*「最適な介護」を実現するための情報紙*
_/_/_/_/_/日本介護新聞ビジネス版_/_/_/_/_/
*****令和元年5月23日(木)第22号*****

◆◇◆◆◆─────────────
「アクティブシニア向け」供給を本格化
─────────────◆◇◇◆◆

 マンション開発事業等を手掛けるコスモスイニシア(東京都港区、高木嘉幸社長=写真)は今後、地方の都市開発プロジェクトに参画した際に「アクティブシニア向け分譲マンション」(以下「シニア向け」)を積極的に供給していく方針を明らかにした。すでに全国で6つのプロジェクトが内定している。
高木社長
 5月22日に東京・丸の内で開催した、同社の決算と中期経営計画の説明会で表明した。同社は3年前に、JR埼京線・武蔵野線の武蔵浦和駅前再開発プロジェクトで、初となる「シニア向け」(160戸)を供給した。

 ここで得た経験とノウハウを活かし、この分野の事業を本格化させる。今年度からスタートする同社の中期経営計画の中でも、新築マンション・一戸建て事業の中で「シニア向け」の全国展開を重点戦略の一つに位置付けている。

 同社の「シニア向け」の特長は、分譲マンション内で住民が「ゆるやかなコミュニティー」を形成できるよう、同社の子会社がサポートすること。具体的には、武蔵浦和駅前の「シニア向け」では共用の部屋で「マージャン教室」を開催し、全くの初心者も参加する等、住民同士のコミュニケーションの深まりを「下支え」している。

 本紙は高木社長に「シニア向け」の今後の展開について質問し、以下の回答を得た。質疑応答の内容は次の通り。

 △本紙=「アクティブシニア向け分譲マンション」は現在、6つのプロジェクトが内定していると説明があったが、もう少し具体的に教えて欲しい。

 ▲高木=札幌で二つ物件が進行しているのと、九州で久留米駅前の再開発事業でも当社が参画することはすでに公表している。あとは沖縄とか、その他の主要な都市での再開発のプロジェクトの中に「シニア向け」があることが、行政や地権者の皆さんのニーズに合致し、当社に「やってくれないか」とお声を掛けられることが多くなった。

 △同業他社の「シニア向け」との違いは何か?

 ▲「シニア向け」では当社の子会社コスモスライフサポートが、いわゆるマンションの管理業務とコンシェルジュデスクとしてのサービス業務を、ご入居者に対して提供している。その中でも「ゆるやかなコミュニティー」をつくることが大きな特長となっている。シニアの方々が楽しく生活するため、何かの時に頼れるような「コミュニティー」の組成とか維持を、当社が直接サービスをさせて頂いている。

 ▲あと、分譲マンションなので色んな理由によって、所有者の方が売却を希望されることがある。その売却時に、それまでとはちょっと違ったコンセプトでご入居される方々が多数出てこられると、せっかく出来上がったコミュニティーが「変化」する心配もある。

 ▲そんな時は当社の子会社が関わって、良好なコミュニティーの維持を後々までお手伝いできるようにサービスをご提供していくことが含まれている。

 △「シニア向け」を中期経営計画の重点戦略の一つに盛り込んだ理由は、武蔵浦和の事例が「成功」と判断したためか?

 ▲そうだ。そこで得た体験と経験を踏まえ「ニーズが非常に高い」と判断した。各種の調査を見ても、首都圏だけでなく地方都市でも、一定額の金融資産をお持ちのシニア世代の方々は着実に存在している。

 ▲高齢になると、郊外の戸建てから駅の近いところへ「住み替えたい」というニーズ、例えば「駅前の再開発地区のマンションなら買い物も便利だし、医療施設もある」等が多いことが確証できた。これを踏まえ、この事業の進展を決めた。

◇─[後記]───────────

 これは北海道出身の方に教えてもらったのですが、北海道には「雪下ろし」が苦になった高齢者が「住み替える」ことを主目的とした、高齢者向けの集合住宅があるそうです。同社が手掛ける「シニア向け」は富裕層が対象となりますが、自分の身体や家族等の事情を考慮して「住み替える」ことは、健康寿命を延ばすための一つの方策になると思います。

 また本紙が同社の「シニア向け」に注目したのは、「ゆるやかなコミュニティー」です。集合住宅では、本来は住民の自治が基本ですが、これに完全に頼ってしまうと様々な「弊害」も生じます。

 発行人は、記事中に出てくる同社の武蔵浦和の物件がオープンした直後に、マスコミ向けの内覧会に参加しました。この時に「マージャン教室」を見学し、つい先日までマージャンのパイすら触ったことのない女性が、楽しそうにゲームを楽しんでいる光景に出会いました。

 この「ゆるやかさ」は他人から「強制」されるのではなく、主体的に、気軽に参加できるからこそ生まれる空間なのだなと、その時に痛感しました。この「ゆるやかなコミュニティー」は、介護予防や介護サービス事業にも重要な要素になると思います。

 ただ、これを「つくる」ことと「維持」することは、相当に難しいと想像できます。同社を含め、この成功事例を弊紙ではこれからも追っていきたいと思います。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
────────────────◇

 ◆日本介護新聞「ビジネス版」バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo-b.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo-b.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001687235.html
 ◆日本介護新聞・本紙(エンドユーザ─版)バックナンバー
・PC/スマートフォン版=http://nippon-kaigo.blog.jp/
・携帯版=http://nippon-kaigo.m.blog.jp/
◎購読申し込み(「まぐまぐ」サイト)=https://www.mag2.com/m/0001677525.html
 ◆公式ホームページ=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo
 ◆ビジネス電子版=http://n-kaigo.wixsite.com/kaigo/blog

(C)2019 日本介護新聞