筋力が落ち、姿勢が保てない人や、円背(えんぱい=背中が丸くなってしまっている状態)の人などの座位を安定させる。

 姿勢を保ちにくい人は、一般的な車いすに座った際に座位が崩れ、お尻が座面の前方にズリ落ちしやすくなり、前方・左右への転落や、圧力の偏りによる褥瘡(じょくそう)の危険性が高まる=写真下
マルチフィット車いす比較画像
 またそのような状況下では、介護者が何度も「座り直し」をサポートする必要があり、介護者の負担も少なくない。背もたれの張りの調節が可能なタイプの車いすでは、座位の保持ができる一方で、調整に技術や知識が必要となる。

 同社の製品では、ランバー(腰)サポートとショルダー(肩)サポートの2つのバックサポートが利用者の背中の形に合わせて回転することで、簡単にフィッティングが完了し、座位の崩れを防止する。また前方へのズレを防ぐ専用シートクッションを標準装備している。

 製品に関する問い合わせは、同社(電話=0120-083-413)まで。

◇─[後記]───────────

 数年前、介護業界で最大級の展示会に取材に行った際に、ふだんから懇意にしている介護機器メーカーのブースで関係者と立ち話をしていました。するとブースの前で車いすの女性が見学のために立ち止まると、そこの社員が女性にいきなり声をかけました。

 内容は「この車いすは体にフィットしていない」という指摘で、その社員は女性の車いすを何か所か調整した後に「どうですか?」と尋ねました。すると女性は「前へズレにくくなった」と喜んでいました。

 その社員の話しでは、車いす利用者で長年使い慣れている方でも「意外にフィットしていないことが多い」そうです。それを一瞬で見抜くそのスキルは、これこそ介護用品の「プロの技」だと、当時は大いに感心しました。

 介護用品を利用する際に、このようなプロに巡り合えれば幸せですが、仮にそうでない場合でも、今回のように器具側でその「リスク」を回避できる仕組みがあれば、利用者にとっては非常に好ましいことだと思います。

 弊紙では、このような「リスクを回避できる機能」に注目して、介護用品のニュースも配信していきたいと思います。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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