*「最適な介護」を実現するための情報紙*
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*****平成31年4月23日(火)第8号*****

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認知症対応「地域の中で小さな動きを…」
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 「認知症の方にもやさしい社会」をつくるため、地域の中に「小さな動き」をつくっていく重要性を指摘した。

 かつてNHKで認知症に関するテレビ番組の制作を手掛けた、福祉ジャーナリストの町永俊雄氏=写真・上=が、海外の事例や日本国内での最新動向を交えて「認知症フレンドリー社会」の構築に向けて提言した。
町永氏

 認知症予防等への対応に取り組む自民党の鈴木隼人衆議院議員=写真・下=は、民間のボランティアや介護事業者・医療関係者・マスコミなど、何らかの形で「認知症」に関わる多種多様な人々に声をかけ、有識者を招いて「認知症」に関する勉強会を開催している。

 その第9回目が4月23日、東京・永田町の衆議院第2議員会館会議室で開催され、町永氏が講師を務めた。勉強会は参加資格を問わないため、中央官庁・自治体の行政官や野党の議員も出席している。今回は社民党の元党首・福島瑞穂参議院議員などが参加した。

 町永氏は、国が2015年に認知症施策「新オレンジプラン」を打ち出した背景に「当時のイギリスの国家戦略があった。それは国が全てを決めるのではなく、認知症になった本人や関係者等『当事者である皆さんがやることを支援します』という考え方だ」と紹介した。

 具体的には「トムスクラブ」という認知症の人や関係者の地域拠点が、ボランティアや民間団体で運営され、これを政府が支援している事例を取り上げた。これを受け日本では「認知症カフェ」が誕生している状況を説明した。

 その先進的な事例として、東京・町田で行政と地元事業者・ボランティア等が一体となって取り組んでいる「Dカフェ」を紹介した。これは単に市内の空きスペースに「認知症カフェ」を設けるのではなく、認知症の当事者からの「街中でやりたい」との声に応えたもの。
鈴木先生

 これを受けて市の担当者が繁華街にあるスターバックスに話しを持ち掛け、店長が応諾して実現した。「Dカフェ」は一般客が通常通りにくつろいでいる中で開催され、認知症の当事者が発表事例等を行い、偶然居合わせた一般客がこれを聞いて拍手を送るなど、自然に生まれる「交流の場」にもなっている。

 町永氏は「認知症の方への対応に『正解』はない。様々な案と『できること』をみんなで持ち寄り、地域の中で小さな動きを少しずつ作り継続していくことと、当事者たちの『こうしたい』という考え方を尊重することが重要だ」等と提言した。

◇─[後記]───────────

 先日テレビのニュース番組で、日本の認知症医学をつくりあげてきた著名な先生ご自身が「認知症になった」と告白した話題を取り上げていました。まだ軽度のようですが「自分が実際に認知症になってみて、初めてわかったことがいくつもある」と話していました。

 日本のトップクラスの医学者ですら「認知症の当事者の気持ちを理解するのは難しい」ことの証左にもなります。町永氏の指摘通り「認知症の方への対応に正解はない」のでしょう。そんな中でも「Dカフェ」のような好事例を、今後も紹介していきます。

 今後とも弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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