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*****令和元年5月16日(木)第18号*****

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ソラスト、実習生12名入社パーティー開催
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 ソラスト(東京都港区、藤河芳一社長)はこのほど、ベトナムからの技能実習生12名を受け入れたが、5月14日に同社本社にて実習生の入社式とウェルカムパーティー=写真=を開催した。同社幹部や、実習生を受け入れる事業所の関係者等が集い「新たな門出」を祝った。
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 挨拶に立った藤河社長は、ベトナム現地で約2年前に実習生と面談した時の様子を振り返り「その後、両国政府の都合で皆さんをすぐに日本にお迎えすることができず、今日に至った。それまでよく辛抱して、当社に来て下さったことに心から感謝します」等と謝意を示した。

 さらに「皆さんにはとにかく、日本語を勉強して頂きたい。それは業務に関連するからだけではなく、日本語が上達することで日常の会話もスムーズにでき、みなさんのふだんの生活も充実するし、今以上に日本が好きになって頂けるからだ」等と述べた。

 実習生の日本語能力はN3が10名、N4が2名。この中で本紙は、看護系の大学を卒業し、N3を取得している女性に話しを聞いた。女性は「聞き取ることは少しずつできるようになったが、うまく喋るのはまだ難しい。日本でできるだけ長く働きたい」と抱負を述べた。

 女性との一問一答は、次の通り。 

 ◇本紙=日本に来て、介護職で働きたいと思った理由は?

 ◆女性=ベトナムでは、看護職で働こうとしても十分な環境が整っていない。そこで日本に行って働こうと思い、大学を卒業してすぐに日本語を勉強した。そんな時に技能実習制度を知り、ソラストの面談を受けた。

 ◇あなたは既にN3を取得しているので、ソラストで3年働いた後に3通りの道がある。一つ目は帰国する、二つ目は実習生としてさらに2年間ソラストで働く、三つ目は「特定技能」に無試験で移行して5年間働く。現時点では、どのように考えているか?

 ◆まずは3年間、一生懸命に働きたい。その後はまだわからないが、できるだけ日本で長く働きたいと考えている。ベトナムにいる両親も私の考え方を理解してくれていて「がんばれ」と応援してくれる。

 ◇もうすぐグループホームに配属になる。ここは認知症の方が入居しているところだが今、不安に思うことは何かあるか?

 ◆やはりまだ(N3でも)日本語の理解力が、自分でも不足していると感じている。特に、喋ること。考えていることが、うまく日本語で話すことができない。これからも一生懸命に日本語を勉強して、同じ職場の日本人スタッフの方に教わりながら、上達していきたい。

◇─[後記]───────────

 技能実習制度で介護職がスタートしたのは平成29年11月1日ですが、その後は予想されていた通りには、実習生は来日できませんでした。理由は日本・ベトナム両政府の「日本語能力」条件を巡る意見の相違です。

 簡単に言えば「日本で介護職として働く限り、N3は最低ラインとして絶対に譲れない」と頑な態度を取った日本政府に対し、ベトナムを含む諸外国は「実習生をN4で送り出しても、2年目移行時に『N3を取得できなれば帰国』では困る」と強烈に抗議しました。

 これが解決に向けて前進し、ベトナム政府がようやく実習生の送り出しに「GOサイン」を出したのが昨年(平成30年)6月1日でした。藤河社長が実習生に「よく辛抱してくれた」と謝意を示したのには、このような背景があります。

 結果的に日本政府が折れ、「当面の間は、実習2年目移行時に例えN3が取得できなくても、各事業所で日本語学習を継続すること等の条件を満たせば、N4であっても実習3年修了時までは在留を認める」と方針転換をしました。

 いずれにせよ、このゴタゴタの影響で「志ある外国人材」でも、実際に来日が決定するまでの間に心が折れてしまった人も多くいたようです。ソラストでも、当初は18名の採用を予定していたにも関わらず、やはり6名が来日するまでに「断念」してしまったそうです。

 その間、実習生の気持ちが切れないように、Skype(スカイプ)等を使って現地と日本で対話を継続的に行い、実習生の不安をできるだけ和らげるように取り組んだそうです。実習生の皆さんからも「本当に日本に行けるのか、不安だった」との声が多く聞かれました。

 介護事業の担当役員である同社の福嶋茂専務は「その困難を乗り越えて来日してくれたので、12名全員は介護の技術習得や業務遂行に対する意識が極めて高い。彼らは二人ずつ、首都圏のグループホームに配属されるが、彼らならどんな課題も乗り越えてくれると思う」

 「当然、当社としても日本語学習も含め全面的にバックアップする。そして3年間の業務終了後に、継続して働くか帰国するかは、その時の本人の意思を最大限尊重したい」等と述べています。

 認知症の方が入居するグループホームで、実習生はどんな課題に直面し、それをどのように乗り越えていくのか──弊紙は今後も「追いかけ取材」をいたします。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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