*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****令和元年5月27日(月)第25号*****

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根本厚労大臣、サニーライフ「注視する」
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 介護付き有料老人ホーム「サニーライフ北品川」(東京都品川区)で入所者が死亡し、元職員が殺人容疑で逮捕された事件で、根本匠厚生労働大臣=写真、厚労省HPより=は5月24日、厚労省で行われた定例の記者会見で、介護現場における業務上の問題点の有無を含んで「注視していく」と述べた。

 会見における記者との質疑応答は、次の通り。

根本厚労大臣 △記者=高齢者施設で、入所者が職員から殺害される事件が、また起きた。介護従事者から高齢者への虐待による相談や通報件数も過去10年で急増している実態もあるが、大臣としての受け止めと、厚労省として対策等のお考えはあるか?

 ▲大臣=今回の事案については捜査中であり、今後、品川区において調査を実施する予定と伺っている。厚生労働省としても情報把握に努め、事案について注視してまいりたいと思う。

 △特に、対策等のお考えはあるのか?

 ▲対策というよりは、まずこの事案については注視してまいりたいと思う。それが、例えば「介護現場での多忙さがあるのではないか」と指摘する声もあるが、介護現場での業務効率化や職員の定着支援を一層進めるため、介護団体等の方々と共に「介護現場革新会議」を立ち上げ、3月に基本方針を取りまとめた。

 ▲これは介護の現場を革新しようという目的だ。具体的に必要とされる項目は、一つ目は組織マネジメントの確立、二つ目は成功体験の共有等により職員のやる気を引き出す、三つ目は結婚・出産や子育てをしながら働ける環境づくりや、柔軟な働き方等となっている。今年度パイロット事業を行って、翌年度以降全国展開を目指すこととしている。

◇─[後記]───────────

 根本大臣が「注視する」と発言した点について、弊紙では次のような意味があると考えています。それは、入所者への虐待等が他の「サニーライフ」でも行われていないのか──これは施設所在地の各自治体が立ち入り検査等を行うため、「その集計された結果を待つ」という意味です。

 つまり、今回の件が逮捕された容疑者による「特異な事例」なのか、それとも「サニーライフ」全体に共通する要素を含む「企業風土の問題」なのか、ということです。特に自治体は、自らの区域内に「サニーライフ」があれば、「ウチのところは本当に大丈夫か?」と疑問が生じた際は何らかの調査を行います。

 その結果は各自治体から厚労省に上げられます。これにより、もし「企業風土の問題」だと判断されれば、今度は厚労省として何らかの対応を求められることになります。この各自治体による調査で、もし他の施設でも何らかの法令違反が明るみに出るようなことがあれば、大きな事件へと発展することになります。

 かつて、介護業界の大手事業者であった「メッセージ」で、似たような事案がありました。川崎市内の施設で起きた、元職員による連続殺人事件を契機に、同社の他の施設での法令違反等が一斉に表面化しました。

 この中には川崎の事件が起きる前に、他の自治体が管轄域にある同社の施設に立ち入り検査を行っていた事例も、後に判明しました。結果として法令違反等は同社の他の施設でも次々と表に出て、最終的に「メッセージ」は現在のSOMPOグループに買収されることになります。

 介護事業所においては、例えそれが、一人の介護職員が単独で起こした「事件」であっても、結果的にその影響はグループ全体にまで及び、さらには介護業界全体へと波及していきます。その意味でも、根本大臣の「注視する」の発言には、重みを感じます。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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